原作だとタケルは土石流の直撃を受けて死亡している。
除け者にされていたので、情報が無いまま迎撃に出された。その為能力を発揮できなかった。
アニメで土石流に巻き込まれてる無頼がいたので、それだと思っといてください(笑)
流れ落ちていく土石流を見ながら、タケルは冷や汗を掻いていた。
「何も知らなかったら、巻き込まれてたな」
土石流のルートは、タケルの配置場所と重なっており、知らなければ死んでいたことだろう。
「黒の騎士団との合流ポイントはすぐそこだ! 急ぐぞ!」
自分を慕う仲間を連れたタケルは、ゼロの元へと向かった。
◆◆◆
ブリタニア軍を襲った土石流は、正面に構えるダールトン隊、アレックス隊へと襲い掛かった。しかし、もし原作を知る者がいれば、首を傾げるだろう。土石流の規模が原作よりも小さく、そのルートも制御されている。
「シャーリーの父親を殺すわけにはいかないからな」
ルルーシュが何度も計算しシミュレーションを重ね、更にタケルから詳細な地形データを得て完成させた。万全の土石流だ。原作より規模が落ち、敵戦力が多く残ってしまうが、そんなものは原作より強力な黒の騎士団で粉砕すればいい。
それに加えて、一部団員に民間人の強制避難もさせている。ぶん殴ってでも逃がせと言っておいたので大丈夫だろう。
「A隊は、私に続け! このまま、コーネリアを狙う!」
ルルーシュの【グロースター】が、山肌を駆け下る。それに続くは【サザーランド】の部隊。今までに鹵獲したり、ギアスで奪ったりとチマチマ集めていた機体たちだ。
「B隊は、土石流を受けた部隊に遠距離攻撃開始! C隊は、側面の部隊に牽制開始!」
移動しながら、指示を出していたルルーシュの前に、敵が現れた。
「邪魔だ!」
勢いそのままに突き出したランスで、【サザーランド】を粉砕する。続くA隊も、次々に敵を撃破していく。
この部隊のメンバーは、以前よりシミュレーターで訓練を重ね、その中でも特別優秀な者たちだ。そこらのモブになど負けはしない。
「黒の騎士団が現れました!」
ブリタニア軍に衝撃が走る。あと少しで勝てたところに、謎の土石流にゼロ。泣きっ面に蜂で、ブリタニア軍は大混乱に陥った。
「被害状況は!?」
なんとか生き残り、部隊の状況を把握しようとしていたダールトンだったが、敵からの攻撃が激しく遅々として進まなかった。
「おのれ、黒の騎士団! たかが【グラスゴー】の改造機に!」
高所を取られ、そこからの遠距離攻撃。ダールトンたちは陣形もズタボロの為、効果的な反撃ができず次々と撃破されていった。
「ゼロ! ゼロは、いるか!」
敵部隊を突破し、コーネリアへと向かっていたルルーシュへと、復讐に燃えるジェレミアが立ち塞がった。
「やれやれ、私には君と遊んでいる時間は無いんだ、オレンジ君。ミカン畑にお帰り」
「お、お、お、オレンジだとぉー!!」
ルルーシュへと襲い掛かるジェレミアの前に、紅いナイトメアが降り立った。
「新型のナイトメア!?」
スタントンファーを展開するジェレミアに、カレンが襲い掛かる。
たった数手で明らかになるマシンポテンシャルの違い。
「これほどのナイトメアをイレブン風情が!」
「この【紅蓮弐式】こそが、私たちの反撃の始まりだ!」
【紅蓮弐式】の右腕が、【サザーランド】の頭部を掴む。
「ごめん」
輻射波動機構が作動し、【サザーランド】が崩壊していく。
「め、目の前にゼロがいるというのに! オートだと! まだ、まだ私は……ぽぺ」
ジェレミアのコックピットが脱出し、爆発の炎が【紅蓮弐式】を彩る。
「ジェレミア!」
「ジェレミア卿!」
オレンジ疑惑があったとして、ジェレミアのパイロットとしての腕はトップクラス。それが何もできずに負けたのだ、純血派に動揺が生まれた。
「今だ!」
ルル山と違い戦闘力の高いルルーシュが、自ら斬り込む。
「ゼ、ゼロ!」
キューエルがスタントンファーでランスを受けるが、押されていく。何で純血派は、格闘武器を携帯してないんだ? 共通規格なんだから持てよ。
「こ、この私が!」
キューエルことQLが、ランスの直撃を受けて脱出していく。
「カレン、予定ポイントに移動しろ」
「了解!」
その後、純血派はヴィレッタが指揮を執るも奮戦虚しく全滅した。
◆◆◆
「ほう、親衛隊に食いついている奴らがいるな。藤堂か。やはり、優秀だな。俺の策を見抜いたか」
原作通りに参戦した藤堂のお陰でコーネリアの親衛隊をスルーできたルルーシュは、一気にコーネリアのいるポイントを目指す。
ルルーシュ単騎でコーネリアの背後を取ると、スピーカーをオンにした。
「コーネリア、チェックメイトだ」
「ゼロ!?」
「挟み撃ちだ。それに、援軍は間に合わない。降伏しろ」
「フッ、こいつを倒せば活路を開ける!」
諦めないコーネリアが、カレンに突き掛かる。
コーネリアのランスを呂号乙型特斬刀で受け止めるカレン。
「こいつ!? ただのカスタム機ではないな!」
ライフルの銃弾は跳び跳ねて躱し、スラッシュハーケンやランスはパワーで弾き返す。いくらコーネリアの腕が卓越していても、この機体の差では覆せない。昔の偉い人曰く、機体の性能差が戦力の決定的差ではないらしいが、パイロットとしてもカレンは凄腕なので無理だ。
必殺の突きを掴まれ、輻射波動を流される。
「これは!?」
コーネリアは、即座に右腕ごとパージして逃れた。正解ではあるが、これでカレンの攻撃を凌げなくなった。そして、左腕もルルーシュに撃ち抜かれた。
「ゼロ! 後ろから撃つなど、卑怯な!」
コーネリアは卑怯と騒ぐが、ルルーシュはどこ吹く風だ。
「何を寝惚けたことを。これは決闘ではなく、戦争だ。卑怯もへったくれもあるか。そもそも、日本解放戦線やサイタマゲットーで、数に任せて攻めているくせにどの口が言う」
コーネリアのピンチに、ギルフォードやダールトンが何とか駆けつけようとするが間に合わない。普通なら、これで終わりだが──
「総督!!」
岩壁をブチ抜き、ダイナミックエントリーをしてきた奴がいた。
「来たなスザク。お前が来るのはわかっていた」
スピーカーをオフにしたルルーシュが、冷静に【ランスロット】を見下ろす。
「お前には、功績をあげてもらわないと困るからな」
カレンとスザクが、人外染みた怪獣大決戦をおっ始める。動きが違う。こっちが一般格闘家なら、2人はドラゴンボールの住人だ。
「カレン、適当なところで撤退だ。そいつの相手より、1機でも多く敵戦力を削れ!」
「ゼロ!」
コーネリアが果敢にも、残ったスラッシュハーケンでルルーシュに攻撃を仕掛ける。
「その程度で!」
ルル山ならそれでも十分かもしれないが、ビルドアップしたルルーシュには効かん。両腕の無いコーネリアでは、接近戦は捌けない。
スラッシュハーケンを掻い潜ったルルーシュに、両足を破壊されて達磨になったコーネリア。オラ、くっころって言え!
スザクが慌てて戻ってきたので、距離を取るルルーシュ。
「頃合いだな。カレン、撤退だ!」
カレンが離脱を始め、ルルーシュも後退する。
「追え! 枢木!」
「し、しかし」
「すぐにギルフォードが来る! お前はゼロを!」
「大人しくしていろ」
ルルーシュが、サイドスカートから取り出したケイオス爆雷を投げた。
「この!」
スザクがコーネリアの前で、防御体勢を取る。
「ユグドラシルドライブ全開!」
ニードル弾が放たれるのと同時に、ブレイズルミナスを展開する。
スザクがコーネリアを庇っている間に、撤退するルルーシュ。キタナイ。流石ブリタニア皇族、キタナイ。
ケイオス爆雷を防ぎ切ったのと同時に、ギルフォードが駆けつけた。
「姫様!」
「よく来たギルフォード。枢木はゼロを追え!」
「イエス・ユア・ハイネス!」
ルルーシュを猛追するスザク。
「逃がすか!」
追いついたスザクが、ヴァリスを連射してルルーシュの逃げ道を潰す。
「チッ、コーネリアめ、達磨にしたのに追撃を優先させるとは。あの紫BBAが!」
苦し紛れのライフルの銃弾をブレイズルミナスで弾き、肉薄しようとするスザク。
「まあ、想定内だ」
その瞬間、【サザーランド】が現れ、特殊加工された大型の弾頭を発射した。
「いいタイミングだ、C.C.!」
弾頭は上空で開き、複数のケイオス爆雷をバラ撒いた。
「まったく、人使いの荒い!」
ニードル弾が空間を埋め尽くす。
「う、うおおッ!!」
再び最大出力のブレイズルミナスで、防御体勢を取るスザク。
「お前のために用意した特別製だ。たっぷり味わえ」
ルルーシュが夜なべして作った特別弾は、スザクを釘付けにする。
その隙に、いつの間にか現れた【サザーランド】たちが、次々とケイオス爆雷を投げ込み弾幕を張り続ける。
「誘い込まれたのか!」
わざわざルルーシュが単騎でコーネリアのところにいったのはこのためだ。どうせスザクが来るから、罠を張ったのだ。
「じゃあな」
「待て、ゼロ! お前は、これだけのことをして逃げるのか!? 卑怯者!」
「フハハハハ! 誉れは、祖国に捨ててきた!」
全員で時限式のスモークグレネードをバラ撒き、時間差で起爆させながら撤退する。
弾幕が止み次第、すぐに追おうとしたスザクだったが。
「ユグドラシルドライブがオーバーロード!?」
短時間で酷使し過ぎたようで、ユグドラシルドライブがイカれた。
スザクを振り切ったルルーシュは、他の部隊と合流しつつ側面の部隊を壊滅させて脱出した。
補足情報
半蔵はB隊を率いていた。
タケルはC隊と合流して戦っていた。仲間も無事黒の騎士団と合流した。