ご当地伝奇百合カードバトル ヤミヨロズ・アーカイブ ―神々の相棒を探そう―   作:Linkscape

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ゴミにも値段が付くんだよ

>>>>>>>カードゲーム世界>>>>>>>

 

カードゲーム世界。

 

ヒスイとテンソの戦いは引き分けに終わり、観客たちはまばらな拍手で皆をたたえた。

 

結局この戦いでは何も決まらなかった。しかし発覚したことが一つだけあった。

 

広島県のお荷物扱いされていたウィッチは、実は大阪府のお荷物扱いされていたアゲトモと合わせると意外と安定するかもしれないということだ。ヒスイは東大阪市を治めていたアゲトモの対処で精いっぱいで、ウィッチまで対応していられないということで広島県に放逐したのだ。(このことをヒスイはオフゼロ作戦と呼んでいる。)しかしヒスイはアゲトモとウィッチを合わせると悪化すると思っていたため、お互いに合わせていなかった。貝塚市と東大阪市の接点はあまりなさそうなのもある。マヤは血も涙もない処置に当然激怒し、送り返そうとしていた。それがこの戦いの顛末である。

 

その後追加して行われた、ウィッチVSアゲトモの戦いはそれなりに白熱していた。

 

ウィッチは『魔女』の異名を持ち、バレーボール+『外道打法(ビート)』という拳法で戦っていたのだ。外道打法は太極拳を5年、伝統派空手を3年、アマレスを2年……など様々な格闘技をやればすぐに強くなれるお手軽武術と言われるが、時間がどう考えてもかかりすぎる。しかしバレーボールの方はあなどれず、相手そのものを含むあらゆる物体をレシーブで打ち上げ、スマッシュで地面にたたきつけるという強力な技であった。

 

逆にアゲトモはラグビー戦術に、鳥貴族(東大阪市に第一号店があった)で鍛えた串刺し拳法(衝撃を貫通させる打法)を兼ね備えておりなかなか侮れない。しかし彼女はラグビーに耐えられる体格ではなく、192cm 109kgというフィジカルは、厚底ブーツが40cm 50kgあるというすさまじい上げ底であった。普段はセブンイレブンでアルバイトしているが、店長の胃は破壊されつつ24時間営業を回している。東大阪市はカタログスペックだけを見て彼女と契約してしまった。総じてセブンの上げ底弁当のような女なのである。

 

ヒスイ「その…………。」

 

マヤ「すみませんでした……無能扱いして。」

 

アゲトモ「いいよいいよ、わかればいいんだよ!!」

 

ウィッチ「そんなことよりテンソさんとヒスイさんが恋に発展して……素敵なことやないですか……。」

 

ヒスイ「…………。」

 

観客A「お疲れ様です。いい試合でしたよ!! ヒスイさんとテンソさんの戦いは激熱でした。地面に落ちたドーナツをヒスイさんが食べて回復した場面は思わず叫んでしまいました。」

 

ヒスイ「ありがとうございます……。ミスド(ダスキン)の本社は吹田市なのでそこは譲れなかったんです。」

 

アキュー「とりあえず、二人で大阪万博公園にでも行って来たら?」

 

テンソ「わかったアル!!」

 

エンジン「こうして二人はワープしていく」

 

コノミチ「暇を持て余した神々の」

 

エンジン「遊び」

 

***

 

太陽の塔を見ながら二人は物思いにふけっていた。

 

テンソ「その……戦ってて分かったアルが……ヒスイさんの御神体って……。」

 

ヒスイ「太陽の塔に置かれていた『太陽』の1つです。今はもう失われていますが……岡本太郎の作品の一つだったんです。」

 

ヒスイ「元々太陽の塔の地下には第四の太陽がありました。しかし現在それは行方不明と言う扱いになっています。私自身もどこにあるか知りません。そもそも復元されたので、今更見つかっても意味が無いんですよ。」

 

テンソ「御神体がいなくなっても、ヤミヨロズは消えないアルからね……。自分が御神体が何かすらわかってない奴すらいる始末アル。」

 

ヒスイ「…………あなたのことをずっと汚い転売屋だと思っていました。徹底的に『市場価値』『儲け』にこだわるその姿勢は、どこから来ているんですか?」

 

テンソ「簡単アルよ。『学天則』ってしってるアルか?」

 

ヒスイ「ええっと……東洋発のロボットですよね?」

 

テンソ「今は復元されたものがあるアルが、本物はドイツに行ったっきり失われたことになってて……。」

 

ヒスイ「それがあなたの正体ですか?」

 

テンソ「それだったらいいな、って……ヒスイさんの話を聞いて思ったアル。」

 

テンソ「本当に私はしょうもなくて……。森友学園に埋められていたゴミだった。私はもっと昔から豊中市にいたアルが、自分の正体が分かったのが発掘に立ち会った時だったアル。ゴミを見て、『これは私アル』って直感で分かったっていうか……。」

 

ヒスイ「そんな……。」

 

テンソ「発掘した人が言ってたことが今でも忘れられない。」

 

『このゴミにマイナス8億円の価値すらないだろwww』

 

『すぐ処分できるし、あっても無くても変わらないゴミだってww』

 

ヒスイ「…………!」

 

ヒスイは青ざめた。今まで汚い汚いと言ってきたことを詫びたい気持ちでいっぱいだった。

 

テンソ「思ってることは分かるアル。でも謝る必要はない。」

 

テンソ「だから自分は価値を証明したい……いや、価値を決める側になりたい……だから転売屋をやっているアル。」

 

ヒスイ「ごめんなさい。私とあなたはおそらく釣り合わない、私はあなたほどの闇も病みも無いから。」

 

テンソ「千里ニュータウンを分け合った仲アル。それだけで十分だと思うアル。」

 

ヒスイ「ありがとうございます……。」

 

ヒスイは空を見上げる。

 

ヒスイ「大阪万博1970で私が任された初仕事は……万博で出るごみの処理でした。いろいろやりましたよ。テーマが未来都市ですから当然ゴミの処理も進んでいないといけないんですから。」

 

テンソ「すごいアルね……。」

 

ヒスイ「当然働いたのは人間の方々です。私たちは象徴でなければいけない……。私の言うことはなぜか市民の人々は聞く。」

 

ヒスイ「そして私が太陽なら、あなたの正体も分かりますよ。」

 

テンソ「私の正体アルか?」

 

ヒスイ「はい……あなたの正体は……。」

 

<<<<<<<現実世界<<<<<<<

 

そうして妄想フェイズは全員分終わり、現実に戻ってきた。皆満足していたようだ。

 

最後にヒスイはアーシエルに「御迷惑をおかけしました」とだけ謝罪した。そしてお詫びとしてドーナツを大量にプレゼントしてくれたので、アーシエルはヨノバルにも渡しておくことにした。もちろん、八咫烏内でのカードゲームも自由である。

 

そして全員解散した。このことは当然成功例としてヨノバルにLINEで話したが……。

 

ヨノバル「実はテンソさんは『太歳星君』としてデザインしているんですよ。中国に伝わる、地下に埋まっている肉塊みたいな神です。何かを建てるときは太歳をよけないといけない。無理やりその上の土を動かすと災いが起こるんです。かなり祟りが強い神なんですが、森友学園の災難も太歳星君によるものだと考えたら面白くないですか? ちなみに太歳には『木星の鏡写しの星』という意味もあるので、太陽と、木星の鏡写しと考えるとかなりエモくないですか? ちなみにカード的にヒスイさんはマジで強くて、『自分の大阪府カードを全てコスト0で踏み倒せる』というヤケクソに近い効果を持っているんですが、テンソさんはマリモでもあるので破壊されたら相手に4000バーンを与えるのだ!! 天然記念物だから仕方ないだろう? なのでどれだけ展開されようがバーンがでかくて返せるし、ヒスイさんの効果で踏み倒してもあまり効果が無いという変なライバル関係としてデザインしておるのだ、我天才!」

 

アーシは「唐突にマリモってなんでだ? 球体だからか?」と思ったが、1つ聞くとまた長文が返ってくると思ったのでスルーした。

 

アーシはテンソのサポートカード、『実録、森友学園のゴミの正体!』を見てみた。それを見ると、学天則を作った西村真琴がマリモを研究していたという話があった。そして掘り出したゴミは脈打つデカいマリモだった……と書かれていた。無論これはヨノバルの創作である。

 

アーシ「今日はかなり疲れたな。」

 

家に帰ったアーシエルはかなり消耗していた。

 

アーシエル「ヒスイさん強敵だったな……罠を2重に仕掛けているなんて……。カードゲーム嫌いそうだけど、やったらたぶんめっちゃ強いんだろうなあ……。」

 

そしてアキューから連絡が来る。

 

アキュー「ヒスイさんとテンソさんを結んでくれたこと、流石だと言わざるを得ない。アゲトモとウィッチが仲間になったから、大阪と広島部署もうまくいくだろう。非常に感謝している。」

 

アキュー「ちなみに、愛媛県宇和島市と秋田県男鹿市のカードはあるか?」

 

アーシ「ありますよ。ヨノバルも『両方そこそこ強い』って言ってました。」

 

アキュー「じゃあそれも明日貸してほしい。もう全部わかってるなら、すぐに解決すると思う。」

 

アーシもアキューも油断していた。

 

この2人、非常にめんどくさいことになるとはだれも思っていなかった。

 

 

 

 

 

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