武蔵転生記   作:masasoukoku

2 / 5
まだまだ未熟ですが頑張っていきたいと思ってます
ここは違うよとかあればご指摘お願いします


第二話

森の影で、アインズ・ウール・ゴウンは静かにその男を見ていた。

 

無手で騎士たちを斬り伏せる異形の剣士。

理屈が通じない。

 

未知。

 

だからこそ、測る価値がある。

 

「アルベド」

 

低く呼ぶ。

 

今はフルプレート状態の守護者統括は、即座に跪いた。

 

「はっ、我が至高なる御方」

 

「あの男を試せ」

 

短い命令。

 

アルベドの瞳が武蔵へ向く。

 

その瞬間、空気が変わった。「御意」

 

地を蹴る。

 

爆ぜるような速度で森を飛び出し、一直線に武蔵へ向かった。

 

村の中央。

 

死体の中に立つ武蔵の頬がわずかに吊り上がる。

 

来る。

 

先ほど感じた深淵の気配――とは違う。

 

もっと荒々しく、重く、硬い力。風圧が先に届く。

 

武蔵は振り返る。

 

怪物じみた殺気をフルプレートから滲み出しているもの 手には大斧

 

「ほぉ」

 

武蔵の目が細まる。

 

「あの者とは別か」

 

「試してやる 我が志尊からのお言葉だ」アルベドがハルバートを振ろうとする

 

そのとき武蔵は「あ~すまん」と暢気な声

 

アルベドは出鼻をくじかれる「なんだ!」

 

「見ての通り 裸でな 女子の前で格好がつかん」

 

アルベド (女子? 女子だと! わかるのか) アインズ(そういえば裸だった)

 

武蔵は転がっている死体から自分に合う大きさの服を探しそれを着た 幼き頃からおなじことをやってきたため慣れた手つき

 

「ふう~ゴワゴワしとるが仕方なし では」

 

武蔵の言葉が終わらぬうちにアルベドの拳が唸る。

 

空気を裂き、音を置き去りにする一撃。

 

武蔵は半歩ずれた。

 

拳圧だけで背後の家屋が吹き飛ぶ。

 

「……!」

 

武蔵の目が輝く。

 

「いい」

 

今度は武蔵が踏み込む。手刀。

 

刀なき斬撃。

 

空間そのものを断つような一線がアルベドへ走る。

 

ギィン!!

 

火花。

 

アルベドの黒き鎧に浅い傷が刻まれる。初めて。

 

ナザリック守護者統括に、“傷”が入った。

 

森の奥で見ていたアインズの眼窩の光が強く灯る。

 

(アルベドに傷を……?)武蔵は笑みを深めた。

 

「いいぞ」アルベドの瞳が見開かれていた。

 

自らの胸元へ視線を落とす。

 

黒き鎧――

至尊より賜った至高の防具。

 

その表面に、確かに一筋の傷。(私の……鎧に?)

 

怒りが瞬時に沸騰する。

 

殺意すら超えた激情。

 

「ああああああ!」「許さぬ!」

 

声が低く震えた。

 

「我が主よりいただいた鎧に傷をつけるとは」

 

アルベドは巨大なハルバードを振り回す

 

振るうだけで空気が裂ける。

 

「死ね!」

 

轟ッ!!

 

横薙ぎ。

 

ただの一振りで暴風が生まれ、大地を抉り、家屋を粉砕する。武蔵はその中心を――

 

紙一重で抜けた。

 

髪が数本、宙を舞う。

 

風圧だけで頬が裂け、血が滲む。

 

だが武蔵は笑っていた。「ほお……」

 

頬の血を親指で拭う。

 

「強い」

 

その声には歓喜が混じる。

 

純粋な暴力。

 

技ではなく、質量と魔の力で押し潰す戦い方。

だが――面白い。

 

足元に転がる騎士の死体。

 

その手には剣。

 

武蔵は何気なく拾い上げる。

 

刃を見つめる。

 

鈍い。

 

重い。

 

粗悪。

 

「なまくらだが……」

 

軽く振る。

 

空気の鳴りが悪い。

 

「試してみるか」

 

中段に構える。

 

その瞬間。

 

武蔵の気配が変わる。

 

先ほどまでの“素手の化け物”ではない。

 

剣を持ったことで顕現した、“斬る者”の姿。

 

アルベドの本能が警鐘を鳴らす。

 

危険。

 

今の男は先ほどまでとは別物。

 

森の影から見ていたアインズも理解した。

 

(剣を持ってなお強くなるのか……?)

 

武蔵は笑う。

 

「さあ、続けよう」

 

一歩踏み込む。

 

その踏み込みだけで地面が沈んだ。

 

次の瞬間――

武蔵の斬撃が、音より先にアルベドへ届いた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。