四番隊の一般隊士、実は卍解持ちの激強死神でした   作:獅子論

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大きな事件に関わります。

かなり悩みました。


101年前の黒い嵐

「──っ! 5番隊の平子隊長たちが……!?」

 

 

深夜の四番隊舎に響き渡った悲鳴のような報せに、

詰所の空気は一瞬で凍りついた。

 

 

隊長格の反応消失。それが意味するものは、

ただの虚(ホロウ)の襲撃などではない。

尸魂界を揺るがす異常事態だ。

 

 

「全員、ただちに救護資材をまとめなさい! 急ぎますよ!」

 

 

勇音副隊長の張り詰めた声が飛び交う中、

隊士たちが慌ただしく走り出す。

 

 

その喧騒の渦中で、星だけは静かに腰の二本の刀──

『迅雷烈風』の柄に触れていた。

 

 

(平子隊長たちの霊圧が、奇妙な『負の力』に塗り潰されて消えかけている……。これは間違いない、藍染の実験場だ)

 

 

いつもなら、めんどくさい事態には首を突っ込まずにのんびりしている星だった。

だが、脳裏をよぎったのは、

先ほど瓦の上で温かいお茶と饅頭をくれた大先輩

──京楽春水と浮竹十四郎の言葉だった。

 

 

『君はただ、自分がいたいと思う場所で、

いたいように過ごせばいい。』

 

 

『俺たちが君の先輩として、上手くはぐらかしてあげるよ。』

 

 

あの人たちが命を懸けて守ろうとしている十三隊の絆を、

あんな陰湿な男の野心のために、

これ以上好き勝手に壊させてたまるか。

 

 

(……よし、行くか。あいつの計画ごと、

全部まとめて叩き潰してやる)

 

 

星は救護班の最後尾に素早く滑り込み、

流魂街の現場へと出動した。

 

 

──深夜、凄惨な霊圧が渦巻く流魂街の荒野。

 

 

 

現場に到着した四番隊の救護班だったが、

先行していた他の隊士たちは、現場に漂う

「異様なプレッシャー」に気圧され、

近づくことすらできずにいた。

 

 

「だ、駄目です勇音副隊長! 奥の林から放たれている霊圧が禍々しすぎて、近づけばこちらの魂魄まで持っていかれます……!」

 

 

「そんな……! でも、平子隊長たちが中に……っ!」

 

 

立ち往生する勇音たち。

 

 

星は、彼女たちの視界から完全に外れるように、

一瞬の瞬歩で闇の奥へと身を隠した。

 

 

(ここから先は、四番隊の一般隊士としての仕事じゃないな)

 

 

星は懐から、流魂街の露店でたまたま拾っていた、

薄汚れた木製の「狐の面」を取り出し、顔に深く被った。

 

 

さらに、自身の内なる底なしの霊圧を解放すると同時に、

脳内の烈風へと語りかける。

 

 

(烈風、僕の固有の霊圧の波形を、気流操作で完全に『別人のもの』へ偽装しろ。顔も、力も、絶対に藍染に僕だと悟らせるな)

 

 

『──御意、星。大気の流れを歪め、あなたの霊圧を“正体不明の風雷の怪物”へと作り変えました。……さあ、あの傲慢な男に、世界の広さを教えてあげましょう』

 

 

『ひゃっほー! ウチらも準備万端だよ星くん! あのストーカー眼鏡、跡形も残らないくらいにボコボコにしちゃおー!』

 

 

漆黒の死覇装を夜の風になびかせ、顔に不気味な狐面を宿した

「謎の死神」が、今、平子たちが倒れる地獄の戦場へと音もなく舞い降りる──。

 

 

 

「あ……が、ああああッ!!」

 

 

 五番隊隊長・平子真子をはじめとする隊長格の死神たちが、

謎の白い仮面を顔に浮かべ、苦悶の声をあげて倒れている。

その傍らには、すべてを仕組んだ張本人である

五番隊副隊長──藍染惣右介が、冷徹な笑みを浮かべて

立っていた。

 

 

「素晴らしい。これが死神の虚化……魂魄の限界強度を超える、新たな輝きだ。」

 

 

藍染が、実験の成功を確信して平子たちにトドメを刺そうと、静かに斬魄刀を抜いた。

 

 

 

 ──その、刹那。

 

 

ドガァァァァァァンッ!!!! 

 

 

夜空から、漆黒の雷撃が容赦なく藍染の脳天へと降り注いだ。

 

 

咄嗟に後方へと跳んだ藍染の前に、

一人の『不審者』が舞い降りる。

 

 

顔には流魂街で拾った粗末な狐の面。

 

 

さらに、烈風の特殊な気流操作によって、

自身の固有の霊圧の波形を完全に偽装し、

別人のものへと作り変えた状態の──八神星。

 

 

「何者だ……?」

 

 

 藍染の眼鏡の奥の瞳が、初めて不快そうに細められる。 東仙要や市丸ギンも、その謎の狐面の男が放つ、

空間を圧殺するほどの「規格外の霊圧」に息を詰まらせた。

 

 

「──四番隊の仲間を、オモチャにするな。」

 

 

星は低く変調させた声で吐き捨てると、

始解の全力──『迅雷烈風』を100%解放した。

 

 

藍染が『鏡花水月』を展開しようとした瞬間、

それを超える星の超感覚が藍染の

『真の本体』を完璧に捕捉する。

幻覚を見せる隙すら与えない。

 

 

 

「──吹き荒べ緑の嵐、轟け漆黒の紫電(いなずま)!!」

 

 

 

 

「風雷葬(ふうらいそう)」

 

 

星が二本の刀を同時に一閃した。

 

 

空間そのものが、無数の漆黒の雷撃と真空の刃の嵐に飲み込まれる。

 

 

バリバリバチバチバチィィィィィィッッ!!!!

 

 

「ぐ、あああああああああああッッッ!!!???」

 

 

あの藍染惣右介の口から、悲痛な絶叫が響き渡る。

 

 

嵐が去った後、中心に倒れていた藍染は、左腕を肩の付け根から吹き飛ばされ、胸元を深く切り裂かれ、全身から大量の血を流していた。

 

 

「藍染様……っ!? これはアカンわ、撤退や、……!」

 

 

市丸ギンが冷や汗を流しながら煙幕を放ち、

満身創痍の藍染を連れて闇へと消えていった。 

 

 

星は追わず、すぐに狐の面を砕き、自身の霊圧の痕跡を烈風の風で完全に消し去った。そして、倒れている平子たちの元へ駆け寄り、回道で魂魄の崩壊を力ずくで繋ぎ止める。

 

 

浦原喜助たちが到着する数分前、

星は何事もなかったかのように四番隊舎へと帰還したのだった。

 

 

 

 ──現在。

 

 

四番隊の自室に戻った星は、

腰の『迅雷烈風』をそっと撫で、薄く笑った。

 

 

「さて……藍染副隊長。

いつになったら『あの時の狐面』が僕だって気づくかね。」

 

 

藍染の疑惑の視線すらも、最強の男にとっては、退屈な日常を彩るちょっとしたゲームに過ぎなかった。

 




やり過ぎたかな?

そろそろ原作の主人公出したいけど。

まだルキアが空座町にも行ってない。

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