ナンジャモと!龍が如くの!何でも相談室! 作:洋菓子職人II
「ひゃっほーう! ビワちゃんのお返事メールでスター団完全救済コンプリート!! 奇跡の同接450万人でドンナモンジャTVの歴史が、パルデアの配信界の歴史が完全に塗り替わったじゃんねーーーっ!!
……って、おろおろ? 大吾さん、今配信終了だと思ったんじゃが、なんと画面のバグじゃないレベルで、パルデアの『最高権力者』からガチの超特大メールが届いたんじゃじゃーーーん!! ラジオネーム『パルデアリーグ最高責任者』さんから!」
「……ふむ……パルデアリーグの最高責任者……。つまり、この地方の人間とポケモンの頂点に立つ、あの『トップチャンピオン』の方ですか。これは私としても、一人の組織の長として、決して無視できないお相手ですね。……して、どのような内容でしょうか」
「う、うん! 緊張するけど読むじゃんね!」
『東城会六代目会長・堂島大吾様、そしてジムリーダーのナンジャモ。夜分遅くに失礼いたします。まずは、私の部下であるボタンの、そのさらに大事な仲間たちである「スター団」のボスたちの深い悩みに寄り添い、彼らの誇りを肯定してくださったこと、リーグのトップとして心より感謝申し上げます。今頃ボタンも、画面の前で嬉し涙を流していることでしょう。
さて、本日は私自身の「組織の長」としてのガチの悩みを、数万人の巨大組織を率いる堂島様にご教授いただきたくメールいたしました。
実は我がポケモンリーグは、常に深刻な「人手不足」に悩まされております。そのため、アオキ(彼はたまに食堂でサボっているので例外ですが……)をはじめとする優秀な営業職やジムリーダー、四天王たちに、日々多大な負担を掛けてしまっているのが現状です。
私自身、業務の効率化や環境改善に努めてはいるものの未だに根本的な解決には至らず、トップとして大変胸を痛めております。
裏社会をまとめ上げる東城会の最高権力者として、「人手不足を解消するためのより良い人材の集め方」、および「部下に過度な負担を掛けない適切な仕事の振り方・組織改革」について、ぜひ堂島様の知恵をお貸しいただけないでしょうか』
「……おおう……!!! パルデアリーグのドン、トップチャンピオンのオモダカさんからガチの経営・組織コンサルティングの依頼が来ちゃったじゃんねーーー!!!それと アオキさんがサボってるの、やっぱりバレてたーーー!!!」
『オモダカさんキターーー!!!(ガチ絶叫)』『トップから直接メールとかドンナモンジャTVの政治力が強すぎるww』『アオキさん、サボってるのリーグトップに生配信でバラされてて草』『「人手不足」と「仕事の振り方」、ガチのホワイト企業改革始まった』『大吾さん、裏社会のトップとして、表社会のトップにどう答える!?』『ルカリオがオモダカさんの放つ圧倒的なオーラ(お便り越し)を察して、武者震いしてる』
オモダカからの重厚なメールを深く、深く噛み締めるように聞き終え、グレイスーツのボタンをすっと留め直す。その瞳には、かつて崩壊寸前の東城会を引き継ぎ、若手不足や組織の近代化に血の滲むような思いで挑んできた「六代目」としての、圧倒的な矜持と覚悟の光が宿っている…
「……ポケモンリーグの最高責任者、オモダカ様。まずは、スター団の若者たちを私の拙い言葉から守ってくださったこと、そして同じ『組織のトップ』として、これほど実直で、重みのあるお悩みを私に打ち明けてくださったこと、深く感謝いたします。
……お悩みの件、人手不足と部下への過度な負担。これらは、歴史ある巨大な組織であればあるほど、必ず直面する逃れられない宿命です。私の世界における東城会も、時代の波と共に若手が減少し、幹部たちに多大な負担が集中していた時期がありました。
その経験を元に、オモダカ様……。まずは前者の『人手不足を解消するための人材の集め方』について、東城会の流儀をお伝えしましょう」
「おおおっ……! 始まりましたじゃ、トップ同士のガチの組織論対談! 大吾さん、東城会ではどうやって優秀な人材を集めてるの!?」
「オモダカ様。優秀な人材、つまり組織の即戦力となる『本物の漢』を集めるために最も必要なのは、待遇の改善や派手な求人広告、広報ではありません。
トップであるあなた自身が、『どれだけの強烈な魅力を放ち、どれだけ惚れ込ませるか』……つまり、トップの人間力そのものです。
私の世界には、一言声をかけるだけで、何千、何万という若い衆が『この人のためなら命を懸けられる』と集まってくる、本物のレジェンドたちがいます。
桐生一馬、真島吾朗、冴島大河……彼らは組織の規律や給料で人を動かしているのではない。その『圧倒的な
オモダカ様、あなたもパルデア最高峰の『トップチャンピオン』として、圧倒的な実力と気品をお持ちだ。
ならば、リーグの椅子に座って待つのではなく、あなた自身がパルデアのストリートへ赴き、輝く才能を持った若者たち……例えば、件のハルトくんや、前回お便りをくれたネモくんたちのような若者に、『あなた自身の言葉で、直接「私についてきてくれ」とスカウトの声をかける』のです。
トップ直々の熱いスカウトに、惚れ込まない若者はいません。人材とは、集めるものではなく、トップの魅力で『引き寄せる』ものなのです」
『トップ直々の引き抜きwww でも大吾さんが言うとガチで説得力しかない』『でも確かに桐生ちゃんに「お前、俺の下に来い」って言われたら秒で極道になるわ』『オモダカさんに直接スカウトされたら若手は絶対断れないだろ(笑)』『アオキさんの負担(笑)を減らすための、ガチの解決策が提示された!』
「そして後者の悩み……『部下に負担を掛けない仕事の振り方・組織改革』についてです。優秀な部下、特にアオキさんや四天王のチリくんたちのように、仕事ができてしまう人材ほど、トップはついつい仕事を一極集中させてしまいがちです。
ですが、それを防ぐための組織改革の真髄は、仕事を細かく分担することではありません。『部下たちに「サボる心の余裕」を、トップが公式に認めてやること』です」
「ええっ!? 『公式にサボることを認める』ってこと!? アオキさん、今でも結構宝食堂でサボってるけど、あれを公認にしちゃうの!?」
「…ふっ…ええ、公認にするのです。オモダカ様、メールに『アオキはたまに食堂でサボっているので例外』とありましたが、実は彼こそが、東城会における『最高の幹部』の生き方を体現しています。
数万人規模の組織の幹部たちが、24時間365日、張り詰めた緊張感のまま激務をこなしていれば、どれだけ優秀な人材でもいつか心がポッキリと折れて離職、謀反に繋がってしまいます。
アオキくんが宝食堂でおにぎりを食べてサボっているあの時間は、彼が営業職としての高いパフォーマンスを維持するための、防衛本能であり、必要不可欠な『心の
トップであるあなたがすべきなのは、そのサボりを取り締まることではなく、『みんな、アオキを見習って週に一度は完全に仕事をサボって美味しいものを食べなさい。その間のリーグの責任は、トップである私がすべて背負います』と、部下たちの『サボる権利』を守る盾になってあげることです」
『サボる権利を守る盾としてのトップチャンピオンwww』『アオキさんのサボりが、まさかの「東城会の最高幹部の生き方」として大絶賛されてて草』『でもマジでそれくらい心の余裕がないと組織って潰れるよな』『大吾さん、マジでホワイト企業の社長になってくれ』『ルカリオが「俺も大吾さんがサボる時は一緒にサボるぞ」って顔してて可愛い!尻尾も振ってる!』
「仕事を完璧に振る必要はありません。部下たちが『もし失敗しても、もしサボっても、最後はトップのオモダカさんが迦楼羅焔のような圧倒的な力と責任感で、すべてを揉み消して
オモダカ様。あなたは一人でリーグという巨大な山を支えようと、生真面目に背負い込みすぎて、少し疲れているのかもしれません。まずはトップであるあなた自身が、アオキくんを誘って宝食堂で一緒におにぎりでも食べて、少しサボってみてはいかがですか?
あなた方パルデアリーグのトップたちが、笑顔で少しの『心の余白』を持った時、リーグは人手不足すら笑い飛ばせる、世界一強固で魅力的な組織へと進化を遂げるはずです。同じ組織の長として、心からのリスペクトを。応援していますよ」
「うわあああああーーー!!! パルデアの最高権力者オモダカさんへの、東城会六代目からのガチの超特大ホワイト組織改革コンサルティングじゃんねぇぇぇ!!!
オモダカさん、聞こえた!? 解決策はルールを増やすことじゃなくて、トップの魅力で人を惹きつけて、みんなで一緒に宝食堂でからあげを美味しくサボって食べることだったんだよ!
これからはオモダカさんも一人で背負い込まずに、アオキさんやチリちゃん、それにボタンちゃんも誘って、みんなで笑顔でサボりながら、パルデアリーグを世界一アットホームで最強のファミリーにしていこうねーーー★」
アオキさんが好きなのでね。擁護させてもらいます