ご当地伝奇百合カードバトル ヤミヨロズ・アーカイブ ―神々の相棒を探そう― 作:Linkscape
キャンディ「私が3人のうち誰と組むか+バトルロイヤルで、4通りの戦い方がある。」
キャンディ「そして一番盛り上がるのが―――」
キャンディ「私とジュオンが組んで、メルダムとトーメを倒す、でしょ?」
観客A「そんなことは可能なのか!!?」
キャンディ「確率は44%ってとこね。風向きによるかもしれないわ。」
会場は沸き立った。絶望的な戦力差を、44%まで持っていけるのか!? キャンディとジュオンは最強タッグに勝てるというのか!?
***
キャンディ「ちょっと耳貸して。」
ジュオン「はい……。」
ジュオン「なるほど、これなら……。」
アーシエル「作戦会議中です。キャンディは本業はゴルファーの立案をするキャディ。作戦を立てるのは得意なのでしょうか。」
キャディ「じゃ、このゴルフクラブ2本持って。弱いほどバフかかるから。」
ジュオン「わかりました!!」
メルダム「もういいかな?」
キャンディ「じゃあ作戦もゴルフクラブも渡したから死ぬわね。やられ役になっちゃったから、試し打ち自由よ、もう。」
メルダム「ごめん、キャンディ。キャンディをイジってると面白いからやりすぎてしまってたのは認める! なので最後に無呼吸46連打打ってみたい!」
トーメ「実は北斗百六文銭はまだ未完成の技でな、打ってみていいか?」
キャンディ「サイコパスですか? いいけど、優しくしてね……。」
メルダム「無呼吸46連打!!」
トーメ「北斗百六文銭!!」
キャンディ「53+46で99回死にました……。ぐふっ……。」
沸き立つ観客席。観客はキャンディに母性を感じてすらいた。
ジュオンが仕切りなおす。
ジュオン「さてここからです! 2VS1と絶望的ですが……。」
ジュオン「私の両手に持っているのはバフ用のゴルフクラブ×2!! 効果はシンプルで『弱いほど強くなる』のです!! それが2つあれば、効果は2倍!!」
ジュオンは爆ぜたかのような速度で移動するが――――
メルダム「でもさすがに、私よりは遅いじゃん?」
メルダムが追随する!!
ジュオン(ジュオンさんより遅いのは想定内……。やはり……。トーメさんはついてこれませんね。)
キャンディの言葉が思い出される……。
キャンディ「2VS1で最も大事なことは、同時に相手しないこと。スピードについてこれるのはメルダムだけだから、トーメを引き離して1VS1に持ち込む……そして……。」
メルダム「そんなに強くなるなら、1個奪えばいいじゃん!」
メルダムは速さを生かして、ジュオンのゴルフクラブを奪い取った!!
メルダム「これで能力は半減のはず――――え!?」
ジュオン「引っ掛かりましたね!!! そっちのゴルフクラブは『持っている者の能力を無効化する、呪いのゴルフクラブ』なんですよ!!!」
ジュオン(ここで50%。逆側を取られてたら詰んでました。まあメルダムさんは右利きだから、左手に持ってる方を奪ってくるとは思いますが。)
メルダム「ブラフだったのか!? そして、呪いの装備だから捨てられないのか!?」
ジュオン「ふふふ……能力を無効化してしまえば、あとはいくらでも料理できます!! もうあなたはバイアクヘーの高速移動も、改造人間召喚も使えない!!」
そう、ジュオンはそもそも効果が無いバニラカードなので、能力無効化されようが関係ないのだ!
トーメ「これはまずい、大丈夫か―――!?」
トーメが駆け寄るが、もう遅い!!
ジュオン「おやすみ!!」
ジュオンがゴルフクラブでメルダムを殴る。当たり所が悪かったようで、メルダムが倒れた。
メルダム「こ、こんな簡単に、私が……。キャンディ……すげえ……。」
沸き立つ会場。そして戦いは「トーメVSジュオン(ゴルフクラブ付き)」となった。
トーメ「しかし、搦め手はもう出したぞ? これで何ができる?」
ジュオン「こうするんです、ごめんなさいキャンディさん!!」
ジュオンはキャンディの腹をゴルフクラブでスイングした。
キャンディ「うぷっ!!!」
キャンディは口から大量の火球が吐き出される!! それはフィールドが火の海になるほどに!!
トーメ「…………。」
ジュオン「あなたは力士タイプのようですからね。持久力特化ではない。そして私は『月の砂漠』というラクダの唄が好きなんです。持久力はあるんですよ。特に……水分保持は得意です!!」
このまま手をこまねいていると、トーメは水分を失ってジュオンより先に倒れるだろう。
ジュオン「全部キャンディさんの受け売りですけどね!」
トーメ「だが、お前をそれまでに倒せば私の勝ちだ!!」
ジュオン「汚い勝ち方ですけど、あとは耐久戦!!」
トーメ(なら仕方がない……こうするしか……。)
トーメは姿勢を低くした。相撲取りのぶちかましを狙っている。
ジュオン「失敗したら火に自分から突っ込みますよ。」
トーメ「わかっている。」
トーメ(当然ジュオンは回避するだろう。左か右か……それを読めば勝てる!!)
トーメ「行くぞ!!!」
ジュオン「私が回避するのは――――――」
ジュオン(利き手とは逆の方が安パイ!! 迷った時、人間はそちらを無意識的に選ぶ!!)
ジュオン(しかし私はあなたの利き手は分からない!! なので『右利き』にかける!! 日本人なら11%の確率で左利き、その場合は私の負けです!!)
ジュオン「ここが89%だって、キャンディさんは言ってました! 89%×50%で44%!」
右か? 左か? 全ての問いは、ここに帰着するのかもしれない……。
トーメ「これでも初出場だ!! 初手は白星を取りたい!!」
ジュオン「よけるっ!!!!!!!!!!!」
そして――――
アーシエル「決着うううううううううううううううう!!!!」
アーシエル「トーメが自ら火の中に突っ込み、ジュオンは回避に成功したあああああああああああああああああああ!!!」
ヨノバル「最強の相撲取りの故郷と、クトゥルフの軍港!! まさに絶望とでもいうべき2者です!! 弱者たちが、それに打ち勝つなんてありえるでしょうか!? 私は感動しています!!!」
アーシエル「勝利したのは、キャンディ&ジュオンチームだああああああああああああああ!!!!」
会場「すげええええええええええええええ!!!!!」
会場「キャンディ、最高おおおおおおおおおお!!!!」
大事なところで勝てるやつほど、格闘技の選手は人気が出るのかもしれない。
そして―――
ヨノバル「アーシさん。怒ってないよ。大事なことを教えてくれてありがとう。」
アーシエル「うん……。」
解説は実況にそっとつぶやいた。