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シッテムの箱。
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電子の海。
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先生だけが入れる場所。
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そして。
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アロナの住処。
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その日。
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アロナは真剣だった。
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とても真剣だった。
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机。
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資料。
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モニター。
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大量のウィンドウ。
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「絶対におかしいです!」
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叫ぶ。
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彩禍マダラ。
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その名前が表示されている。
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表示されているのに。
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何も表示されていない。
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意味が分からない。
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アロナは頭を抱えた。
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「なんですかこれ!」
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「怖いです!」
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「気になります!」
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「調べます!」
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決意。
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検索開始。
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【彩禍マダラ】
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検索。
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結果。
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該当なし。
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「知ってました!」
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アロナは叫ぶ。
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次。
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【所属】
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検索。
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該当なし。
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「ですよね!」
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【出生記録】
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該当なし。
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「ですよねぇ!」
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【学籍】
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該当なし。
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【年齢】
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不明。
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【種族】
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取得失敗。
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【存在分類】
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ERROR
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「なんでですか!?」
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アロナが机を叩く。
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本当に分からない。
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普通なら。
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どんな人間でも。
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何かは出る。
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少しは。
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何かは。
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だが。
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彩禍マダラ。
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何も出ない。
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存在しているのに。
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存在していない。
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矛盾。
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完全な矛盾。
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「なら!」
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アロナは立ち上がる。
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「直接観測です!」
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数秒後。
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ミレニアム。
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ゲーム開発部。
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先生。
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ユズ。
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モモイ。
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ミドリ。
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アリス。
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そして。
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遊びに来ていたユメ。
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マダラ。
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平和だった。
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本当に平和だった。
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アリスがゲームを見せている。
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「勇者様!」
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「違う。」
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「勇者様!」
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「違う。」
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「勇者様!」
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「違う。」
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三回目だった。
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ユメが笑っている。
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その時。
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マダラがふと視線を上げる。
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誰も気付かない。
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だが。
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マダラだけは気付く。
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シッテムの箱。
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電子の向こう側。
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小さな観測者。
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アロナ。
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必死に見ている。
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「……」
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マダラは少し考える。
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そして。
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空中へ向かって言った。
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「そんなに見るな。」
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全員が固まる。
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「え?」
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ユズ。
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「誰と話してるんですか?」
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モモイ。
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「怖っ。」
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ミドリ。
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「ホラー?」
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アリス。
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「幽霊イベントですか!?」
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ユメだけが苦笑する。
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「あー。」
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「気付かれたんだ。」
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シッテムの箱。
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アロナが飛び上がる。
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「ぎゃあああああ!?」
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椅子から落ちた。
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「なんでですか!?」
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「なんで分かったんですか!?」
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「見えてるんですか!?」
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完全にパニック。
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そして。
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その瞬間。
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初めてだった。
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アロナの目の前に。
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マダラが現れたのは。
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「え?」
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アロナが固まる。
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シッテムの箱。
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本来なら。
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先生以外は入れない。
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絶対に。
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入れない。
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だが。
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彩禍マダラはそこにいた。
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何の前触れもなく。
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当然のように。
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「こんにちは。」
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アロナが硬直する。
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「え?」
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「こんにちは。」
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「え?」
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「挨拶だ。」
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「えぇ!?」
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混乱。
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完全に混乱。
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アロナの処理能力が追いつかない。
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「なんでいるんですか!?」
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「来た。」
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「なんで来れたんですか!?」
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「来れた。」
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「答えになってません!」
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マダラは少し考える。
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そして。
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珍しく。
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分かりやすく答えた。
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「お前達の仕組みを知っているからだ。」
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アロナが固まる。
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シッテムの箱。
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アロナ。
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その正体。
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全部。
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知っている。
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「え。」
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「え?」
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「えぇ?」
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完全停止。
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CPU使用率100%。
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処理不能。
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マダラは少しだけ笑った。
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本当に少しだけ。
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「安心しろ。」
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「何をですか!?」
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「敵ではない。」
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アロナは少し黙る。
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そして。
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恐る恐る聞く。
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「本当に?」
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「本当だ。」
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即答。
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迷いなし。
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だから。
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アロナは少しだけ安心する。
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だが。
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次の瞬間。
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思い出した。
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「待ってください!」
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「なんだ。」
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「私!」
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「本気で解析したんですよ!?」
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「そうか。」
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「全部失敗しました!」
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「そうだろうな。」
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即答。
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アロナが机を叩く。
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「なんでですかー!!」
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シッテムの箱に響く悲鳴。
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マダラは静かに答えた。
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「私は解析されるように出来ていない。」
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「そんな人います!?」
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「いる。」
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「目の前にいました!」
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ユメがいたら笑っていた。
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確実に。
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マダラは少しだけ空を見る。
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そして。
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小さく言った。
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「だが。」
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アロナが首を傾げる。
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「お前は面白い。」
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「え?」
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「だから嫌いではない。」
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アロナが固まる。
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数秒。
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そして。
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顔を赤くした。
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「なっ。」
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「ななな。」
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「なんですか急にー!!」
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その日。
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アロナは理解した。
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彩禍マダラ。
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理解不能。
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解析不能。
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定義不能。
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観測不能。
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だが。
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悪い人ではない。
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それだけは。
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確かだった。
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そして。
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パヴァーヌの物語は。
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さらに深く。
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電子の少女達の運命へと進んでいく。