どいつもこいつも退屈だ
頭脳 身体能力 技術
そのどれも俺に勝るものはいなかった。
それに加えて女の趣味も悪い
それゆえに俺に友はいなかった。
前に俺に舐めた口きいた高校生をボコったが何も感じなかった。
それもそうだ。退屈なやつを殴っても退屈に決まっている。
そしていつからか俺は妖が見えるようになった。それからはそいつらと戦闘をし暇を潰していた。
その戦いは確かに俺の心を少しだが満たしていた。
だがそれでも俺の魂は何かを求めていた。
そんな日々に不満を感じ、ヤチヨちゃんという唯一の癒しを得ながら高校に上がり、最初の定期試験を受け、張り出されている順位を見た。
どうせ1位だろうと見るとそこに俺の名はなかった
そこにあるのは酒寄彩葉という名のみ
初めての敗北に悔しさを感じる間もなくその時俺は感じた
『退屈が裏返る』そんな予感を!
そう思った瞬間俺の体はすでに動いていた
そして気がつけば俺は酒寄彩葉の席の前にいた
「お前が酒寄彩葉だな?」
「え?あぁはい。そうですけど・・・」
「どんな男が
「はい?」
「ちなみに俺は、月...」
「ちょっと待って!なんで初対面のあんたに男の趣味話さないといけないの?」
「東京都立武蔵川高校一年東堂葵。自己紹介終わり。これでお友達だな。だから早く答えろ。」
「どういう理屈よ!?」
「女でもいいぞ」
「そういう問題じゃない!」
「気にするな、ちょっとした品定めだ」
「えぇ・・・はぁ、もういいわ答えてあげる。このまま断った方がめんどくさそうだし。じゃあ強いていうなら...
『月見ヤチヨ』 みたいな人かな・・・」
ドクンッ
瞬間東堂の脳内に溢れ出した『存在しない記憶』
キーンコーンカーンコーン
「俺、ヤチヨちゃんに告る」
「はぁ?やめときなさいよ。私あんた慰めるの嫌よ!絶対めんどくさいし。」
「なんでフラれる前提なんだよ」
「逆になんでオッケーもらえると思ってんのよ...」
「かのアンサリバンはヘレンケラーにこう説いた。やる前に負けることを考える馬鹿がいるか、と」
「それ言ったの猪木でしょ。絶妙なネタ入れるのやめなさいよ。」
「ごめんなさい。私好きな人がいるの。」
こうして俺の初恋は儚く散った
「・・・好きな人が俺ってパターンは?」
俺は体育座りでうずくまりブラザーが呆れた顔で近づいてきた
「あるわけないでしょ」
トンッ
俺の肩を軽く叩いた
「ほら、行くわよ。パンケーキ 奢ってあげる」
そう言って俺たちは夕陽に向かって共に歩いて行った・・・
「地元じゃ負け知らず・・・・・・か」
「?」
「どうやら俺たちは"親友"のようだな」
「今会ったばっかなのに!?」
こうして俺たちの新たな日々が始まった