貞操観念逆転世界で100日童貞を守る   作:サウナおじさん

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1日目(再)

「よし、今度こそ安藤の思う様にはさせん!」

 

2回目の4月13日、俺は気合を入れ直していた。

 

「奴の手段は調子に乗らせて酒を飲ませる事、やり方さえ分かっていればどうって事はない」

 

同じ轍は踏まない様出発前にイメトレをする。

 

「行くか!」

 

今度こそ2日目にたどり着く為に決意を新たに家を出た。

 

 

 

「今日は来てくれてありがとう〜!」

「俺も楽しみにしてたよ」

「ほんと!?なら良かった!楽しんでってね!」

 

前回と同じ通り幹事の子に声をかけられた。

恐らくだが、大体の流れは同じになるはずだと予想する。

 

(安藤はっと…いた!)

 

女子数人と楽しそうに談笑していた。

前は存在に気づいていなかったが、今回は今のうちから注意を光らせておく。

 

(思い通りになると思うなよ!!)

 

そして2回目の飲み会が始まった。

 

 

 

飲むペースを制御しつつ、周りの女子達との会話をこなす。

しばらく時間が過ぎて、皆んなが出来上がってきた頃に安藤はやってきた。

 

「どうどう楽しんでる?」

 

(きたっ!!)

 

「まぁぼちぼちかな」

「まさか萩野君が来てくれるとは思わなかったよ!」

 

前回と同じくパチリと手を合わせながら言った。悔しいが可愛い。

思えばこの時から既に安藤のペースに乗せられていたのかもしれない。

内心での警戒レベルをあげた。

 

「男の子達はあまりこう言う場に来ないから、萩野君が来てくれて皆んなテンション高めだよ!」

「そうかな、なら来て良かった」

「それに、私も萩野君と話してみたくてさ。機会伺ってたんだよ?」

 

頭では向こうからのアプローチを無碍にした方が良いとは思うのだが、例え2度目だとしても可愛い子が自分と話したいと言ってくれるのは悪い気はしない。

当たり障りのない感じで上手くやり過ごそうとする。

 

「そう言ってもらえると嬉しいな」

「ほんと?やった!あっ、ジョッキ空だね?ビールで良い?」

 

(この流れはまずい…!!)

 

「あー、ちょっと飲み過ぎて今休憩中だから大丈夫だよ」

「…そっか!」

「ウーロン茶頼もうかな」

 

近くにいた店員さんにウーロン茶を注文する。

 

「萩野君って結構体ガッシリしてるけど、何かスポーツとかやってるの?」

「いや特には、元々筋肉つきやすい体質なのかも」

「二の腕とかすごーい!ねぇねぇ、触ってみても良い?」

「…ちょっと恥ずかしいからまた今度って事で」

「ざんねーん、また今度ね!」

 

(この女、改めて見るとあざと過ぎだろ!!)

 

なんとか安藤の攻撃をやり過ごしていく。

前回はいい様に乗せられていたが、今回は上手く躱せていると思う。

 

その後も、隙を見てはお酒を勧めてくるが理由をつけて断る。酔いは冷静な判断が出来なくなるので避ける。

 

「私飲み過ぎちゃったのかな〜あつーい」

「…っ!!」

 

俺が酒を飲まないと分かると、安藤は洋服の胸の辺りを少し開けて手で仰ぎ始めた。

その瞬間、ピンク色の下着が見えてしまった。

 

「あれ、萩野君顔赤いよ〜?」

「いや、これは」

 

咄嗟に目を背けるべきであったが、くっきりとその光景を目に焼き付けてしまった。

 

「あー、もしかして見えてた…?」

「…」

「はしたない所見せちゃったね、ごめん」

 

その言葉を言うと服を直してしまった。

 

(チラ見だったけど、エッチすぎだろ…)

 

童貞の俺にはそれだけで十分な刺激だった。

ここまで冷静でいたつもりだが、一気に頭が沸騰した気分になる。

何とか落ち着きを取り戻そうと手元のウーロン茶に手を伸ばす。しかしそのグラスは空であった。

 

「はいこれ、ビールだけど良い?」

 

その瞬間を見逃さず安藤がビールを差し出してくる。

一瞬躊躇ったが、一杯位なら大丈夫だろうと思いジョッキに手をつけた。

 

「…っ!!」

「おぉー、良い飲みっぷり!」

 

顔の熱を取る為につい一気飲みしてしまった。

先程のドキドキと相まって一瞬で酔いが回った気がした。

 

「こうやって萩野君と沢山話が出来て、お酒も一緒に飲めて私すっごく楽しいな!」

 

そう言いながらピタリと体を寄せてくる。

腕には豊満な胸の柔らかさがダイレクトで伝わってくる。しかもめっちゃ良い匂いするし。

 

「俺も…楽しいです」

 

その時には頭がグルグルで生返事になった。

 

「あっ、お代わり頼んでおいたよ」

「ありがとう…」

 

目の前には新しいジョッキ。

これを飲んだら不味いと頭の中で最後の警鐘がなる。

 

「もっと飲む所…みたいな?」

 

だがしかし、今の状況で飲むのを断れるほど俺には余裕が無かった。結局飲み干した。

その後もスキンシップは絶えず、悶々としながら酒を飲み続けた。

 

「はーい、そろそろお開きにするよー」

 

(ダメだ、何も考えられない…)

 

慣れない行為に思考回路はぐちゃぐちゃになっていた。

飲み会前に意気込んでいた事など遥か彼方。

 

「ほら、お店出るって!」

「わかった…」

 

席を立つ時にもくっ付いてくる。

そのままの状態で店を出た。

 

「はーい、じゃあこれで解散!2次会行く人は各自でー!」

 

遠くで幹事の声が聞こえたが、隣にいる安藤の事で頭が一杯になっていた。

 

「2次会、どうする?」

俺の腕に体を絡めて安藤が言った。

そして今日1番の胸の感触が伝わってきた。

 

「…もっと…一緒にいたい」

「ふふっ、じゃあいこっか」

 

今度は俺が安藤を連れて行く形で、ネオン輝く街に消えていった。

 

 

 

 

「はっ!!」

 

目が覚めて飛び起きる。

スマホを見ると日付は4月13日。

そう、3回目の4月13日だ。

 

「ああああ、やっちまった!!!」

 

前回は酩酊状態だったが、今回は意識はしっかりしていた。なのに結局致してしまった。

しかも今回は自分から誘う形で。

 

「手強すぎるだろ…」

 

酒を断ってたのを見ると、スキンシップ多めで攻めてくる。そっちは想像していなかったので対処できなかった。

 

「こんな所で経験のなさが出るとは…」

 

女慣れしていない自分が嫌になる。

 

「おっぱいには勝てなかったよ…」

 

しばらくは自己嫌悪していたが、これでまた経験値が上がったと何とか自分を納得させる。

 

「酒と色仕掛け、これで次こそは大丈夫!!」

 

謎の自信が出てきて、やる気MAX

 

「今日こそは絶対に童貞を守り抜く!」

 

未だ2日目に辿り着けない男の声が轟いた。

 

 

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