ナンジャモと!龍が如くの!何でも相談室! 作:洋菓子職人II
「はいはーい! 3000年の歴史の手紙に、異母兄妹のお悩みで、同時視聴者数は驚異の【580万人】をキープ中!ルナアーラの加護の光が少しずつ消えかかっているなか、またしてもスタジオのサーバーに直接不思議なお便りが届いたから、ボクちゃん泣きながらだけど読むじゃんね! ラジオネームは『ペンドラー大好き』さんから!」
錦山:「(光の粒子に包まれつつも、不敵に笑って一馬の隣に踏み出す)へぇ、タイムリミット寸前にまた滑り込みか! 誰からのお便りでも、俺たち『伝説の兄弟分』が真っ正面から受け止めてやるぜ!」
ナンジャモ:「うん、内容を読むじゃんね!
『桐生さん、錦山さん、そしてナンジャモさん。夜遅くに失礼するわ。自分は「サビ組」っちゅう、ミアレシティで活動しとるヤクザ……つまりは同業や。その組のボスを務めとる。といっても、ボスを押し付けられた、って感じやけどな。
オレは嫌や言うとんのに、幹部をはじめ、周囲の人間たち、先代ボスまでが「自分たちではなく、カラスバ様にこそボスになってほしい」と強く望まれて、いわば担ぎ上げられる形でボスの座を譲られたんや。
まぁ、それはええねん。覚悟を決めて受け入れたからな。
さて本題や。一見すると怖そうな「ならず者集団」に見えるサビ組やけど、オレが率いる今のサビ組は「ミアレの街と弱者を守るための何でも屋」として機能している。
街のゴミ拾いや、困っている人々の仲介、福祉的な役割を裏で担っている感じや。
オレは不器用やからな、裏でコソコソしてるのがお似合いちゅう訳や。オレが不器用なりに自分の故郷を守るように、あんたらもその「神室町」っちゅう町を守っとるやろ?
オレらの守り方とあんたらの守り方、きっと似てる部分があると思ってるねん。ぜひ同業者として、その「街を守る覚悟」を聞かせてほしいわ』
「……えええっ!? ミアレシティの『サビ組』のヤクザさん!? ごめんね、ボクも視聴者のみなのものも全く聞いたことない名前なんじゃが……ヤクザなのに裏で街のゴミ拾いとか福祉活動までやってる、めちゃくちゃ良い人なのは文面から伝わってくるじゃんね!」
『サビ組? 誰だ?』『パルデアリーグの指名手配犯にもそんな奴おらんぞ』『ヤクザなのにゴミ拾いとか福祉活動www ホワイトすぎる』『でも「担ぎ上げられてボスになった」って、桐生ちゃんたちの世界に似てるな』
「おいおい、ナンジャモちゃんにリスナーの皆。あんたたちが知らねえのも無理はねえ、こいつは俺たちの世界の裏社会じゃちょっと名の知れた、カロス地方の若き大物『サビ組のカラスバ』じゃねえか!」
「あぁ、知っている。望まぬままボスの座を押し付けられたというその境遇……カラスバ、あんたの不器用な生き方は、俺たち同業者にも深く響いているぞ」
「えええーーーっ!? 二人ともカラスバさんのことガチで知ってるの!?」
「当たり前だろ! 嫌々ながらもその数多の命の重圧、ボスの座を背負う覚悟を決めたってだけで、俺はカラスバ、あんたの器に、同じ極道の漢として深く敬意を表するぜ。なあ、桐生。カラスバが言ってる『街の守り方』……俺たちの神室町と、あいつのミアレシティ、完全に同じだよな?」
「あぁ、その通りだ。カラスバ。あんたらサビ組のミアレの守り方と、俺たちの神室町の守り方……俺たちは、完全に同じ『任侠の流儀』で街を守っている。
あんたは『不器用だから裏でコソコソしてるのがお似合い』と言ったな。だが、それこそが本物の漢の美学だ。
俺もな、かつて神室町の『何でも屋』として、街のゴミ拾いや、困っている住人たちの仲介、不条理な暴力に怯える人々を裏で何度も救ってきた。
街を守るというのは、綺麗な表舞台で大威張りすることじゃない。法律の手が届かない暗闇に率先して這い入り、泥水をすすりながら、不器用でも真っ直ぐに、故郷の住人たちの笑顔の盾になることだ」
「そうさ! あんたが先代や幹部たちに『ボスになってほしい』と強く望まれた理由が、この手紙一通でよく分かる。
彼らは、あんたのその『誰よりも優しく、不器用で、街を愛する本物の任侠の魂』に惚れ込んで、すべての命をあんたに預けたんだ。
外見は怖そうなならず者集団が、裏で街のゴミを拾い、弱者を支えている。これほど格好いい極道の生き方が他にあるかよ!」
『四代目と錦山から、未知のボスへの最高の伝承だ……!!』『「同じ任侠の流儀」……カラスバくん、これ聞いて大号泣だろ』『神室町の何でも屋の重みが、ここで最高のアンサーになった!』『サビ組、会ったことないけど最高の守護神じゃん』『錦山さんがもっと薄くなってる…』
「これから先、ミアレの街がどんな巨大な陰謀や不条理な嵐に巻き込まれようとも……あんたのその不器用な優しさと、サビ組の誇り高き『何でも屋の盾』があれば、街の灯火は絶対に消えはしない。
もし、あんた一人の背中にボスの重圧がのしかかって潰れそうになった時は……あんたを信じて担ぎ上げてくれた、サビ組の熱い仲間たちの背中を信じて、少しだけ頼ればいい。
カラスバ、あんたのその不器用な故郷への愛に、俺たちから心からの敬意と、最高のケジメを。胸を張って、ミアレの街を裏から守り抜け!」
「う、うひゃあーーーっ!! 錦山さんの身体が光の粒子になって消えかかってる最中に、なんと画面の向こうのサビ組・カラスバさんから、リアルタイムでお返事の追伸メールが飛び込んできたじゃんねーーーっ!!」
「クハハッ、粋な真似をしてくれるじゃねえか! カラスバ、あんたの熱い魂が俺の未練を引き止めたんだ! 最後の質問、何だって答えてやるぜ!」
「読むじゃんね!」
『桐生さん、錦山さん、熱いアンサー、本当にありがとうな。同じ同業者として、オレの不器用なサビ組のやり方を100%認めてもらえて、なんだか少し肩の荷が下りた気がするわ。
そしてもう一つ、同じ組のボスだからこそ、消えゆく錦山さんがいる今のうちに、どうしても聞きたいことがあるんや。知っての通り、自分はヤクザとしてはまだまだ新参者。サビ組のボスとしての経験は浅いといってもいい。
サビ組で「ボス」っちゅうのは、つまりは極道の世界おいては若い衆にとっての「親」やろ?
自分を信じて担ぎ上げてくれた若い衆のために、自分が「より良い親」になるために……あんたらがかつて命を懸けて慕った、あんたら自身の「親」について、その生き様を聞かせてほしいんや。よろしく頼む』
「……うぅ、カラスバさん、親としてもっと強くなりたいんだね……! 桐生ちゃん、錦山さん、二人の『おやっさん』って、一体どんな人だったの?」
『カラスバくんの追伸メール熱すぎる……!!!(号泣)』『「ボス=親」。極道の親子の絆についてだな』『桐生一馬と錦山彰の親……これ、風間のおやっさんの話だ……!』
「……サビ組のボス、カラスバ。あんたが『より良い親になりたい』と悩んでいるそのこと自体が、もう十分にあんたが立派な親である証拠だ。
……俺と錦の親。それは、かつて東城会直系風間組組長だった、『風間新太郎』という漢だ。俺たちの、生涯たった一人の『おやっさん』だ」
「あぁ、風間のおやっさんはな……一言で言えば、『誰よりも厳しく、誰よりも背中で語る、最高に格好いい漢』だった。
俺たちを
むしろ、俺たちが間違った道に行きそうになった時は、誰よりも早く、本気の拳を真っ正面から叩き込んできてくれたんだ」
「厳しく拳で語る親、か……。でも、それって怖くなかったの?」
「いや、怖さの奥にある、計り知れない『愛』が分かっていたからな。おやっさんは、自分の言葉や命令で若い衆をコントロールしようとはしなかった。
常に自分が一番過酷な修羅場の先頭に立ち、自分の『生き様』を見せることで、組織の進むべき道を示してくれたんだ。
『もしお前たちが失敗しても、もし世界を敵に回しても、最後はお前たちの親であるこの俺が、命を懸けてすべてを背負って守ってやる』……。
おやっさんの背中からは、いつもそんな逃げ場のない、圧倒的な親の覚悟のオーラが漂っていた」
「そうさ。だからな、カラスバ。あんたが若い衆にとっての『より良い親』になりたいなら、気の利いた優しい言葉をかける必要なんてねえんだよ。
あんたがミアレの街のために、誰よりも先に泥水をすすってゴミを拾い、誰よりも先に体を張って弱者を守る……その不器用で、誰よりも格好いい『背中』を、ただ若い衆に見せ続けてやりゃあいいんだ!
親が必死に命を燃やして走ってる姿を見て、ついていかねえ不届きな若い衆なんて、サビ組には一人もいねえよ!」
『風間のおやっさん……!!!(涙の向こう側へ)』『「背中で語る親」。これが極道の親子の真髄なんだ』『桐生一馬のあの圧倒的な背中は、風間のおやっさんから受け継いだものだったんだな』『カラスバくん、最高の親の流儀を受け取ったぞ……!』
「カラスバ。あんたを信じてボスの座に担ぎ上げた先代も幹部たちも、あんたのその背中に、かつての自分たちの『親』と同じ、本物の任侠の光を見たからこそ代紋を託したんだ。
完璧な親になろうと焦るな。あんたはあんたのままで、サビ組の若い衆の最高の『壁』になり、最高の『盾』になり、不器用な背中を見せ続けてやれ。
あんたがその覚悟でサビ組の親として生き続ける限り、あんたの家族は、どんな嵐が来ても絶対に壊れない」
「カラスバ! あんたなら、俺たちのおやっさんに負けねえ、世界一格好いいミアレの『おやっさん』になれるぜ! 仲間を、街を、その不器用な愛で守り抜いてみせろ! 応援してるぜ!!」
親の話するならおやっさんの話もしたほうがええですよね…