魔法少女が魔法少女支援局に所属し、突然現れる怪人と戦い平和な日常を守っている世界。
そんな世界にTS転生した主人公は魔法少女となり、怪人を倒すべく、街を、山を、野を駆ける。
ちなみに、主人公は支援局の存在を知らない。


1 / 1
(「・ω・)「 <だぶんしつれいいたす。


一般通過TS魔法少女による辻怪人退治録

 

 

 

 俺は一般通過TS転生魔法少女である。

 

 今日も今日とてパトロール。

 

 目にも止まらぬ速さで街を駆ける。

 

 怪人の反応がないか走り回って確認し、

 反応があればその足で突撃。

 超加速キックで撃破。

 即離脱。

 

 敵の攻撃を受けずに最速で倒せる最も効率的で合理的なちょーかしこい撃破(走)法である。

 

 決して、加速以外の魔法が使えないとか、まともに攻撃を食らうと即死する紙耐久だとか、他の子にフリフリの魔法少女衣装を着ているところを見られたくないとかではない。

 

 ……おっと、怪人の反応だ。

 

 俺は一般通過TS転生魔法少女である。

 

 怪人は疾く絶えるべし。 慈悲は無い。

 

 

───────

 

 それは平日の放課後、無邪気に幼子たちが駆け回る平和な公園に、突如として現れた。

 

 公園の公衆トイレの陰から黒々とした泡のような塊が溢れ出し、あっという間に自動車程の大きさになると黒い泡は弾けその正体を現した。

 

「ガGァががぁあアア!!!!!」

 

 サッカーボールの頭とバットでできた身体を持つ怪人は産声のように奇声を周囲に響かせ、周囲の人間を襲い始めた。

 

「うわあああ怪人だあああ!!!」

「きゃ〜!!!」

「どっから声出てんだよアレ!!」

「怪人こわーい!!!」

 

 公園で遊んでいた子供たちは、突如として現れた怪人という脅威に恐れ…恐れ……?

 

「サッカーとバットって意味わかんねー!」

「きもちわりーんだよ!○ね!」

 

 一部の子供たちは逃げるどころか、逆に怪人を口撃し始めてしまった!

 

「グGィァぎぎぎギギィィ!!!!!」

 

 人とかけ離れた怪人に対して少年らの口撃が通じたのか、怪人は生意気な少年に向かって行く。

 

「うわぁあこっち来んなぁぁ!!」

 

 逃げる少年に容易く追いついた怪人がその左バットを振り上げる。

 

 少年は眼前の怪人に殺されるのだと実感する。

 

(ああ、こんなことになるならもっと語彙を学んでおくんだった!失敗した!)

 

 否、少年は真性の煽りカスであった。

 

 少年の考えなどなんの意味もないと言わんばかりに、怪人の左バットが振り落ろされようとしたその時。

 

 激しい突風が少年を襲い、少年は思わず目を閉じた。

 

 突風が過ぎ去り少年が目開けると、そこに怪人の姿は無かった。

 

 後に少年は知る。

 この時ある魔法少女が怪人を倒し少年を助けたのだと。

 その魔法少女こそ、マジラン*1殿堂入り『マジカルストーム』その人であることを。

 

 

───────

 

 怪人出現記録  xx年○月□日

 

 

〜〜~

 

 十六時四十二分頃、██県‪███市██町の██公園にて、怪人反応を確認。

 

 当局から現場付近の魔法少女に出撃要請。

 

 怪人出現から一分三十七秒後、怪人反応消失。

 

 この時出撃要請を受けた魔法少女は怪人を確認しておらず、別の要因で怪人反応が消失したと思われる。

 

 現着した魔法少女の聴き取りによると「怪人出現後、突然突風が吹いたら怪人が消えていた。」との証言がとれた。

 

 このことから、『マジカルストーム』が怪人を撃破したと目される。

 

 聴き取りを行った魔法少女には『魔嵐(マジカルストーム)調査手当て』を支給。

 

 怪人を撃破したと目される『マジカルストーム』に対する報酬は今後の『魔嵐(マジカルストーム)調査手当て』に充てられる。

 

〜〜~

 

*1:
「マジカルランキング」の略。




マジカルランキングは怪人撃破数と人気度が高いほど順位が上がるよ!
主人公は素性不明なので圏外だけど、推定怪人撃破数はトップなので殿堂入りしたよ!
もちろん主人公は知らないよ!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

気合いでなんとかする。~煙草でポックリ逝ってTS転生させられたからがんばる(作者:ひろぉ)(オリジナル:現代/日常)

って言ったものの惰性で生きてきた俺にはむりぽ▼投稿頻度は週一で投稿できればいいなってぐらい。▼基本展開はゆっくりです。


総合評価:51/評価:-.--/連載:3話/更新日時:2026年07月14日(火) 23:33 小説情報

意味深に助言を送る見た目だけミステリアス女、弟子が大成して大汗をかく(作者:ミスジョ)(オリジナル:ファンタジー/冒険・バトル)

ミルシアは見た目だけミステリアスなうすほそ銀髪TS転生者である。▼如何にも神秘的な見た目から繰り出されるのは、酒とギャンブルが大好きなだらしない姿。▼しかも、初めて出会った若人を勝手に弟子と呼び、意味深な助言を送るのが趣味だった。▼周囲からは見た目だけ残念女と呼ばれ、本人もそれを自認していたが――ある時、彼女の弟子が世界を救って英雄になってしまう。▼そして堂…


総合評価:1304/評価:8.08/連載:5話/更新日時:2026年09月10日(木) 17:03 小説情報

街の便利屋魔術師少女、国中の有力者から依頼が舞い込む(作者:便利屋アネちゃん)(オリジナル:ファンタジー/冒険・バトル)

才能に恵まれてTS転生したものの、アネットは街の便利屋に落ち着いていた。▼出世よりも、地元でのんびり魔術を使って隣人を助けたり私的な研究に没頭するのが、性に合っているときづいてしまったからだ。▼しかしかつての学友や国のお偉いさんは、何かとアネットに面倒事を持ってくる。▼すべてはアネットが、たちどころにそれを解決してしまうがために。▼これは、やってきた依頼主に…


総合評価:54/評価:-.--/連載:2話/更新日時:2026年09月01日(火) 18:04 小説情報

TS異世界転移したので最強無双ダウナーお姉さんごっこをします(作者:ゆきゆき(ダウナーお姉さん(本物)))(オリジナル:ファンタジー/冒険・バトル)

大学生の主人公は、いつの間にやら美女ボディで異世界に居た。でっけぇ胸にでっけぇ夢を詰め込みながら、彼……あるいは彼女はこう考える。▼「ダウナーお姉さんごっこがしたい!」▼片手には小さな竪琴を。もう片方の手は握り締めて敵をぶん殴る。▼吟遊詩人系TSダウナーお姉さん(要審議)の爆誕である。▼カクヨムでも掲載しています。▼カクヨムでは少し先まで投稿されています。


総合評価:404/評価:8.62/連載:8話/更新日時:2026年10月02日(金) 18:01 小説情報

ド田舎で魔術を修める転生者、人は彼女を魔女と呼ぶ(作者:うぃっちくらふと)(オリジナル:ファンタジー/冒険・バトル)

山奥の寒村の少女に転生したウィチタには、魔術の才能があった。▼孤立気味なウィチタだが、やがて才能を発揮し始めると少しずつ村に溶け込んでいく。▼そんな彼女は、尊敬と畏怖を込め魔女と呼ばれるようになったが、一向にそれを気にする様子はない。▼あるのは魔術への探究心と、村への恩義だけ。▼しかしその名声が有力者の元へ届くようになると、ウィチタの生活は大きく変化していく…


総合評価:1087/評価:8.26/連載:4話/更新日時:2026年08月11日(火) 07:06 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>