ウチ、ただの行商人やで? 〜異世界転移した関西弁女子はチートスキルに物申したい〜 作:霧島 高
「フギャーっ‼」
「フ……ニャァア……」
ふん、軽く撫でるような一声で尻尾巻いて逃げよったわ。まったくウチの縄張りに挨拶もせんと立ち入ろうなんて、ふざけたやつやな。
さて、今日はコピア王国の北方の街エッサから、よこやまみつてるの異世界ネコ歩きや。
異世界で一番口が汚くて罵り上手でちっこいメスネコちゃんが、エッサの街を余すところなく何の用事もあらへんのにウロウロしつつな、3つぐらいの名所を妄想を交えながら紹介したるで。もしかしたらな、桃らしき果物売ってるあたりで、オスネコちゃんが3匹ほど集まってくんずほぐれつしたあと、何かを誓い合っとるんを撮影できるかもな。
ふふん。こんなんな、ちびこいウチにしかでけへんで。せやから、滅多にないほどサービスシーン満載や。
なんせウチはな、四つん這いっちゅう、みんなが後ろから見ると興奮冷めやらへんようなってまう体勢しながら、狭いところもなんのそので歩き回るんやで。なんやったら猫耳と尻尾もつけたんで。そんなもん付けるぐらいでウチが恥ずかしがったりせえへんことぐらい、ウチのことが大好きな君らやったらさすがにもう把握済みやろ。
けどな、なんで男およびボーイッシュな女の子って、文化祭で猫耳メイド喫茶やるぐらいで恥ずかしがったりするんやろな? 別にノーパン喫茶をやれっていうわけでもないのにな。ウチやったら、たぶんパンツ穿くん忘れてもて、勝手にノーパン猫耳メイド喫茶になってまうけど。
ただし、お客さんの命の保障はできひんで。
あ! これはやばいで。
すっかり忘れてしもてたし、久々に思いだしたけど、ウチってほんまはネコちゃんやないし、ほんで幼女でもあらへん女子高生やったはずや。
ということは、もしかしてこれヤラセってやつになってまうか?
でも、別にええか。だいたい元々あの番組も、別にネコにカメラつけて撮影してるんちゃうやろしな。大の大人が寝そべりながら、「ねこちゃんかわいでちゅねえ」って言いながら撮影しとるはずやしな。
ちなみに今更やけども、このエッサの街には、異世界やいうのにどうやって進化したんかしらんけど野良猫がおるねん。海に面してるわけでもないのに何を食うとるんかはしらん。もしかしたらちょっと遠出するだけでその辺徘徊しとるウサギでも食うてるんかもしれんな。
けど、それはさすがに無理やろな。耳をかじられる程度ではすまへんぐらい大変なことになりそうやしな。
ところで、あのポンコツネコ型ロボットのポケットに手を突っ込んで、君らが一番くすねたいもんってなんや?
どこでもいけてまうドア? 君ら、ほんまエッチやな。でもそれはやめといたほうがええで。
だいたいな、年頃のおなごがいつも都合よく風呂に入っとるわけないやろ。その子のお母さんに遭遇する可能性のほうが絶対高いで。
けどな最近は、実は幼馴染の年の近いその子やのうて、その子の養母で恋愛未経験な未婚の綺麗な巨乳のお母さんが好きでしたってパターンもあるけどな。お母さんは「娘やのうて私が好きなん!?」って驚きつつも満更ではなくって、年下男子の望むまま、その性欲のほしいままになってまうねんな。
ええと、なんの話やっけ。ああ、お母さんが隠し持っとる秘密道具の話やな。
ウチがいっちゃん欲しかったんは、ビッグカツ……やのうてライトな。夏と冬の数日間だけ、携帯電話がつながりにくくなるとある場所の事やないで。
けどなあ、ウチはやむなく東京へ引っ越す羽目になったわけやし、いっぺん行ってみたかったねんなあ。でもなあ、ものすっごう人の多いところやって聞いてたし、せやったらウチは押し潰されてうっすうなってしもてスモールカツになってまうんは間違いなかったやろなあ。
結局夏を迎えることなくこっちの世界に来てもたから、検討する間もなかったけどな。もちろん行きたかったんは3日目……ってあれ? 最近は2日になったんやっけ? ほなどっちに行けば、ウチの求めるもんが売っとるん?
へ? なんでビッグなライトが欲しかったんやって?
あんなあ、君らわかってんのに言うてるやろ? 意地悪すんのやめてくれる? そのニヤニヤ顔みたら何考えてるかわかるで。まあ、君らの考えてるとおりの用途で使うためやし、別にええけどな。
そのとおりや。大阪人なら誰もが知っとる、電話番号下3桁が由来の名前の店の、あのデカパイみたいな肉まんを更におっきくして食べるためやで。幼馴染の巨乳大好きこうやんが、マンガのヒロインにおっきなおっぱいが装着されとるときに歓喜する様子と、全然おっぱいがあらへんときの無になる様子みたいに、その肉まんの有無だけで本日の家族会議の内容が決定してまうコマーシャルでおなじみのあれな。
でも、あのライトは時間制限があるねんな。せやから、でっかくなっとる間に食べきらなあかんねんで。
ほんでないと電車の中に禁断の匂いが充満してもて、みなさんのよだれが止まらんようになってもてご迷惑になるからな。
お店の人にはたいへん感謝されるかもしれんけどな。
「ミリンちゃん、そろそろ出発しようか? ……何してるのかなあ?」
「なんでもないで、エドガーはん。ウチはいつでも準備ばっちしやで」
これはちょっとばかし恥ずかしいな。
ネコちゃんがお尻フリフリして発情しとる様子を真似してるん、見られてしもたからなあ。
ちゅうわけでな、本日から数日間、ウチはエドガーはんとラマねーさんと一緒にお外へお出かけやで。
エドガーはんにとってはなんとも喜ばしいことに、両手に花やで。
けどたぶん、そのうち1個は、花やのうて毒キノコや思うけどな。どっちのことかは、わざわざ言わんでもわかるやろ?
せやのにエドガーはんの嫁はんには、旦那が麗しの女性2人に囲まれてるいうのに、快く送り出されたで。
ちなみに、これはあんまり本人前にしたら言えんけど、食欲の秋いうんはこっちでも変わらんのか、ほんのりふっくらしてきてはるで。
特にお腹周りがな。
「いやあ、ミリンちゃんが来てくれて助かるよお。いつもこの時期は忙しくてねえ。手伝ってくれるような冒険者さんもなかなか捕まらなくて困ってたんだあ」
「ウチなんかでよかったら、いつでも手伝うで。いうても、あんま役立たへん思うけどな」
とかなんとか会話しながら、今はエッサの街を出て街道を南にいっとる。短い夏休みは終わってしもて、みんなの運が試される実力テストの始まりや。
ウチの成績なんて言わんでもわかるやろ?
まったく、なんでクラスメートのみんなはあんなに運がよかったんやろな? もしかして先生から出てくる問題を事前に教えられてたりとかしとるん、ウチが聞き逃しとったんやろか。でも聞いてたところで無駄やったんは間違いないしな。
まあええか。こっちの異世界にはそんな運試しみたいなテスト、なんとあらへんねんで!
羨ましいやろ?
「秋のうちにできる限り回っておかないと、村の人たちも困っちゃうしねえ。雪が降り始めてしまったら、もう無理だからねえ」
「雪なあ。けど、冬の間はおっちゃんどうするん? おうちにずっとおるん?」
「ずっとってわけじゃないけど、だいたいはそうかなあ。大きな街道は雪が積もらないから、たまにウノーミに行ったりはするけどねえ」
ついこの前も言うたばっかりやから覚えてるかもしれんけど、このあたりはコピア王国でも北の方にあるねん。せやから夏は涼しくて過ごしやすかったわけや。
せやけど反対に、冬はめっちゃ雪が積もるらしいで。主街道はモンスター除けの魔道具と一緒に、雪を溶かしてくれる魔道具が埋め込まれとるから、移動自体はできるらしい。
日本でも雪国やとそんな風になっとるって聞いたことあるし、それと似たようなもんやな。
けど、そんなん主街道だけなんやって。せやから主街道沿いにはあらへん村を周るっちゅうんも、秋のうちに最後の追い込みをかけなあかんわけやな。
プロ野球も秋になってしもたら、もう終盤やしな。こんとき首位におるからって余裕ぶっこいとって、ほんで強烈な連敗なんぞしようもんなら、熱烈なファンから暖かい罵声を浴びることになってまうで。
そんでもし万が一、2位に陥落しようもんなら、ファンの強烈な後押しによって監督が辞任へ追い込まれる羽目になってまうかもしれんわけや。
ほんで、だいたい9月終わりには、とある数字が魔法のように現れたり消えたりしだすで。さっきのデカパイ肉まんと同じ現象が、ファンの間で起きるわけや。
そんでもって、印刷屋さんへの入稿締切まであと何日みたいなカウントダウンが始まって、最後には「もうやめなはれ! とっくに猛虎のマジックは0や!」ってことになってな、見事優勝が決まるねん。
するとな、鶏肉大好きで白い立派なお髭が特徴の雷みたいな名前のおじいさんの人形を、喜びのあまり道頓堀に放り込もうとする輩がなんでか出現してまう。ほんで、それを古参ファン総出で断固阻止せなあかん羽目になるわけや。
なんでかいうたら、そいつが投げ込まれてもたら大いなる呪いを受けてしもて、その人形を川の底から引き上げるまで優勝でけへんなってまうんや。
ほんま、道頓堀に飛び込もうとするやつらよりも迷惑な話やで。
あ~、そろそろ向こうの世界では虎さんの優勝決まった頃かなあ。
「ぶぅん」
「あ、ラマねーさん、どしたんや? そういやラマねーさんは暖かそうな毛をしとるし、冬でも平気そうやな。まあウチも別に平気やけどな。せやねん、ラマねーさんの言う通りや。ちっちゃい子どもってのは冬でも裸で外を走り回れるほど元気やねんな。……って、誰が幼女やねん!」
「ぶぅん、ぶぅん」
「せやった、ウチ紛れもない幼女やったわ。ごめんな、ラマねーさん」
相変わらずの容赦ないツッコミやなあ。ウチももっと見習わなあかんな。
さて、ざっと説明していこか。これからウチはエドガーはんと一緒に、3か所の村を巡回する予定や。
3か所とも夏に行った、大きめの羊の村より小さい村な。羊のアレが大きいわけとちゃうで。
まあ大きい村も、そっちはそっちで後日エッサの街との間を何回か往復する予定やで。ラマねーさんにもいろいろと限界があるから1回では済まへんわけや。
ちなみに、こういうんをラマねーさんによる、羊のピストン運動っていうんやで。
ん? なんか間違っとるか?
は? どこがえっちやねん!?
ウチが下ネタ封印して珍しく真面目に解説してんのに失礼やろ!
まあええ。それぐらいいつものウチに免じて許したる。
ともかくや、どこの村行ったとしても、やることは変わらへんねん。エッサの街で買い入れた日用品などを持って行って露店で売りつつ、羊毛で出来た糸を買いとったりするわけやな。
それと今回は、糸以外にも羊の塩漬け肉を買い込むで。
いうても、その辺は全部エドガーはんがやっとって、ウチがやるんは荷下ろしやら荷積みやらの手伝いと、それと露店の店番な。
「やあ、こんにちは。おや、エドガーさんの娘さんかな? こんなに小さいのに、お手伝いできるなんて偉いねえ」
「うん、それもう今日だけで何人もおんなじこと言われてるねん。けどな、ウチはエドガーはんの娘ではあらへんし、見た目は幼女かもしれへんけど、中身は立派な大人や。そんでもってこの指輪見てくれたらわかるとおり、商業ギルドにちゃんと登録しとる商人で、エドガーはんの手伝いしとるもんや。それとホンモノのエドガーはんの娘さんはウチより大きくてウチよりも8歳年下の可愛い女の子やけど、別にウチがご飯をあんまり食べてへんとかそういうわけであらへんどころか、ウチは人一倍物を食っとるのにこんな体型になってもてるだけやから、いらん心配はせんでもええで。ほんでなんや気になること、他にもあったりするんか?」
一問一答を繰り返すんのもあれやし、事前に通告されてるみたいに、想定される質問についてはすべて先にお答えしといたで。
「なるほど、そうなんだね。それはなかなか、苦労してそうだねえ」
「そうやねん。ここらへんでは一般的な、おっきい人にはわからへん苦労がたくさんあるねん。ほんで、お客さん、何か買いたいもんでもあるんか?」
「いやあ、いつもエドガーさんにはお世話になってるし、ご挨拶でもと思ったんだけどね。またあとで出直すよ」
「そうなん? 一応、エドガーはん帰ってきたら言うとくで。ほんで、おたく、どちらさんやろか?」
「ああ、私はこの村の村長だよ」
「ありゃ、偉いさんでしたんかいな。こりゃまた失礼を……」
「いいよ、ただ村長の役目をしてるだけだからねえ」
ちなみに村長さんは、つるっぱげで白いひげを生やして、サングラスして亀の上に乗っとる仙人のような人を想像しとるかもしれんけど、全然そんなことあらへんからな。エドガーはんより少しだけ年上ぐらいの、まだまだ元気なおっちゃんや。
だいたいな、年寄りになったからいうたかって「~なのじゃ」みたいな言い方して喋るわけないやろ。
そういうんは、のじゃろりエルフだけに許された特権なのじゃ。
……。
わざとやってるやろって? もう2回目なんやし、当たり前やろ。
ふん、石を投げたかったら投げてみい。どうせ異世界まで届くわけないからな!
どっちにしてもな、ウチはビッチビッチの15歳のただの人間やからな。エルフとちごて、「のじゃ」の境地に至るほど長生きすることはあらへん。
せやからこれはサービスやで。強制的に受け取るんやな。
「ところでや。村長さんって、貴族さんやって聞いたけど、こんなところほっつき歩いとってええん?」
「大丈夫だよ。私は貴族っていっても一代限りの男爵だし、この村の代官をやるのに必要だから名目上与えられたものだからね」
というわけで、村について詳しいやろってことで、村長さんからはこの際いろいろ話を聞いてみたで。
なんでかいうたらな、これは金に関わる話やからや。前にも言うたけど、お金に関わることについては、人より真面目なんやウチは。
妥協は許しまへんで。
まず大前提としてやで、ほら、今この村ん中でウチ、エドガーはんの代理で露店広げとるやろ?
覚えとるか知らんけど、こういうのって街では許されへんかったやんか。街やと、わざわざ街の外に出て、そこのバザールでやらなあかんねん。
つまりな、村ってのは街とちごて、物を売るんは許可制やないってことや。せやし行商人であっても自由な取引ができるねん。
ほんで、このあたり一帯はセリン侯爵様とやらが治める領地やって前に話した思うけど、この村長さんはその侯爵様から代官に任じられとって、ほんでそれなりのお給金が出るらしいで。つまりコンビニなんかのチェーン店の、雇われ店長みたいなもんや。
なんでそんな仕組みになってるかいうたらな、売買が許可制やなくて自由やってことと関係あんで。
つまりな、税金がとれへんからや。
ほら、だいぶ前に言うたかもしれんけど、この国の税金っちゅうんは、街商人が商人以外に商品売るときだけ発生する売上税しかあらへんねん。
ほんで、この村には常駐しとる商人なんておらん。おるんは生産者の方々や。
村の生活っちゅうのは基本自給自足やし、村人同士でなんかを売買するって感覚はあらへん。それにな、商人を介さへんとお金のやり取りはでけへんしな。せやし、村ん中では物々交換が基本やで。
お金使うんは、ウチらみたいな行商人がふらっとやってきて、その露店で物を買う時だけやな。
「あ、村長ここにいた! ちょっと来てくれー!」
「うん? 何かあったのかな? それじゃすまないね。エドガーさんによろしく」
「はいな~。またきてや~」
しかもこんな感じで、村長さんは村長さんで村全体を管理したり、揉め事を解消したりせなあかんわけで、それなりのお仕事があるねん。
つまり畑仕事やらそんなんをしてる暇はあらへん。となったら、村長さんはそのままやと収入がまるでないわけや。
せやから、雇い主の侯爵様から村長さんには、お金が渡されとる。もちろんそいつには村長として仕事するための資金ちゅう、必要経費も含まれとるけどな。
ちなみに物の売買は自由なんやけど、村で育てられるもん自体は村ごとに制限されとるから、なんでもかんでも独自に栽培したり
いうて、ウチでもその理由はわかってまうで。例えば儲かるからいうてな、どこもかしこも砂糖、たばこ、コーヒーにココアなんちゅう食料以外のもんばっかり作ってもたら、自分とこの国の食べるもんがのうなってまうやろ。ほんならそこら中で暴動が起きてもて、プレジデンテっていう珍しい名前のトロピカルな人が追い出されて、あえなくゲームオーバーになってまうからや。たぶんそんな感じの軽いノリやで。
ほんまいうたら、もっと細かい話もあるんやろけど、それは村長さんすら知らん話やろしな。
それに今んとこ、ウチはエドガーはんが病気とかで動けへん時の代打要員やからな。どの村でどんなもんをどれぐらい売買するんか、ってことだけ覚えとけば、その他はさらっと知っとくだけでええねん。
せやけど、どうにも聞いとると、この国では年貢みたいな制度はあらへんねんな。
それでも国はちゃーんと回っとるみたいやから、なんぞうまい仕組みになっとるんやろ。
まあええか。
ウチは別にな、この国の将来を担う最も偉い人みたいな立場におるわけやないしな。そんな「転生してしもたら皇帝やったねん」って感じになってな、いつでも暗殺の危険に脅かされながら、たくさんの嫁さん候補の方々から多数の釘を刺されたりするなんて、ほんま大変綱渡りみたいな人生なんてお断りやからな。
せやから、この国をもっと豊かにしたるためとか言いながら、その仕組みのボトルネックを解消したろうとか、ウチが考える必要なんてこれっぽっちもないわけや。
ところで、君ら、ボトルネックってわかるか? 女の人にはだいたい備わってるくびれのことや。知っとるやろけど、ウチにはあらへんねんで。
要するに、ウチはボトルネックのない理想の女や。
すとーん、ってな。なんと、ただの石ころに値段はつかへんねんで。
つまり時価やねん。ほんで、言いたいことはただ1つな。
ウチは安い女ちゃうってことや。
「それじゃあ、ミリンちゃん。出発しようか」
「はいな~」
さて、1つ目の村を後にして2つめの村に向かうで。
この村でどっかに泊まらしてもらうってのもできるんやけど、今回は急ぐ行商やから、このまま出てって途中で野宿やな。雨でも降ってたらさすがにそうはいかんやろけど、どこまでも澄み渡っとるような飽きてしもた空ってやつやで。秋波ってのは無視されるためにあるわけや。
そういや野宿っちゅうたら、だいたいいつもウチは素っ裸で寝とるけど、さすがにエドガーはんもおるしそうはいかんな。だいぶ涼しいなってきたから耐えられる思うけど、寝てる間に自然と脱いでしまわんように気を付けなあかん。
下敷きの中にも静電気ってやつや。小学校の頃ようやったやろ、髪の毛逆立てるやつ。
あれ? 何の話やっけ。えっと、いくら仲のええ男女でも、7歳になってしもたら、隣に裸で座ったらあかんってやつやな。たぶんウチはぎりぎりあかんってことや。最近、自分の歳って忘れがちやねんな。
けど、座ったらあかんってことは、寝るんは大丈夫ってことやんな?
そういや、裸ってあたりで思い出したことがあるわ。
「さやちゃんとあずま君は、どこまで進んだんやろなあ」
そりゃな、とっととCまでいかんかいとは思とるけど、子どもができてしもたら大変やからな。けど、そもそもAにすら達してへんやろ。これに関しては、さやちゃんのアピールにまったくもって気付いとらへん、今時の異世界マンガにありきたりな鈍感主人公っぽいあずま君が全般的に悪いで。
なんやて? 君ら、恋愛のABCなんっちゅう表現が古すぎてわからへんのか? これ、ウチの数少ないわかる英語なんやけど。
しゃあないなあ、何でも知っとるウチが、ちゃーんと解説したるわ。
Aってのは初期段階のことや。見合いから1歩進んで、がっぷりよっつに組みあってる状態な。そん時は礼儀として、お互い目を閉じて、相手のお口の中のお味を存分にお楽しみするわけやな。レモン味かイチゴ味かは、普段つことる歯磨き粉によって変わるで。
Bってのは、お互い押したり引いたりしながら、技を掛ける隙を窺いつつ、体勢を崩したりして駆け引きしている状態な。そうやって肌と肌をぶつけ合って、その柔らかな未知の感触を舐めるように楽しむわけや。はっきしいうけど、Bをやり始めたらそこからもうCまでは一直線やで。
つまりAの状態になったら、早いうちにコンビニかドラッグストアにいって、例のブツを2箱ほど買い込んどく必要があるってわけや。お互いに買ったら4箱な。それでもすぐになくなってまうで。
Cはもうわかるやろけど、技が決まってしもた後の状態や。決まり手は押し倒しで男の子が上になる場合が多いねん。せやけど中には女の子が上手投げして、そのままお馬さんに乗ってまう体勢みたいなパターンもあるで。
どっちの場合でも、あらかじめ用意していたブツが無駄になることも多いねんな。それに、なんなら男の子がある日朝起きたら、BどころかAすらしてへんのに、舌なめずりした女の子に一発決められてしもてるみたいなパターンもあるわけや。知らんうちに一発どころじゃなくなってるかもしれへんで。
ちなみに知りたくもないのにすでに知っとる思うから、わざわざ押しつけがましく何回でも教えたるけど、ウチはどれも未経験やで。
さて2人がA未満な原因はどっちにあるんかいうたら、正直どっちもどっちや。もうどっちが先やなんて気にしている時代とちゃうねん。しかもここ異世界やしな。慎みなんてもんは別に美徳にはならへんで。つまりこの世界ではABCなんて通用せえへんわけや。
そういうんはな、エドガーはんちで暮らしとるウチには、もうようわかってんねん。
「ああ、ミリンちゃんの友達の2人のことだねえ。僕は行ったことないけど、王都までは5日ぐらいかかるって聞いてるねえ」
「そんなら、道草でも食ってお腹でも壊してへんのやったら、もうそろそろ着いてるかもしれんなあ。それにしても、おっちゃんって王都行ったことないん?」
「そうだよお。売りに行くものも、買いに行くものもないしねえ」
「それもそうやなあ」
確かに、よう考えたら、おっちゃんはここの南にあるあたりの村とエッサの街、そんで領都のウノーミを周っとるだけやしな。現代日本みたいに、寒いからいうてほんならカニ食うついでに温泉でも入りにいこか、とかいいながらどっかに旅行するわけやないしな。
でもよう考えたら、なんで寒いゆうてんのにわざわざ雪が降りそうなところに行っとるんやろな? しかも夏は夏で、パンダのいなくなってしもた南のほうのテーマパークへ行ったついでに、やっぱり温泉に入ろうっていうんが当たり前みたいになっとるけど、それもおかしいで。
あ、話がそれてもたけど、あずま君とさやちゃんの話をせなあかんかったわ。
あれはな、今から5日前のことやった。
エミリちゃんと、控えめシスターねーちゃんのお勉強会という地獄から帰ってきたときのことや。
エドガーはんちの前で、あずま君とさやちゃんがウチのことを待ち構えとったねん。
……。
「あっ! みりんちゃん、おかえり。待ってたよ」
「2人とも、どうしたん? こんなとこまできて、ウチになんぞ用かいな」
どうやってウチの居場所を知ったんか知らんけど、2人がそこにおったで。
「そのね、実はみりんちゃんに大事な話があってね……」
そんでもって、さやちゃんはえらい神妙な顔してるけど、いったいなんやろな。
「あのね、わたしたちね……」
もしかして、あずま君と結婚するからウチとは別れてほしいって話かな。
おかしいな、ウチ、さやちゃんといつのまにそんな間柄になっとったんやろ。
「王都にね、行くことにしたの」
「ほう、そうかいな。ほらまた急な話やけど、なんでなん?」
どうせそんなことやと思ってたで。
この2人、公衆の面前で手も繋げへんのに、いろんなモンすっ飛ばしていきなり結婚までいくとかありえへんもんな。
やっぱりABCっちゅう手順を忘れたらあかん。
「それはね、あず君が――」
「へへっ、聞いてくれよ! 俺、ついに聖剣、使えるようになったんだぜ!」
あずま君がさやちゃんの言葉に被せてきたで。さっきから、なんやうずうずしとるなあと思てたけど、そういうことやったんやな。
キラキラ女神空間ではしゃいどった時と、何も変わってへんな。
「そら、おめでとさんやな。あ~、そんで王都に行こうって話になったんやな」
「そうだぜ。王都のダンジョンが一番儲かるって聞いたからな。聖剣が使えるようになったんだし、もう大丈夫さ!」
「それにね。ウノーミで手に入る魔導書って基本的なものしかなくってね。王都にいかないとほとんど手に入らないみたいなの」
2人はどんどん強うなってるみたいやなあ。
「ほんなら、まあせいぜい気張りや。せやけど、油断とかせんようにするんやで。文字通り命取りになってまうわけやしな」
「そりゃ言われなくったって、充分わかってるさ。大丈夫、大丈夫!」
ほんまかなあ。さっきから見とる限り、何も安心できひんで。
「わたしも気を付けるから」
まあ未来の嫁さんの見事な手綱に期待やな。
「それでね。あのね、みりんちゃん」
「ん?」
けど、どうやら本題はここからやったらしい。
さやちゃんが真剣な表情に変わってもたで。
「……みりんちゃんも一緒に行かないかな?」
「一緒にパーティ組んでダンジョンいこうぜ!」
……。
「それでミリンちゃん、あの2人と一緒に行かないで本当によかったのかい?」
正直いうたら、まさかウチみたいなへなちょこ幼女を、あの2人が誘ってくるなんて思わへんかったで。
せやけど、答えは最初から決まっとったで。
「ええねん。ウチはな、一応冒険者もしとるけど、あの2人に比べたら、なんも取り柄があらへんからな。ついてっても足引っ張ることしかできひん。それにウチが目指しとるんはな、おっちゃんみたいな立派な行商人やからな」
「おや、そうかい。それは嬉しいねえ」
もちろん、ウチは2人の誘いを断ったで。
そりゃそうやろ。
ウチをパーティに入れたって何の得にもならへん。仲ようなったあの2人にも、結局秘密にしたまんまやったけど、ウチの不死チートってやつは死なへんっていうだけで、実は何の役にも立たへんねん。
最強の聖剣スイカリバーは、この辺の雑魚いモンスターを倒せるだけや。
残念ながら、あずま君のもっとるモノホンの聖剣には、あと一歩及ばへんねん。
「そういや、おっちゃん、ダンジョンっていったいどういうとこなん?」
こういう話はしんみりしてまうからな、ウチの性にはあわん。さっさと話題を変えるで。
「うーん、僕も詳しくないけどねえ。強くなった冒険者さんはだいたい王都に行って、ダンジョンで稼ぐんだってことぐらいしかわからないよ」
糸目行商人のエドガーのおっちゃんは、当たり前やけど、普通の行商人や。そんな人が何でもかんでも事情を知っとたらおかしいわな。
「そうだ。もし知りたいんだったら、ほら。ミリンちゃんのボーイフレンドに聞いてみたらいいんじゃないかなあ?」
ずこっ!
「……なあ、それいったい誰に聞いたんや? いや、言わんでもええ。だいたい誰が言うたかわかるで。ちゅうか、それヴィンセントはんのただの冗談やしな」
「ははっ、もちろんわかってるよお」
まったく、あのイケオジ、そこら中でおんなじこと言うてるんとちゃうやろな。
冗談はともかくとして、あれでも冒険者ギルドのマスターなんやし、さすがにダンジョンの事に詳しいやろ。帰ったら忘れんと聞いてみよ。っていっときながら、聞くん忘れてることばっかり溜まってるな。
けど、そもそも内容すら忘れてもてるしな。忘れてしもてるっていうことはちゃんと覚えてるで。
それにしてもなあ。あずま君とさやちゃんには、ウノーミ行ったついでに、だいたいおうてたけど、今度からはもう会えへんねんなあ。
友達と会えへんなるんは寂しいもんやで。
ウチが東京に引っ越すことんなったときも、いっちゃん寂しかったんは、やっぱり友達と離れてまうことやったしな。特に幼馴染のこうやんな。
実はな、ウチはそんときめっちゃ迷たことがあるねん。
おかんが死んでもた後、大阪に残る方法もあるにはあったねんな。
それはな、こうやんちの養子になるっちゅう選択や。
けどな、そんなことしてもたらな、ウチがこうやんの義妹になってまうやろ?
そしたらな、「おにいちゃん! 一緒に行こっ!」って、恥ずかしい思いしながらノリノリで毎日腕くんでガッコいかなあかんなるやんか?
しかも、登校中に別の幼馴染が登場してきて、もう片方の腕をとった瞬間に「引っ付き過ぎよ! もっと離れて」っていう我儘ムーブもかまさなあかんなるわけや。
まあ、そこまではな、我慢したるで。
でもな、そしていつしか2人は恋人になってもて、そのことを両親に言えへんまま、両親在宅中やのに、気持ちが高ぶってゴムもないのにお部屋で致してまうことになるわけや。
するとな、なんとそれに触発された両親が一念発起してそこに新たな命が宿るわけや。謎のベビーラッシュの始まりや。挙句の果てに4人で大乱闘が始まって、相続ん時に弁護士さんの頭に10円ハゲを作ることになんねん。
まあ冗談は置いといて、確かにこうやんの親御さんからはな、そんなありがたい話もあるにはあったねん。まあこうやんの母ちゃんとは、ウチがわざと置き忘れたパンツを洗ってくれるぐらい親密な関係やったしな。
せやけどな、血の繋がったおとんがおったねん。おかんとは離婚しとったいうてもな。
でも東京に住んどったねん。せやからウチは、猛虎とおとんを天秤にかけたわけや。ほんで悩みに悩んで、1位と2位をどっちにするかなんべんも並び替えて、おしくも9回裏にサヨナラホームラン打たれた虎さんの負けになったわけや。
つまりな、それだけの話やで。あかん、めっちゃ悲しいなってきてもた。せっかく今日は勝てるおもとってええ気分やったのに、気分はどん底やで。こりゃもうやけジュースが必要やな。
まあ、そもそもの話な。そんなことせんでも、なんでか知らんけど、いつでもどこでもウチはこうやんの妹と間違われとったわけやしな。
ご近所さんはおろか、テーマパークなりデパートなりの迷子センターやとしても、あろうことか小学校でも中学校であってもな。
しかもやで。中学んとき久々に自分の部屋で寝てたら遅刻してもて、ほんでガッコにしぶしぶやってきたら「お兄ちゃんかお姉ちゃんに、会いに来たんやろ? 何年生や? 呼んできたろか?」って言われたりしたわけや。
そこでウチはこう答えたわけや。「ちゃうで。そもそも、あんさんウチのクラスメートやろ?」ってな。
あかん、あかんで。こんなしんみりどんよりお先真っ暗な話はウチにはあわへん。
「あのゾーンで野営にしようか、ミリンちゃん」
「ほい、了解や~」
ま、こんなん今日だけや。明日からはいつものウチに戻んで。
ん? 今日もいつも通りやったって?
あれ? おかしいな? 友達と離れ離れになった話をしとったはずやのにな。
「そういや、エドガーはん」
それから2つの村を周って、エッサの街に帰る途中のことや。
「なにかなあ?」
「今回は、羊肉の塩漬けなんてこうとったけど、いつもはこうてへんやんな? なんでなん?」
「ああ、それねえ。ほら、ミリンちゃん、あそこみてごらん」
そう言うとおっちゃんは、街道を外れた草原のあたりを指差したで。
「ん? ああ、あれな。芋虫な。ウチ苦手やねん」
「おや、ミリンちゃんは、虫が嫌いかい?」
「ちゃうで。虫が嫌いなわけやない。そんなもん握り潰したらええだけや。ちゃうねん、あの、なんとかっちゅうモンスターはな、ウチの天敵やねん」
「名前はグリーンワームだよお」
「さよか。あいつな、ちょっと前にやっつけたろう思たんやけど、どうやっても無理やったねん」
あれは、そう、ウチが聖剣スイカリバーを手に入れて、気をよくしとったころや。
まあ、たまには冒険者らしいこともしたろかなって思てな。エッサの街の近くをうろうろしとる、あのでっかい緑色の芋虫をやっつけたろうなんて、気の迷いを起こしてしもたわけや。
「そうなの? 冒険者なら誰でも倒せるって聞いてるけどねえ」
おっちゃんの言うてる通り、駆け出しの冒険者はあれをやっつけるんが仕事らしいで。
せやいうのにな、ウチにはあれ、まったく倒せへんかったねん。
なんとあいつな、モンスターのくせして襲ってはこうへんねん。ノンアルコールとかいうやつやな。せやから、ほんまやったら20歳未満でも倒せるってことや。
ただし、近づいたら糸を吐きよるねん。
そんでもって、ウチは白いもんでべっちゃべっちゃのぐっちょぐっちょになってしもたわけや。そんなん見せたらお茶の間の皆さんのご迷惑やし、そういう要らんシーンは省略したわけやけどな。
それでウチを見事に足止めしとる間に、ワーム野郎はやるだけやって金も払わんと逃げようとしよったわけやけど、そうはいかん。ウチはべとつく白いもんまみれになりながらも、なんとか追い付いて、スイカリバーをそこで一突きしたったわけや。
結果、金属バットでホームラン打ったときみたいな、とっても気持ちええ音がして、弾き返されたで。
こりゃまあ、あれや。ゲームでおなじみの、防御力ってやつの値がきっと高いってことやな。ウチ自慢のSTR1の細腕やと、貫けへんらしいわ。
それによう考えたら、角ウサギのときは、向こうの突進力を利用して倒してたわけや。
カエルんときはお腹の中にいつのまにか入っとって、そのおかげで内側のやわこい、おそらく弱点みたいなところからつんつん突くことができたわけや。
ほんまな、聖剣でなんでも切れるあずま君に、こんなウチがホイホイついてって、いったい何になるねんって感じやろ。
「ほんで、おっちゃん、羊の塩漬け肉とあいつに何の関係があるん?」
「えっとねえ、あの芋虫ってね……。あ、ほら、みてごらん」
おや、エッサの街でよく見かけるネコちゃんが、芋虫に近付いていきよったで。
「……ありゃ?」
そんでそのまま、ネコぱーんちや。
うん、一撃やな。
「なんか、肉みたいなんぽろっと落としよったな」
「そうなんだよねえ。エッサの街だと、だいたい料理に入れるお肉はあれを使うんだよお」
あれか。宿に泊まったとき、だいたい出てくる煮込みもんの中に入っている肉は、ネコちゃんが美味そうに食っとるあれか。
別にいまさらそれぐらいどうってことないで。肉は肉やからな。虫肉だろうがどんとこいや。
まあ、さすがにゴキブリ肉やとしたら、ほんのちょっと躊躇ってから食べてる思うけどな。
「でもねえ。冬になって雪が積もると、ほとんど倒しに行けなくなっちゃうからねえ。だからその間は羊の肉を塩漬けで保存しといて、それをちょっとずつ食べるんだよお。グリーンワームの肉はあんまり保存が効かないんだよねえ」
「なるほどなあ」
「でも、ミリンちゃんはグリーンワームを倒せないなら、やっぱり冒険者は向いてないのかもねえ」
「せやろ? もうちょい大きいなったら倒せるようになる思うんやけど、たぶん無理やろし期待はしてへんで」
「そういやミリンちゃんって、どれぐらいから背が伸びてないのお?」
「たぶん、エミリちゃんの年ぐらいからちゃうかなあ」
「そっかあ。そういや、昔の事、ちょっとは思い出せたのかなあ?」
「ん?」
あれ? 何の話やっけ。
……あっ!
「い、いや、まったく思い出せへんで。おかんのことも、おとんのこともまったく思い出せへんわ~」
「そっかあ。早く思い出せるといいねえ」
すっかり忘れとったけど、こうやんの教えに従って、ウチは記憶喪失のフリをしとったんやった。まあフリなんてせんでもだいたい忘れてもてるけどな。
「さ、さて、エドガーはん、はよう帰るで。みんなラマねーさんみたく、首なごうして待っとるからな」
「ぶぅん」
「ほら、ラマねーさんもこういうてることやし、さっさといこうや」
「そうだねえ」
そんなこんなで、エッサの南門通って、エドガーはんちに帰って来たわけやけど。
なんとウチはそこで、不審な人を見かけてしもうた。
「……どうしよう……ブツブツ」
エドガーはんちの前を行ったり来たりして、なんやらブツブツ呟いてはるお人がいたんや。
「でも、ここまできたし……ブツブツ」
なんちゅうか、めっちゃ見覚えがあんで、あの人。
ウノーミの街の、ドワーフ親子の鍛冶屋さんを初めてご訪問する直前に見た、なんでもでっかい黒髪の女の人や。
「おやあ、誰かなあ? ミリンちゃんの知り合い?」
「いやあ、知り合い、ではあらへんなあ」
うーん、けどなあ。
嫌な予感しかせーへんな!
「え……? きゃっ!」
どすーん!
ウチらの話声にびっくりしたその人は、おっきな尻餅をついて、でっかい音が響き渡ったで。
なんちゅうかこう、体はおっきいのに、ものすっごうおどおどしてる人やな。
まるで、どっかのだれかさんみたいやな! ウチとかな!
さて。
ちゃらちゃ、ちゃーらーちゃらーちゃら、ちゃーらちゃ、ちゃーちゃらー。
人物像がやっとできあがった4人目は、エッサの街を消失させたり……せーへんで。
ほんでこの出会いは、誰かを何かのパイロットに選出したり……せーへんで。
んで、次回「4人目の異世界人!」 サービス満載やっ!
ただし、みんながみとうもないウチのサービスシーンな!
あれ? そういえば4人目であってるっけ? ウチ、さやちゃん、あずま君……、なんや1人忘れてるような?
まあええ、気にせんとこ!