学校で人気な美人姉妹を助けたけど、適当な名前を名乗って乗り切ったのに、しばらくしたら病んでいる彼女がたちが僕のところにやってきた   作:主義

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長倉優香Side

ぼくは人と喋るのが上手くない。

 

特に初対面の人と話すときは緊張しちゃう。

もし近くにお姉ちゃんがいたらすぐお姉ちゃんの後ろに隠れるぐらいに人見知りだ。

 

 

 

そんなのに彼とは話せた。

 

なんでか分からない。

 

彼に助けてもらえたから、話せたのかな。それとも違う理由があるのかはぼくにも分からない。

 

 

助けてくれた彼はぼくたちを家まで送ると、すぐに帰ってしまった。年齢も聞いていない。見た感じだと学生っぽい感じ。でも本当は何をしているのか分からない。顔もマスクをしていたからあんまり分からないし。

 

 

 

 

 

ぼくとお姉ちゃんの共通認識として、井野正寛くんにもう一度会いたい。あんまり話せなかったし、お礼を言いたい。

 

いや、ちょっと違うかも。

 

お礼を言いたい気持ちはある。

 

でも、それと同じ位、井野くんのことを知りたい。

 

男の子のことを知りたいと思ったのは生まれて初めての経験過ぎて、ぼく自身も少し驚いている。ぼくにもこういう気持ちがあるんだと。

 

 

 

 

 

 

 

井野くんはすぐに見つかった。

 

 

 

だって隣のクラスだったし。お姉ちゃんは井野くんが見つかった時なんて、珍しくはしゃいでいた。

 

『優香、見つかったよ!!!』

 

 

あんなにはしゃいでいるお姉ちゃんを見たのは初めてでちょっとぼくの方が驚いちゃった。

 

 

そして隣のクラスに行って、初めて井野くんに会って見ると少し印象が違った。サングラスにマスクをしていたから、あんまり印象はなかったけどなんかちょっと違った。

 

黒髪に眼鏡で少し髪がボサボサ。

 

たぶん、助けてくれなかったら一生関わることがなかったんじゃないかとぼくは思った。

 

 

 

 

でも、話し掛けてみて分かったのは優しい人だった。助けてくれた件でお礼が言いたいと伝えると、最初は少し戸惑っている様子だったけど数秒すると「その件か」と言っていたのでやっぱり間違っていなかった。

 

 

 

 

そこからは井野くんとお話をした。

 

普段何をしているのかとか、何が好きとか、昼休みはどこで過ごしているのか、そんな端見たら他愛のないような話をした。

 

ちょっと違和感のようなものを感じたりはしたけど、彼はとっても優しかった。周りは私たちが男の子と話しているのが余程珍しかったのか、色々と視線を浴びることになってしまった。

 

井野くんにはちょっと申し訳ない気持ちだったけど、それ以上にぼくたちが井野くんといたかった。

 

 

 

思っていたよりもぼくたちは井野くんのことを気に入ってしまったみたいだ。やっぱり助けられたことが根底にあるから、この人は信用できると脳が理解してしまっているんだと思う。

 

 

男の子と話して楽しいと思ったのは初めてだったし。これから井野くんと話して行けば、ぼくは自分の新しい部分をたくさん発見できるのかもしれないとすら思う。

 

 

 

そんな人と出会ったのは初めてだ。

 

 

 

 

これからもお互いに知っていけたらいいなとぼくは思った。

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