ウマ娘プリティーダービー -LEGEND OF TRIZEL-   作:カズノリ

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プロローグ
LEGEND No.0 終わる伝説


 

かつて世界を揺るがした神々の遺産を巡る戦いは、ついに終焉を迎えた。

 

女神が転生し人となった姫は平和な人生を送り、その生涯を笑顔のまま終えた。

 

全てを手に入れようとした王もまた、最後まで戦いへの高揚を抱きながら力尽きた。

 

守るため、そして取り戻すために戦い続けた青年は、長き因縁に終止符が打たれたことに安堵し、神々の遺産––「トライフォース」––を神々へ返還して生涯を終えた。

 

こうして幾度となく繰り返された三者の因縁は終わりを迎えた。

 

それを見届けた三柱の女神達――

 

力の女神ディン、

知恵の女神ネール、

勇気の女神フロル

 

三女神は、傷つき疲弊した三つの魂を憐れみ、癒やしを与えるため別世界への転生を与えた。

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

本来、転生は神々が定めるもの。

 

しかしこの三人の魂は「トライフォース」を巡る戦いのため、自らの意思で幾度も転生を繰り返してきた。

 

その代償は非常に高く、魂に傷をつけていき、ついに魂はガラスのように脆くなっていた。

 

三女神は彼らへ安息を与え、新たな世界で平穏な人生を歩むことを願った。

 

こうして三つの魂は新たな世界へと旅立っていった。

 

 

 

一柱の神は違うものを見ていた。

 

 

 

そのことに気が付かずに。

 

 

 

先程の魂とは別の魂たちを見ていたのだ。

 

 

 

一柱の神は、その魂たちを見て不思議に思った。

 

 

 

その昔、この魂たちは己自身でこの一柱の神に願いを捧げていた。

 

 

 

「我が主の元へ行きたい」

 

魂とは、現世で生きてきた経験を糧として成長するものである。

 

 

 

糧としたからと言って、その経験が消えるわけではない。

 

 

 

だが、「経験」とは未知へ挑むことである。

 

 

 

故に転生し現世へ向かう時、一度経験の全てを忘れるのである。

 

 

 

でなければ、既に知っていることは経験にならない為、得られる経験は少なくなる。

 

 

 

しかし、この常世では経験の全てを思い出すことが出来るのだ。

 

 

 

魂とは、現世で生きてきた経験を糧として成長するものである。

 

 

 

糧としたからと言って、その経験が消えるわけではない。

 

 

 

だが、「経験」とは未知へ挑むことである。

 

 

 

故に転生し現世へ向かう時、一度経験の全てを忘れるのである。

 

 

 

でなければ、既に知っていることは経験にならない為、得られる経験は少なくなる。

 

 

 

しかし、この常世では経験の全てを思い出すことが出来るのだ。

 

 

 

この一柱の神は、何度も辛い経験を繰り返し、何度も同じ願いをしてきたこの魂たちを慈しんだ。

 

 

 

願いが願い故に、何度も主と出会えるよう転生させてきた。

 

 

 

だが、もうこの世界にこの魂たちの主はいない。

 

 

 

もう戦わなくても良いのだ。

 

 

 

傷つき、魂をボロボロにしなくても良いのだ。

 

 

【挿絵表示】

 

 

「おぉぉ、主を亡くしたさまよえるわたしの眷属達よ。

 

 すでに戦いは終わったんだよ、

 

 お前たちの主は、あの三女神達により別の世界へ転生をしたんだ、

 

 

 

 お前たちの戦いもまた終わったのだよ?」

 

 

 

 

 

 

魂の一つ、白色の魂が叫んだ。

 

 

 

ヒヒィーン!

 

 

 

それを聞いた一柱の神は驚いた。

 

 

 

まさか、そのような事は関係ないと言わんばかりに、

 

 

 

『わたくしはわたくしの為に、あの子を守ると決めたのです!』

 

 

 

と、魂の身でありながら高らかに嘶いたのだから。

 

 

 

次に黒色の魂が静かに言った。

 

 

 

ヒン、ヒン

 

 

 

それを聞いた一柱の神は驚いた。

 

 

 

この魂は気高く、プライドが山のように高いのだ。

 

 

 

そんな魂がまさか、

 

 

 

『主のゴツゴツとした手で撫でられないのは耐えられない。

 

 

 

 例え転生してこの世を満喫しても、

 

 

 

 主なきこの世に未練はなし。

 

 

 

 それならば消してほしい』

 

 

 

と、寂しそうに言うとは本当に思ってもいなかった。

 

 

 

栗色の魂が堂々とした態度で言った。

 

 

 

ブルルル

 

 

 

この言葉を聞いた一柱の神はさらに驚いた。

 

 

 

この魂は転生する度に、神に対して無礼な口の利き方をしてきたのだ。

 

 

 

それなのに。

 

 

 

『頼む、お願いします。

 

 

 

 アタイを主の元へ送ってくれ、下さい。

 

 

 

 アタイが出来ることは何でもしよう。

 

 

 

 だから頼む、お願いします』

 

 

 

このように下手に出るなど、今まで無かった。

 

 

 

あり得ないことだった。

 

 

 

しかし、ここまで聞いて動かぬ神などいない。

 

 

 

ただし、眷属に限る。

 

 

 

他の種族など知ったことではない。

 

 

 

「おぉぉ、お前たちがそこまで言うのならば良いだろう。

 

 

 

 お前たちの主のいる世界、時代へ飛ばしてやろうかねぇ」

 

 

 

その言葉を聞いた魂たちは喜びに溢れ、嘶いた。

 

 

 

それを聞いた神もまた嬉しくなり、今すぐ送り出したくなった。

 

 

 

だが、そこは神としての威厳を保ちつつ、三つの魂たちへ告げた。

 

 

 

「だが、出来るのは今までとは違い、

 

 

 

 同じ世界であり、同じ時代というだけだよ。

 

 

 

 今までなら、あの世界では近くへ転生させることも出来た。

 

 

 

 だけど、今度の世界はそうはいかない。

 

 

 

 お前たちが主と会いたくば、よく探すことだ。

 

 

 

 良いね?」

 

 

 

その言葉を聞いた魂たちは一斉に、

 

 

 

ヒン!

 

 

 

と返事をした。

 

 

 

「喜ばしいことに今度の世界はわたしが信仰が高い世界。

 

 

 

 故に、この魂の記憶を残してあげるよ、特別にねぇ。

 

 

 

 ただし一度だけだ。

 

 

 

 一度だけなら、此度の世界へ転生しても良い経験を得るだろうしねぇ」

 

 

 

そう言うと一柱の神は三つの魂たちへ両手を広げた。

 

 

 

人の手のようでありながら、爪が異様に長い化け物のような手を。

 

 

 

「それじゃあ、わたしのかわいい眷属達よ、私のところへ来なさい

 

 

 

 安心するがいいよ、

 

 

 

 この馬の神マーロンの加護がついているんだからねぇ。

 

 

 

 お前たちの主にも再び会えるさ」

 

 

 

こうして三つの魂もまた、先程の魂を追うように転生したのであった。




ゼルダ×ウマ娘。
なんとなくネタが思いついたので、久々に書いてみた。
一応続けますが、何処まで行くか不明。

AIには画像と、文章の誤字脱字をお願いの為に使用します。
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