異世界配信 ~スマホ一つで地球へ配信しながら元の世界を目指します~   作:JOJI

13 / 13
順調に評価増えてるの…嬉しい…嬉しい…でも、暇な期間が終わって投稿頻度激落ちしてしまうの…悲しい…悲しい…。

という事で、できるだけ書いていきますが週に1,2話くらいのペースになるかと。


第13話 GGショップ

 

 

 

魔法を使えるようになってから、数日が過ぎた。

 

 朝はカジートとの剣の鍛錬。昼は村の仕事を手伝い、午後はメリーナとの魔法の練習。

 夜になれば勉強をして、寝る前に地球の視聴者たちと雑談をする。

 

 昔では考えられない、そんな忙しい日々にも慣れた。

 

「今日はこの辺で終わります。また明日!」

 

 配信終了のボタンを押す。スマートフォンの画面が切り替わり、いつものホーム画面へ戻る。

 

「さて、今日はもう寝るか……」

 

 そう呟いた、その時だった。

 

 ――ピコン。

 

 聞き慣れた電子音が部屋に響く。

 

「ん?」

 

 画面の右上に、小さな赤い通知マークが浮かんでいた。

 

【配信者ランクがアップしました】

 

「……あ。」

 

 思わず間の抜けた声が漏れる。

 

「そういえば、こんなのあったな……前は二回目の配信の後だっけ…」

 

 異世界に来たばかりの頃は、通知が来るたびに一喜一憂していた。だが、この一か月以上は剣や魔法の修行に夢中で、すっかり存在を忘れていた。あれから、だいぶ期間が空いたのもあるだろう。

 

「えーっと、今回は何が増えたんだ?」

 

 伊織はベッドへ腰掛けると、通知をタップした。

 

______

配信者ランクアップ

 

Rookie

Amateur

______

 

______

解放内容

・GGシステム

・GGショップ

・メンバーシップ

______

 

「…なんだか、色々と増えたな。」

 

 メンバーシップは何となく分かる。しかし、GGとは何なのかがわからない。伊織はとりあえず上から順に見ていくことにした。

 

______

GGシステム

 

 視聴者から送られたスーパーチャットやギフトを、GG(Gift Gold)へ変換します。

 GDはGDショップでアイテムや配信機能の購入に使用できます。

______

______

:GGショップ

 

 GDを消費して配信用デバイス、便利機能、アイテムを購入できます。

 デバイスの機能は、配信者ランクの上昇に応じて順次解放されます。

______

______

メンバーシップ

 

 視聴者がメンバーになることで、毎月GGを獲得できます。

 

 配信者ランクが上がると、限定特典を設定できます。

______

 

「なるほど…スパチャで色々買えるって事か。」

 

 確かにスーパーチャットは配信の醍醐味だが、異世界にいる伊織にとっては地球のお金を受け取っても使い道がない。だが、こうしてGGとして活用できるなら話は別だった。

 

「だけど、俺なんかにスパチャ送る物好き要るかな。ましてや、メンシプなんて…」

 

 伊織は異世界にいる以外は、普通の青年だ。アイドルのようなイケメンでもなければ、そのスポーツで活躍もしていない。よほどの物好きでもなければ、金を使う理由もないだろうと伊織は思った。

 

「まぁ、期待半分くらいにしとくか…母さんとかがお小遣いとして送ってくれるかもだし」

 

 そう思い、伊織は床に就いた。

 

 

 

 翌日、朝にいつも通り配信を開始してストレッチをしていると

 

_____

:あれ、スパチャできるくね?

:スパチャ送れるようになってる

:ようやくできるようになったんか

:ホントだ

:スパチャ送っても使い道無くない?

_____

 

 コメント欄でスパチャが出来るようになったことが話題になっていた。

 

「そのことなんだけど…」

 

 伊織は視聴者に配信者ランクが上がり、GGシステムなどが解放されたというのを話した。配信者ランクについては、以前にステータスのことを話したときに説明していた。

 

_____

:なるほど

:スパチャで色々買えそうなのか

:都合のいい機能

:便利やな

:¥10000 とりあえずご祝儀

_____

 

「…え?」

 

 突然、一万円の文字が流れてきて伊織は固まってしまう。

 

_____

:¥15000 先越された

父:¥15000 頑張れよ

:¥8000 おめでとう!

:¥10000 色々買いな

母:¥10000 頑張ってね

:¥5000 いつも楽しんで見てるよ!

:¥15000 とりあえず送っとけ

手毬(妹):¥5000 もってけドロボー!

:¥10000 お前ら、金の貯蔵は十分か?

:¥8000 スパチャにビビってるやついるー?

_____

 

「…え、え、ちょちょ待って待って!」

 

 どんどん送られてくるスパチャに慌てて止めに入る伊織だが、その様子に面白がったのかその後もスパチャの勢いは止まらず。最終的に…

 

_____

現在GG:352000

_____

 

「…なんか、凄い量になっちゃった…」

 

 嬉しいというより、怖いが勝つ伊織である。

 

_____

:草

:反応が楽しくて

:後悔はしていない

:とりあえずショップ見たら?

:何が買えるか気になる

_____

 

「そうだね…皆、ありがとうございます。こんだけあれば何でも買えそう。」

 

 むしろ買えてくれ頼む、と祈りながらGGショップを開くと…

 

_____

GGショップ

 

▶配信コーナー

 配信デバイス・配信機能

 

▶デパート

 食品・飲料・日用品

 

▶ホームセンター

 工具・アウトドア用品・生活用品

 

▶娯楽コーナー

 書籍・辞典・娯楽

 

▶期間限定

 季節商品・イベント商品

_____

 

「お、おおお!」

 

 並んでいる文字列に伊織は思わず声が上がり、背筋が伸びる。

 

_____

:思っていた以上にしっかりしてる

:配信コーナー気になる

:期間限定めっちゃ気になるんだが

:娯楽コーナーは何があるんだろう

:デパートやホームセンターは地球産か?

_____

 

 どうやら、視聴者側からも見えているようだ。

 

「とりあえず、一番上から見ていこう。」

 

 伊織は配信コーナーをタップすると、ズラーと文字が並ぶ画面へと移る。ゆっくりとスライドしながら見ていく。

 

「マルチカメラ…配信ドローン…配信コンタクト?…画質向上…いろいろあるな」

 

 一つ一つ確かめながらスライドするが、見たことのない機能や物が買えるようだ。だが、共通していることが

 

「どれも高い…」

 

 一万GGは当たり前、五万や十万、中には五十万など到底手が届かないような物が売ってある。

 

_____

:30万あっても買えないのあるのか

:ドローンとかいいんじゃない?

:配信コンタクトいいな

:これ以上画質上がるのか

:これはさらにスパチャ送るチャンス?

:スッ(財布)

:俺のクレカが火を噴くぜ

_____

 

「ありがたいけど、今日はもうスパチャ禁止!!」

 

 続いてデパート欄を開くと、文字と共に写真が乗せられた画面が映る。そこには懐かしの地球の商品が並んでいた。

 

「おお、期待してたけど…本当に…。」

 

 レトルト食品やカップ麺、缶詰めにお菓子、飲み物にシャンプーなど懐かしのラインナップにテンションが上がる。

 

_____

:加工食品しか無さそうやな

:生鮮食品ないのか

:しょうがないのかな?

:でもこんだけあれば困らなそう

_____

 

 ホームセンターにはロープや寝袋やランタンなど、異世界でも役に立ちそうな物が売ってある。そして、娯楽コーナーにはボードゲームや本などが売ってあった。

 

「…漫画とラノベが無い…。」

 

_____

:残念

:さすがに無いか

:漫画とラノベは異世界から帰ってからやな

:料理本やサバイバル本とか役立ちそうじゃない?

_____

 

 そして、最後の期間限定には

 

______

期間限定

 

▶梅雨特集

 

▶初夏フェア

 

▶母の日特集(終了)

 

▶父の日特集

______

 

「これは…」

 

 伊織の目を引き付けたのは、母の日特集と父の日特集だ。どちらも売っているものがカーネーション(造花)にメッセーカードとギフトセットだった。母の日の物はもう買えないが

 

「…母さん、ごめん。忘れてた…。」

 

______

:急に泣けるんやが

:それな(;;)

母:気にしないで

父:気にするな

手毬(妹):兄ちゃんの分まで母さん祝ったから!

:仕方ないよ

:この状況で気にするのが無理がある

──────

 

 少し、しんみりとした空気になってしまったが伊織は気を取り直して他のラインナップを見てみると、梅雨特集には防水や傘が初夏フェアには虫よけや冷感商品などその季節になるとあったら嬉しいものが売っていた。

 

「さて、これで全部見れたかな。」

 

 気になるのは、やはり配信コーナーだろうか。ぱっと見でも気になるものばかりだった。

 

______

:試しに何か買ってみたら?

:安いやつとか買って試そう

:どんな感じで出てくるんだろう

:食品系とか試そう

:ジュースかなんか買ってみたら?

______

 

「確かに…」

 

 伊織は視聴者のコメントに賛成してデパートの欄にある、お茶を試しに買ってみる。すると、手元に光の輪が現れてスッと物が落ちてきた。伊織は落ちてきたぺットボトルを手に取る。

 

 ラベルを見た瞬間、思わず笑みがこぼれた。

 

「……本物だ。」

 

 キャップをひねる。

 

 ――カチッ。

 

 小気味よい音、伊織はそれだけで胸の奥が熱くなる。ゆっくりと口へ運ぶ、冷たい緑茶が喉を通り抜けた。

 

「…………。」

 

 渋み。ほのかな甘み。飲み慣れた、何の変哲もない味。

 

 なのに、その一口がたまらなく懐かしかった。

 

「……うまい。」

 

 思わず漏れた一言に、伊織は自分でも苦笑する。

 

「コンビニで百円ちょっとで買えたお茶なのにな。」

 

 異世界へ来る前は、何とも思わず飲んでいた。こんな当たり前の味が、これほど恋しくなるなんて伊織は思ってもみなかった。

 

______

:その一口が沁みるんよな…

:日本のお茶はうまい

:普通が一番ありがたい

:帰ったら好きなだけ飲もう

母:今度帰ってきたら、いっぱい淹れてあげるね

______

 

 伊織は最後の一口を飲み干し、満足そうに息を吐く。

 

「ふぅ……。」

 

 手元には空になったペットボトルだけが残った。

 

「……あ。」

 

 そこで伊織はあることに気付く。

 

「これ、ゴミどうしよう。」

 

 異世界には当然、ペットボトルの回収所などない。適当に捨てるわけにもいかず、困っているとスマートフォンが小さく震えた。

 

______

GGショップ

 

空容器を検知しました。

 

回収しますか?

 

 はい

 いいえ

______

 

「そこまでやってくれるのか。」

 

 試しに「はい」を押す。すると、空のペットボトルは淡い光に包まれ、音もなく消えていった。

 

「……便利すぎる。」

 

______

:神機能

:ちゃんと回収されるんか

:環境にも優しいw

:異世界にペットボトルをばら撒かなくて済むな

:システム有能

______

 

「……よし、とりあえずは日課を終わらせてから考えよう!」

 

 伊織は立ち上がって大きく伸びをする。GGショップには、まだ見切れていない商品が山ほど残っている。どんな物を買うべきか。それを考えるのは、今日一日を終えてからでも遅くはない。

 

 そうして伊織は、いつも通り剣の鍛錬へ向かった。




高評価とお気に入り登録よろしくお願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

転生したら異世界の宇宙最強の龍でした!〜0から星と生命を作り出して一大文明の支配者になったので現代日本へ帰還します。自分は日本が一番暮らしやすい。〜(作者:電動ガン)(オリジナル現代/コメディ)

目覚めたら無だった。何も無い。宇宙さえも。自分の身体を見る。銀色の甲殻、長い尻尾これモンスターだ!?よく見ると俺の他にも二頭のモンスターが。ドラゴンだこれ!!▼俺たち三頭の女神龍は宇宙創成の前の世界にいる。俺たちを生み出した主神の指示で世界を作り生命を繁栄させることとなったけど・・・・・・それ何年掛かるの?▼何億年も掛けて生命が宿れる星を何個も作り、失敗し、…


総合評価:2158/評価:7.7/連載:94話/更新日時:2026年07月17日(金) 15:30 小説情報

尾張水神伝 ~SF世界の天使っぽい種族に転生したけどワープ事故で戦国時代の日本に漂着しました~(作者:Lavian)(オリジナル歴史/戦記)

セララ・シュトーレンは転生者だ。天使っぽい種族で魔法も使える。▼だけどワープ事故で戦国時代に漂着。▼困ってる人を助けたら神様と勘違いされてしまった。▼人々を助けていたら有名になり、尾張の殿様に呼ばれて……▼信長の友人として過ごす日々が始まった。


総合評価:2519/評価:8.06/連載:69話/更新日時:2026年07月15日(水) 21:20 小説情報

詐欺占い師と米花町(作者:罠ビー)(原作:名探偵コナン)

 爆処同級生の未来が視える占い師≒詐欺師がコソコソする話。▼ pixivとのマルチ投稿です▼


総合評価:4931/評価:7.84/連載:21話/更新日時:2026年07月04日(土) 01:16 小説情報

科(化)学系チート持ち転生者のお話(作者:金属粘性生命体)(原作:多重クロスオーバー)

▼ 数百世紀先の技術と創作上の技術を持って転生した男の好き勝手生活。▼ ディストピアルート、闇堕ちルート、どちらから先に読んでも問題ないようになってます。作者の個人的には闇堕ちルートの方がおもろいと思う。▼(作者の架空科学なので一切整合性はとりません、雰囲気で読め)▼ オタクルートを外伝にしました。↓がリンクです▼ https://syosetu.org/n…


総合評価:3387/評価:7.51/連載:107話/更新日時:2026年05月06日(水) 10:00 小説情報

第四の壁を越えて(作者:タカリ)(原作:HUNTER×HUNTER)

死んだと思ったらハンターハンターの世界に転生した。ゴンの兄だった。▼原作にガッツリ関わる立場になっちゃったけど、別に自重しなくていいよね?


総合評価:7375/評価:7.8/連載:66話/更新日時:2026年05月27日(水) 12:25 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>