ご当地伝奇百合カードバトル ヤミヨロズ・アーカイブ ―神々の相棒を探そう―   作:Linkscape

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メルダムの絶望

メルダム「じゃああ、お手並み拝見!!」

 

メルダムはレジ袋を放り投げた。それらは改造人間となり、トーメに襲い掛かる!!

 

トーメ「問題ない。」

 

トーメは独特な構えから改造人間を迎え撃つ。

 

トーメ「北斗百裂拳!! アタタタタタタタタタタタタタタタタタ!!」

 

メルダム「なんで継承してんの!?」

 

メルダム(東御市の隣の佐久市は、北斗の拳の作者の出身地ダ……かじっていてもおかしくはない……ナ。)

 

改造人間たちはやられ、レジ袋に戻ってしまった。

 

メルダム「や、やるじゃん。じゃあ、これはどう!?」

 

メルダムは高速移動し始めた!!! あまりにも速い!!!

 

アーシエル「やはり、メルダム選手速い!!! 速すぎる!!! トーメ選手は振り向きもしません!! 静止しています!!!」

 

メルダム「私最強だから!」

 

メルダムが背後から攻撃を狙う!! しかし――

 

トーメ「甘い。」

 

トーメは即座に振り返り、メルダムを捕まえた。

 

メルダム「ぐっ……やるじゃん!」

 

アーシエル「ホールドしたああああああ!! 相撲の鯖折りは厳しいぞおおおおおおおおお!! どうやって抜け出す、メルダム選手!!」

 

トーメの戦闘スタイルは相撲。彼女の故郷には最強の力士、雷電 爲右エ門がいる。それにあやかり相撲スタイルで参戦してきたのだ。

 

ヨノバル「おそらくメルダム選手は移動速度はほぼヤミヨロズ随一ですが、反射神経は平均より少し高い程度。慣れたファイターなら未来予測で十分対処可能な範囲です。」

 

トーメ「鯖折りだ……が……なんだこれは?」

 

メルダム「これぐらいは抜けられる!!」

 

するっとメルダムは抜けた。まるで骨が存在しないかのように―――。

 

観客A「どういうことだ!?」

 

観客B「私も見ました、いまメルダムがぬるっと鯖折りから抜け出した……。」

 

観客A「まるで軟体生物かのような……。」

 

メルダムは攻撃の手を緩めない。

 

メルダム「じゃあ、これはどうだ!!!」

 

メルダムは蜂蜜酒を取り出して飲んだ。そして……。

 

メルダム「いあ! いあ! はすたあ! はすたあ くふあやく ぶるぐとむ ぶぐとらぐるん ぶるぐとむ あい! あい! はすたあ!」

 

謎の呪文を唱える……。

 

そして出てきたのは――――

 

アーシエル「なんだこの怪物はああああああああああああ!?」

 

2~3mほどの怪物が登場した。蜂のように見えなくも……ない。

 

トーメ「なるほど。問題ない。」

 

トーメは体の穴から大量の巨大なスズメバチを放出した!! そして―――

 

トーメ「ミツバチへの意趣返し……蜂球だ。」

 

アーシエル「これはグロ注意だあああああああ!!!! 謎の怪物にスズメバチが襲いかかるううううううううううう!!!!」

 

怪物「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 

怪物は消滅した。後日復活するだろう。

 

観客席は何が起こっているか理解できなかった。北斗神拳と怪物召喚と改造人間とスズメバチが混在しているのだ。

 

トーメ「蜂天国……東御市にはスズメバチの巣でできたアートの展覧会場がある……。」

 

トーメ「ミツバチごときが、スズメバチに勝てると思うな!?」

 

メルダム「ぐうううう!!!!!」

 

モエウタ「同じ、ですね―――。」

 

観客A「あなたは……モエウタさん?」

 

2話でキダリイと戦った、モエウタである。彼女は脳内に細菌ミ=ゴを宿している。それは姉妹都市である、クトゥルフの街『七伏市』の力である。

 

モエウタ「七伏市は公式設定で横須賀の近くにあります。」

 

モエウタ「つまり、彼女もクトゥルフの力を持っている……!!」

 

観客A「なるほど……では何を宿しているのですか?」

 

モエウタ「おそらく……。」

 

モエウタ「黄衣の王、ハスター……。」

 

観客B「ええっ!? めっちゃ強いじゃん!!」

 

***

 

メルダム「嘘だろ…………。」

 

メルダムは絶望していた。彼女の力は4つあった。

 

1つ目はクトゥルフの力。クトゥルフ神話にゆかりのある町、七伏市が近くにある。ハスターの依代となり、鱗の見た目と骨が無くなることを引き換えに(関節技を避けられるのでむしろメリット)、バイアクヘーと呼ばれる蟻だか蜂だかわからん奴の爆速度を得ることができる。蜂蜜酒は召喚に必要だが、個人的に好きな理由は後述。

 

2つ目はゲルショッカーの力。横須賀市の猿島には、ゲルショッカー結成の地がある。ゲルショッカーは2つの要素を掛け合わせた改造人間を生み出すことができる。メルダムもその力を得ていたが、それには制約があった。

 

3つ目は蜜蜂の力。上地雄介の楽曲『ミツバチ』の如く戦う蜂の力。彼女はヘキサゴン(6角形)を蜜蜂のハニカム構造から好んでいた。軍事に関係するものとして、アメリカのペンタゴン(5角形)と類推していたのもある。

 

4つ目は小泉進次郎の力。時期総理候補とも名高く、防衛大臣として覚醒した彼から授かった?力。(ちなみに上地雄介氏は小泉進次郎と幼馴染である。)2つめのゲルショッカーと合わせて、レジ袋の遺伝子と何かを掛け合わせた改造人間を出すことができる。そしておぼろげながら戦略が浮かぶことがある。

 

どれか1つだけでも、過ぎたる力。それが4つもある。だから自分は最強なんだ―――そう信じていた。

 

トーメ「お前は自分が最強だと疑っていないな? そんなことはないぞ。」

 

トーメ「私の真田幸村×北斗神拳×スズメバチ×雷電 爲右エ門ビルドを打ち破れるか?」

 

絶望である。長野県のことなどまったく気にしていなかったメルダムは、こんな強い要素が1つに集まるとは思っていなかった……。

 

トーメ「ああ、あと東御市の人口は……。28000人だ。」

 

メルダム「はは……ちょっと笑っちゃうよ……。10倍以上違うじゃん……。それでここまで? 残酷だね神様は。」

 

トーメ「神様は私たちだ。……お前の最適解はクトゥルフを捨てることだ。真田幸村は上田市、北斗神拳は佐久市由来の力だ。隣接する市の力を借りているに過ぎない。」

 

トーメ「お前が近所の七伏市の設定を封印すれば、私はその2つを封印する。多少はマシになると思うが?」

 

メルダム「いやだネ! 悪いけど、この体気にいってるからサ!!」

 

メルダムが高速で勝負を仕掛けに行く!!

 

メルダム(キャンディにぶっ放したら気持ちいいだろうけど、さすがにオーバーキルになる技……蜜蜂とゲルショッカーとクトゥルフと小泉進次郎の力を全て1点に集中させる!!!)

 

メルダムはレジ袋を頭にかぶる!!!

 

メルダム「無呼吸46連打!!!」

 

この技のメカニズムは複雑である。レジ袋と別物の遺伝子を掛け合わせることによって改造人間を生み出す、ゲルショッカーの力。それをメルダムは自身に適用した。自身をレジ袋とバイアクヘーの合成改造人間へと進化させ、レジ袋をかぶっていることによる無呼吸連打を強制する。無呼吸になることで呼吸の隙が消えるのだ。その連撃は、小泉進次郎の脳裏に浮かんだ数字と同じ、46発!!

 

ちなみに小泉進次郎市が「おぼろげながら46と言う数字が浮かんできた」と温室効果ガスの文脈で発言したのは、横須賀市の市外局番が046なため地元愛が漏れ出てしまった……説をヤミヨロズ・アーカイブでは採用している。

 

この技は完全に全人類が初見———しかし―――

 

トーメ「では私も全てを繰り出そう!!」

 

トーメ「奥義!! 北斗百六文銭!!!」

 

トーメ「アタタタタタタタタタタタタタタタタタタ!!!」

 

メルダム「何っ!?」

 

メルダムは本能で感じていた。「これは避けないと、死ぬ!!」

 

しかし1発かすってしまったのだ……。メルダムはそこに異常を感じた。

 

メルダム「2発受けたら死ぬ技を、106連撃したらダメでしょ!!」

 

トーメ「106発受ければいい。318文銭あれば事足りる。」

 

トーメの最高傑作と言われる技は、北斗百裂拳を相撲の突っ張りに応用し、スズメバチの毒を込めたもの。真田幸村の六文銭も隠し味として入れてあるのだ。

 

スズメバチの毒は恐ろしく、2回受けるとアナフィラキシーショックで死に至る。メルダムの解説通り、2発受けたら死ぬ攻撃を106連撃してくるチート技である。

 

トーメ「これを人に使ったのは初めてだ。感謝するぞ。いい経験になった。」

 

メルダム「化け物がっ!!!」

 

メルダムの中では、これは明らかに非常事態だった。依代となっているハスターに問いかける。

 

メルダム(どうします…………? 『北斗百六文銭』……。2発食らったら死ぬ技を106発も放ってくるやばい奴です……。見せてないだけで、相撲技を他にも大量に持ってると考えた方が良いです。警戒すべきはぶちかましですね……。)

 

ハスター(というか、ヤミヨロズ魔境過ぎないカ? ハスターだぞ私? 黄衣の王だゾ? なんでこんな訳の分からん奴いるノ?)

 

メルダム(クトゥルフには故郷と言う概念が薄い……宇宙をテーマにしている以上、仕方ないのかもしれません! この世界は地元がすべてに優先しているんです!!)

 

メルダム(大事なのは『要素があるか』であって、要素ごとの強さが平均化されている!! 北斗神拳もクトゥルフ神話も同じウェイトなんです! 多分あなた、ジャギぐらいの強さしかないんです、この世界だと!!)

 

ハスター(ええ!? そんなことあるカ!? この世界は狂っている!!)

 

この世界は神話からして違う。神は『光あれ』ではなく『地元あれ』と言って全てを創造したのだ。だからまず地元があり、そこにある要素は全て平均化される。カードゲーム世界なので、極端なぶっ壊れはできない。故にクトゥルフ神話の神を憑依させていようが、世界崩壊とかそういうことはできない仕組みである。

 

ハスター(バイアクヘーはスズメバチでやられるナ……。)

 

メルダム(たぶんこれはオシオキなんです。ハスター様の力でイキリ散らしてた私への見せしめなんです。)

 

メルダム(おぼろげながら浮かんできた……だから……。)

 

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