ご当地伝奇百合カードバトル ヤミヨロズ・アーカイブ ―神々の相棒を探そう― 作:Linkscape
カードゲーム制作が終わり、アーシエルは大学食堂でツムギを待つことにした。ヨノバルは夜遅くなりすぎるのがダメということで、アーシエルとツムギの一対一になった。
ツムギ「お疲れ様です!! 私がツムギです!」
アーシ「ご利用ありがとうございます! 調整したので使ってください!」
ツムギ「わかりました、使わせていただきます! 本当に助かります! 呉市と佐世保市、どちらを八咫烏財閥が強化していく港かで揉めているんです。地元の二人に効いても、まったく譲らなくて……。 輸出量だと佐世保市がどうしても弱いんですけど、伸ばしがいがあるということでもあるので……。そして佐世保市出身のジャスカさんと、呉市出身のマヤさんは同期なんですけど険悪になって……。」
話しながら、少しツムギはためらっているようだった。
ツムギ「すみません、仕事が忙しくて何も食べてなくて……。何か食べてもいいですか?」
アーシ「じゃあアーシもここで食べます。一人暮らしなので。」
ツムギ「ありがとうございます!」
この大学食堂は常に都道府県の食事フェアをやっている。今日は青森フェアである。せんべい汁セットを注文した。
アーシとツムギはご飯を食べながら他愛無い世間話をしていたが、1つの事実に気が付いてしまった。
アーシ「食事ってカードゲームなのでは!?」
お互いにデッキを用意して、自分がしゃべっている時は相手は食べている。相手がしゃべっている時は自分は食べている。これはカードゲームのデッキとターンの概念ではないだろうか?
ツムギ「アーシさんはカードゲームが好きなんですね。」
アーシ「つい最近勉強し始めたばかりなんですよ。」
ツムギ「意識し始めると全てそう見える、ってことありますよね……。私のことを少し話してもいいですか?」
アーシ「大丈夫です!!」
ツムギ「変な女だと思ってもらって大丈夫ですが、私幽霊見えるんですよ……。」
アーシ「え、そうなんですか……。」
ツムギ「6歳の時に初めて見えたんですけど、そうすると問題は『今まで人間だと思っていた相手も幽霊なんじゃないか?』と思ってしまうんですよね。」
アーシ「大変ですね……。」
ツムギ「アーシさんも実は幽霊が見えたりして……? 私も幽霊かもしれませんよ、ふふふ……。」
アーシ「否定はできませんけど、普通に喋れてるなら幽霊でも大切な友達ですよ。」
ツムギ「ふふふ。」
ツムギさんにヤミヨロズ・アーカイブを渡して別れる。
アーシ「ツムギさんとしゃべってると楽しい気分になるな……さて!」
アーシエルはヨノバルからのメッセージを見た。
アーシ「こっちも見てて飽きはしないな。厄介だけど。」
彼女はついでに舞鶴市をどう強化するかで頭がオーバーヒートしていたようだ。しかし何かを見つけたと書いていた。
次の日。ツムギは佐世保市出身の高田寺(たかだじ)アスカ(通称ジャスカ)と、呉市出身の山守(やまもり)マヤを集めてヤミヨロズ・アーカイブのカードゲームをさせようとしていた。しかしお互いが純粋に忙しいし、対立している相手のために会うことはしなかった。
そこで彼女は横須賀出身の上地(かみじ)メルダムと呼ばれる女性に目を付けた。アメリカの帰国子女である彼女は押しが強く、強引に旧鎮守府4市(同期入社)で会合を開いている。とはいえ3か月に1回ぐらいの頻度だが……。そして彼女にお願いしたら即日強引に会合が始まった。ただしツムギは入れてもらえなかった。
???「えっと……このカードゲームをジャスカとマヤがやるのを見届ければいいのよね?」
彼女は舞鶴市出身の安寿(あんじゅ)レイン。通称はキャンディであり、メルダムがレイン→雨→飴→キャンディと強引につけてしまった。
ジャスカ「通販番組でこれが『誰とでも仲良くなれるカードゲーム』として売られていたら詐欺だと思いますね……。」
マヤ「これで私とジャスカさんが仲良くなって、恋人になるんですか? アダルトビデオでもない超展開ですよ。」
キャンディ(すんごいフリに感じるけど、そんなことある……?)
ジャスカ&マヤ「デュエル!!」
数ターン後……。
ジャスカ「『てつのくじら』が突破できない……!」
マヤ「これじゃあ、私たちのカードが対決する以前の問題ですね!」
ジャスカ「なら私はこのカードにかける!! 『丸出山堡塁観測所』を召喚!」
マヤ「なんですか!? これは!?」
ジャスカ「なんかUFOみたいな奴です!! 潜水艦にはUFOで攻撃!!!」
マヤ「んあああーーーーーっ!!!! 攻撃力がでかすぎます!!!」
ジャスカ「最後は私と同名のカード……『ジャスカ』で『マヤ』を攻撃!!」
マヤ「ルールブックによると……どうなりますキャンディさん!?」
キャンディ「観光地カード・偉人カード同士がバトルする時は攻撃力を参照するが、ヤミヨロズカード同士でバトルする時は……。」
メルダム「妄想フェイズで決着をつけるっ!!!!!!」
妄想フェイズに突入……!