どうも、リリーです。
学園で一番偉いヒトに
学寮祭が終わると、学園はそのまま夏休みに入ります。ですので貴重な夏休みを一週間も自室で過ごすことになります。
こっそり抜け出そうにも結界が張ってあり、バレるとごみめんどーなことになりますし、何より学園長はともかく、大親友メルセデスちゃんからお説教を受けることになるので、ちゃんと大人しくしているつもりです。
わたしは
まぁ、飲み食いできるものは限られてしまいますけどね。
嫌がらせ等で食べ物に何かを仕込まれる可能性も低いです。
わたしは諸事情により毒物や病気に強いですし、仮に食事に刃物や針を仕込まれたとしても自分の意志で食べる分には自傷判定になり、『自傷の加護』で肉体は守られます。暗殺の心配もないということですね。
まぁ、それでも何か仕込まれた時には……相応のお返しをしなくちゃですね。
勤勉な学生なら、この期間に夏休みの宿題でも進めるのかもしれませんが……わたしは踏み倒すか、大親友メルセデスちゃんと進めるのどちらかなので今は放置ですです。
さて、ではこの謹慎期間にわたしが何をして過ごすのか。
①ひとりえっち。
②手首ざくざく。
③お薬ちゅーちゅー。
うーん……。
……いえ、それよりもやるべきことがありました。
「魔力の使用禁止の
使用者も一切魔力を使えなくなるものの、純粋な
どうやらわたしの認識以上に、あの学園長は厄介なヒトだったようです。ごみごみ。
通常、転象はその世界観を維持するために常に魔力消費を強いられます。しかしあの転象世界では、学園長も魔力の使用ができないはずなのに魔力を消費できていました。
考えられる可能性は二つ。
①転象で世界観を創造する時点で、しばらく世界観を維持できる分の魔力を注ぎ込んでいた。
②転象世界の
どちらにせよ、人間離れした魔力の持ち主と人間離れした魔法魔術の技量がなければ成立しません。
①は言わずもがな、②の場合でも一見簡単そうに見えても実際には複雑な過程と式の構築が必須。そんな効果を組み込むには、やはりそもそも相応な魔力消費が必要になるでしょう。
わたしはあくまで、どこにでもいる普通の女の子。
大人の男のヒトとの取っ組み合いになった場合、魔力なしでは流石に勝ち目がありません。
神の力である『加護』を封じられることは基本的にないとは言えども、『自傷の加護』ではどうにも……。
奥の手。あると言えばあるのですが、あの場面でそれを使う気は流石にありませんでしたし。
……あーあ、ごみめんどー。
正直、嫌いなんです。努力って。
でもそれ以上に、あの学園長に負けたのが癪です。
そして何より、あんなヒトに負ける程度のわたしが大親友メルセデスちゃんの隣にいたところで、わたしが足を引っ張ったせいでメルセデスちゃんが窮地に陥る……なんて未来が待つばかりでしょう。
それだけは何としてでも防がなければいけません。
「ごみだる。。。」
それでも。
わたしがメルセデスちゃんと一緒にいるために。
隣を歩くために。
「がんばるかぁ。。。」
修行パート再び! ひとりぼっちヴァージョン!
勉強と修行を繰り返して。
ストレスが溜まれば発散するを繰り返して。
何とか、あの『魔力禁止』の転象、あるいは魔力封じそのものに対する対抗手段を考えます。
これが、ある意味でわたしにとっての夏休みの宿題ってことになりますね。
……ああ。ごみめんどー! ごみだるい!
そんなこんなで、わたしはしばらくの間、メルセデスちゃんが様子を見に来てくれる時以外は、食べる、飲む、寝る、お風呂、ひとりえっち、勉強、修行などなど。
わたしにしては実に珍しい、なかなかに忙しい日々を過ごすのでした。
※しばらく主人公(リリー)は登場しません。
※次章は主人公を一時的にエスメラに変更して物語を進行します。
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