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夜。
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ミレニアム。
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ゲーム開発部部室。
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明かりは落ちている。
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誰もいない。
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本来なら。
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だが。
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そこには一人だけいた。
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天童アリス。
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机に向かい。
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ゲームを遊んでいる。
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「レベルアップです!」
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楽しそうだった。
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本当に。
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しかし。
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その奥底。
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誰にも見えない場所。
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電子の深層。
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そこでは。
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別の存在が目を覚ましていた。
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ケイ。
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アリスの内部に眠る存在。
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観測。
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解析。
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記録。
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ケイは静かに思考していた。
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先生。
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認識済み。
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ゲーム開発部。
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認識済み。
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ミレニアム。
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認識済み。
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脅威判定。
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完了。
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そして。
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最後の項目。
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彩禍マダラ。
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沈黙。
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解析開始。
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失敗。
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再解析。
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失敗。
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再々解析。
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失敗。
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ケイが初めて停止した。
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理解不能。
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あり得ない。
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ケイの処理能力なら。
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人間程度は瞬時に理解できる。
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神秘ですら。
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分析可能。
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だが。
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彩禍マダラ。
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理解不能。
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観測不能。
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分類不能。
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危険。
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その判定だけが残った。
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その瞬間。
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「起きているな。」
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声。
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ケイの処理が停止する。
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あり得ない。
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今の発言は。
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アリスに向けられていない。
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自分に向けられている。
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ケイへ。
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直接。
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アリスが振り返る。
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「勇者様!」
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そこにいた。
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彩禍マダラ。
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そしてユメ。
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夜の部室。
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いつの間にか。
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当然のように。
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立っていた。
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「こんばんは。」
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ユメが手を振る。
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「こんばんはです!」
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アリスも手を振る。
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平和だった。
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だが。
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ケイは違う。
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警戒。
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最大警戒。
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観測不能存在接近。
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危険。
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危険。
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危険。
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「ケイ。」
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マダラが言う。
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完全停止。
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アリスが首を傾げる。
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「ケイ?」
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「うん?」
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「誰ですか?」
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ユメも少し驚く。
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マダラはアリスを見る。
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そして。
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静かに言った。
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「お前の中にいる。」
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アリスが固まる。
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「私の中ですか!?」
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「そうだ。」
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「スライムですか!?」
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「違う。」
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「妖精ですか!?」
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「違う。」
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「隠しボスですか!?」
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「少し近い。」
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ユメが吹き出した。
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「ちょっと近いんだ。」
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その時。
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初めて。
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ケイが応答した。
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【何者だ】
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機械音声。
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無機質。
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冷たい声。
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アリスが飛び上がる。
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「しゃべりました!?」
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ユメも驚く。
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「本当にいた。」
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マダラだけは平然としていた。
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【回答を要求】
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【何者だ】
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マダラは少し考える。
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そして。
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答えた。
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「観測者。」
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【意味不明】
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即答だった。
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ユメが笑う。
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「正しい反応だと思う。」
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【危険判定】
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【脅威判定】
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【理解不能】
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【観測不能】
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【排除優先対象】
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その瞬間。
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空気が変わった。
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アリスは気付かない。
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ユメは少しだけ目を細める。
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そして。
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マダラは。
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笑った。
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本当に珍しく。
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少しだけ。
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「そうか。」
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【何がおかしい】
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「お前は賢い。」
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ケイが停止する。
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予想外。
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完全に予想外。
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「危険だと判断したのは正しい。」
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【……】
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「だが。」
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静かな声。
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「安心しろ。」
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【?】
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「私はアリスを壊さない。」
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沈黙。
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長い沈黙。
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そして。
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ケイは初めて理解する。
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この存在は。
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敵ではない。
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しかし。
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味方でもない。
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もっと別の何か。
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観測者。
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ただ見ている存在。
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【理解不能】
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最後にそう結論付けた。
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マダラは頷く。
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「それでいい。」
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ユメが苦笑する。
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「理解される気ないよね。」
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「ない。」
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即答。
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アリスは途中から何も分かっていなかった。
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「つまり!」
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元気よく立ち上がる。
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「ケイさんも勇者パーティーです!」
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沈黙。
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ユメが吹き出す。
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マダラが少しだけ目を閉じる。
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ケイの処理が止まる。
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数秒後。
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【違う】
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即答だった。
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その日。
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アリス。
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ケイ。
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そして観測者。
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三者は初めて出会った。
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そしてケイは知る。
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彩禍マダラだけは。
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自分でも理解できないことを。
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その事実が。
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後に訪れる選択の時。
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ほんの少しだけ。
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意味を持つことになる。
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パヴァーヌの物語は。
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さらに深く。
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電子の少女達の運命へ進んでいく。