マリア様がみてる(もしも私が、祐巳ちゃんになったら・・・)   作:河森柚木

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薔薇の館2

 

間に合わなかた。扉の向こうから人が出てきて、見事にぶつかり倒れた。

 

「痛っ!」

 

お尻を勢いよくぶつけたらしい。それにしても重いよ~早く退いてほしい。などと考えていたら紅薔薇である水野蓉子様が声をかけた

 

「下敷きになった人大丈夫!?祥子!早く退きなさい!」

 

「え!?ご、ごめんなさい!あなた大丈夫!?」

 

祥子様が退き慌てて私を絶たせようとするが

 

「祥子、頭打っているかもしれないから急に起こしちゃだめ」

 

黄薔薇の蕾である支倉 令様が止める。

 

「だ、大丈夫です。お尻をうっただけですから」

 

私は祥子様に引っ張られながら立ち上がったら何故かだきしめられた。

 

「あなたは・・・祐巳さんでしたわね」

 

「?・・・はい」

 

祥子様の髪からはとてもいい匂いがしてるなと思いながら返事した。

 

「時に貴女。お姉さまは居なかったわよね?」

「はい。おりません」

 

今朝といい、今といい・・・どうして祥子様は私の事を知っているのだろう?

 

そんな事考えていたら「それは結構」と囁いた。

 

そして私の手を握り、「これから少し付き合ってもらうわよ。祐巳」

 

祥子様に『祐巳』と言われ私の心臓は(ドクン)と高鳴った。

 

 

「ごめんなさいね。祥子に潰されて大丈夫だった?」

 

紅薔薇様が心配そうに、だけど妹である祥子様が何か企んでいる事知っているような顔をして聞いてきた。

 

「はい。大丈夫で――「お姉さま、先ほどの約束はたしていただきます」・・・・・え?」

 

祥子様は私の手をぎゅっと握り――

 

「私、小笠原祥子とこの福沢祐巳はスール宣言いたします」

 

「は、はい!?」

 

「黙って!」

 

蓉子様は祥子様をじっと見つめて溜息一つ

 

「祥子・・・何を言い出すかと思えば・・・」

 

「とりあえず、中に入っていただいたら?紅薔薇様」

 

白薔薇様の佐藤 聖様がニヤニヤし、黄薔薇様である鳥居 江利子様の眼が生き生きしていた。

 

「とりあえず、中に入りなさい」

 

紅薔薇様にそう言われ私たちは中に入った。

 

入るとテーブルの真ん中に紅、白、黄の薔薇が飾ってあり私たちは薔薇様方と対峙するような感じに座った。私の隣で蔦子さんはそわそわしていた。

 

「お砂糖は?」

 

黄薔薇の蕾の妹の島津 由乃さんがお茶を出してくれた。

 

「一つお願いします」と入れてもらっている姿を見ながらぼんやり考えていた。

 

(どうしてこうなった。)と。

 

しかも薔薇様方は私を見ながらも微笑みを絶やさないのが逆に怖い。

 

蛇に睨まれた蛙ってこの事なんだろうなと考えながら紅茶をいただいた――

 

由乃さんの入れてくれた紅茶は美味しかった――

 

けど、少し濃いかな。

 

 

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