やっと。ここ迄来ました。
皆さんのおかげです。
ありがとうございます。
「ふはははははっ! 素晴らしい、素晴らしいぞ八神星!! 君のその底なしの質量、やはり私の見込んだ通りの最高のイレギュラーだ!」
空座町の荒野で、崩玉の第三形態へと進化した藍染が、狂気に満ちた笑声を響かせる。
藍染の放つ一振りが周囲の空間ごと大地を消し飛ばし、天へとめくれ上がる。だが、星はその神の如き一撃を、『迅雷烈風』の二刀を交差させ、翡翠の暴風の壁を以てただの一歩も退かずに受け止めていた。
「──しつこいね、藍染惣右介。そんなに僕の力が
見たいのかい?」
「見たいのではない、超えるのだ! 私はすでに
崩玉によって世界の理(ことわり)を超越した!
君のその『始解』がどれほどの嵐を巻き起こそうと、
私を縛ることはもう叶わない!!」
藍染の背中の翼から高密度の霊圧の塊が放たれ、
星の周囲を完全に包囲して爆発する。
現世の結界が数キロメートルにわたって
歪むほどの絶大なる大爆発。
「……終わったか。」
爆煙の中を見つめる藍染の目が、フッと細くなる。
だが──煙の向こうから響いたのは、
パチ……パチ……と、空間の水分がすべて一瞬で
蒸発するような、冷徹極まりない電撃の爆音だった。
「……はぁ。分かったよ、藍染。」
爆煙を力ずくで消し飛ばし、そこに無傷で立っていた
星が、静かに二本の刀の切っ先を地面へと向けた。
その瞬間、星から放たれていたすべての霊圧が、
まるで世界が静止したかのようにスゥと『無』に還る。
あまりの静寂に、藍染の崩玉が激しく脈動し、
本能的な『死の予兆』にその肉体が震え始めた。
「君がそこまで死神を超越した神になりたいなら
──教えてあげるよ。
僕のこの力が、なぜ『十三隊の枠』に嵌めておかなきゃ
いけないものだったのかをね。」
星がゆっくりと、その唇を動かす。
「──卍解」
キィィィィィィィィン…………ッッッ!!!
世界から、すべての『音』が消失した。
空座町の全域の空が、
半分は星々が瞬く夜空を模した翡翠色の絶対嵐。
もう半分は天を割る漆黒の雷雲へと一瞬で分断される。
世界の法則そのものが、
星の霊圧によって強制的に書き換えられたのだ。
「『星海轟嵐(せいかいごうらん)』」
光が収まったそこに現れたのは、これまでの気怠げな雰囲気を一切削ぎ落とし、
ただ存在するだけで世界を平伏させる
『天災の化身』となった星の姿。
「な……に……っ!?」
藍染の目が、初めて本物の『恐怖』に見開かれる。
目の前にいる八神星から感じる霊圧の気配。
それは、高すぎて感じ取れないのではない。
あまりにも世界の根幹(システム)
そのものになりすぎていて、
次元がどうとかいう言葉すら生温い、
絶対的な概念の暴虐だった。
「さあ、始めようか、藍染。
……お前のその、崩玉が僕の『星海轟嵐』にどこまで耐えられるか、試してあげるよ。」
星がスッと神剣を構えた瞬間、天蓋の雷雲と暴風が、
一斉に藍染惣右介の頭上へと牙を剥いた──。
やっと卍解しました。
長かったです。
最初は、5話位で良いかと思ってたらこんなにも書いてました。
ちょっと感慨深いです。