テンプレおじさんVS異世界美少女たち〜決死の忖度サバイバル!〜   作:鷹井オムニバス

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第7話 極まる忖度とハーレム拡大

 

 

「俺が……! 俺こそが……! 世界最強だ……!」

 

 とある竜の里には『暴虐竜王』ア厶レアスという黒竜がいて、傍若無人に周りに被害を出しながら、他の善良な竜たちを痛めつけているらしい。

 

 そいつはやたらとイキりまくった発言をしていた。

 

「神ゴッド様……! ア厶レアスは——メスです!」

「な、なにぃぃぃい!」

 

 リーシャから衝撃な言葉を聞いた。

 これは、俺がしつけてやらんといけんよなぁ……!

 

「ア厶レアス、君には俺が愛の鞭で、人間の偉大さ、謙虚さ、そして素晴らしさを思い知らせてやろう。その増長し傲慢さを孕んだ言葉はお前に相応しくない——」

「ブフッ……」

「おー、こんな感じなんだー、大変だねー」

 

 人化して俺のハーレムに加わった人魚姫のヴァイナも俺の苦労が伝わったのか、こちらに笑顔で手を振ってくる。

 

 これが冒険ハーレムだ! いつもの日常ハーレムもいいが、やっぱ人外ヒロインも刺激のために必要だな……!

 

 

 

「では行くぞ……!」

 

 

 

 そこから2時間ほどかけて死闘を繰り広げ、圧倒的な力で打ち負かした……。

 

 俺の必死な訴えが9割と、その後に来たアムレアスの親竜のほんの僅かの1割……いや、1割以下のミジンコ並みの手助け。

 

 それにより分かり合えたアムレアスが、本当の姿を取り戻して俺のハーレムに加わった。

 

 そして、無事に3つ目の封神のしずくも、戦いの余波で飛んでいった物を抜け目なくリーシャが拾ってきていたようだ。

 

 

「(はぁ……事前の老竜たちとの約束通り、アムレアスにはしずくに少し力を注いでもらうだけでよかったのに……)」

「(あの親竜、完全に反面教師にさせるために同行させたと思う)」 

「(…………それにしても、本当に成竜は桁違いなのね。神神がずっと拮抗してた彼女をあっさり倒すなんて)」

「(アムレアスは老竜と子竜しかいない場所で暴れてただけみたいだし、そもそも神神は人間社会では強くても、言ってしまえばそれだけだしね……)」

「(まぁ、ただの竜族なのに姫を偽るのは恐れ多いとか、やっぱり乱暴者でも上位者への畏怖はあるのね)」

「(親竜からの罰を含めた提案だから、人……というか竜によるんじゃない?)」

 

 

 彼女の外見は、短い黒髪の側頭部に角が生えていて、その服装は雑に布を身体に巻いただけの簡易的なもの。

 

 ぶっちゃけその見た目だけなら好みに入るんだがな……。

 

 

「くく、俺の強さ、謙虚さ、何よりも神々しい偉大さも伝わったか……?」

「……えー、っと、ああ。じゃなくて、はい。すっごく伝わった」

 

「そうだろうそうだろう。俺と戦う前の、増長したような言葉は力を持った存在こそ、使ってはいけない。力あるものの責任だ。常に謙虚堅実であれ。それがハーレムにはいるための条件だからな……!」

 

 ヴァイナがなぜか笑っているがどうしたんだ……? 

 

「ふふっすごいブーメランおもしろー」

 

「そ、そ、そうです……!私のこれまでの行動に対するブーメランになっていて、とても胸が痛いですわ……!」

 

 なるほど。ブーメランとはそういう意味か。

 

 アムレアスに対して言っていたのだが、どうやらリーシャに対しても刺さっていたようだ。

 

 ヴァイナは笑みを引っ込めた後にこちらを見て小首を傾げる。

 

 なんというかあらあら系ミステリアスお姉さんといったところか。少しばかりハーレム要員としては俺に対する好感度の示し方が足りないな。

 

 それにしてもノーリィはむせているし大変そうだ。 

 

「おれはーお前にメロメロだ。うん。」

 アムレアス、見た目も豊満で簡易的な布を巻いただけの服装なのはポイントが高いんだが、言葉遣いがガサツすぎるのが玉に瑕だ。

 

「彼女はドラゴン故に喋り方が少しばかり硬いのです!」

 

 なるほど、合点がいった。

 

 あの人間で言うところの大根演技のようなガチガチな言葉は、彼女たちの種族特性ということか。

 

 あのようなギャグのような習性を持った種族は創作でしか見たことがなかったが、世界は広いな……。

 

 

 面白いぜ!

 

 

  

◇◇◇◇◇

 

 

 

「(リーシャ、今回の出費はどういう意図なの?)」

「(てんぷれ? という物語のお約束のようなものがおこらないことに最近不満を感じていたらしくて、それで色々と用意するのに使ったの……)」

「(なにそれ……。)」 

 

 目立ちたくない俺ではあるが、アムレアスに力あるものの責任を説いた身として、手本を見せるべく正面から堂々とギルド登録をしに行った時の事。 

 

「えええぇええ……! 魔力測定機が壊れた……! これはまさかあの、数多の悪人たちを討伐し、世界の安寧のために大陸中を飛び回っている伝説英雄、ゴッド様だというのですか……!」

 

「フ……俺の偉名は隠そうにも隠せないのか……」

 

「す、す、すごすぎます……!私……こんなの見たことない……!」

 

 やれやれ、目立ちたくないのに目立ってしまう。力あるものの責任を数日前に説いた身として引き下がれないのが残念だが……。念のために言っておくか。

 

「やれやれ、目立ちたくないんだがな……。俺、もしかして何かやったのか……?」

「なんと、自分の力が高度すぎて、私たち一般人とはレベルが根本的に違うのですね……! ああ……! ゴッド様……!」

 

 ギルドの受付嬢が驚きのあまり椅子から転げ落ち、俺が軽く魔力とやらを込めただけで壊れた水晶を見て恐れ慄いていた。 

 

 

「(アリスさんやりすぎです……)」

「(ぶふっ……)」

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

「伝説海獣ザメーラ……! 許さねぇぞテメェ……!」

「■■■■■■……!!!」

 

 異世界でよくある水着での愛の交流。人魚姫やドラゴンの姫が仲間になった今、やらなくてはならないと義務感に駆られた俺がリーシャに軽く聞いてみて実現したこのイベント。

 

 なんとリゾートビーチだった場所が、巨大な鮫のような怪物に襲われて観光どころじゃなくなってしまった。

 

「あぁ、あの伝説のザメーラが来るなんて、もう終わりだわ……。でも、神ゴッド様なら……!」

「神ゴッド様に水着みせたかったのに……むねんです……」

「あーー……みずぎーー……」

 

 荒れ果てたビーチで俺を応援するハーレムたち。リーシャはちょいと誤解しているようだな。俺の本当の力を……!

 

「ゴッドォォォ! ウォーターァァァ! ちゃぶ台返しぃぃぃ!」

 

 俺はビーチ付近に来たザメーラを見据え、神の御業である神のちゃぶ台返しをお見舞いした。

 

 この技は、水に手を入れながら両腕に勇者パワーを込めて込めまくり、最後に思い切りテーブルをひっくり返すように水をかき上げるものだ。

 

 それによってザメーラはまさにまな板の上の鯉。俺に倒される雑魚に格下げされた。

 

「す、すげぇ……(アホすぎるのに……)」

「ぶっふふふ……!最高! 神ゴッド様……!」

 

 ふふふ、ドラゴンの姫や人魚姫さえも魅了してしまうとは罪な男だ……。

 

「(ヴァイナのお父様が協力してくれて助かったわ……)」

「(まぁ、あんな奴に水着とかいう肌の露出が多すぎる姿見られたくないもんね……)」

「(…………ブレイドに見せる)」

 

 

◇◇◇◇◇

  

 

「おい!この娘がどうなってもいいのか……! この宿屋にある財宝を出せ……!」

 

「そんなもの家には……」

 

「嘘つくんじゃねぇ! おい、そこの男、くちゃくちゃうるせぇ! 黙らねぇとこの娘を斬るぞ!」

 

「ヒィッ……」

 

「別にどうでもいい。俺には俺のハーレムが——」

 

「んっ」

 

 新しい街で食事を取りながら、俺のハーレムに加わりたいと言ってきた金髪で豊満なメアリーといちゃついていると、変な輩が現れて宿屋の娘を人質にとって恐喝をした。

 

「差し出がましいかと思いましたが……、神ゴッド様の御威光を理解していない輩に思い知らせてやるべきです……!その偉大さを……!」

 

「ゴッドさまの偉大さは最強無敵です……」

 

「………………さいきょー」

 

 

 ふむ、三人が俺を褒め称える言葉は、いつも俺の心を震わせてくれる。

 

 

「神ゴッド様……。 わたしにもあなたのカッコいい所、見せてほしいわ……?」

 

 

 新しいハーレム候補にまで言われたらしょうがねぇな……。

 

 

「(雑すぎるんじゃない?)」

「(知らん)」

 しっかし、ヴァイナはともかく、アムレアスはひたすら我関せずなのはいかんな。

 

「おいてめぇら、無視してんじゃね——」

 

「——無視したんじゃねぇ。俺の威光に恐れ慄き、土下座する時間や謝罪する時間を与えていただけだ。」

 

 その男は、実は山賊王ギュネラスだった。いつの間にか世界の裏を支配する王を片手間に倒してしまう俺……。 

 

「強くなりすぎたな……。あまりにも圧倒的すぎる。」

「神ゴッド様、こちらをお渡しします。武勲の証ですわ」

 

 リーシャが戦闘後に確保していたらしく、4つ目の封神のしずくも手に入った。

 

 しかし残念かな、メアリーは力不足で泣く泣く別れた。

 いつもそうだが、現地ハーレムたちと別れる瞬間はいつも名残惜しいぜ……。

 

「神ゴッドさま〜! いつでも私は待ってるから…………!」

「ああ……!迎えに行くぜ!」

 

 うーむ、お別れした現地ハーレムメンバーたちの中では一番俺に従順だったな。

 

 これは、戦いが落ち着いたら本メンバー入りさせて、アムレアス辺りに危機感を抱かせるのもいいかもしれん。

 

 

「(……高すぎる、メアリー。)」

「(この街一番の女性だったらしいし、しょうがないわ。後もう少しの辛抱よ)」

「(はぁ。もうこれ以上の出費は勘弁して……)」

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

  

 

 俺たちはついに、最後の王が待つ天空城に行くための飛空艇があるという、浮島レオスタツンに辿り着いた。

 数多の巨人族が住まうというこの島は、色々なものが巨大で、まるで俺たち自身が人形になってしまったような錯覚に陥る。

 

 一度リーシャはここに来たことがあるというので、道案内をさせながら、飛空艇を勇者である俺のために用意しているらしい巨人族の家まで赴く。

 

 

 ——俺はそこで、桃源郷を見つけた。 

 

 

 豊かなアッシュブラウンの流れるような長髪、神秘的な琥珀色の瞳、そして何よりアラビアンな服装と豊満なる肉体。

 

 もはや言葉はいらない。これは俺のものだ。

 ポフりと山脈に顔を埋めながら話を聞き流す。

 

「うーん……?この子……じゃなくて、このゴッドさまがあの?」

 

「……………………そうです。空賊王ミディルを討伐し、最後の封神のしずくを手に入れるためにこちらに赴きました」

 

「うーん。でもなんか、ずっと私の胸に引っ付いたままで何もしゃべらないんだけど……」

 

「えーと……、ゴッド様はとにかく豊満な女性がお好みらしく……。」

 

「おそらく、巨人族でその条件に合致したデメリファトス様の胸に執心してるみたい」

 

「えぇ……。」

 

 うーん。しかし、この胸はハーレムに入れたいが、しかしなぁ。

 体がでかすぎる。そこがいいんだが……。

 

 しかたねぇな。

 

「決めたぞ!! デメリファトス! お前は俺がいつ来ても安らげるように、しっかりとここでその美しい肉体を維持しておけ……! その体は、世界の宝だ……!」

 

「「ブフォッ」」

「…………(わかってたけど、命知らずなの面白ーい)」

「(馬鹿かよ……)」

 

 なぜかノーリィ以外もむせたような声がした気がしたが、気のせいか……?

 

「え、えと、えーと……、うーん……、あ。うん、わかった。毎日健康に過ごすようにするねー」

 

「そうだ、それでいい……」

 

 そうして泣く泣くハーレムメンバーのデメリファトスを浮島に置いて、俺たちは飛空艇に乗って空賊王ミディルが待つ、暗黒天空城リザーブへと向かうのであった。

 

 これで俺のハーレムのうち、大陸全体に30人ぐらいの現地ハーレムメンバーたちがいることになるな。陸上や海上都市にはいたが、空の上まで現地ハーレムメンバーができるとは、俺のカリスマが止まらねぇ。

 

 ……まぁ、しかし。

 

 常駐ハーレム全員に手を出したかったが、この救世の旅が終わるまでの間、純潔宣誓の祝福とかで全員手を出すと肌が爛れて容姿も醜くなってしまうらしいしそれはできないのが痛いぜ。

 

 リーシャたち三人はともかく、アムレアスとヴァイナまでもが俺のために旅に同行してからその祝福受けたらしいしな。 

 

 もっと早くに、リーシャたちが裏で俺のためにそんな事をしている事に気付いていれば、そんなデメリットしかない祝福なんて受けずに済んだだろうに。

 

 しかしまぁ……旅が終わるのが楽しみになったってことだな……!ポジティブにいこう!

 

 

 

「(色々と危なかったわ……)」

「(普通に気持ち悪い……)」

 

 




【あとがき】
この世界、実は人族以外の種族は、探せば強い存在がいっぱいいるんですよね。
今回で言えば、竜族、海の種族、巨人族など。

種族的には、基本的に人族を下に見てます。個人としては対等に見てる人もいますが。
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