ご当地伝奇百合カードバトル ヤミヨロズ・アーカイブ ―神々の相棒を探そう―   作:Linkscape

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無粋すぎるカードゲーム論争

アーシ「サプレッションのことは忘れよう。ツムギさんの相手は難しいが、絶対に見つかるはず……。」

 

アーシ「世の中何とかなる。絶対的な試練なんて、無いんだから―――」

 

その瞬間、アーシの隣に謎のマークが書かれた車が止まった。

 

???「『シガラミ様』がお呼びです。」

 

アーシ「え、何だ、離せ!! やめろおおお!!!」

 

アーシは拉致されてしまった。

 

***

 

アーシ「ここは……。」

 

???「教団本部です。シガラミ様に謁見する権利があなたにはあります。」

 

アーシ「なんだと……?」

 

???「彼女が呼んだのです。あなたもカードゲーマーなら、カードは常に所持しているでしょう? 戦いのときです。」

 

アーシ「…………。」

 

アーシはツムギのカードを取り出し、眺める。

 

アーシ「ツムギさん、ヨノバル……。」

 

余りにもデカい扉の中に入ると―――。

 

シガラミ「ようこそ、アーシエル君!!!」

 

シガラミ「私はシガラミ、感謝会の『運命の双子』をやっています!!」

 

アーシ(……双子? 他にいるのかな?)

 

シガラミ「要求は簡単です! 私とデュエルをしてください!!!」

 

アーシ「サプレッションはちょっと……。」

 

シガラミ「もちろんヤミヨロズ・アーカイブに決まってるじゃーん!!!」

 

アーシ「ならいいですけど……それだけのために呼んだんですか?」

 

シガラミ「お話したいこともたくさんあってね!!! カードはプロキシだけどいくらでもあるよ!!」

 

シガラミ「そして別人格であるわし……『カコ』も楽しみにしておる。」

 

アーシ「じゃあやりましょうか!!」

 

***

 

ボコボコにされた。アーシのプライドは完全に打ち砕かれた。完膚なきまでの敗北だ。妄想フェイズなど何の意味もなさない。

 

アーシ(強すぎる…………!!!)

 

彦根市のエアバッグの付喪神『コネット』+近江八幡市の軟膏の付喪神『ララリーナ』のコンボをベースに、超重量級モンスターの高島市『アラシコ』、ロックフェス系統のメタとして草津市の『イナズマ』もあり、相性補完の野洲市の『ドッタ』がいい味を出している。完膚なきまでに強い……。

 

アーシ「滋賀県無し!! 滋賀県無しでやりましょう!!!」

 

シガラミ「構わぬ。じゃあ三重県でやろうかのう?」

 

ボコボコにされた。アーシのプライドは完全に打ち砕かれた。完膚なきまでの敗北だ。妄想フェイズなど何の意味もなさない。

 

アーシ(強すぎる…………!!!)

 

四日市市の呼吸器の付喪神『ヨイチ』はあまりにも強いのに、そこに桑名市の『シグレ』まで加わればそれはもう虐殺だ。鈴鹿市の『アオリン』、いなべ市の『セッカ』もいるが、実はこれ三重県でも北部しか使っていないのである!!! そして初級者は『セッカ』は弱いと思って入れないのだが、セッカがいないと北勢デッキはうまく回らない。

 

アーシ(この人、全部理解している……!! これあと45回やるのか……。)

 

シガラミ「ごめんね! 別に自信を砕きたいとかそういう訳じゃないんだよ!! 私……。」

 

シガラミ「私は、ヤミヨロズ・アーカイブの世界に行きたいんだ!!!」

 

アーシ「!!!」

 

シガラミ「素晴らしい世界だ。私が作ったカードゲーム『サプレッション』の作中世界では企業活動のために皆が戦っている。金・顧客・地元を勝ち取る殺伐とした社会だ。企業同士の小競り合いを格闘で解決してるって世界観だからね。」

 

シガラミ「みんな金とプライドのために戦うから、誰かと仲良くなるという信念が薄いんだ。」

 

アーシ「確かにそうですね……。」

 

シガラミ「私の現身、シガラミのコラボカードを作ってくれないかな? そしてもう一つ……。」

 

シガラミはアーシの手を取る。

 

シガラミ「アーシさん、私の旦那様になってよ!!」

 

アーシ「えええええええええええええええええ!?」

 

アーシは人生で一番大きな声が出たかもしれない!

 

シガラミ「これは運命としか思えない!!!」

 

シガラミ「私が占いで未来を見たんだよ。『運命の相手』を……。」

 

シガラミ「それは、烏に取り入り、多くの人を結び付ける『つながりの使途』だと……。」

 

シガラミ「そして『大きな港』から米原市にやってきていると……。」

 

シガラミ「そして、私と同じ、『双子』である。」

 

アーシ「!!!!!!!! なぜそれを!!」

 

シガラミ「調べてないと思う? あなたは香港で生まれた。その地区は、とある双子を研究する宗教団体が支配していた。『ニュースネーク』だったっけな。そしてあなたはニュースネークに『神の双子』と賛美されるに至った。」

 

アーシ「寄生性双生児だったからな……。双子の片方が成長できず、体のパーツが多くなるんだ。ただ……。」

 

アーシ「二卵性双生児でそれが起こるのは絶対にありえない、奇跡を超えた『矛盾』とまで言われてたらしいよ……。」

 

アーシ「手足が8本あったが、4本切除している。右手と右足が女性のものだ。弔いにもならないが、右だけネイルしているよ。」

 

シガラミはデュエル台から身を乗り出す。

 

シガラミ「私も! 私もなんだよ!! 君と私は同じ!! ペアになるべきなんだ!!」

 

アーシ「…………なるほど。」

 

シガラミは白装束をまくり上げ、腹を見せる。そこにはあまたの手術痕が残っていた。

 

シガラミ「私もこの教団で『神の双子』として崇められてるんだよ。」

 

シガラミ「私はかつて双子だった。しかし別々の家に引き取られた。ここまではよくある話。」

 

シガラミ「その二つの家庭が偶然自動車の正面衝突事故を起こして、双子が重傷を負う。」

 

シガラミ「臓器がぐちゃぐちゃになって、助けるために双子がモザイク状に1人に合体したのが私。神秘的でしょ?」

 

アーシ「手術したのは……アスト先生か。」

 

シガラミ「当たり♪ そうして私は神の双子として祀られましたとさ。」

 

シガラミ「さ、式を上げよう! 一般のブライダルと教団のブライダル2回やるよ!! 私の両親もとても喜ぶ!!」

 

アーシ(この人……展開が早すぎる!!! そういえば、さっきのカードゲームも、異常な先攻展開で制圧されてたな……。)

 

***

 

一方そのころ、ヨノバルサイドは……。

 

ツムギ「大変です!! ヨノバルさん!!」

 

ヨノバルの家にツムギがやってきた。

 

ヨノバル「どうしたんですか?」

 

ツムギ「アーシさんのGPSが、神啓感謝会の本部で反応しているんです!!」

 

ツムギは別人格関係なく、普通に束縛系彼女だった。彼氏のスマホにはGPSを入れるのは当たり前だと思っているし通信は全て傍受している。(八咫烏でもそのような部署で働いているのだ。)

 

ヨノバル「ええ!?」

 

ヨノバル(もしかしてああは言ってるが、我のために単身感謝会の本部に乗り込み、ヤミヨロズ・アーカイブのすばらしさを力説しているのではないか!?)

 

ヨノバル「素晴らしいことだ! 行こう、感謝会へ!!」

 

ツムギ「いや、ピンチです! 突撃してアーシさんを救わないと!!!」

 

***

 

この時、教団本部では信者たちの集会が行われていた。

 

シガラミ「急じゃが、皆の者……わしはこの者と契りを結ぶのじゃ。」

 

信者「シガラミ様!! 見つけたのですね、『運命の双子』を!!!」

 

白装束を着た数多の信者たちは二人の『双子』をたたえている。

 

シガラミ「『この世には片割れが必ず存在する』。それを意識して頑張るという教義の元、わしらは邁進してきたのじゃが……。」

 

シガラミ「わし自身が、見つけたのじゃ!! 運命の双子を!!」

 

シガラミ「この者はわしと同じ、とある団体で『神の双子』と祀られていた経歴を持っている!!」

 

シガラミ「そしてわしと同じくカードゲームで人々の仲を取り持ってきた!! 彼は八咫烏財閥を、わしはこの感謝会にて!!」

 

シガラミ「これほどの大きな共通点を持つのは、運命の双子としか考えられない!!!」

 

信者「その通りです!! 考えられません!!!!」

 

シガラミ「数日後に契りの式を執り行う!! 各自ふるって参加するように!!!」

 

シガラミ「同時に、世界最高のカードゲーム、サプレッションの大会を行おう!!!」

 

拍手喝采だ。宗教と言えど限度があるレベルの熱狂……そこに……。

 

???「そこには『2つ』の事実誤認が含まれている!!」

 

大きな扉を開き入ってきたのは―――

 

ツムギ「アーシさんの運命の相手はあなたではない!!」

 

ヨノバル「ヤミヨロズ・アーカイブの方が素晴らしい!!」

 

ツムギ&ヨノバル「今からそれを証明する!!!」

 

***

 

シガラミ「ほう……。わしに勝負をしようと言うのかのう?」

 

シガラミはステージの上から話しかける。

 

そして目を見開いた!!

 

シガラミ「その2つの訂正、どちらも受けいられぬ!!」

 

シガラミ「わしはアーシの運命の相手であり―――」

 

シガラミ「サプレッションは世界最高のカードゲームだ!!!」

 

シガラミ母「それはいいのだけど、どうやってやるのかしら?」

 

シガラミ父「もうめちゃくちゃだよ……。」

 

ステージ裏に隠れていた、シガラミの両親が出てくる。

 

シガラミ「父上。母上。いい案がある。」

 

シガラミ「今からインターネットで戦いを配信する。」

 

シガラミ「そして、サプレッションとヤミヨロズ・アーカイブ両方の対戦を同時並行で行い!!! そしてどちらが面白いか、ネット投票で決めてもらおう。当然信者は投票禁止だ。公平ではないからのう。」

 

シガラミ「ヤミヨロズ・アーカイブが勝てばわしはアーシから手を引く。サプレッションが勝てばアーシはわしのもの。それでいいじゃろう?」

 

ヨノバル「…………いいだろう!!」

 

ツムギ「受けて立ちますよ! ヤミヨロズ・アーカイブは2人対戦だから……。」

 

ツムギ「私と、あなたで戦いましょう!! シガラミさん!!」

 

二人は盛り上がっていたが、脇では謎のやり取りが繰り広げられていた。

 

シガラミ母「娘が申し訳ありません……お付き合いください。」

 

アーシ「あ、はい。」

 

シガラミ父「アーシさんとヨノバルさんの活躍は聞いておりました。まるで昔の私たち夫婦を見ているようです!」

 

ヨノバル「カードゲームで結ばれたんですね……。」

 

ツムギ&シガラミ「デュエルフィールド、セット!!(台の広さは両方広げられそうですね)(大事ですからね)」

 

ツムギ&シガラミ「イマジネーションデバイス・オン!!(妄想フェイズは両方あるんでしたっけ?)(ありますよ)」

 

ツムギ&シガラミ「デュエル!!!(対戦よろしくお願いします!!!!)」

 

 

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