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トリニティ総合学園。
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キヴォトス最大級の学園。
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整備された街並み。
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美しい庭園。
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荘厳な建築物。
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平和と秩序の象徴。
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少なくとも。
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表面上は。
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ティーパーティー本部棟。
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その一室で。
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桐藤ナギサは紅茶を飲んでいた。
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書類の山。
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エデン条約関連資料。
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ゲヘナとの交渉。
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補給計画。
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治安維持。
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問題は山積みだった。
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「……疲れましたね。」
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ため息。
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珍しいことではない。
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エデン条約が近づくほど。
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彼女の仕事は増える。
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そんな時だった。
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窓の外。
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校庭を歩く二人の姿が目に入る。
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見慣れない顔。
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トリニティ生ではない。
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ナギサの目が細くなる。
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白と黒を基調とした少女。
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腰には巨大なリボルバー。
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そして。
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その隣を歩く少女。
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柔らかな笑顔。
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穏やかな雰囲気。
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奇妙な組み合わせだった。
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「誰でしょう。」
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ナギサは資料を閉じる。
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少しだけ興味を持った。
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数十分後。
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中庭。
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ベンチ。
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ユメはパンフレットを眺めていた。
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「広いなぁ。」
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「そうだな。」
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「アビドスと全然違う。」
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「比較対象が悪い。」
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「それもそう。」
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ユメが笑う。
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マダラも僅かに笑う。
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その時。
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「失礼します。」
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声が掛かった。
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二人が振り返る。
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そこには。
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桐藤ナギサ。
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ティーパーティーホスト。
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トリニティの中心人物。
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「観光でしょうか?」
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丁寧な笑顔。
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柔らかな声。
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しかし。
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観察している。
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細かく。
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徹底的に。
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ユメは軽く手を振る。
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「そんな感じ。」
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「なるほど。」
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ナギサは頷く。
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そして。
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マダラを見る。
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違和感。
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初対面のはず。
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だが。
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妙だった。
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そこにいる。
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確かにいる。
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認識もできる。
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会話も成立する。
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それなのに。
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頭の中で人物像が形成されない。
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普通なら。
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数秒会話すれば分かる。
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性格。
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思考傾向。
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立場。
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危険性。
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だが。
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目の前の少女だけは違った。
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何も分からない。
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ナギサは一瞬だけ驚く。
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しかし表には出さない。
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「私は桐藤ナギサと申します。」
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「彩禍マダラ。」
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「クチナシ・ユメ。」
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握手はしない。
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だが会話は成立する。
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ナギサは微笑む。
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「トリニティは初めてですか?」
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「私はそう。」
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ユメが答える。
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「マダラは?」
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ナギサが聞く。
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マダラは少し考えた。
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そして。
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「数えたことがない。」
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沈黙。
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ユメが吹き出す。
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ナギサは一瞬固まる。
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冗談か。
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本気か。
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分からない。
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しかし。
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何故か。
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嘘には聞こえなかった。
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「そうですか。」
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ナギサはそれ以上追及しない。
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賢いからだ。
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意味がないと理解した。
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その代わり。
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別の方向から探る。
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「お二人は仲が良いのですね。」
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ユメが笑う。
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「うん。」
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即答。
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マダラも否定しない。
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その瞬間。
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ナギサは気付いた。
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空気。
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二人だけ違う。
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説明できない。
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恋人。
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違う。
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家族。
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違う。
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親友。
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それも違う。
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もっと深い。
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もっと異質。
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もっと完成している。
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まるで。
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二人だけで世界が完結しているような。
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そんな感覚。
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ナギサの背筋に薄く寒気が走る。
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危険だからではない。
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理解できないから。
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そして。
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ナギサは理解する。
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この二人は。
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トリニティの政治にも。
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エデン条約にも。
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勢力争いにも。
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何も興味がない。
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もっと別の場所に立っている。
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特に。
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彩禍マダラ。
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この少女は。
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おそらく。
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ティーパーティーにも。
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ゲヘナにも。
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連邦生徒会にも。
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興味がない。
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ただ。
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隣の少女だけを見ている。
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その事実だけは。
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何故かはっきり分かった。
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「……」
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ナギサは少しだけ目を細める。
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そして。
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結論を出した。
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危険ではない。
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しかし。
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絶対に理解できない。
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これ以上近付いても。
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本質には辿り着けない。
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だから。
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そこで探るのをやめた。
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「トリニティを楽しんでください。」
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ナギサが言う。
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「ありがとう。」
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ユメが笑う。
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マダラは小さく頷くだけだった。
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ナギサは立ち去る。
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優雅に。
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自然に。
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しかし。
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曲がり角を抜けた瞬間。
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小さく息を吐いた。
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「本当に。」
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誰にも聞こえない声。
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「何だったのですか。」
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理解できない。
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だが。
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妙な確信があった。
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もし。
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これからエデン条約で何が起ころうと。
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あの二人は介入しない。
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ただ見ている。
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見届ける。
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そんな気がした。
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そして中庭では。
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ユメが紅茶を飲みながら笑っていた。
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「頭良い子だったね。」
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「ああ。」
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「私達のこと結構考えてた。」
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「ああ。」
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「気付いてた?」
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「最初から。」
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ユメは苦笑した。
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「相変わらずだね。」
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マダラは何も言わない。
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ただ。
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遠くを見ていた。
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これから始まる。
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エデン条約の物語を。
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先生の選択を。
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生徒達の未来を。
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永遠の観測者は。
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今日も静かに見つめていた。