ご当地伝奇百合カードバトル ヤミヨロズ・アーカイブ ―神々の相棒を探そう―   作:Linkscape

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暑いVS暑いVS寒いVS寒い

チャバシラは微動だにしない。お茶を撒いて撃退した!

 

イヌネル「ああっ……。大丈夫?」

 

帰ってくる犬をよしよしするイヌネル。彼女は「いつも通りにはいかない」と確信していた。次に出すのは……。

 

イヌネル「じゃあ、これでどうですか!?」

 

イヌネルは謎の生命体をけしかけた! とても犬に見えないが、イヌネルにとてもなついている……。何者なのだろうか、これは……。

 

観客席で1人の女が叫び声を上げていた。

 

メルダム「どういうことダ!? なぜアイツが『ティンダロスの猟犬』を飼っているんダ!?」

 

イヌネル「犬なら飼えます。」

 

ティンダロスの猟犬。タイムトラベルをすると反応するタイプの犬で、どこまでもそいつを追いかけてくる厄介な存在だ。鋭角に反応するという性質があるが、今回は覚えなくてよい。実は5話のタイムリープ対決になったときひっそりとゴエティアに迷い込んでいたのだがイヌネルが保護していた。

 

メルダム「ティンダロスの猟犬…………。チャバシラは対応できるのカ……?」

 

チャバシラ「悪いけど、犬は化けられないよねぇ!?」

 

チャバシラが変身する!! その姿はまるで『汽車』だった。

 

凄まじい質量をもった汽車が暴走する!! ティンダロスの猟犬だろうと、これに轢かれればひとたまりもない!!

 

アーシエル「出たあああああああ!!! 汽車だあああ!! まさにタヌキ!! こんな重量のあるものに化けられるのかあああああああああ!!!」

 

観客A「どういうことだ!? 俺も調べている、館林市なら文福茶釜じゃないのか!? なぜ汽車になるんだ!?」

 

観客B「私も分からない……。」

 

????「へえ……面白いですねえ。」

 

観客A「誰だお前は?」

 

????「通りすがりの発達障がい者、そして狸のヤミヨロズですよ……。」

 

観客A「!?」

 

????「へへへ……あっしも狸なので、化けることは得意でしてね……。」

 

????「彼女はおそらく、文福茶釜本人ではない。」

 

????「文福茶釜に憧れたが、何も成し遂げられなかった……そして悪の道に進んだ哀れなピエロ……ってところですかね。道を極めるための集中力が続かないADHDの可能性もありますね……。」

 

????「あれは『偽汽車』。汽車に化けて人を驚かせるだけの怪異です。これは鉄道を好む傾向が高いASDによくあるが、轢かれるリスクが非常に高く危険ですねえ……。」

 

観客B「貴重な情報をありがとう。一応聞いておくけど、出身は?」

 

????「へへへ……あっしは岡山県総社市のジャノメ。コンサータ/ストラテラが欲しいときは連絡くださいや……。」

 

試合会場では…………。

 

チャバシラ「そうだよ!! 私は文福茶釜になれなかった!!」

 

化けた汽車が暴走する!!!

 

チャバシラ「楽しそうに踊っている文福茶釜に私もなりたかったさ!!」

 

チャバシラ「でも…………私は偽汽車でしかなかった……。当時に汽車を出しても怖がられるだけで終わる! だって普及してないから!」

 

イヌネル「それがあなたの闇ですか……。」

 

イヌネル「今、幸せですか?」

 

イヌネルはティンダロスの猟犬に乗りながら逃げる。そして語り掛ける。

 

チャバシラ「承認欲求も金も入っている、他人が踊るか自分が踊るかしか、文福茶釜との違いはないはずだ! 自分は踊らずに金を得る、私は和尚サイドなんだよ!」

 

チャバシラ「はあ……はあ……。」

 

チャバシラはここまで巨大なものに化けて出て、流石に疲れているようだ。

 

イヌネル「…………おつかれ。」

 

ティンダロスの猟犬も体力を消耗しているようだ。

 

イヌネルはちらっともう2匹の犬を見た。

 

イヌネル「とっておきがあるけど、正直チャバシラさんには効かないはず……。もう1つは……まあ……。」

 

チャバシラ「じゃあ、これ、いこうか!!」

 

チャバシラは懐からペットボトルを取り出した!!

 

チャバシラ「このお茶ね、熱いよ!?」

 

チャバシラに投げられたペットボトルは熱いお茶を噴出し、会場高く飛んで行った!!!

 

イヌネル「ペットボトルロケット!?」

 

チャバシラは傘をさしている。

 

イヌネル「みんな、傘持ってるチャバシラさんのところに行くよ!!」

 

犬たちはチャバシラのところに突撃した。そして仲良く雨宿り。

 

観客C「くだらん。傘の下で戦えばいいだろう。」

 

観客D「うーん、お茶に見えて強酸だったりするのかなあ。ここで変にやると共倒れになるね。」

 

チャバシラ「なるほど……対応力は高いですね……。」

 

会場はなごんでいた。なんか犬が戯れているだけである。しかしヨノバルは焦っている。

 

ヨノバル「お互いに出せる手が無くなってしまいました!! これでは試合が進められません!!」

 

ヨノバル「この中に『試合を一番アツくできる方』はいらっしゃいますか!? 乱入OKとします!!」

 

このアナウンスをきっかけに―――

 

???「行かせてもらうわ!!」

 

???「面白ねえ。やらせてもらうねえ。」

 

二人の選手が舞い降りた!!

 

アーシエル「出てしまったあああああああ!!! 『白銀の錬金術師』ヒビキ選手!! 『フェイスレス』ヒナツ選手!! どちらも北海道出身の強者です!!」

 

ヨノバル「頭を冷やせ、ということでしょうか? 同時に出てきましたが、知り合いとかですか?」

 

ヒナツ&ヒビキ「今初めて知りました!!! 全く面識ありません!!」

 

ヒナツ「私は北海道旭川市で……。」

 

ヒビキ「私は北海道帯広市だからねえ!!」

 

ヒナツ&ヒビキ「北海道はでっかいどう!! 死ぬほど離れてるので、車で3時間かかります!!!」

 

イヌネル&チャバシラ「熊谷と館林は1時間以内で行き来できるんだよね……。違う県なのに……。」

 

ヨノバル「面白い展開になってきました。旭川市と帯広市は日本の最低気温のトップツー記録を持っています。日本で一番暑い街を自称する熊谷市と館林市はどうやって対処するのでしょうか?」

 

***

 

まずはイヌネルVSヒナツ。旭川市のヒナツはこれまでの戦いは8戦全勝。まごうこと無き強者だ。イヌネルは倒せるのか?

 

ヒナツ「お互い初出場だっけ? 私の能力は知ってるかしら?」

 

ヒナツは真顔でデカい槍の突きを繰り出してくる!!

 

ヒナツ「これは氷獣の槍。使い手を強化するし、かすっただけでも妖怪に大ダメージを与えるのよ!! 当然妖怪には付喪神も含まれる……!!!」

 

イヌネル「ひいっ!!」

 

ヒナツ「そしてね、私は早く倒した方が良いわよ?」

 

ヒナツは眉一つ動かさずに、槍をぶん回していく。

 

観客A「なんだあの槍!? そんなチート存在するのか!?」

 

観客B「えーっと、旭川市は『うしおととら』、『からくりサーカス』の藤田和日郎先生の出身地だったはずですね……。」

 

観客A「ええ!? どうやって勝つんだよそんなの!?」

 

ヒナツ「いじめ自殺事件の時はよくも死ぬほど叩いてくれたわね! 二人とも消してやるから!」

 

***

 

チャバシラVSヒビキサイドはどうだろうか? ヒビキはまだ3戦目だが、そのオーラはヒナツに劣らない!!

 

チャバシラ「はあ……はあ……。偽汽車の力をもう一度使うか……。」

 

チャバシラは再び汽車と化して突進するも……?

 

ヒビキ「来いよド三流!!」

 

ヒビキは微動だにせず、汽車を受け止めた!!

 

アーシエル「互角、互角です!!! いや、互角ではない!? ヒビキ選手、鋼の義手を刃に変形させ、汽車となったチャバシラ選手に突き立てています!!! 両者とも一歩も退きません!?」

 

観客A「ちびなのにあの突進力!? 何者だアイツは!?」

 

ヒビキ「ちび?」

 

観客A「すみません。」

 

観客B「えーっと、帯広市の隣の幕別町は『銀の匙 Silver Spoon』『鋼の錬金術師』の荒川弘先生の出身地だったはずですね……。まあ突進力はばんえい競馬からきているのかもしれません。」

 

観客A「ええ!? どうやって勝つんだよそんなの!?」

 

ヒビキ「釧路VS帯広の乱闘をよくも茶化してくれましたねえ……。私は本気ですよお!?」

 

***

 

カオスになっていく試合。イヌネルとチャバシラは打破策を考えていた。

 

イヌネル「ケルベロスさんを使います! 炎を吐いて寒い人たちを溶かしましょう!」

 

チャバシラ「熱いお茶で北海道の奴らを溶かしてみよう!」

 

ヒナツ&ヒビキ「効かないよ?」

 

イヌネル&チャバシラ「え……。」

 

ヒナツ「私、旭川市の動物園で働いてるんだけど動物用の焼却炉で寝泊まりしてるから、炎効かない。」

 

ヒビキ「帯広は銭湯が全部温泉になるぐらい温泉が多いので、熱いお湯効かないです。」

 

氷属性なのに炎が効かないとかチートすぎる……。万事急すか……そう思われたとき!!

 

ヒナツ「でもケルベロスかわいい~~~!」

 

ヒナツは動物園の職員なので、ケルベロスなんて見たら興奮するに決まってる。満面の笑みでケルベロスをなでる。

 

イヌネル「触ってていいですよ、でも今はいったん退いてもらえます?」

 

ヒナツ「わかった。じゃあヒビキさんも帰りましょうよ。」

 

ヒビキ「え? いいですけど……。」

 

ヒビキ「…………せめて、チャバシラさん、お茶くださあい。」

 

チャバシラ「あ、どうぞ……。」

 

ヒビキ「美味しい。豚丼に合いそうでえす。」

 

二人は帰っていった。

 

アーシエル「さあ我々は何を見せられていたのでしょうか、結局チャバシラVSイヌネルとなりました!」

 

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