ご当地伝奇百合カードバトル ヤミヨロズ・アーカイブ ―神々の相棒を探そう―   作:Linkscape

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まともな女、いなかった。次回、第一部最終回。

キズツル「つるつる!」

 

スバルコ「もちもち!」

 

スバルコ「……圧倒的な疑問がここにあります。あなたはなぜフェミニストに? なぜ石川から? そのすべての疑問に今日終止符が打たれます。」

 

キズツル「全く別の理由です。竹内文書、読んだことありますか?」

 

スバルコ「圧倒的に便利なあの文書……当然あります。」

 

キズツル「私は石川県宝達志水町にかつて住んでいたんですが……。竹内文書を読んだ人に『ここはモーセの墓だ!! つまりこのデカ女はモーセで救世主だ!!』と言われて山形に連れてこられたんです。」

 

キズツル「上山市にはデカいタワマンがありますが、それ同じぐらいデカいピラミッド山があるんです。その中に私は住んでるんです。」

 

スバルコ「なるほど…………。」

 

キズツル「そして、山形で冥婚という風習を知りました。若くして死んだ男性と架空の花嫁と結婚させるんです。なんか色々と不平等じゃないですか? 村山市のヤミヨロズとかすごいですよ? その架空の花嫁として神格化されているのか、毎日お供え物のために駆けずり回って……。」

 

キズツル「まあ、仲良くなった旧華族の女性が男の詐欺師に食い物にされて、見世物小屋に売られて、電車から落ちて死んだのがとどめですけどね……。私が何もできなかった、という負い目もありますよ。」

 

キズツル「人が人を食い物にする、それだけの話かもしれませんが……。」

 

スバルコ「ネットでかじっただけ……ではなさそうですね。」

 

キズツル「もちろん。あなたは何故、青森に?」

 

スバルコ「その話をする前に、新潟県燕市と三条市。そこに住んでいるヤミヨロズの名前。『打三子様』『三子打様』、これ読めますか?」

 

キズツル「えーっと……?」

 

スバルコ「『ぶっさし』と『みねうち』です。元々燕市と三条市は死ぬほど対立している。産業構造がかなり似ていて、洋食器とか刃物とかいろいろありますけど、根本的には商人と職人の対立軸があるわけですよ。」

 

キズツル「あ…………。三条燕と燕三条で名前がごっちゃになるって聞いたことがあるけど……。」

 

スバルコ「いろいろあって、三条市で信仰されていた巻き藁の付喪神『三子様』と燕市で信仰されていた藁人形の付喪神『打様』が1人に合体しました。その名前ですら揉めて2通りあるんですよ……。」

 

キズツル「なるほど……。」

 

スバルコ「私は当時、その2柱の下で下働きしている名も無きヤミヨロズの1体だったんですが……。」

 

スバルコ「Appleからスマートフォンの鏡面仕上げの仕事が入ってきて、誇りに思ってやっていたんです。」

 

スバルコ「そしたらAppleから『君に救世主の力を与えたい』と言われて……承諾しました。そして改造されていろんな機能がいっぱいついて嬉しかったです。でも同時に、両市の鏡面仕上げの技術をAppleに奪われて、海外の下請けに移転されてしまった……。」

 

スバルコ「両市の喧嘩に巻き込まれるだけだし、それに市の人も私を受け入れてくれないでしょう。技術を売って強くなった裏切り者なんて……。」

 

キズツル「なるほど。そして竹内文書のキリストの墓に行きついて、アップル=林檎=青森繋がりでゴリ押したんですね?」

 

スバルコ「このゴリ押しは、人類史類を見ません。」

 

二人は運命を感じていた。結局どちらも、竹内文書に踊らされた阿呆に過ぎなかったのかもしれない。経歴は違うけれど……。

 

キズツル「まあ……。ほどほどにやりましょう。ラーメン食うだけでもいいですよ。」

 

スバルコ「そうですね、故郷の味も、たまにはよかったです。」

 

曖昧な関係だが、それもまた良いのかもしれない。

 

<<<<<<<現実世界<<<<<<<

 

結果だけ見ると、アーシはアキューとアズサの仲が引き裂かれるのを、2つも防いだ。カードゲーム世界と現実世界。両方で成し遂げたのだ。そして副次的に、AIと幽霊を結ぶ付けることにも成功した。

 

上手く行っている!!

 

ツムギとアーシは八咫烏本社前でしゃべっていた。

 

ツムギ「見えましたか、幽霊!」

 

アーシ「ツムギさんのおかげです、全部うまくいきました!」

 

ツムギ「よかったです!! お祝いしましょう!!」

 

アーシ「どこでですか!? 回転寿司ですか!? ヨノバルも呼びましょう!」

 

ツムギ「二人っきりがいいです! 私の家です!!」

 

二人ともはしゃいでいる。しかし……。

 

アーシ「…………あの、ツムギさん。」

 

ツムギ「なんでしょう?」

 

アーシ「どさくさに紛れて聞くの忘れてたんですが、何でアーシがやばくなった時合鍵を持っていたんですか?」

 

ツムギ「それはヨノバルさんが作っていて借りたんですよ……。」

 

アーシ「嘘ですね。」

 

アーシ「ヨノバルは無限に設定を語りたいだけのメンヘラオタクであって、勝手に合鍵を作るヤンデレではない。ヤンデレとメンヘラは違うからな……。」

 

ツムギ「…………。」

 

アーシ「その……好意を持ってもらうのは嬉しいし、ツムギさんのことはかなり好きですけど、まだ早いというか……! 社会人と高校生はちょっときついんじゃないかって……。」

 

その瞬間、ツムギは目の前にいなかった。

 

アーシ「うっ!!」

 

ツムギ「少し眠っていてくれよ……?」

 

アーシの意識は失われた。睡眠薬をかがされたようだ。

 

ツムギ「『双子』を結び付けるカードゲーム、おもしれーよ。ここまでできるのはびっくりだ。」

 

ツムギ「でも『ツムギ』の相手は見つからない。見つかるはずがない。」

 

ツムギ「だから、『私たち』と結ばれるしかないんだよ、あんたは……。」

 

ツムギ「愛してるぜ……。アーシエル。」

 

 

 

 

 

 

 

 

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