ご当地伝奇百合カードバトル ヤミヨロズ・アーカイブ ―神々の相棒を探そう―   作:Linkscape

8 / 9
アキューとアズサの試合後の後日談

>>>>>>>カードゲーム世界>>>>>>>

 

カードゲーム世界。

 

ゴエティアでの試合後、約束通り二人は秋川駅で待ち合わせていた。

 

アキュー「来てくれてありがとうっす。」

 

アキュー「ワタシたちヤミヨロズはみんなワープできるっすけど、東京サマーランドにでも行くっすか?」

 

アズサ「ごめん、プールあるんでしたっけ? 水着持ってないんですけど……。」

 

アキュー「ワタシの余ったのを貸してあげるっすよ。おそらくサイズは同じ。」

 

アズサ「死ぬほど恥ずかしいですけど、そもそもなんでそんなこと分かるんですか? 測ったんですか? 恥ずかしいのでワープして買ってきます。」

 

アキュー「さすがにキモかったっす。ごめんっす。」

 

アキュー「理由としては2つあるっす。1つ。散々ゴエティア運営は、私たちのことを双子だと言っていた。一卵性双生児なら身長や体重やスリーサイズは似るっす。2つ。戦ってて聞こえなかったんすけど、どうも途中でヨノバルさんが言ってたっす。『この二人は身長体重スリーサイズまで完全同じ!!!!』って。だから多分そう。」

 

アズサ「えっ…………!? アキューさん結構あるんですね……!?」

 

アキュー「普段着が釣りの格好だから控えめに見えるっすが割とあるっすよ……。そっちも和服だから目立たないっすけど……。」

 

アズサ「まあ、胸の大きさで争っても仕方ないし……。」

 

アキュー「『男はおっぱいの大きい方を選んだ』ってなっても嫌っすからね。」

 

アキュー「ちなみにゴエティアは階級制があるっすが、体重ではなくバストサイズで階級があるっす。小さいところからエンジェル級、ビューティフル級、キュート級、デリシャス級……。」

 

アズサ「デリシャス!? デリシャスってなんですか!? え!!??!?!」

 

アキュー「まあヨノバルさんとアーシエルさんはあくまで雇われで、興行主は日本の闇のフィクサーだと言われている。こういうふざけた仕組みは全て彼が決めているらしいっす。まあ、とんでもない変態であることは間違いないっすからね。」

 

アズサ「開いた口がふさがりませんね……。」

 

アキュー「とりあえず、ワープしてサマーランドに行くっすよ!」

 

======================

 

アキュー「楽しかったっすね!!」

 

アズサ「あきる野市ってこんな施設があったんですね!」

 

アキュー「元々はサーキットができる予定だったんすが……あれ?」

 

向こう側から二人の少女が歩いてくる。そしてそれはアキューとアズサのペアにそっくりだった。そして二人は、片方だけをよく知っていた。

 

アキュー「キュア!? どうしてここに!?」

アズサ「ティアラちゃん!! 何しに来たのよ!?」

 

二人は、かつてアキューとアズサが打倒した『本物』だったのだ。

 

キュアと呼ばれた少女はアキューと、ティアラと呼ばれた少女はアズサによく似ていた。キュアにはアキューの腹にある、GHQの検閲印の痣が無く、ティアラにはバッグベアードを思わせる目玉のカチューシャが無かった。

 

キュア「キュア、アーシエルさんっていうママを名乗る人から、ゴエティアの観戦チケットをもらったんだー!!」

ティアラ「あたいもそうだよ。んでよ、なんか『アキューってやつにボロカスに負ける』って言われてたから、見てやろうと思ったんだわ。意外といい戦いするじゃん。まー結局アズサが負けて、スカッとしたからいいけどな。」

 

どうも2人はゴエティアで自分と似た者同士が戦うということで観戦し、試合場で出会って意気投合したらしい。

 

ティアラ「アズサ。いい試合だったけど、負けるときにいい声で鳴くじゃん!」

キュア「アキューちゃんはやっぱり強くてかっこいい!!!」

 

ティアラとキュアの二人を見ていて、アキューとアズサの二人は青ざめていった。

 

アキュー「そ、それは良かったっすね!!! ちょっと二人で別の場所に移動する―――」

ティアラ「なんで?? 4人でしゃべればいいだろ。」

アキュー「…………。」

 

アズサ「ちょっとアキューと話したいことがあるっていいますか……。」

キュア「本当は?? 逃げたいだけじゃないのかな?」

アズサ「……………。」

 

ティアラ&キュア「もしかして、私たちが怖いんじゃないの?????」

 

アズサとアキューは即座に二人でワープした。そこは……東京都『夢の島』の博物館に展示されている、第五福竜丸の船内であった。ちなみにゴエティアは夢の島の地下にある『高天原アリーナ』で開催されている。夢の島はゴミの埋め立て地であるが、その地下にアリーナがあるという謎の構造であった。そして水爆を被曝したことで有名な、第五福竜丸の展示も夢の島にあるのである。

 

アキュー「なんで!? なんでここなんすか!?」

アズサ「ティアラとキュアが追いかけてこない場所はここしかないわ!! だって何の脈絡もないから!! それを考えてたらここになったのよ!! 本当に深い意味はない!!」

 

当然もう開館時間は過ぎているので、真っ暗である。アキューとアズサは心の底からティアラとキュアを恐怖していた。

 

アキュー「過去に何があったか、お互いに話さないか?」

 

アズサ「問題ないですよ……大事なことですから。あと口調はどっちでもいいわ。話しやすい方で話すのがいいわ。」

 

アキュー「ワタシが日本に来た時、あきる野市(当時は秋川市と五日市町)には既に土着の神がいたっす。GHQの指令は本物の神に成り代われということっす。そして元々あきる野市にいた、キュアを倒してなりかわって、神の力を得たっす。キュアもヤミヨロズの力を持っているから、ワープで追いかけてくる可能性はあるっすよ。」

 

アキュー「ただ怖かったのは、アメリカで作られたワタシが偶然そのキュアに似ていたことなんすよ……。」

 

アズサ「え……?」

 

アキュー「心当たりあるっすよね?」

 

アズサ「うん。私はイギリスから送り込まれたとき、日本でたい焼き屋をやってみたかったのもあって、小豆洗いを詐称して、たい焼きを始めたのよ。そして鳥取県境港市に住んでいたティアラは『こっちが正統だ!!』とめっちゃ騒いでいたの。でも黙らせたの。」

 

アキュー「催眠で黙らせたんすか?」

 

アズサ「いいや? イギリスの万能調味料マーマイトと、味の素で。ドバドバ入れまくったらすんごい美味いたい焼きができて、売れたのよね……。ティアラちゃんが小豆洗い一族で受け継いできた味よりも人気が出てしまった……。」

 

アズサ「ティアラは死ぬほど悔しがってて、『なんで負けるんだ!!』って怒ってた。」

 

アキュー「ワタシとキュアのように、アズサとティアラは意図せず似ていたんだな?」

 

アズサ「いや……そっちは割とどうでもいい……。」

 

アキュー「?」

 

アズサ「私はイギリスでバッグベアード仲間にいじめられてた時、心の中で『もう一人の自分』を作るようにしていたの。これはタルパって言う方法なんだけど、それで自分の精神を保つのよ。」

 

アキュー「なるほど……。」

 

アズサ「そして日本に来てみたら、自分の作ったタルパと全く同じ名前と姿と口調の妖怪がいたのよ!!!」

 

アキュー「え…………!?」

 

アズサ「これは運命だと思って、ティアラにいろんなことを頼りまくって、挙句の果てに彼女の魂だった『たい焼き』で彼女に勝ってしまった。だから私は最低な女で、謝っても謝り切れないの。」

 

アキュー「ワタシも指令と言えど、神の座を奪った相手を許す奴なんていないっす。ワタシも悪いんすけど……。」

 

アズサ&アキュー「悪い者同士で慰め合っても意味ないけど……。」

 

アズサ&アキュー「救われるので、永遠にやってたいっすね。」

 

二人は初めて同時に、自然な笑みが出た。それは戦闘で見せる前歯とは異なっていた。

 

アキュー「お互いに、話し合ってみるっすか? 当時のことを。」

 

アズサ「いいわよ。そちらが先攻で。」

 

アキュー「わかったっす。」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。