産まれて初めて小説を書いて投稿します!
拙い文章力ですが宜しくお願いいたします。
その男の背には、夜が宿っている。
護廷十三隊において、四番隊とは「盾」であり「木陰」だ。
荒くれ者の集う十一番隊からは「戦えぬ腰抜け」と揶揄(やゆ)され、技術開発局からは「事後処理の雑用係」と見下される。血生臭い尸魂界(ソウル・ソサエティ)において、彼らに与えられたのは平穏という名の役割だった。
「ひゃあああ! すみません、すみません八神先輩! 薬湯の瓶、また割っちゃいましたァ!」
「こら花太郎、慌てるな。怪我は無いか? ほら、破片を踏む前にそこを動くなよ。」
総合救護詰所の廊下に、山田花太郎の情けない悲鳴と、それを受け止める男の気の抜けた声が響く。
男の名は、八神星(やがみ しん)。
四番隊の席官にも名を連ねない、一介の一般隊士である。
長身を少し丸め、銀髪の短髪を揺らしながら、慣れた手つきで床を拭うその姿は、どこからどう見ても戦場には不向きな「四番隊の男」そのものだった。
──だが。
「……おい、そこな雑用係。俺の傷をさっさと治しやがれ」
血の匂いを撒き散らしながら詰所に踏み込んできたのは、十一番隊の巨漢隊士だった。
花太郎がその殺気に「ひっ」と肩を竦(すく)ませる。
「おい、聞いてんのか四番隊ィ!」
苛立ちに任せて花太郎の胸ぐらを掴み上げようとした巨漢の太い腕が、ピきり、と不自然に空中で止まった。
いや、止まったのではない。
巨漢隊士の全身が、まるで極寒の宇宙に放り出されたかのように、絶対的な恐怖で完全に硬直していた。
「──静かに」
声の主は、星だった。
彼は雑巾を持ったまま、振り返ってもいない。
しかし、その背中から立ち上った“何か”が、詰所の空気を一瞬で叩き潰していた。
それは熱を持たない霊圧。ただただ深く、底が知れない、光すら届かない闇。
十一番隊の修羅場を潜ってきた筈の巨漢が、呼吸の仕方を忘れるほどの「本物の死線」がそこにあった。
「ここは救護詰所だ。声を荒らげるな。……次、その手を動かしたら、その腕を吹き飛ばすぞ」
男の腰に下げられた一振りの斬魄刀が、まるで主の意思に呼応するように、微かに「チリ…」と紫電の火花を散らした。
巨漢隊士が真っ青な顔でへたり込み、星が何事もなかったかのように「さて、片付けの続きをやるか」といつもの柔和な顔で笑うまで、ほんの三秒。
四番隊の木陰には、時折、牙を隠した『星』が潜んでいる。
スマホからの投稿。
誤字脱字有ったらすいません。
自分なりに書いてみたのですが少し恥ずかしいですね。
皆さんの軽い暇つぶしになれば嬉しいです。