ご当地伝奇百合カードバトル ヤミヨロズ・アーカイブ ―神々の相棒を探そう― 作:Linkscape
キズツルがとびかかる。
キズツル「プロレスラーは全ての攻撃を受ける、でしょう!?」
キズツルの突っ張りがスバルコを襲う!!
アーシエル「突っ張りだあああああああああ!! 相撲の最も基本の技です!!! 241cmから繰り出される突っ張りの威力は伊達じゃないいいい!!」
スバルコ「困ったときの、逆水平!!!!」
バチィイイイイイイイイン!! キズツルの体に赤い痕が残る!!
キズツル(本当にガードしないんだな……。ただ……。)
スバルコ「そちらはできる、回避!! どうする!?」
スバルコは眼突きを繰り出した!! キズツルは片目を包帯でふさいでいる!! もちろんキズツルには回避する権利があるが……。
アーシエル「この状況で目つきは非常に有効ですが、キズツル様はかわし方を知っているのかああああああ!?」
キズツルは避けない!! スバルコがキズツルの瞳に触れた瞬間……。
ドカアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!
アーシエル「なんだああああああああああああああ!? キズツルの目玉が爆発したああああああああああああああ!?」
キズツル「仕込んでいたんですよ!! 義眼に爆薬をね!!! 突かれることも想定していたんです!!」
スバルコ「すげえ……。」
キズツル「ちなみに包帯で隠れてる方が本当の眼なのでご心配なく♪」
スバルコ(右手、圧倒的な損傷。……もう使えないか……。)
キズツル「そして……この痛みは……!!!」
キズツル「クソオスへの怒りへと転嫁される!!!!」
キズツル「そもそも女性が土俵に上がれないってなんですか!? 女相撲って昔からあるのにおかしいでしょう!?」
ドドドドドドドドド!!!
アーシエル「すさまじい音がします!! 突っ張りだけで全てが終わろうとしている!!」
アーシエル「キズツル様、デカい、硬い、強い!! 全てを盛った女にプロレスラーはどう対応するのか――――!?」
ヨノバル「そもそも何でもありのバトルでプロレススタイルは厳しすぎる!! 圧倒的なメタリックボディあっての美学です!!」
スバルコ「驚くほどタフ。ダメージを与えれば与えるほど攻撃力が上がる……なら……。」
スバルコ(圧倒的な締め技、その効果は圧倒的!!)
しかし問題があった。スバルコの身長は166cm。キズツルは241cm。身長差がありすぎて、これでは頸動脈を狙うのも難しい。
スバルコ「再び召喚!! たくさんの、鳩!!」
キズツル「なら私はもちろん、メジェド様を大量召喚します!!」
スバルコ(計画通り……!!)
スバルコはメジェド様と鳩に乗って、飛び回る!!! これで首元に届くかもしれない……!!
スバルコ「これで……!!」
キズツル「させませんよっ!! 地面を、割る!!!」
キズツルが四股を踏む!! 鳩とメジェド様が倒れ、人?の波が割れる!!!
スバルコ「ぐっ……!!」
スバルコは地面に降りざるを得なかった。
キズツルは体勢を低く落とし、ぶちかましの体勢を取る。
キズツル「これで終わらせます!!!」
キズツルは雷鳴のような速度でスバルコに突進する!!!!
スバルコ「ここだっ!!!」
スバルコに、キズツルが凄まじい勢いで衝突する!! その衝撃は計り知れない!! しかし!!!
アーシエル「スバルコ選手、吹き飛ばされません!! 耐えています!!!! すさまじいダメージのはずですが、耐えている!? これはどういうことだ!?」
スバルコ「本当にささやかな、機能……。」
スバルコ「和釘を私の脚に空いている穴に刺すことで……。地面に固定。燕三条の物づくりは、ここから始まりました。」
キズツル「ならなおさらダメージは大きくなるはず!! 衝撃を逃がせないなら……!?」
スバルコ「プロレスラーは、全ての攻撃を受け止める。」
キズツル「なんですって………!?」
せりあいが数秒続いた後……。
アーシエル「止まったあああああああああああああああああああ!! スバルコ様、241cmの突進を足の釘だけで止めたああああああああああああああああああ!!!!」
スバルコ「そしてその体勢になってくれたなら……!!」
スバルコ「首が締められる!!!」
キズツル「しまった!!!!」
スバルコの首絞めがキズツルを襲う!!!
キズツル「そんな……ここで負けるなんて……ありえない。山形が新潟に……モーセがキリストに……フェミニズムがAIに……。」
キズツル「相撲が、プロレスに……。」
キズツルの意識が、無くなった。
アーシエル「決まったああああああああああああああああああああ!!!!」
アーシエル「スバルコ選手が、キズツル様に勝利した!!! 今日は、これだけでも覚えて帰ってほしいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」
観客には、涙を流している者さえいた。
***
一方、控室の二人。
アキュー「ヴィーコさんとバグベアさん。」
アズサ「どうですか? 面白かったでしょう、この試合は。」
ヴィーコ「………………これ、あなたたちがマッチングさせたの?」
バグベア「モーセとキリスト……? どこから見つけてきたんですか、こんな奴ら……。」
アキュー「さて、あなたたちの出番っすよ? CIAとMI6の試合なんてみんな見たがってるに決まってるっすからね。GHQとBBCより上なんでしょ?」
バグベア「い、いや……。」
アズサ「これ以上に面白い試合ができるのなら……私たちは負けを認めます。」
ヨノバル「次こそ本日のメインイベント!!! あのCIAとMI6から刺客が舞い降りました!! 一体どのような試合を見せてくれるのでしょうか!?」
アキュー「呼ばれてるっすよ?」
ヴィーコ「そ、その、すまなか―――」
アズサ「それはここで言う言葉じゃないわよね?」
アズサの眼は本気だ。ヴィーコはアキューばかり見ていて、アズサのことはほとんど知らなかった。怖い目をする子だと恐怖した。
バグベア「行きましょう。」
ヴィーコ「で、でも、私、あれを超える試合なんて……!」
バグベア「こういう時にやるのは決まってるんですよ。全力で戦うんですよ。私たちも戦士、でしょう?」
ヴィーコ「そ、その、痛くしないでほしいの……。」
ヴィーコ「私、マジで野鳥見るだけが趣味の人だから……見る専門なのよ……。アキューちゃんはバードだから、バードウォッチングしてたの……。」
バグベア「よくわかりませんが……。では、耳を貸してください。」
アビーラ「え、うん……。」
***
歓声を元に迎えられた二人。会場に立ったヴィーコは凄く震えていた。
バグベアは切り出す。
バグベア「私たちは格闘はしません。これほど素晴らしい戦いを見た後に見ても胸焼けするでしょう。」
ヨノバル「確かに! ラーメン対決しましたし、あなたたちは何を見せてくれるんですか!?」
バグベア「アフリカのA国は独裁国家で、国民を虐げていますね?」
ヴィーコ「CIAとMI6は近くそこに介入してクーデターを起こし、暫定政権を樹立させます。というか、今、もうしました。」
観客A「どういうことだ!?」
観客B「どうした!?」
観客A「ニュース速報が入った!! A国でクーデター成功、暫定政権が樹立!?」
ヨノバル「…………もしかして。」
ヴィーコ「MI6とCIA、どちらが暫定政権の主導権を握るかが私たちの勝負内容です。」
観客C「どういうことだ? 日本にいるお前たちに何ができる?」
ヴィーコ「そしてA国と日本は輸出や資本関係で結びついており、日本在住の私たちも深く関わることになる……と言ったら?」
観客D「なるほどね、糸引くね君たち。」
バグベア「私たちの対決をごゆるりとお楽しみください。それでは皆さん、ごきげんよう!!」
バグベアはスパイが使いそうな、いかにもな機械を使って、ロープアクションを行い退場していった。ヴィーコを抱きかかえて。
***
ヴィーコ「やばいやばいやばいやばいやばいやばい死ぬかと思った死ぬかと思った死ぬかと思った死ぬかと思った死ぬかと思った死ぬかと思った」
バグベア「落ち着いてください。少なくとも……。」
バグベア「GHQとCIA、BBCとMI6は仲悪くても……。」
バグベア「CIAとMI6は協力関係です!!」
ヴィーコ「うん……!!」