ご当地伝奇百合カードバトル ヤミヨロズ・アーカイブ ―神々の相棒を探そう― 作:Linkscape
ツムギさんにおまかせ
博士「ヤミヨロズ・アーカイブの世界は真に奇怪じゃのう! わしはヤミヨロズを研究している木戸博士じゃ!」
博士「もし君がヤミヨロズ・アーカイブの世界に転生したらどうなるのかのう? 元々人間だったのにヤミヨロズになって、パートナーと何階もある不思議なダンジョンを冒険する形になるのかのう?」
博士「問題はその時の『ラスボス』は誰なのかと言う話じゃ。というわけで、時を操れるキャラ2体を集めてきたのじゃぞ~~~」
コノミチ 大理石の付喪神 いわ
広島県民。時間を操れる。元々人間だったがヤミヨロズになった。大理石を操れる。
エンジン 石鹸の付喪神 みず
大阪府民。時間を操れる。元々人間だったがヤミヨロズになった。石鹸を操れる。
博士「おおw 時間を操れる奴らが二人もw そういえば大阪風お好み焼きと広島風お好み焼き、どっちがうまいのかのう?」
コノミチ「ちょっと待ってください。」
エンジン「待ちーや。」
博士「???」
コノミチ「大阪風お好み焼きはいいんですけど?」
エンジン「広島風お好み焼きはええんやけど。」
コノミチ&エンジン「こっちのお好み焼きが『正統』なんだから、『大阪風/広島風』ってつけないでほしいですね!!」
2人が博士に詰め寄る。
博士「でも区別のためにつけた方がいいじゃろ……ぎゃあああああああああああああああああああああああああ!!」
***
現実世界。アーシエルは夢から目覚めた。
アーシ「だからこの夢何なんだよ!?」
アーシ「…………おはようアーシ。」
アーシ「ツムギさんから広島VS大阪が始まっていて、『最終兵器』が戦うという話を聞いた。ヨノバルにはもう共有してある。」
アーシ「アキューとアズサの2人には調査を依頼している。それをもとにカードを作れば、いつも通り、関係は改善されて問題は解決されるはず……大丈夫……うまくいく……アーシはアーシ……。」
アーシ「嫌な予感がする……。まだ調査をしてもらった方が良いか……? でもアキューたち2人にこれ以上頼んでもキャパオーバーになりそうだし……。」
アーシ「…………。」
アーシはツムギとのチャット画面を出す。その瞬間……。
ツムギ「私お願いばかりしていて、自分で動いてなかった! 何かできることありますか!?」
アーシ「ツムギさん、すみません。今送ろうとしていたのですが、お願いしたいことがあるのです……。」
そうしてお願いした後、アーシは登校の準備を始めた。
***
学校の放課後。ゲストを1人呼んでいた。それは化学教師、チナミダ先生である。毎回遅くまで教室に残っているので、何をしているのかカードゲーム制作現場が見たいということで参加していた。
チナミダ「見せてもらうぞ。カードゲーム同好会の活動とやらを!」
アーシ「いかがわしいことはしてないので、自由に見ていってください。」
ヨノバル「今回は広島県尾道市のペアを探す会ということですね。」
アーシエル「…………本当にそれだけだろうか?」
ヨノバル「何か気になることがあるんですか?」
アーシエル「今回の構図は、マヤさんと大阪府の誰かが戦っている。そしてお互いに最終兵器を出し合っている。その最終兵器同士をヤミアカで戦わせようと言う話なんだが……。」
ヨノバル「そうか、その『大阪府の誰か』も結び付けた方が早いということだな、我天才!」
アーシ「問題はマヤさんは既にジャスカさんと仲が良いので、マヤさんとくっつけると負担も大きいし、不倫っぽくなってしまうということだ。」
アーシ「アキューさん達にお願いしてその人も調査してもらっている。結果が出るのがいつか……。」
アーシ「あ、メッセージが来た。」
アキュー「マヤさんと対立しているヒスイさんは大阪府吹田市出身だった。大阪府のリーダーに相応しいかはわからないが、彼女には黒い噂が多いから気を付けてほしい……。」
アーシ「というと?」
アズサ「彼女は清掃業者部門のリーダーですが、非常に潔癖で不正を許さないし、気に入らない相手はガン詰めする裏表の激しい人物なんですよ。」
アズサ「この勝負を持ち掛けてきたのもヒスイさんです。そして……。」
アズサ「彼女はヤミヨロズ・アーカイブを非常に嫌っています。カードゲームで社内が汚染されるのが嫌だそうです。」
アーシ「それじゃあ、ヤミヨロズ・アーカイブの勝負を受けてくれないんじゃ……。」
アズサ「それは受けてくれるって本人が言ってたらしいけど……。」
アキュー「とにかく気を付けろ、この勝負、何かある!! 期限も今日と異常に短いし、何か罠を貼っているかもしれない!」
アズサ「…………。おそらく、ヒスイさん自身がパートナーを欲しいから、それを考えておけ、と言うことだと思うんですけどね。」
アーシ「ありがとうございます!!」
メッセージがひと段落したところで、アーシはヨノバルに問いかける。
アーシ「というわけで、大阪府吹田市のペアを用意しておかないと、何言われるかわからない。罠があったという訳だ。あーあぶなかった。」
ヨノバル「とはいえ、大阪府吹田市のペアとは何が作れるのだ? 我知らない。」
アーシ「そこで……。」
アーシはチナミダ先生を見る。
アーシ「1つ問いますが、チナミダ先生がヤイバラさんを好きな理由は何ですか?」
チナミダ「えっ!? どういうことだ!?」
アーシ「化学の実験で3人グループを作る時に、1人だけヤイバラさんが絶対に余るじゃないですか。先生が手伝っているのはヤイバラさんが好きだからですよね?」
チナミダ「いや、余ってるからサポートしないと危ないだけだが……?」
ヨノバル「そもそもチナミダ先生の話と、ヒスイさんの話って同じなんですか?」
アーシ「同じだ、ヨノバル。ペアを探すときは近くにいるだけの奴、余ってる奴、も十分候補になりうる。正直崩して3人ペアを2人にして、1人ヤイバラにくっつけてもいいと思うが、そこは化学教師にしかわからないことがあるかもしれない。」
アーシ「ヒスイさんは大阪府豊中市でいい。そこ出身の人がヒスイさんと仲良くできるかもアキューさんに手配してもらおう。」
アーシは感じていた。人手は多い方が便利である!
ヨノバル「よし、尾道市のペアも、吹田市と豊中市のカードもできた! どれも強いですよ~!」
そして……。
アーシ「なんでだろう……ツムギさんと話したい。」
特に必要ないはずなのに、ツムギさんに何かお願いしたくなったのだ。この感情は、アーシにとって初めてだった。
チナミダ「なんだ、恋か?」
アーシ「いや、違います。」
チナミダ「なら、『念のため』ということでありえなさそうなことを頼んでおいた方が良いんじゃないか? 相手は年上なら、少し甘えてもいいと思うぞ?」
アーシ「……ごめんなさい、ツムギさんに連絡しておこう。」
ありえない可能性を1つ、ツムギさんに打ち明けて念のため調査してもらうことにした。