空が割れた。
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それは比喩ではない。
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本当に。
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空が割れた。
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キヴォトス全域。
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誰もが空を見上げていた。
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生徒達。
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先生達。
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連邦生徒会。
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ゲマトリア。
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全ての存在が。
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異常を理解した。
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来た。
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ついに。
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色彩。
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終焉。
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世界の終わり。
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空を覆う異様な光。
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現実そのものが軋む。
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神秘が震える。
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恐怖が揺らぐ。
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世界が悲鳴を上げる。
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そして。
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先生は立っていた。
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シャーレ。
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窓の向こう。
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迫り来る終わりを見る。
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恐怖はあった。
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不安もあった。
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だが。
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逃げない。
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生徒達がいる。
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守るべきものがある。
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だから。
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進む。
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その頃。
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シッテムの箱。
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アロナは震えていた。
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「来ました……」
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声が小さい。
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いつもの元気が無い。
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プラナも黙っている。
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理解している。
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相手が何なのか。
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どれほど恐ろしいのか。
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それでも。
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逃げられない。
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先生と共に立つ。
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それが二人の選択だった。
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そして。
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ゲマトリア。
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黒服は空を見上げていた。
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仮面越しでも分かる。
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興奮している。
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恐怖している。
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歓喜している。
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色彩。
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彼が追い続けた存在。
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答え。
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終焉。
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到達点。
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「ついに。」
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小さく呟く。
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だが。
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その時。
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背後から声がした。
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「騒がしいな。」
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黒服は振り返らない。
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分かっている。
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誰か。
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彩禍マダラ。
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「来ましたね。」
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「ああ。」
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二人は並んで空を見る。
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色彩。
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終焉。
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世界の敵。
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そして。
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観測対象。
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しばらく沈黙。
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やがて。
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黒服が問う。
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「介入しないのですか。」
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静かな問い。
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何故なら。
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マダラなら終わらせられる。
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色彩を。
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簡単に。
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少なくとも。
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黒服はそう考えていた。
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だが。
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返ってきた答えは。
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「しない。」
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即答。
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迷い無し。
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「何故です。」
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「先生がいる。」
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黒服は苦笑する。
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予想通りだった。
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本当に。
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どこまでも。
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変わらない。
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「先生が負けても?」
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「選んだなら。」
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「世界が滅んでも?」
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沈黙。
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数秒。
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そして。
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「それも選択だ。」
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黒服は黙る。
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残酷だった。
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あまりにも。
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だが。
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同時に。
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美しくもあった。
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観測者。
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最後まで。
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観測者。
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それが彩禍マダラ。
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誰にも辿り着けない家。
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ユメも空を見ていた。
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不安そうに。
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珍しく。
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本当に珍しく。
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「大丈夫かな。」
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誰のことか。
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聞かなくても分かる。
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先生。
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アロナ。
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プラナ。
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生徒達。
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みんな。
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マダラは隣に立つ。
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そして。
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静かに答える。
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「分からない。」
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ユメが少し驚く。
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「珍しい。」
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「そうか。」
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「大丈夫って言わないんだ。」
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「分からないからな。」
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嘘は言わない。
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未来を知っていても。
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結果は知っていても。
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選択の価値だけは。
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最後まで分からない。
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だから。
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観測する。
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見届ける。
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それがマダラ。
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ユメは少しだけ笑った。
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「でも。」
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「?」
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「期待してるんでしょ。」
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沈黙。
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マダラは答えない。
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だが。
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ユメには分かった。
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長い付き合いだ。
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誰よりも。
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知っている。
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この観測者が。
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今。
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ほんの少しだけ。
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先生を信じていることを。
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その頃。
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色彩は世界を見ていた。
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先生。
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アロナ。
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プラナ。
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生徒達。
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全てを。
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そして。
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もう一つ。
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彩禍マダラ。
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世界の外側。
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観測者。
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理解不能存在。
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色彩は認識する。
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マダラは動かない。
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介入しない。
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戦わない。
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止めない。
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ただ見ている。
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その事実を。
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そして。
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色彩は初めて。
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疑問を持つ。
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何故。
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何故そこまでして。
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選択に価値を見出す。
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理解できない。
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だが。
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興味深い。
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色彩と観測者。
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終焉と永遠。
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二つの超越存在は。
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同じ世界を見ていた。
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そして。
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運命の時は近付く。
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先生が選ぶ。
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生徒達が選ぶ。
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アロナが選ぶ。
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プラナが選ぶ。
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全てが。
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奇跡へ向かって。
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静かに動き始めていた。