ナンジャモと!龍が如くの!何でも相談室!   作:洋菓子職人II

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治安の終わってるミアレシティの数少ない常識人ですよ皆さん!絶滅危惧種ですよ!写真を撮るなら今しかない!



大都会の灯火と、魂の兄弟盃

 「はいはーい! 3000年の歴史の手紙で、同時視聴者数は驚異の【580万人】を突破! 全パルデアが涙の電圧でショート寸前じゃんね!それじゃあ、タイムリミットが迫るなか、またしても直接スタジオのサーバーに不思議なお便りが届いたから、ボクちゃん泣きながらだけど読むじゃんね! ラジオネームはまたまた『匿名希望』さんから!」

 

「へぇ、今度は誰からだ? ルナアーラが俺を現世に繋ぎ止めてくれてる時間はあとまだまだあるからな。どんな悩みでも真っ正面から受け止めてやるぜ!」

 

 「うん、読むじゃんね!」

 

 『群れを離れて旅するお二人、そしてナンジャモさん、夜遅くにこんばんは。

 先ほどは私の知人が突拍子もない昔話をして失礼いたしました。配信にお便りを出すのは初めてなので、私も匿名希望でお願いします。

 私は今、あるダンススクールの学生で、プロのダンサーを目指して遠くの「ミアレシティ」という大都会に上京してきました。

 実は、私には父親が同じで、母親が異なる「兄」がいます。いわゆる異母兄妹というやつです。私自身は遠く離れた自然豊かな場所で育ったため、これまで兄との面識は一度もありませんでした。

 ですが、この都会に来てから、私は兄に対して、複雑ながらも前向きに関心を抱いており、機会があれば仲良くしたい、一度会ってみたいと考えているんです。

 私たちは異母兄妹という少し特殊な関係ですが、桐生さんと錦山さんは「兄弟盃」を交わした、血の繋がりの全くない、もっと特殊な兄弟関係ですよね?

 お二人は子供の頃、初めて出会った時、一体何をもって「こいつと義兄弟になろう」と考えたのですか? また、私は血の繋がりがあるとはいえ、人生で初めて会う兄に対して、一体どういう対応をすれば良いのでしょうか?

 ぜひ、世界一熱い絆を持つお二人の意見を聴かせてください』

 

 「……う、うわぁぁぁん! 今度はどこかの大都会で夢を追うダンサーの女の子から、ガチの兄妹の繋がりの相談じゃんね! ミアレシティってボクも視聴者のみなのものも聞いたことない街だけど、カロス地方の都会なのかなぁ?」

 

 『ミアレシティってどこだ? ほかの地方かな』『匿名希望のダンサーの女の子、頑張れ……!』『「異母兄妹」と「義兄弟(極道)」。絆の深さの討論が始まるぞ』『錦山さんの身体が少しだけ光になって透けてきてる……涙が止まらん』『大台の【同接600万人】突破ァァァーーー!!! 全世界が見守ってるぞ!!!』

 

 「……大都会のダンススクールの学生さん。まずは、先ほどの手紙の主の無礼など気にするしなくてもいい。寧ろ俺達はエールをもらえたからな。

 …あんたのその、血の分かれた兄に会いたいという真っ直ぐな前向きな気持ち、俺たちも本当に嬉しく思うぞ」

 

 「あぁ、そうだな。……俺たちの出会いはな、極道の世界に入るずーっと昔、神室町の『ひまわり』っていう児童養護施設、孤児院だったんだ。俺も桐生も、親の顔を知らねえみなしごだった。初めて出会った時のことなんか、ガキだったからよく覚えちゃいねえ。何をもって義兄弟になろうと思ったか……そんな小難しい理屈や計算なんか、最初から一ミリもなかったよな、桐生?」

 

 「あぁ。気づけばいつも隣にいて、一緒に飯を食って、一緒に笑って、どっちかが泣いてる時は、もう片方が代わりにそいつをいじめる奴を殴り飛ばしに行っていた。

 血の繋がりなんてなくても、『同じ痛みを分かち合い、こいつのためなら、自分の命を半分分けてやってもいい』……そうお互いに本気で思い合えたから、俺たちは後に『兄弟盃』を交わして、本物の義兄弟になったんだ」

 

 「だからさ、匿名希望の妹ちゃん。あんたたちには、俺たちにない『同じ父親の血』が最初から流れてるんだ。それだけで、俺たちの出会いより何百倍も強いスタートラインに立ってる。初めて会う兄貴に対して、どういう対応をすればいいか……気にする必要なんて、どこにもねえよ」

 

 「えっ!? 特別な準備とか、オシャレとかしていかなくていいの?」

 

 「あぁ、いらねえよ。ダンススクールで一生懸命磨いてる、あんたのその『最高の笑顔』を持って、真っ正面から『初めまして、お兄ちゃん!』って、ぶつかってやりゃあいいんだ。

 もし、その兄貴が冷たい態度を取ったり、不器用で格好悪い奴だったとしてもな……自分の血を分けた可愛い妹が、大都会で夢を追って頑張ってて、そんな眩しい笑顔で会いにきてくれたんだ。嬉しくない兄貴なんて、この世に一人もいねえよ! もしそんな奴がいたら、あの世から俺がそいつの枕元に立って、ガチでお説教してやるから安心しな!」

 

 「また枕元のお告げシステムww でも、本当に、本当に最高の励ましじゃんね!」

 

 「あぁ、その通りだ。どんなに離れていようが、血が繋がっていようがいまいが、相手の幸せを願い、正面から向き合う覚悟があれば、人はいつだって『本物の家族』になれる。妹ちゃん、お前のその前向きなステップ()を、俺たち兄弟は心から応援しているぞ。胸を張って、兄に会いに行くと良い」




 「おやおや、慈しみ合う心が、ヒトを家族たらしめるのです。血はその助けに過ぎません。愛です、愛ですよ。彼ら義兄弟はそれがよく分かっている」
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