星の病と呪いの理〜記憶を持たない転生者たちの新たな戦い〜 作:いくと
東京呪術高専。
夜。
昼間の騒がしさが嘘のように静まり返った校舎の中で、ノクトは一人、窓の外を眺めていた。
遠くに見える東京の街。
初めて見る景色のはずなのに、なぜか胸の奥がざわつく。
理由は分からない。
最近、ノクトは同じような夢を見る。
見たことのない場所。
大きな城。
誰かを守ろうとしている自分。
誰かの名前を呼ぶ声。
しかし、目が覚めると何も思い出せない。
残るのはただ一つ。
――守らなければ。
その感覚だけだった。
ノクト「……変な感じだな」
自分でも何に対して言っているのか分からない。
ただ、胸の奥に残る違和感だけが消えなかった。
「また考え事?」
声がして振り返る。
そこにはプロンプトが立っていた。
プロンプト「顔に出てるよ」
ノクト「そうか?」
プロンプト「そうだよ。最近ずっとそんな顔してる」
ノクトは少し黙る。
プロンプトも何か言おうとして、少し迷った。
プロンプト「なんかさ……僕たちって変だよね。知らないはずなのに知ってることがある。戦い方とか、武器の扱い方とか。でも、どうしてできるのかは分からない」
ノクトは自分の手を見る。
確かにそうだった。
教わった覚えはない。
なのに、身体は覚えている。
グラディオ「考えすぎだ」
後ろから声がした。
グラディオが腕を組んで立っている。
グラディオ「分からねぇことを無理に理解しようとしても答えなんか出ねぇ。今の俺たちはここにいる。それでいいだろ」
イグニス「重要なのは過去ではなく、今何をするかだ。我々が何者なのか分からなくても、守るべきものがあることだけは分かってる」
ノクトは三人を見る。
理由は分からない。
でも、この三人といると不思議と安心する。
初めて会ったはずなのに。
ずっと一緒にいたような感覚があった。
その時。
校舎内に放送が響いた。
五条「ノクト、プロンプト、グラディオ、イグニス。会議室まで来て」
プロンプト「……嫌な予感する」
グラディオ「だな」
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会議室。
そこにはすでに虎杖、伏黒、釘崎が集まっていた。
虎杖「来たね」
ノクト「何かあったのか?」
五条「うん。ちょっとお願いしたいことがある」
五条は机の上に資料を置く。
そこには地下施設の写真が映っていた。
伏黒「これは……」
五条「地下施設。最近確認されているシガイに関係している可能性がある場所だ」
虎杖の表情が変わる。
虎杖「前に戦った、あの変な奴か」
五条「そう。普通の呪霊とは違う」
釘崎「それを私たちが調べるってこと?」
五条「正確には掃討。明日、一年ズとノクトたちに行ってもらう。これは上層部を黙らせるための実戦試験でもある。君たちが呪術師として戦える存在なのか、それを証明するためだ」
ノクトは資料を見る。
未知の場所。
未知の敵。
それでも、不思議と恐怖はなかった。
その時。
会議室の扉が開いた。
七海「失礼します」
虎杖「七海さん!」
虎杖が反応する。
ノクト達は入ってきた男を見る。
スーツ姿。
落ち着いた雰囲気。
五条とは違う、冷静な空気を持った男。
七海「七海建人です。一級呪術師です。今回の任務に同行します」
ノクト「あなたは?」
七海「監督役です。五条さんから話は聞いています」
七海はノクト達を見る。
七海「あなた達についても報告を受けています。通常の呪術師とは異なる戦闘能力。説明できない武器生成。未知の力。正直に言えば、私はまだ判断できません。あなた達が何なのか」
ノクトは黙る。
その答えは、自分自身も知らない。
七海「ですが、判断するには現場を見る必要があります。それが私の役目です」
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会議後。
廊下。
イグニスは資料を確認していた。
そこへ七海が通りかかる。
七海「まだ確認を?」
イグニス「はい。明日の任務について少しでも情報を整理しておきたかったので」
七海「真面目ですね」
イグニス「あなたも同じでしょう」
七海は少し黙る。
七海「……そう見えますか」
イグニス「ええ。あなたは戦う前に、どうすれば全員が生き残れるかを考えている」
七海はイグニスを見る。
七海「よく人を見ていますね」
イグニス「仲間を守る立場なら、それくらいは必要です」
七海「あなたも戦えると聞いています」
イグニス「必要なら戦います。しかし、私の役割は違います。ノクト達が最大限力を発揮できるように準備する。それが私の仕事です」
七海は少し考える。
七海「珍しいですね」
イグニス「何がです?」
七海「自分の力を証明するより、仲間のために動く人間は少ない。多くの術師は、自分が戦えることに価値を求めます」
イグニス「あなたは違うように見えます」
七海「私は……後悔したくないだけです」
イグニス「後悔?」
七海「守れたはずの人間を失うことです」
少し沈黙が流れる。
イグニス「あなたは優しい人ですね」
七海「その評価は好きではありません」
イグニス「なぜです?」
七海「優しい人間ほど無理をするからです。最後には、自分自身を削ってしまう」
イグニスは少し笑う。
イグニス「否定できません」
七海「あなたもですか」
イグニス「ええ。ですが、一人ではありませんから」
七海は遠くを見る。
そこにはノクト達がいた。
プロンプトが笑いながら話している。
グラディオが呆れながら聞いている。
ノクトはそんな二人を見ている。
七海「……なるほど。あなた達は、不思議な関係ですね」
イグニス「そうでしょうか」
七海「ええ。まるで長い時間を共にしてきたように見える」
イグニスは少し考える。
しかし、答えは出なかった。
イグニス「……私にも分かりません」
七海「そうですか。ですが、悪い関係には見えません」
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その夜。
ノクト達は翌日の準備をしていた。
プロンプト「地下施設って、どんな場所なんだろうね」
グラディオ「分からねぇから警戒するんだ」
イグニス「未知の相手ほど情報が重要。油断はしないように」
ノクトは静かに武器を見る。
ノクト「シガイ……」
その名前を口にした瞬間。
胸の奥に嫌な感覚が走った。
理由は分からない。
ただ。
あれは普通の敵ではない。
そう感じた。
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翌日。
地下施設入口。
五条、七海、虎杖、伏黒、釘崎。
そしてノクト達。
全員が地下へ続く入口の前に立っていた。
五条「ここから先は気を抜かないで。今回の相手は今までの呪霊とは違う」
七海「目的は施設内部の調査。そして敵性存在の排除です」
虎杖「了解」
伏黒「行きましょう」
釘崎「さっさと終わらせるわよ」
プロンプト「緊張してきた……」
グラディオ「いつも通りやればいい」
イグニス「全員、無理はしないように」
ノクトは地下への入り口を見る。
未知。
恐怖。
それでも。
ノクト「行こう。俺たちなら大丈夫だ」
七海はその言葉を聞く。
まだ彼らのことは理解できない。
何者なのか。
なぜそんな力を持つのか。
しかし、一つだけ分かった。
この4人は。
仲間を信じて戦う人間だ。
そして。
彼らは地下施設へ足を踏み入れた。
先にオリジナルの物語入れます…