マリア様がみてる(もしも私が、祐巳ちゃんになったら・・・) 作:河森柚木
拙い文章ですがお付き合いいただけると幸いです。
「・・・・・い。」
誰?お母さん?
「・・・なさい。」
誰なの?まだ眠いよ・・・
「おきなさい。貴女はもう目覚めているはずですよ?」
目を覚ますと白い世界が広がっていた。
ここは何処だろう?目の前には扉が一つだけ。
あれ?私、立ったまま寝ていたの?
それに・・・なぜ!?
私は何も着ていなかった。けど、此処は暖かかった。
「やっと目覚めましたね?」
声のする方に振り向くとそこには女神さまがいた。
(私、何でこの方が『女神さま』ってわかったのかしら?
「それはですね?今の貴女が神の加護を受けているからです。」
「神の加護・・・というか、此処は何処なのでしょうか?」
「ここは神界です。」
「神界・・・・・・、ですか?」
「はい。」
何故、神界にいるんだろ?私はいったいどうなったの?
「貴女は病により亡くなりました。ですが、転生をして新たな世界に旅立つ事になったのです。」
転生・・・それは何処に行くだろう希望は聞いてもらえるのかな?
「希望ですか?聞けますよ。どこに行きたいですか?」
お、驚いた、私の考えている事が分かるんだ…やっぱり女神さまだったのね。
「信じて頂けて何よりです。それで、貴女はどちらに行きたいのですか?
その手に持っている本の世界でも可能ですよ」
手に持っている本?
見ると、『マリア様がみてる』を持っていた。
そう言われれば何か持っているとは思っていたけど・・・
私は目をつぶりしばらく考え―――
「・・・・・・・・・・・・決めました。私は―――」
「最後に訊きます。本当にそこでいいのですね?」
私の願いを訊きいれた女神は、最後の確認を取った。
「はい」
揺るぎのない表情で頷く。女神は笑顔になって手をかざすとさっきまで閉じられていた扉が
音もなく開いた。
「さあ、この扉をくぐれば、あなたが望んだ世界に行けます」
「ありがとうございます」
私は女神に一礼し扉をくぐった―――。
扉をこえたらまた知らない天井だった。
「あうぅぅ?(ここはどこだろ・・・)」
「あら?祐巳ちゃん起きたのね?」
「あぅ?(だれ?)」
抱き上げられ、おでこにキスされた。
どうやら無事『マリア様がみてる』の世界にこれたみたいね。
「あうう!ぶうう・・・」
「祐麒も起きたの?ほんとあなた達は双子みたいね」
――という事は私は福沢祐巳に転生したのね。
そんな事考えながら新たな人生を過ごし、16年の月日が経ち―――
私はリリアン女学園の高等部1年生になった――
季節が春から夏、そして秋に変わって『あの人』と出会う朝を迎えました。