個性"不死"のヒーローアカデミア   作:ただねこ

7 / 8
【FILE:07】亜人は死なない、それはごく当たり前のこと

「個性は聞いた。さっき先生と話してたろ」

「へぇ、耳良いなアンタ。そういう個性か?」

「さぁな、当ててみろよ死柄木弔」

 

……ムズいな。赤の他人のふりをし続けながら、脳無の警戒と作戦会議って。

 

(弔、ある程度膠着したら脳無を使え)

(あ?それこそイレイザーの自由を封じるために使ってんだよこっちは)

(教師にとっては、生徒の死が何よりの落ち度だろ)

(……わーったよ。オールマイトが来たら、またイレイザーの拘束に使うぞ)

(それでいい)

 

「チッ、鬱陶しいなお前……」

「俺は強いぞ、死柄木弔」

「ぐっ……げほっ」

「身体細いなー。少しくらい鍛えろよ」

「てめぇ……!」

 

いい感じに繋げられたな。

 

「脳無!!!このガキを殺せ!!!」

 

(にしてもよ、良いのか?殺しても)

(ああ。あの腐れ金玉が何か企んでやがるからな。乗ってやるだけだ)

(……そうかよ)

 

脳無が動き出す。いや、動くとかいうもんじゃない。速い。見えない──

 

「ゔ……!」

 

脇腹抉られた……!やっぱ肉が飛び散るのは何回見ても慣れないなあ。

 

「永井!」

「先生は死柄木を!」

「……!!」

 

……”アレ”を使うか?いや、”アレ”の存在はまだオール・フォー・ワンには知られていない。ここで情報を渡すくらいなら死んだほうが良い。

 

「鬼さんこちら、手の鳴るほうへ」

 

一度手を鳴らせば、脳無がこちらを向く。

もう一度手を鳴らせば、俺は殴り飛ばされる。

痛みに耐えて手を鳴らせば、俺の足が空中に消える。

 

「あ゙ーー……いってぇな」

 

死んでも生き返るってだけで、痛み自体はあるんだからな?ったく、加減はしろっての。

 

「永井くん!!」

「永井!!」

 

誰の声だ?失血が酷い。どれくらい血を失った?今何Lだ?

 

「悪いねイレイザー。あいつは死ぬ。俺と雑魚共とやりあいながら、そこで見てな」

「クソ……!!」

 

……さて、身構えようか。

 

雄英高校に来てから、一度目の死。

あいつらは、どう受け取るだろうな。

 

じゅわ

 

「え……?」

 

粒子が舞う。

 

じゅわ

 

「…何が起きてる」

 

血が、肉が、骨が、皮が造られていく。

 

「これが、お前の個性か……?」

 

じゅわ

 

「おはよう」

 

コンティニューだ。

 

「がっ……!?」

「……本当に、生き返るのか」

「ええ。どんな状態だろうと、一度死にさえすれば」

「……とんでもない個性だな」

「それはもう言われ慣れました」

 

……。

 

(あいつら、驚いてるな)

 

緑谷と芦戸と麗日と……葉隠も。

 

(……軽蔑の視線……は、無い)

 

多少の畏怖はあるだろうが……それでもあいつらは、俺のことを「人間」として見るらしい。

 

死なない異形ではなく、人間として。

 

「じゃあ、少しは気合い入れなきゃな」

 

やろうか、脳無。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。