ご当地伝奇百合カードバトル ヤミヨロズ・アーカイブ ―神々の相棒を探そう― 作:Linkscape
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バグベアとヴィーコはゴエティアの試合に出場しようとしていた。そうしてアキューとアズサの試合を超え、ゴエティアの運営に取り入ろうとしていた。
ヴィーコ「決めるのは興行主のネロさんよ? 彼もCIAやMI6とのパイプは欲しいはずだから。」
バグベア「という訳で、今日はよろしくお願いします。」
アズサ「お二人は選手ですから、そこはプロとして丁重に扱います。」
ヴィーコ「沸かせるからね? 他人を呼ぶ必要ない。私たちが面白い試合をすればいいんだから。」
バグベア「そしてゴエティアはCIAとMI6の管理下に置かれるのだ……。」
アキュー「良いっすよ? その前に……。」
アキュー「第二試合を見て行ってたらどうっすか?」
***
ヨノバル「第二試合が始まります!! 今回は、運営のアキューとアズサコンビが『今回の試合は今までで一番面白い』と断言するマッチです!!」
ヨノバル「その双子たちは似ていた。」
ヨノバル「彼女たちは故郷を捨て安住の地を得ている!!」
ヨノバル「ラーメンが死ぬほど好きである!!」
ヨノバル「そして……。」
ヨノバル「彼女たちは、『救世主』である!!」
ヨノバル「こんな双子、本当に存在するのか!? したら奇跡と言う他ない!!」
ヨノバル「シルバーゲートから『禁忌の鳩時計』スバルコ様、ゴールドゲートから『アルカディアの亡霊』キズツル選手!!」
二人が入場……そして観客の反応は1つだった。
観客「なんだこいつら!!!!!!!!!」
その姿は異様だった。十字架を掲げているスバルコ様はなんとメタリックな姿をした完全なアンドロイドで、胸には穴が開いていた。どう考えても人間の形をしていない。そしてキズツル様は……。
アーシエル「デカい!!! デカいです!!!!」
キズツル「241cmありますね。」
凄まじいデカさだった。時代が時代なら八尺様(240cm前後)と間違われていてもおかしくない。全身に包帯を巻いており、黒髪に黒いウェディングドレスを着ているかのような、異様な姿だった。
キズツル「参ります!! クソオスを根絶するために!!」
スバルコ「Appleの力で、少しだけ快適な勝利を皆さんに。」
ヨノバルはいつもの流れに持っていこうとする。
ヨノバル「お二人は救世主ということですが……私たちは既に救われています。」
ヨノバル「しかし、それでもなお何かを成し遂げたいというのなら、あなたたちにできることは1つしかありません!」
ヨノバルが手を振り上げる。二人とも、戦う準備は万端だ!!
ヨノバル「勝手に!!! 戦え!!!!」
アーシエル「始まってしまったああああああああああ!!!!」
二人は爆ぜるように相手にとびかかった!!!
スバルコ&キズツル「召喚!!!!!」
二人は手をかざし、謎の存在がフィールドに召喚される……。
観客「なんだアイツらは!?」
スバルコは、Party Parrotのような鳥を大量召喚した!! 結構デカい!!
キズツルは、藁をかぶって足だけ出た謎の存在を大量召喚した!!!
スバルコ&キズツル「なんですかそれは?」
スバルコ「説明いたしましょう。 あなたたちの日常をかなり便利にする、Apple 鳩時計です。 アンドロイド鳩が全てを改善します。」
キズツル「メジェド様がカセ鳥になった姿ですよ。エジプトの神が、山形のカセ鳥(藁をかぶる奇祭)と合体した姿です。」
スバルコ&キズツル「…………なんだそれ?」
襲い来るメジェドと鳩!! キズツル様は鳩をつかんでは投げる!! スバルコ様は水を撒いてカセ鳥メジェドを撃退する!!
キズツル「よくペットボトルで水を持ってましたね!?」
スバルコ「最高の体験のためには、いつでも耐水性実験ができることが大事です。」
キズツル「なるほど……。」
キズツルは拳を固める。
キズツル「では、これはどうですか!?」
キズツルは間合いを詰め、スバルコを殴る!!!
アーシエル「ボコボコだあああああああああああああああああ!!!! すさまじいラッシュです!! ボクシング……いや、これは……!!」
しかしスバルコの背後にある十字架が妖しく光る……。
キズツル「チィッ!!」
何かを感じたのかバックステップ。それと同時に……。
スバルコ「THUNDER BOLT!!!」
ビシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!
凄まじい落雷がキズツル目掛けて落ちた!! 少しでも回避が遅れていれば消し炭だっただろう……。
アーシエル「落雷だあああああああ!! Appleの通信規格が武器に転用されている!! これはもはや軍需産業だあああああああああああ!!!」
キズツル「通信速度は見極めました。」
キズツル「もう当たりません。」
アーシエル「しかしあれだけの打撃を受けたのに、スバルコ選手はほぼダメージを受けていません。どういうことでしょうか?」
ヨノバル「あのメタリックボディにはスマートフォンに必要不可欠な耐久性が搭載されているのでしょう。ガードをしないのは、『ガードするに値しない』ということでしょうか?」
ヨノバル「そしてキズツル選手の攻撃は決して弱くありません。241cmの体格だけでも脅威ですし、イギリス発祥のベアナックルを戦術に使っていると思われます。」
ベアナックル。バンデージだけを巻いて殴り合うというボクシングの源流とも呼べるスポーツだ。キズツル選手はイギリスに縁があるようだ。
膠着状態。お互いにどう決着を付ければいいのか……。
ヨノバル「1回目のタイブレークと行きましょう。お互いに時事ネタを振ってみます。」
ヨノバル「iphoneのアシスタント、Siriが女性であることについてどう思いますか?」
観客「? 別に女性で良くないか? 両方搭載するのは無駄だろ。」
スバルコ「女性は従順で愛嬌があるので当然の選択です。人に寄り添うAIには母性が必要ですからね。」
キズツル「当然クソオスのジェンダーバイアスの押し付けですね!! 性差別的偏見を助長させる悪魔的装置です!! セクハラにキレないのも現実への女性の被害を助長させている!! クソオス許せねえ……。」
観客はドン引きしていた……。
観客「こいつら、男女論でも対立しているのかっ!?」
キズツル「この名誉男性がっ!!!」
キズツルがスバルコに殴りかかる。
スバルコ「響くっ!!?」
先ほどは何の問題もなかった打撃が、体に響く。明らかにパワーアップしている……これは……。
キズツル「私は『まともなフェミニスト』ですからね!! 女性差別を見ると怒りの余りパワーアップしてしまうのですよ!!」
観客C「思想が強いんだが……これ面白いか?」
観客D「まあタイブレークできてるしいいんじゃない?」
スバルコ「女性は妊娠や育児でいなくなる確率が高いんですから、採用を絞るのは当たり前ではないですか? AIの合理性はそう判断します。」
AmazonはかつてAIを採用に用いていたが、女性は自動的に低く評価していた……という事件があった。単純にデータ上では男性が多く昇進してそれを学習しているからなのだが、それを理屈で考えようとするとスバルコのような考え方になってしまうのかもしれない。
キズツル「これは価値観のアップデート、いやランクアップが必要ですねえ……。」
キズツルは歯を食いしばっている。すんごいイライラしているのだ。
アーシエル「狂気、狂気です!! 女性だけの格闘技団体で男女論が始まっている!! 普通ありえない!! ありないぞこれはあああああああああ!!!」
ヨノバル「面白い!! 勝手に戦え!!!」
このフィールドに、まともな女は一人もいない!!