化身は恩に報いるために繰り返す。   作:つゔぁい

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対策委員会編
第2話 初めてのおつかい


シャーレ発足から数日。未だ機材が乏しく、寂れたオフィスといった様子のシャーレ部室にて、積み重なる書類に忙殺されている青年が一人と、アイスを齧りながらネットショッピングを楽しむメイド服の少女が一人いた。

 

シャーレに来た当日、悪態をつきながらも7囚人の一人である、狐面の生徒を穏便に追い払ったり、各学園とのパイプ作りや仕事の仕方を教えたりと頼もしかったのが今はどうだ。二日ほど真面目に働くと、やるべきことは終わったと言わんばかりに正面からサボっている。

これには青年も青筋を立てる。

 

 

”ねぇ、アヤちゃん。昨日は大目に見たけど、どうして今日もサボってるのかな?”

 

「気軽にちゃん付けして呼ぶなし。普通に呼び捨てにしてほしいんですけど。おっさんに「ちゃん」をつけて呼ばれると、ロリコン相手にしてるみたいで悪寒が走るんだワ。」

 

”うんうん、それはごめんね。で、なんでサボってるの?”

 

「はぁー?アヤちゃんのお仕事がないからだが?その山になってる書類は本来、責任者である先生の仕事っしょ?それともあれか?先生は手早く仕事を終わらせた人間に対して、終業時間まで仕事を振り続けるタイプの上司かー?そんな典型的なブラックが通用する時代は終わったワケ。つまり、あーしはフリーダムなジャスティスガンダムで最強☆。」

 

 

最初こそ可愛げがあり、見た目通り清楚で、男が思い浮かべる最高のメイドといった様子だったのに対して、今は大人である先生に屁理屈をこねるクソガキ―――いやメスガキのような状態となっていた。

しかしながらこの少女の言うことは一定の説得力があり、強く言えないでいるのもまた事実であった。

手伝ってほしいのは山々であるが、自身の半分ほどの年齢の少女に対してそれを言うのは大人としてのプライドもあり中々口にできず、それがさらに書類の厚みを増やす要因になる。

 

 

”言い返せないのがなんか悔しい。”

 

「物分かりが良くて草。素直な先生は嫌いじゃないぞ♡」

「まぁマジレスするなら、手伝っても別にいいけどそれじゃ先生が仕事を覚えるのが遅くなる。今はまだシャーレという組織が知名度がなくて仕事がないの。そんな暇な時間で何とか通常業務を覚えてもらわないと後で泣くよ。だから今は歯を食いしばってでも頑張らなきゃならない。OK?」

 

”これ通常業務なの……?”

 

 

明らかに人間一人が一日にやる量の書類ではないその仕事の多さに、内心溜息をつかずにいられない先生。しかし少し書類に集中していると、いつの間にかサボってる姿しか見てない少女の側に記入済みの書類の山が増えていく。その圧倒的な処理速度の違いに、自身の効率が悪いだけで覚えればきっと楽になるはずだと、無理やり納得してキーボードを叩くのだった。

 

と、そんな大の大人が情けなくも泣いていると、一通のメールを受信した音が静かなオフィスに響く。

 

 

「へい、ティーチャー。メールっすよ。小学生のように音読してください。」

 

”えぇ。読み上げするのは頼みたいんだけど…ほらサポート。仕事でしょ?”

 

「ちっ、変に知恵付けちゃって小賢しいんだけど…まぁいいや、寛大な心で許してあげる。えーとなになに……ふむ。」

「うちらアビドス!学校存続の危機。ちょーヤバい。不良も襲ってくるしでマジ泣きっ面に蜂。そろそろ落ちそうだから、助けてちょんまげ☆……だってさ。」

 

”もう少し言い方何とかならなかったのかな…?”

 

 

あんまりな内容に、先生自身もメールの内容を確認する。だが先の読み上げは一見ふざけているようで要点は纏められており、送られてきたメールとの相違は無いものとなっていた。

しかしながらその本文からは、少女が適当に読み上げたものと違い、今にも切羽詰まった余裕のなさが窺い知れた。

その送られてきたメールに、シャーレが始動してから初めての書類以外の仕事ということで緊張していると、いつの間にか目の前に少女が移動していることに気が付いた。

 

 

 

「差し出がましいことながら、こちらの救援要請は早めにご解決なさるべきかと存じます。かように外部より助けを求める学園、ひいては生徒たちへ力をお貸しすること、それこそが私どもの本懐でございましょう。加えて、功績なき私どもにわざわざお送りくださったメールでございます。これを巧みに解決し、知名度向上への足掛かりといたしましょう。」

 

”うわ、急に真面目にならないでよ!?……まぁそうだね。生徒が助けてって言ってるんだ。言われなくても助けに行くさ。”

 

「出過ぎた真似をいたしまして、申し訳ございません。先生でしたらお助けに行かれると信じておりましたが、いざそのようにお言葉をいただきますと、自分の事のように嬉しく思います。……それでは救援依頼のございました場所までは、それなりの距離がございます故、物資と装備を整えてまいります。」

 

 

そう言ってテキパキと書類を片付け、どこで用意したかもわからないバカでかいバックパックに、水やら保存のきく食糧やらを詰め込めるだけ詰め込んでいく。まるでこれから過酷な登山でもしに行くような重装備ぶりにさしもの先生も困惑を隠しきれなかった。

 

先生からすれば、連邦生徒会のヘリコプターや電車、それが無理なら車を自身で運転して移動時間の短縮を想定していたからだ。

それに対してメイドの少女は明らかに徒歩での移動を前提としている。

 

 

 

”えっと…学校に行く…んだよね?徒歩だとしてもその量すごくない?”

 

「私としたことが、アビドス地区のご説明を失念しておりました。当該地区は原因不明の砂漠化により、マップデータが正常に機能しない可能性が高いと思われます。またその砂嵐が原因で、対策の施されていない乗り物ではどこまで進めるか不明でございます。」

「そのため、現状の私どもでは徒歩による移動しか叶わず、ある程度余裕をもって準備をしておりました次第です。ご不便をおかけいたしますが、何卒ご容赦くださいませ。」

 

”まぁ生徒の為なら火の中水の中、どこにでも行くから問題ないけどね。”

 

「最終的に、スカートの中まで行きそうな主人公みたいだな。キヴォトスのJKマスターに、俺はなるってか。やべぇ、こんな奴野に放っちゃダメだろ。汚らわしい。いざとなったらヴァルキューレより先に私が握りつぶしてやる。」

 

”ねぇ君、二重人格とかよく言われない?”

 

「は?私の事を遠回しに人格破綻者って言ってる?もぐよ?そのご子息様を。……普通に仕事として切り替えているだけだし。大人でも多少繕ったりするっしょ?あ、今まで働いたことないニートだったから社会経験皆無な糞雑魚無知だったら分かんないか?」

 

”なんかどう言い返しても負けになる未来しか見えない…!”

 

 

ふざけた言動をする少女だが、その用意は周到なもの。先生自身もそれを見て水や食料を準備しようとするが、止められてしまう。

曰く、貧弱な先生では重量がある物を背負うと余計に体力を消耗するからと言う。しかし何も持たないというのも外聞が良くないので、比較的軽量な衣類やタオル等を二人分持ち運ぶことにした。

 

……別にメイド服とか下着とか目に入ってないし興奮もしてない。するわけがない。

これは生徒の物。これは生徒の物……。

 

そんな精神的アクシデントを挟みつつ、先生は初の依頼に胸を躍らせつつアビドスへと出発するのだった。

 

 

 


 

 

 

はい。最初の運要素であり難関ポイントがきましたよ糞が。シャーレ奪還の時の様に、現場判断でどうとでもなる状況と違って、今回はこの広大な砂漠で銀行強盗が大好きな狼少女と、かち合わなければならない。勿論アビドスの地形はほぼ頭に入ってるから、真っすぐ向かうことは可能っちゃ可能。

 

しかし何故かは分からないけど、シロコっさんをパーティーメンバーに入れて訪れないと、ヘルメット団と間違われて撃退されたり、何故か生徒が校舎にいつまでも来なくて接触できなかったり、どこぞのホルスの警戒心が初手、天井突破してるせいでうまくシナリオが進まなかったりする。

 

つまるところ私たちは砂漠を歩き回り、野生のアビドススナオオカミが草むらから飛び出してくるのをひたすら待つという、運要素が絡む耐久プレイを強いられる。

一応、出やすいポイントはある。だけど運悪くすれ違い続けて時間がかかると、先生の命とアビドスが陥落する。

 

シャーレ奪還までは人やモノの動きはほぼズレが無いんだけど、それ以降の人物の動きには若干の差が発生する。アビドスに今の今まで一切の関与はないはずなのに、だ。

これを踏まえて、自転車ライダーが出てくるまで、適当に迷ったふりしてこの辺グルグルします。

 

尚、出会えなくてタイムオーバーになった世界もあったりした。マジ最悪。

序盤の運要素のイベントクリアしないとストーリー失敗とかどんなクソゲーだよってね。

それでもTSCよりマシって思うのは私がクソゲーに侵されているからかも。

 

まっ、その糞イベントも平均接触日数の5日目に入るんですけども。貧弱で雑魚雑魚な先生は早々にダウンして比較的涼しい木陰で日中は休んでいる。

私?私の身体は生物のそれではないので飲食や睡眠も最低限でいい上、汗の機能も任意だ。つまり問題なく活動可能である。念のため怪しまれないように昨日着替えて身体も拭いてやったぜ。

 

さーてさて。今回のクソイベはどのくらいかかるかな……っと噂をすれば!オラッ、ナメクジ野郎いつまで干からびてんだ!第一村人発見だぞ!

ポヤポヤした先生を叩き起こして、ロードバイクで接近する目標人物にタイミングよくあいさつする。

 

 

 

「ごきげんよう。」

 

「ん、ごきげんよう。」

 

 

此方を認識すると、律儀に同じ挨拶をしてくれる少女。

だが挨拶を返すという常識はあれど、足を止めて話を聞くほど親切と言う訳ではなかった。

 

 

「少々お待ちくださいませ、どうかお止まりを!お話だけでもお聞きいただけませんでしょうか!……待てゴルァ!!」

 

 

ここで逃がすと間違いなくシナリオ失敗となるため、無理やり通り過ぎた彼女を止めに入る。

王女のスペアとしての力を遺憾なく発揮し、高速で離れていくロードバイクの進路上に割り込む。

これには流石のシロコっさんでもブレーキを踏む他なく、なんとか捕まえることに成功したのだった。

 

 

「わ、びっくり。いきなり割り込んだら危ない。」

 

「大変失礼いたしました、こちらも些か切羽詰まった事情がございまして。アビドス高等学校という場所へ参りたく存じますが、道に迷ってしまった次第にございます。もしこのあたりにお詳しいようでございましたら、道案内をお願い申し上げたく。」

 

”突然ごめんね、私たちはシャーレって言う部活の人間なんだけど、この砂漠で道に迷っちゃって。”

 

「うん、そこなら私の目的地と同じだし、一緒に行く?」

 

 

よっしゃ、遭遇イベントクリアだ。一応経験ではあと3日猶予あったしここでの接触は及第点。

しかし遅くても早くてもこのイベントでは先生が歩く事が出来ない。大体熱中症で死にかけてるからだ。

ほんと先生はさぁ…ナメクジビンビン丸とかに名前改名したほうがいいんじゃないかってくらいよわよわ。これに懲りたら仕事の合間に運動とかしなよ。

 

しかし歩けない護衛対象を、そのまま砂漠に捨てていくのは本末転倒なので仕方なく、本当に仕方なくこの数日で軽くなったバックパックへ詰め込む。途中で落とすかも知らない可能性を嫌って、バックの上の方を閉じる。

 

すると中からギャアギャアと騒ぎ立てるみっともない大人の声が。これにはシロコっさんも眉間にしわを寄せたのでバックから大の男の顔だけを出すという、なんともシュールな移動方法になったのであった。

 

 

「本当にそれでいいの…?」

 

”…教師として、人生の先輩として教えてあげるよ。しょうもないプライドこそが、人を人たらしめるんだ。”

 

「そのようなお姿でかっこをおつけになりましても、些かみっともなく存じますが。」

 

”そう思うならもう少しマシな運び方無い?”

 

 

両手空いてないと何かあった時困るでしょうが…。ほらもう学校に着くし、あらぬ噂がたっても良くないから上閉めるのだ。大事な先生はしまっちゃおうね~。

 

先生と5日間遭難したのにあら不思議。シロコっさんと合流したら30分で付きましたとさ。はぁーあ、マジ砂まみれ。なんもかんもすぐ死ぬ先生が悪い。略して寿司千。おいしそう。今度驕れや。

 

先を行く狼少女の後ろをストーカーして、無事に対策委員会の部室に到着。

中に居たのは記憶通りのメンバー。ん?いやおじさんいないわ。いや本物のおじさんならバックの中に居るけどもねー。

 

そうじゃなくてホシノさんが居ない。ここもいたりいなかったりでランダムだけど、本当にいないことは稀だから、多分近場でお昼寝してるでしょ。

うへぇ~、私も真昼間から惰眠貪れるほど精神的に平和になりたいよ~。当の本人は内心平和ではないんだろうけども。

 

 

 

「ただいま。」

 

「お帰りシロコせんぱ……メイド?」

 

「わぁ、もしかして転校生さんですか?」

 

 

各々様々なリアクションを取る。そのどれもが歓迎といった様子ではなく、どちらかと言えば困惑が強く見えていた。

 

まぁそうだよね、シャーレに救援依頼出してから5日も経過してるし、先生はバックの中だし、メイド服の誰よりも小さい少女が連邦生徒会の遣いだなんて普通は思わない。

しかしいつまでも挨拶をしないのは立場上マズいので、先生inバックを床に置いてからとりあえずのあいさつをする。

 

 

「はじめてお目にかかります。私は連邦捜査部"シャーレ"より参りました、藤城アヤと申します。此度は支援要請をいただきましたにもかかわらず、到着が遅れてしまいましたこと、深くお詫び申し上げます。」

 

「わぁ☆支援要請が受理されたのですね!よかったですね、アヤネちゃん!」

 

「はい!これでしばらく何とかなりそうです。」

 

「へぇー、こんな小さい子がねぇ。こんな大きなバック抱えてくるくらいだし、大変だったでしょ。って重!何入ってるのよこれ?」

 

「道に迷ってたみたいだから、水や食料、弾薬だと思うけど…あ。」

 

 

そん所そこらではまずお目にかかることの無い容量のバックに、興味を示す猫耳の少女。

話をするために邪魔なそれを隅に寄せようとした彼女だったが、あまりの重量に中身が気になり、許可を得る前に開けてしまう。

―――干からびそうな大の大人が体育座りでスンスン泣いているバックを。

 

 

「きゃぁぁぁぁぁあああああぁぁあああ!!!!????」

 

「「「!!??」」」

 

 

結果は絶叫。あまりの予想外に腰を抜かし、尻もちをついてしまう。

他の3人…シロコだけは少し構える事が出来ていたため極端な反応は示さなかったが、何も知らない二人も釣られて椅子を倒し立ち上がってしまう。

 

 

「申し遅れました。本日こちらへ参りましたのは私一人ではなく、シャーレの責任者である先生も同行しております。」

 

「はっ、はっ……!だ、だからってなんでバックの中に居るのよ!危うく心臓止まるところだったんだけど!?」

 

”こんにちは…シャーレの先生だよ。よろしくね。

 

「いやぁぁぁぁ!?動いたし喋った!?怖い怖い!この大人怖い!ねぇ今からでもスコップで埋めない!?」

 

”酷くない?”

 

 

仕方ないとはいえ、あんまりな扱いを受ける先生と、もはやパニックになって収拾がつかなくなる少女。他3人は間近で見たわけで無いので比較的冷静だが、パニクる生徒を落ち着かせる事が出来るほど余裕はなかった。

しかしこの学校にはどのような状況であっても、後輩を、仲間を守る絶対的な天敵がいた。

 

 

「セリカちゃん大丈夫!?……!誰だお前。」

 

 

ぎゃぁぁああああホルス!!すいません何でもするので許して!その顔まじトラウマぁ!

 

 

 

「ひぃ……!は、はじめてお目にかかります。まず申し上げておきますが、こちらに敵意は一切ございません!先ほどの悲鳴も、こちらの不手際により引き起こしてしまったものでございます!驚かせてしまいましたこと、深くお詫び申し上げますぅ!」

 

「……言い訳はいい。誰かって聞いてるんだけど。」

 

「し、失礼いたしました。私、連邦捜査部"シャーレ"より、こちらへの支援依頼をお受けし参りました、藤城アヤと申します!」

 

”私も同じくシャーレから来た先生だよ。私がバックの中で丸まっていたから、彼女を驚かせてしまっただけなんだ。驚かせてゴメンね。”

 

「……??…………???」

 

 

 

やっべぇ、初手からやっちまったかと思ったじゃんね。素で先生紹介するの忘れてたわ!

案の定、後輩のガチ悲鳴ですっ飛んできたホシノさんと、最大級の敵対からスタートするところだったよ。

先生の訳わからん事情説明でフリーズしてる所に後輩たちの事情説明で敵じゃないってわかってもらえたけど。勿論、味方だとも思ってないっぽいけど…。

 

ホルスのネーちゃんと敵対するとアビドス攻略が死ぬほどきつくなるし、万一何とかなっても後で詰む。私は敵対視されてても問題ないけど、先生だけは他の大人と違う、絆を育める人間だと認識してもらわないといけない。

 

この人、重要人物の癖に攻略難度めちゃ高なんだよね。まーじここで何度詰んでやり直したことか。まぁ、先生の事信用したら後はおまけ特典いっぱいで、難易度に見合う報酬と追加得点あるんだけどね!オラッ堕ちろオルァ!さっさと先生大好きガチ勢になるんだよ!

 

まじホルスにボコられるの勘弁……ガチってボコられてるからトラウマなんだよぅ。

 

 

 

 

「うへ……つまりおじさんの早とちりと…。」

 

「ま、まぁそうなる……のかも…?」

 

 

ガチホルスモードの桃色を何とか落ち着かせて、最近のデフォルトのおじさんモードになる事暫し。事情の説明と、なんもかんも先生が悪い事を教えて物資の受け渡しをする。

それでも内面の警戒心は一切薄れてはおらず、後輩たちに悟られないよう猜疑心を向けてくる。ひぃ…まじピエン。

 

まぁ、ファーストコンタクトが最悪だったし、仕方ない。いきなり襲い掛かってきたり、先生を排除しようとしなければ、とりまOK。

ほら、そんなに警戒してると胸もないのに肩凝るよ?胸ないのはこのボディも一緒だったか。はっはっは。口に出したら殺されそう。……でも先生はロリコンだからモーマンタイ。

 

そんなこんなでおじさんをおじさんにしていると、来ました。社会の屑共が。

こいつらの襲撃時刻と場所はほぼ変わることがなく、クルセイダーの時みたいに罠ではめてもいいけどメリットが薄い。

 

理由はいくつかあるけど、その中で大事なのは先生の指揮経験の向上と、校門近くで罠を設置していたらまず間違いなく、ホルスレーダーに引っかかるからだ。

現状、先生は奪還作戦の時の4人しか指揮したことがないペーパーティーチャー。

 

これから先、数多の生徒を指揮して難題をクリアして行かなきゃならないのに、肝心の先生のレベルが足りなければ突破できない”詰みポイント”が出てくる。常に私が近くにいればよいのかもしれないけど、あくまでも私はこの世界の住人ではない。だからなのか、どうしても各生徒の持つ神秘と言う力に対して、押し負けてしまうことがある。つまり明確に格上と言える相手が結構いる。

ホシノさんがいい例だね。くそが。

 

―――だから頑張ってね、私のかけがえのない先生(オモチャ)

 

 

 




補足

主人公ちゃんは経験とフィジカル一辺倒なので、各校の最強および準最強クラスは総じて苦手。
根は神の化身故に弱い者いじめは好きだが、イジメられるのは嫌いな屑。
決して弱いわけではないのだが、無傷で勝てない相手には苦手意識を出します。
「単純な」戦闘能力では、この世界でのシロコ以上、ワカモ未満。つまりサオリと同等くらい。あーバニタス。
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