この作品、『北欧の主神』(適正含め)が四人(柱)になっちまった。 主神ってどんな意味だったけ?
「粗茶です」
「あっ、どうも」
「頂きます」
ソファーに座った俺とイッセーに、姫島先輩がお茶を淹れてくれた。
イッセーは緑茶で俺は紅茶。 それをずずっと一飲み。
「うまいです」
「美味しいです」
「あらあら。 ありがとうございます」
イッセーと俺の感想を聞いた姫島先輩は嬉しそうに笑った。
「朱乃、あなたもこちらに座ってちょうだい」
「はい、部長」
リアス先輩がそう促すと、姫島先輩はリアス先輩の隣に腰をおろす。
「単刀直入に言うわ。 私たちは悪魔なの」
リアス先輩、単刀直入過ぎやしませんか? イッセー、苦笑いしてますよ。
「信じられないって顔ね。 まあ、仕方ないわ。 でも、あなたも
昨夜……? 昨日も何かあったのか?
「リアス先輩、昨日も何かあったんですか?」
「ええ、イッセーが『はぐれ』と間違われて、あなたが戦った堕天使とはまた別の堕天使に殺されそうになったのよ」
一週間で二度も殺されそうになるって……。
イッセーって上条さん並みの巻き込まれ体質だな。 原因は間違いなく
「鳴上が戦った? それに堕天使って……ゲームに出てくるアレですか?」
「そうよ。 元々は神に仕えていた天使だったんだけど、邪な感情を持ったために地獄に堕ちてしまった存在。 私たち悪魔の敵でもあるわ」
リアス先輩がそう言った時、隣に座っている姫島先輩が一瞬、表情を歪めたような気がした。 堕天使に因縁でもあるのか?
「私たち悪魔は堕天使と太古の昔から冥界――地獄の覇権を巡って争っているわ。 地獄は悪魔と堕天使の領土で二分化しているの。 悪魔は人間と契約して対価をもらい、力を蓄える。 堕天使は人間を操りながら悪魔を滅ぼそうとする。 ここに神の命を受けて悪魔と堕天使を問答無用で倒しに来る天使も含める三すくみ。 それを大昔から繰り広げているのよ」
「いやいや、先輩。 いくらなんでもそれはちょっと普通の男子高校生である俺には難易度の高いお話ですよ。 え? オカルト研究部ってこういうこと?」
まあそれが普通の反応だな。
だが、一つ言いたい。
「お前みたいな変態は『普通の男子高校生』にカテゴライズされない」
「ぐぅっ! って鳴上はこの話、信じるのかよ!」
「信じる信じない以前に、俺は存在そのものが
俺がそう言ったら、なぜかイッセーは深刻そうな顔をした。
「……年がら年中、眼帯してるからまさかとは思っていたけど、鳴上が中二病患者だったなんて」
「よーし、イッセー。 ちょっと表に出ようか? 俺がどういう存在か身を
がしっ! とイッセーの肩を掴んだ俺はイッセーを引きずり扉に向かう。
俺は断じて中二病ではない! 眼帯もファッションじゃなくて、目が無いからしてるんだ! イッセーにはそこらへんを理解してもらうため、ちょっとO・HA・NA・SIしなければ!!
「えっ? あれ、抜けられない!? お前、去年の握力測定二十キロだったはずじゃあ」
「こんな
『魔神』の身体能力は異常だからな。
「なにそれ、怖い。 ってホントに表に連れてかれるぅ!!」
「なぁ、『炎の剣』と『炎の弓矢』。 体験するならどっちがいい?」
「……どっちを選んでも結果は同じって直感が告げてるのは気の所為か?」
「ま、待ちなさい! いまは説明中よ」
扉を開けようとした俺を止めたのはリアス先輩。 あと少しだったのに。
イッセーは仲裁が入ったとホッとしている。
だが。
「やるなら後にしなさい」
リアス先輩の続け様に放たれた言葉でイッセーの安堵の表情が絶望に染まった。
見事な上げて落とす。
「分かりました。 イッセー、楽しみにしてろよ」
「……ふ、不幸だ」
「――天野 夕麻」
座り直した俺たち。 リアス先輩は逸れた話を本筋に戻すためか、イッセーに対するジョーカーを切ってきた。
「あの日、あなたは天野 夕麻とデートをしていたわね?」
「……冗談なら、ここで終えてください」
イッセーの声には怒気が含まれている。
そうなるよな。 この話題はイッセーにとって触れられたくないものだから。
「彼女は存在していたわ。 まあ、念入りに自分であなたの周囲にいた証拠を消したようだけれど、この子よね、天野 夕麻ちゃんって」
リアス先輩が指を鳴らすと姫島先輩が懐から
「この子は、いえ、これは堕天使。 昨夜、あなたを襲った存在と同質の者よ」
「堕天使……」
「この堕天使があなたに接触した理由はただ一つ。 あなたを殺すためよ」
「な、なんで俺がそんな!」
「落ち着いてイッセー。 仕方なかった……いいえ、運がなかったのでしょうね。 殺されない所持者もいるわけだし……」
「運がなかったって!」
リアス先輩、もうちょいオブラートに包んで話してやってください。 人間は精神的ショックが強いと自暴自棄になりますよ……あっ、イッセー、悪魔でした。
「それに、俺生きてるっスよ! だいたい、なんで俺が狙われるんだよ!」
「それはお前が
イッセーの疑問に答えたのは俺。
「
「
「お、俺が!?」
「
ここは『カードゲームで世界が危ない』の世界じゃなかった。 ……そのトレーディングカード、この世界にも売ってあるから今度買って来ようかな。
「一番強い存在……。 ド、ドラグ・ソボールの
「じゃあ、目を閉じて、『ドラゴンボール』の
「タイトルと名前が違う――」
「――いいから早く! 説明回は文字数を食うんだから、巻いていかないと」
「文字数? 巻く??」
「早く!!」
「な、なんか知らんが鳴上の気迫が凄まじい」
メタ発言に対するツッコミはさせない。 それが俺のポリシーだ!
俺の気迫に圧されたイッセーは目を閉じた。
「イメージ出来たら、その場で立ち上がって」
イッセーは指示通り、ソファーから腰をあげ、立ち上がる。
「その人物の一番強く見える姿を
「はぁ!? 人前でそんな羞恥プレイ出来るか!!」
力を具現化するには
やりたくないか。 ならば仕方ない、俺もジョーカーカードを切ろう。
俺はソファーから腰を上げ、イッセーの耳元で、
「(……やらなければ、お前ん家にあるエロ本、燃やすぞ)」
ボソッとイッセーにしか聞こえない声で告げる。
「なっ!? 鳴上が俺の家に来たのは一回。 それだけで隠し場所を把握したのか!」
「物探しは得意だ。 隠し場所は三つ……クローゼットの中、本棚の裏、トイレの屋根裏」
「くそっ、当たってやがる!」
場所を当てられて、大量の冷や汗を流すイッセー。
ここまでは順調。 だが、この作戦には致命的な『欠点』がある。 そのことに気づかれる前に終わらせる。
「イイ加減楽になれ。 羞恥プレイをして黒歴史を一ページ増やすか、聖書を燃やされるか。
どっちがいい? 『羞恥』か『
「チクショぉぉぉおおおおお!!」
追い込まれたイッセーが出した答え。
それは……、
「ドラゴン
両手を上下に合わせて前へ突き出す格好(どう見ても『かめはめ波』)で顔を真っ赤にしたイッセーは声を張り上げた。 羞恥プレイを選んだのだ。 いやぁ、良かった良かった。 イッセーが『そもそも俺を家に上がらせなければ焚書なんてされない』って気付かなくて。
「目を開けていいぞ、この空間なら発動し易いだろう」
イッセーが目を開けた直後、カッ! とイッセーの左腕が光りだす。 光はイッセーの左腕を覆うように集結し、形を成していく。
光が止んだ時、イッセーの左腕には手の甲の部分に碧色の宝玉がはめ込まれた赤色の籠手が装着されていた。
「な、なんじゃ、こりゃぁぁぁぁぁ!」
先ほどまでの羞恥を何処かに吹き飛ばして驚くイッセー。
「それが
「ちょっと待て、コレが本当ってことは俺が殺されたことも本当のことなのか!?」
「それはリアス先輩に聞いてくれ」
「……
気ノ所為デスヨー。
「まあいいわ。 イッセー、あなたは瀕死の中、私を呼んだのよ。 この紙から私を召喚してね」
リアス先輩が取り出したのは一枚のチラシ。 イッセーがデートの待ち合わせ中に『誰かの使い魔』から貰ったものと同じ魔方陣が描かれたチラシだ。
「これ、私たちが配っているチラシなのよ。 魔方陣は、私たち悪魔を召喚するためのもの。 最近は魔方陣を描くまでして悪魔を呼び寄せる人はいないから、こうしてチラシとして、悪魔を召喚しそうな人間に配っているのよ。 お得な簡易版魔方陣ってところかしら。 あの日、たまたま私たちが使役している使い魔が人間に化けて繁華街でチラシを配っていたの。 それをイッセーが手にした。そして、堕天使に攻撃されたイッセーは死の間際に私を呼んだの。 私を呼ぶほど願いが強かったんでしょうね。 普段なら眷属の朱乃たちが呼ばれているはずなんだけれど」
あの使い魔はリアス先輩のだったか。 他の悪魔がイッセーの
「召喚された私はあなたを見て、すぐに
バッ!
その瞬間、俺とイッセー以外の者の背中からコウモリのような飛膜のある黒い翼が生えた。
バッ!
とイッセーの背中にも同様の翼が。
イッセーは背中越しにその翼を確認して戸惑いを隠せていない様子だ。
「改めて紹介するわね。 祐斗」
リアス先輩に名を呼ばれた木場がイッセーに向けてスマイルをする。 あれが数々の女子生徒を虜にしてきたスマイル。
いいよな、イケメンは。 俺なんか私服で街を歩いてたら『逆ナン』されたぞ。
えっ、羨ましい? 俺が言う『逆ナン』ってのは、一般的に使う『女が男をナンパする』の方じゃなくて、
前に「そこのボーイッシュな彼女! 俺たちと一緒に遊ばないか?」と時代錯誤なナンパをする男たち五、六人に囲まれた時もあったな。 最初は穏便に済ませようと俺が男であることを主張したんだけど、「キミが男? ウソがヘタだなぁ」と笑われた。 ブチッときた俺は男共の急所を蹴り上げてその場を去った。
それ以降、俺は私服を着ないと心に決めたんだ。
そんなことを思い出してる間にグレモリー眷属の自己紹介は終了しており、イッセーやオカルト研究部の面々が俺に視線を向けていた。
「イッセーへの説明は一通り終わったわ。 今度はあなたに説明して貰うわよ、カンナ」
さて、どう説明しようかな?
禁書キャラ10人が決定しました。 ご協力ありがとうございます!
誰がどんな形で登場するか、お楽しみに! もしかしたら、それ以外のキャラも出るかも……銀の星さんとか?