ご当地伝奇百合カードバトル ヤミヨロズ・アーカイブ ―神々の相棒を探そう― 作:Linkscape
<<<<<<<現実世界<<<<<<<
現実世界。決着がつき、配信が終わった後———
イヌネル「お姉ちゃん、何で泣いてるの……。」
チャバシラ「本当は、こんなことしたくなかったんだ……」
チャバシラ「って言えれば、どれだけ嬉しいか……。」
チャバシラ「マジで、楽しくて仕方ないんだよ……。他人を躍らせるのは……。ガチで、面白くて……私は最低なんだよ……。」
チャバシラはうつむきながら、笑って泣いていた。
チャバシラ「このゲーム作った人は、『文福茶釜になれなかったから、他人を躍らせて承認欲求を満たしている悲劇のキャラ』としてチャバシラを書いてるけど……。」
チャバシラ「私は、マジで……道具屋なんだよね。躍らせて金稼ぐの面白いから……。やってんだよね……。」
チャバシラ「配信者も仕方なくやってるけど、目立つのあんまり好きじゃないんだよね……。必要だからやってんの……。マジで他人を燃やすの好きなんだ、私……。」
チャバシラ「私って何なん……? マジで……。」
チャバシラ「ほんまにカードゲーム世界のチャバシラは立派だよ。夢あるもん。宇宙行きたい、地球で一番になりたいという……。『透明』な夢を持っていた……。」
チャバシラ「やってることは完全に同じなのに、なんでこんなに差でるんだ?」
イヌネル「やってることが同じなら、同じだよ。」
チャバシラ「…………。」
イヌネル「私の近所のペットショップがペットを虐待してた事件を広めてくれたのはお姉ちゃんだったし、それで救われた人もいたと思う。」
イヌネル「そしてお姉ちゃんのネットの評判を見てたら『売れなさ過ぎて歪んだ』って解釈してる人も多いしね……。」
チャバシラ「違うんだよなあ……。」
イヌネル「だから、カードゲーム世界のチャバシラさんも聖人じゃないし、お姉ちゃんもめっちゃ悪人じゃないよ、やったことがすべてだと思うよ?」
イヌネル「あと、私はカードゲーム世界とこの世界だったら、この世界を選ぶよ。」
チャバシラ「……なんで?」
イヌネル「多分、あの世界は姉妹都市じゃないとお姉ちゃんとか言い合えない。チャバシラお姉ちゃんがお姉ちゃんじゃない世界って、たとえ恋人でも嫌だよ!」
イヌネル「私は賢いお姉ちゃんが欲しいんだ! わがままだけどね!」
チャバシラ「ネル~~~~~!! ありがとう~~~~~!!」
イヌネル(でも……どんな形であれ……女の子同士の友情っていいな!!)
イヌネルへの英才教育は成功していた。
***
チャバシラ「前回の話はなかったことにしてください。全部消しました。ごめんね。」
チャバシラ「ヤミヨロズ・アーカイブは人々を堕落させてる側面もあるし、救っている側面もある。それ以上でもそれ以下でもないです。その目的を邪推するだけ無駄だと思いました。まる。」
チャバシラ「ちなみに、親戚の女の子がペットチャンネル始めたから見てね!」
これだけ投稿されて、あとは知らんぷりのようだ。
アーシ「うーん…………まあいいか! なんとかなるだろう!」
ヨノバル「ヤミヨロズ・アーカイブを正式販売するかもしれない時に、この知名度は役に立つ! 多分チャバシラさんは味方になってくれると思われる、我楽しみ!」
アーシ「さて……。」
アーシはツムギに連絡をする。今回は電話にしておこう。
アーシ「シズルの呪いは信じてませんが、シズルさんの幽霊が実在するなら、多分一人です。解決しようと思います。」
しかしツムギの声は暗かった。
ツムギ「今連絡が入って、それもそうですけど、大変です! アキューとアズサさんが完全に別部署に飛ばされようとしているんです!!」
アーシ「なんだって!?」
ツムギ「あと、社内でのカードゲーム禁止令も通りそうです!!」
アーシ「なんでそんなことを……。」
その時、アーシの胸が痛んだ。
アーシ「なんだ、この感覚は……。頭に何か『設定』が流れ込んでくる!? こんなの初めてだ!!」
>>>>>>>カードゲーム世界>>>>>>>
????&????「ご苦労だった、アキュー/アズサ。」
????&????「任務は私たちが引き継ぐ。」
????&????「二人にはゴエティアを離れてもらいたい。そして……。」
????&????「もうGHQとBBCが仲良くするのは止めるんだ。」
アキュー&アズサ「…………。」
アーシ「その、二人の仲を引き裂くのはダメなんじゃないかしら? それに何を言っているかわからないわ。二人は諜報じゃなくて、個人的な協力に過ぎないわよ。」
????&????「なら、戦うか―――? アキュー/アズサが。」
????&????「CIA/MI6の私と!!」
<<<<<<<現実世界<<<<<<<<
アーシ「!? これはアキューとアズサが引き裂かれているということか!?」
アーシ「なんだ!? カードゲーム世界の情景が流れ込んでくるなんて……。わけがわからない……!!」
アーシ「アーシはアーシ……アーシはアーシ……アーシはアーシ……アーシはアーシ……。」
ツムギ「大丈夫ですか!? 危なそうなんで、家に行きますね!?」
ツムギ「合鍵は持ってるので、安心してください! 精神的に、危なそうです!!」
こうして、かつてない逆境が幕を開ける……。