ですが、ようやく出来ました!!
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「二度と教会に近づいちゃダメよ」
ミルたんを弟子にして、『魔法少女ミルキースパイラル7オルタナティヴ』を朝までぶっ通しで見続け、結果的にイッセーの契約妨害をしてしまいリアス部長に怒られた日の夜。
今度はイッセーがリアス部長に怒られていた。
なんでも表向きの部活が終わった帰り道、イッセーは道に迷っていたシスターを教会まで送ったそうだ。
言うまでもないが悪魔にとって教会は敵地。 そんな場所に人助けで行くなんて、イッセーは度胸があると言うか、命知らずと言うか、常識が通用しねぇ。
にしても『シスター』がこの町の教会に赴任……これは何かが起こるフラグか?
「あらあら。 お説教は済みました?」
「……っ!?」
と、大喰らい白シスターを想像していた俺の背後に何時の間にか姫島先輩が。
気配消して背後に立つの辞めてください姫島先輩!? マジで怖いですから!!
「朱乃、どうかしたの?」
「討伐の依頼が大公から届きました」
姫島先輩は少しだけ顏を曇らせてそう告げる。
はぐれ悪魔。
己の欲望を満たすため、主人を裏切った悪魔のことをそう呼ぶ。
要は指名手配犯だ。 そんなヤツが駒王町の外れにある廃屋に棲みついているとのこと。
犯罪者を放置できるはずもなくこの町の管理者たるリアス部長に討伐依頼が届いた。
行く必要は無かったがそれに着いて行った俺が見たものは、
「…………酷いリンチを見た」
黒焦げになり両腕を斬り落とされた上半身が女性、下半身が形容しがたい太い獣の様な四足を持つ異形。
その異形こそ、討伐対象のはぐれ悪魔バイサーだ。
何故こうなっているか簡単に説明すると、バイサーの潜伏先にやって来たオカルト研究部員一同→バイサー登場、戦闘開始→西洋剣を持った木場が俊敏な動きでバイサーの両腕切断→子猫ちゃんが見た目に反した怪力パンチでバイサー吹っ飛ばす→倒れたバイサーに姫島先輩が雷の性質を帯びた魔力で攻撃→姫島先輩のドS発動、バイサーに数分間雷を浴びせ続ける→その様子を見て感想を述べる俺←今ここ!
バイサーが不憫な気がしないでもないが、今まで自分の欲望を満たすため人を喰らい殺してきたからバチでも当たったんだろう……神様もう居ないけど。
「最後に言い残すことはあるかしら?」
「殺せ」
「そう、なら消し飛びなさい」
冷めた声を発したリアス部長の手から撃ち出されたドス黒い魔力の塊はバイサーを包み込み、バイサーをこの世から消滅させた。
「終わりね。 みんな、ご苦労さま」
こうして、はぐれ悪魔バイサーの討伐は終了した。
次の日。
「次は邪魔しないように!」と、リアス部長に念を押されて再びイッセーの契約取りに着いてきた。
到着したのは何処にでもある普通の一軒家。
だがその家、現在進行形で人払いの結界が張られようとしている。
依頼主は悪魔を呼び出する程度にはオカルトを知っているから、もしかしたら偶然手にした魔方陣を無意識の内に発動してしまったのかもしれない…………無理があるか。
リアス部長に邪魔するなって言われたばかりなんだけど今回は仕方ないよな。 うん、仕方ない。
「イッセー、お前はここで待ってろ!」
「はぁ? なに言ってんだ、っておい!?」
イッセーを無視して、夜中なのにカギが掛かってない家に侵入。 玄関近くにあった階段を駆け上がり、術者の気配がする二階の部屋の扉をバンッ! と勢い良く開いた。
「そこでなにをやーーおわぁっ!?」
ドラマの刑事風にセリフを言って登場しようとした俺。
だが、ここで『無限の可能性』が発動! 前に出そうとした左足を右足に引っ掛け体勢を崩し、フローリングの床にダイブ。
バタン! と音を立てて無様に倒れる俺。
恥ずかしすぎる! 登場失敗とかないだろ!? しかも今回はコケる姿バッチリ見られちまったぁーー!!
「あ、あの、大丈夫ですか?」
そんな感じで痛みではなく羞恥に悶えていると、結界を張っていたであろう術者(英語で訊かれたから多分外国人)から心配されてしまった。
今は放って置いて欲しかった。 いや、それはそれで無言の空気に俺が耐えられそうにないな。
「大丈夫だ。 問題ない」
と英語でフルボッコフラグになりそうな返答をしつつ、顔を上げ、相手を視認。
声を掛けてきたのは金髪碧眼の美少女シスターだった。
これフラグだよね? 美少女! 外国人! シスター!の三拍子が揃っちゃってるし、事件に巻き込まれるフラグ立っちゃったよね!?
……ん? この子、イッセーが道案内した子じゃないか? シスターなんて日本にそうはいないだろうし。
「……突然で悪いけどイッセーって名前に聞き覚えないか?」
「はい! 昨日、道に迷っていた私を助けてくれたお優しい方です。 イッセーさんを知っているのですか?」
「俺の友達だよ。 昨日君のことを話していてさ。 俺は鳴上・W・環儺。 カンナって気軽に呼んでくれ」
「私はアーシア・アルジェントと言います! アーシアと呼んでください!」
「わかった。 ……ところでアーシア、君は此処で何をしていた?」
脈絡もなしに話題を切り替えたことでアーシアは戸惑った様子。
「あぅ、あの……その……」
「ちょっと質問を変える。 アーシアはどうしてこの家に人払いの結界を張っていたのかな?」
そう俺が聞くとアーシアは驚いた表情を浮かべた。
「どうして結界のことを……」
ビンゴ。 考えてた中で悪い方の予想が当たっちまった。 『無意識に術式を発動した』のではなく、『意図的に術式を発動した』という予想が。 まあ、アーシアの恰好で教会の者だろうと思ってたけど。 だとしたら、時間は掛けられない。
「ちょっと手荒だけど勘弁な」
「えっ?」
アーシアが俺と目を合わせた瞬間、俺は魔術を行使。
「『サズ・フロプト』。 アーシア・アルジェント、俺が今からする質問に答えて貰う」
「……はい」
魔術を掛けられたアーシアの瞳は虚ろになり、返事に力が無くなっていた。
俺が行使した魔術『サズ・フロプト』は相手を一種の催眠状態にして訊かれた質問に自身が知ることを自白させるというもの。
瞳に浮かび上がらせた魔方陣を相手に見せるだけで催眠状態に掛けられるので便利な魔術だ。 俺が使うと自爆するリスクもあるがな。 マジで『無限の可能性』が邪魔です。
あと決して写輪眼ではない。 コレ重要だから!
「アーシア、結界は自分の意思で張ったのか?」
「いえ、フリード神父が張るようにと……」
「そのフリード神父は今何処で何をしている?」
「一階に居ます。 この家の人にお説教をすると」
その時。
ドタッ! という物音と呻き声が階下から聴こえた。
「……あれ?」
更にアーシアに掛けていた魔術の効果が切れた。 『サズ・フロプト』は便利だが、対象者が外部から一定以上の刺激を受けたら簡単に解けてしまうという弱点がある。
今回は下の階から聴こえた音が原因。 ってさっきの呻き声はイッセー?
あの野郎、勝手に入ってきやがったな!!
「カンナさん、私は何をして…カンナさん?!」
催眠状態から抜けたばかりで記憶が混濁してるアーシアを置いて下の階へと急行する。
ゴメンね、いま構ってる時間ないんだ。
階段を飛び降り、リビングであろう場所に駆け込んだ。
「イッセー無事か!」
「鳴上!」
良かった、まだ殺されていなかった。
銃で撃たれたらしく、左足から血を流しているイッセーは跪いた状態で俺に顔を向けてきた。
「おんや〜? 悪魔くんはお仲間を連れていたのですかな」
此方に背を向けてイッセーの目の前に立っているライトセーバーのような光剣を携えた白髪の少年……アーシアが言っていた神父が振り返った。
その顔を見た瞬間、俺は驚愕した。
「アイエエエエ!
なんと、その少年は『とある魔術の禁書目録』に出てくる主人公格の一人である『一方通行』だったのだ。
ようやく一巻の終わりが見えてきました。
そして、それはヒロインアンケートの終わりも近づいているということ。 意外だったのはヴァーリ(TS版)の票が多かったことですかね。
それではまた次回。