二本指の下剋上   作:落ちこぼれの3級フィクサー

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実はLoRでほとんどアランのコアページ使ったことないんですよね。
あとアランの強さは考察のしがいがありますけど、心や望を持ってるかで変わりすぎて難しい ……


K社侵入 〜邂逅、アラン

〜K社裏路地〜

 

今から2年前くらいだろうか、“ねじれ“という現象が現れたのは。

日が経つにつれ、ねじれの発生報告も増えていて今では各地で起きているそうだが……。

“こんな形“で出会うとは思わなかった。

 

「ちょ、カエデ足早くない!?」

 

「口より足動かしてください!!」

 

裏路地の間を全霊で走り抜ける。

噂で聞いた限りでは1級フィクサーなら大抵は単独で、2.3級フィクサーでも数人集まれば対処出来ると聞いていたのだが……今後ろを追ってきている“ソレ“は例外らしい。

多足多手、多頭、そして多人間。異形という言葉では形容しきれないほど悍《オゾ》ましいソレは周囲の建物を押しつぶし、まるで後ろから世界を飲み込みながら迫っているようだ。

 

「カグラさん!次のカーブをUターンして一度建物の上に乗りましょう!」

 

路地裏の隙間から、反対側に分かれたカグラに声をかける。

 

「せーのっ!」

 

掛け声と同時に二人一斉に建物の上へと跳んだ。

 

「………………」

 

幸い気付かれることもなく、一旦はなんとかやり過ごせたようだ。

 

「はあ〜、なんとかなったな」

 

「ですね。……けど、これじゃ夜の錐の捜索ができませんよ」

 

そう、夜の錐の目撃情報は全てK社裏路地に集まっている。

そして、ぼくらがたった二人で裏路地にいるのはこの巨大な裏路地を探索するのにメンバー全員が集まっていたら効率が悪いということで三つの3人チームに分かれたのだ。

……ただ、それが裏目に出たらしい。

 

カグラと僕、そしてカポⅢの男のチームで裏路地を徘徊してすぐの時だ。遠くの方から悲鳴や轟音が鳴り響いたかと思うと、次第に音の主はこっちに向かってきて─────

 

認識、構える前にカポⅢの男が喰われた。

油断していたのもあるだろう。なんせ、こっちは都市の中でも有数の実力を持った集団だ。大抵は負けることなんてあり得ない。

 

ただ、それでも、慢心していなかったとしてもきっと敵わなかっただろう。

それだけ圧倒的な雰囲気をあのねじれは纏っていた。

 

「はあ……」

 

こんな所で使うつもりはなかったんだけどな。

腰から小さな巾着袋(きんちゃくぶくろ)を取り出す。

W社の特異点を利用した特注のものだ、一目見ただけでは単なる袋にしか見えないだろう。

 

「先輩は他の組員のチームに合流して応援を呼んでください。ここは僕が引き付けます」

 

「……なんでお前が引きつけるんだ。確実に、私のほうがお前より強いだろう」

 

「そうかもしれないですけど、カグラさんより強いカポⅢの方が即死したんです。なら、逃げ足が速い方が適任でしょう?」

 

「……だから、どうかお願いします」

 

一拍(いっぱく)

カエデは建物の一番上に登っていき、こちらを振り返りながらもちゃんと逃げてくれた。

 

巾着袋を開き、その中から【天罪星刀】を取り出す。

刀は、その名に反し、直剣のように真っ直ぐ長く、刀身には黒く淡い光を含んでいる。

 

「さて……と、久しぶりだけど上手くいくかな」

 

 

少年が目を閉じると、次第に優しい光が彼の全身を覆い、包んでいく

────────【心】──────────

 

少年が右手に持った天罪星刀を()ぐと、一つの力強い光の輪っかが纏い付く

────────【望】──────────

 

 

改めて異形のねじれに向き直る。時間稼ぎと言わず……倒してしまっても構わないだろう?

 

──一息。

直剣を振り上げる

対象は真下。こちらには気づいていない。

最大で唯一の絶好のチャンス…!

 

泣秤

 

淡い黒色だった刀身は音をも遥かに凌駕する加速により、黒金色に変色し、直撃。

異形の真ん中にある頭を目指して突き刺した。

同時にその振動とエネルギーでそのねじれの周りにクレーターが出来た。

 

轟音、破裂音、うめき声、あらゆる音がやかましく耳を刺激する。

……手応(てごた)えありだ。

 

同時に、その異形のねじれは黒い液体のようなものを吐き出しながら暴れはじめた。

 

「……!」

 

なんとか体をねじって跳ぶことで避けたが……なんなんだ、これは。

その黒い体液のようなものがかかった地面はまるで元からなかったかのように綺麗さっぱりなくなっていた。それに頭部──確実に貫いて、あたりの肉ごと引き裂いたはずだ。どうして何もなかったかのように元に戻って……本当になんなんだ、こいつは本当にねじれなんだろうか……?

 

「# p4% [(/*_ #* ^ v# &_@/?# @-_ /!!!!」

 

「もうっっ!訳わかんねえよ!」

 

異形による正面からの突進。考えを巡らせていたせいで回避が遅れる…!

 

衝撃─轟音

……頭が揺れる。体の中でミキサーをかけられたような気分だ。

……待て、さっきあの化け物の突進を食らって気絶してからどれくらい経った?

何分、何秒……どうでもいい。なんで今“俺“は生きているんだ?

 

顔を上げる。音のする方へと。ダメだ、足元しか見えない。

……。

いや、十分だ。

“俺“はあの人間を知っている。

片足がスティレットの義足、黒いパンツ。

 

標的──夜の錐アランだ




この世界線のアランは図書館から帰ってきてかなり激つよになってます。
特色手前くらいあるんじゃないかな?

あ、あと異形くんはK社関連の化け物とだけ言っときます。
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