化身は恩に報いるために繰り返す。   作:つゔぁい

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アビドス絶対守るマンがメイン


第3話 暴力は人のために…なる事もある。

”ねぇ、アヤ。君って本当はすごく強かったりしない?”

 

「私はあくまでも銃撃戦は不得手でございます。守ることの方が得意でございますし、それが私の務めでございますので。」

 

”まぁ言いたくないなら別にいいけど…戦車吹き飛ばしたのもどうやったか教えてくれないし。”

 

「何それ気になる。」

 

 

対策委員会の4人を指揮して、身の程知らずどもを蹴散らした帰り道。

決して厳しい戦いではなかったと言えど、一切戦闘に関与しようとしない生徒に疑問をぶつける。

アヤからすれば、あくまでも嘘を言っているつもりはないのだが、やはり側面とはいえクルセイダーの装甲を()()ぶち抜いた実績は大きかった。

また、その言葉によって戦闘民族の気質があるシロコの興味を大きく煽った。

 

 

「…おじさんもその話気になるなー。戦車の装甲を抜くって結構大変だしねー?」

 

 

ぐっ、この桃色……自分にはできないって決して言わないあたりが、怖いんですけど…!

警戒心の表れなのか、上手く話に乗って私の戦闘能力を図ろうとしてるのはバレバレだし?

もし何かあったら、自分一人で私一人を制圧できるか計算してるんでしょ?

はは、残念だったね桃色のホルス。割と余裕で出来るよ。ふーんだ…。

 

 

「それは秘密にございます。できる女というものは、秘密の一つや二つ持ち合わせているものでございますよ。」

 

「ふーん…。」

 

「じゃあ私から質問いいですかー?アヤちゃんはどうしてメイド服を着ているのでしょうかー?」

 

「あ、それ私も気になってた!」

 

 

若干剣呑になったホシノさんの様子を察してか、ノノミさんが上手く話題の操作を行う。

 

メイド服を着てる理由ねぇ…。勿論理由はある。身分を偽るために、奉仕するものの姿形である方が神名を悟られにくくするため。私の事を知っているのはこのキヴォトスで出来るだけいない方がいい。知られたからと言って何がどうと言う訳ではないけど、名を知られるのは信仰の対象となった時だけでいい。

だがそんな私を敬う訳でもなく、信仰するわけでもないのに、神名を知っているアバズレがいる。

 

あの女…まるで全てを知ったような顔しやがって。全を知る者は世界に一つだけでいいというのに、私を憐れみの表情でいつも見やがる。実に不愉快だ。

私はその女と不本意ながら同じ組織にいて、その女と同じ制服に身を包みたくなかっただけだ。

 

思い出すだけで腹の立つ女だけど、彼女以外に本当の事を知られるつもりは微塵もない。だから適当に答える事にした。

 

 

 

「それは勿論、ご主人様にご奉仕申し上げるためでございます。現在の主にございます先生のサポートを十全に行い、その尊き御行いを間近で拝見できることこそが、私の幸せでございますから。」

 

「へぇ~、そうなんですね!確か、他の学校にもメイド服を着用した生徒がいると聞いたことがありますし、意外とよくある服装だったりするんですかね~?」

 

「………。」

 

”えっ、()()()?”

 

 

ギョワァァァ!!ホシノさんの目つきが鋭くなった!嘘だってバレたかも…?ちょちょちょ、この流れは良くない!ただでさえ疑われてるのに、些細な嘘でも、嘘とばれるのはヒジョーにヤバいって!あの無慈悲で冷酷なホルス、殲滅のSG:無限装填編はこりごりなんですけど!?

 

先生も何かに気が付いたような表情して…あ、違うわこれ。いらん妄想してるだけだ。こっちの気も知らないで鼻の下伸ばしやがって!

 

 

「うぎ…た、確かに彼女たちの影響もございますが、私は元々トリニティにて使用人を務めておりました。その名残でございます。」

 

”あー、確かにそんなことも言ってたっけ。”

 

「あー、確かに仕事着ってなんか愛着わくの理解できるかも…。」

 

 

丹碧の眼光に終始ビビりながらも、なんとかそれっぽい理由を口にすると、同じ()()()を持っているセリカさんが擁護に回ってくれた。

すると、先生と彼女の納得した口ぶりもあってか、真偽を見極めようとするホルスの圧が和らぐのを感じた。

 

あーもうまじ帰りたい。帰ってソラちゃん弄り倒してからポテチ爆買いして、またソラちゃん弄って、ベットでゴロゴロしながら暴食したい。いっそこのスケベ野郎見捨てて帰っちゃおうかな…ダメかな?ダメかも…。

どうせこの後カチコミしに行くだけだし、ヘルメット団相手に苦戦することはない。でも先生はそんな些細な事でも死ぬ。

 

だからこそ、その可能性を少しでも潰すために対策委員会、ひいてはホシノさんと仲良くしなきゃならないのに、どうもうまくいかない。私が苦手意識全開にしているせいで、選択は誤るし、そのせいで彼女の疑心が加速する。

 

だけど彼女は…彼女にだけは私の事を悟られる訳にはいかない。半端に聡いせいで、疑心を解くために近寄りすぎれば、内に秘めた太陽に私もこの子も焼かれてしまう。

知りすぎてはいけない。()()()()なんて知ったら、彼女はきっと止まる事が出来ないから。

 

―――実際にそれで望まない犠牲を沢山見てきたから。

 

結局のところ、ホシノさんには打ち解けることは出来ないし、一定以上仲良くなるわけにはいかない。彼女の信頼を勝ち取るのは私であってはいけない。それは私の役割ではないからね。

 

そんなことを考えながら部室に戻るのだった。

 

 

 


 

 

 

変わらぬ日常。今日もいつもと変わらず、昼寝をしていた最中現れた怪しい二人組。

最初はかわいい後輩の悲鳴で敵だと思った。いや、味方であるかは怪しいから、今も判断しかねている。

 

そんな後輩に悲鳴を上げさせた2人は連邦生徒会の人間だった。なんでも支援に来たのだとか。

それなのに、私はアヤネちゃんがダメ元で送ったメールを受けて来た二人に対して、その支援を素直に喜べないでいる。

自分の性格が心底嫌になる。今更連邦生徒会なんて信じられないからだ。

 

一人はなんかヘラヘラして薄っぺらい感じのするヘッポコそうな大人。()()()()でも、まだあいつの方が「デキる」大人だと感じてしまう程に。…いい意味で捉えれば脳味噌足りなさそうだから、人を騙すことには向かなさそうといったくらいか。

 

問題はもう一人の少女。自分と同じかそれより低いくらいの背丈に、常識的にあり得ない量の物資を運んで、数日も過酷なアビドス砂漠を彷徨っていたという圧倒的なフィジカル。

裏表のなさそうな人当たりのよい印象の先生とは逆に、人当たりは良さそうなのに嘘で塗り固められていると感じる矛盾。

 

後輩たちは感じていないかもしれないが、このメイド服の少女からは危険な香り…本能的なものだろうか。この少女からは()()()()。そう感じさせる何かがあった。

現にこの少女は私が凝視していることを知ってか知らずか、目が合ってはすぐ逸らして、私から離れようとしている節がある。

 

ファーストコンタクトで怯えさせてしまっただけかと思ったが、戦車を両面ぶち抜いて涼しい顔ができる人間が、あの程度で縮こまる訳がない。

だからこそ、その秘密を少しでも暴くために質問をしても、丸わかりの嘘や、はぐらかしばかり。

何をそこまで頑なに隠しているのだろうか。それが余計に私の猜疑心を加速させる。

 

―――もしアビドスに。かわいい後輩たちに害成す存在なら…私は。

 

そこで丁度、彼女の事を試す事が出来るかもしれない妙案を私は思い付き、そのまま提案する。

 

 

 

「ヘルメット団のアジトを襲撃する前にさー、アヤちゃんの実力を知っておきたいんだけど、少しいいかなー?」

 

「わ、私の実力でございますか…?」

 

「そうそう。いくら守りに徹してくれてるとは言ってもさー、その実力が分からないと安心して任せられないじゃない?助けてもらうのに恩知らずかもしれないけど、肩を並べて同じ戦場に立つなら最低限は知っておきたいかなって。」

 

 

ああ、私は嫌な奴だ。彼女も仕事とはいえ、せっかく手を差し伸べてくれているのに、言外に信用できないと伝えている自分は最低の人間だ。

他人の厚意を、そのまま受け取る事が出来なくなった自身の厚顔無恥さに反吐が出る。

 

それでも、もう二度と失わないために、自分の小さな体で大切なものを守るために、リスクは最大限減らす。こんなやり方しか私は知らない。

 

そんな最低な提案だったが、彼女の悉くに興味を惹かれている後輩たちも好奇心から賛同の声を漏らす。

 

 

「ん、私も気になる。」

 

「た、確かにこれだけの支援物資を運んでくれた方ですし、個人的にちょっとどれくらい凄いのか興味あります。」

 

「ええ?今から…?ま、まぁ気にならないと言ったら嘘になるけど…。」

 

「デキるメイドさんってロマンありますよねぇ~。私、気になります☆」

 

 

後輩たちの声に、心なしか泣きそうな顔しているように見えるメイド服の少女。

すぐに返事がない辺り、もしかしたら何とかして躱そうとしているのかもしれないが、運は彼女を味方しなかったらしい。

 

 

”それは確かに一理あるね。私もアヤの力がどのくらいか分からないと、君たちの安全を見誤るかもしれない。だから本気とは言わないけど怪我しない程度に見せてくれないかな?”

 

 

泣きそうな仏頂面という何とも矛盾した印象を受ける彼女だったが、流石に場の空気と上司である先生の言葉に逃げることも出来ず、了承するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

場所を部室から校庭に移して対峙するはメイド服の少女。

本来ならばさっさとヘルメット団のアジトに襲撃しに行くべきなのだが、せっかくのチャンス、少しでも不安要素を取り除くために向かい合っていた。

 

 

(見た所、彼女の武器はオーダーメイドかな?見たことがない少しゴツめのHGが一丁…いや、スカートの中にも何か仕込んでる。同じ物かどうか分からないけど、もう1丁あるかも。)

 

 

相手の実力を、その見た目から少しでも推し量るために観察する。

しかしそんな戦力分析は、先生の一言で無駄になってしまったのだった。

 

 

”その銃ちょっと前に貰ったって言ってたよね。ちゃんと撃てるの?実は観賞用だったとか恐ろしいこと言わないよね?”

 

(は?…ちょっと前に、()()()??それでいて腕に覚えがある人間特有の雰囲気。銃撃戦は苦手と言っていた本人が、慣れ親しんだ愛銃ではなく、最近手に入れただけの使い勝手の知らない銃で戦おうとしている?)

 

 

 

―――舐められている。

 

本気でそう思った。もしかしたら隠してある方が愛銃という可能性もあったが、それにしたって最初から使わないのは、どう考えたって実力を見せるつもりがない証拠。

確かに彼女とは初対面であり、互いの実力を知らない。だからなのかこの程度で問題ないと考えているように見えた。

だが、私はそれなりに実力があると自負している。こんなふざけた舐められ方は初めてだった。

 

あくまでもこれは実力を把握するための、云わば親善試合。本気になる事はない。

しかし最大限警戒していたホシノにとって、その行動は小さなプライドを傷つけた。

 

 

”ルールは先にダウン、もしくは膝を突いたりギブアップしたほうの負け。これはアヤの実力を見るためだけだから、互いに怪我しないようにね。―――では、始め!”

 

 

開始の合図とともに、私は盾を構えて突撃する。頭に血が上っている自覚はあるが、自慢のSGの射程に入れるためだ。

それに対して彼女はHGを両手で構えて連射する。勿論そんな正面から飛んでくるだけの弾丸が私に通用するはずもなく、盾に当たって甲高い音を鳴らし、どこかに跳弾する。しかしその衝撃に若干の違和感を覚える。

 

 

(……?なんだ今の?発砲音は小さくて分かりにくいけど、銃の見た目と、薬莢の種類から恐らく50口径。だけどあの弾丸にしては衝撃が()()()()?)

 

 

勿論、直撃を食らえばダメージになるが致命傷にはなりえない。

想定していた衝撃が無かった事が気になったが、今は戦闘中。すぐに今考えても仕方ない事を思考の隅へ追いやり、十分な接近を確認して銃を構える腕を盾で跳ね上げ、射撃をする。だが跳ね上げた盾に足を乗せられ、飛び退いて避けられてしまう。

 

距離を取って俯いている彼女の表情は分からないが、先ほどの避け方がマグレでないとその雰囲気が教えてくれる。それによって確信する。後輩たちより強い、と。

 

その後も何度か近付いては逃げられ、近付いては逃げられの繰り返しで、互いに有効打を与えることなく時間だけが経過していく。

そんな時間の無駄に、イラついてつい挑発をかけてしまう。

 

 

「逃げ回ってるだけじゃ、実力は分からないよー?先生を守るんでしょ?逃げに徹しても危険は排除できないとおじさんは思うなー?」

 

 

安い挑発。だがそれなりに効果があったようで、逃げに徹するだけだった少女の雰囲気が変わるのを、その場にいた全員が感じ取った。

 

 

 

 

(これで少しでも実力が見れればいいけど…ここまでして何も変わらないようなら、それまでってことで諦め―――っ!)

 

 

目を離したつもりはなかった。だがそれなりの距離にいた少女が、今は目の前で拳を振りかぶっている。考える時間もなく、経験から体が勝手に盾を私の体と彼女の拳の間に割り込ませる。

だが舐めていたのは自分の方だったかもしれないと、ここでようやく分からされてしまう。

あの重量の物資を、一人で長時間運んだ体格に似合わぬフィジカル。それが炸裂すると同時、踏ん張りがきかず吹き飛ばされてしまう。

 

 

(―――ぐっ…!すごい重さ…!なるほど、銃に拘りがないのはそうゆう事だったんだ…。)

 

 

続く追撃。しかしそうと分かれば、そう踏まえた上で受ければいいだけの事。続く2撃目はタイミングを合わせて難なく受け流す。流れるように蹴り。これも上手く受けるが、蹴りの方がやはり威力が高くやや態勢を崩す。

ここに来て私は本来の目的を忘れて、自身のスイッチが切り替わることを自覚した。

 

この瞬間からホシノのステージは1段階上に上がる。

 

崩された態勢に逆らわず、右手の愛銃を手放す。そして衝撃をそのままに一回転して裏拳を放ち、元の位置で愛銃を手に戻す。これには蹴り抜いた態勢もあって受け身を取れず直撃が入る。

しかしこれもまた違和感を感じる。手応えは確かにある。だが拳に伝わるその感触は人を殴った時のそれではなく、車でも殴ったのかと錯覚するほどの重量感。

 

呆気に取られていると、彼女は再び拳を振りかぶる。だが今度はフェイント。右手の拳銃を突き出し、私の顔面目掛けて発砲してきた。だがその程度の攻撃に当たる私ではなく、銃口すれすれで回避してからカウンターを決めるべく、彼女の顎下へと愛銃を滑り込ませて発砲。

 

結果は直撃。そのまま後ろに倒れていく彼女を見て、好機と捉えて足を振り上げるが―――。

 

 

”ストップ!やめ!!”

 

「ホシノ先輩ダメですー!!」

 

 

突然の大声に驚いて本来の目的を思い出す。しかし足を止めることは出来ず、倒れた彼女の顔面横に何とか足をずらして綺麗な校庭に穴を穿った。

 

見れば彼女のヘイローは消えており、目を回していた。明らかに戦闘不能であることは誰の目から見ても明らかだった。

いくら戦闘でテンションが上がり、久しく使うことの無かったギアを使い本来の目的を忘れていたとしても、これ以上はダメだ。あのまま足を叩きつけていたらと思うとゾッとしてしまう。

これには止めてくれた先生と、ノノミちゃんには感謝しないといけない。

 

しかし、この結果には拍子抜けしたと言わざるえない。

何故か。それは彼女の纏う強者特有のそれ。あれは他者相手に、本気を出せばどうとでもなるという余裕が感じ取れた。だが蓋を開けて見ればこれだ。当たり所といえばそれまでだが、たった2発の直撃で失神してしまった。セリカちゃんでもこれくらいは涙目で耐えるのに、あまりにも呆気なさすぎる。

 

 

(実力を見誤った?私が?けど立ち振る舞いや、滲み出ているソレは、疑いようもなく強者のものだった。私の深読みのし過ぎ……?)

 

 

どうにも釈然としない。しかし、SGのクリティカルヒットによって、涙と鼻水と砂で女子として同情してしまう程の酷い顔の少女を見て、警戒していたのがバカらしく思えてしまう。

 

 

”ふぅー、良かった良かった。アヤ生きてる?”

 

「気絶してるだけですねー。よっぽどいい所に入ったんでしょうね☆」

 

「流石ホシノ先輩。気絶した相手にとどめ刺そうとするなんて、そこに痺れる憧れる。」

 

「ごめんごめん。ついヒートアップしちゃった。」

 

「こっちまでヒヤッとしたわよ…にしても強いんだ、この子。」

 

「あの…アヤちゃんの顔気にする人はいないんでしょうか…。」

 

 

残念な顔を綺麗に拭いてあげるアヤネちゃんを横目で見ながら、自身の失敗を悟る。

これでは胡散臭いからと言って、恩人を一方的に痛めつけたに他ならない。

彼女の隠していることは分からない。でもだからと言って難癖付けてボコっていい理由にはならない。私だって言いたくないことの一つや二つある。そんな当たり前をどうして思い出せなかったんだろう。……ほんと、嫌になる。

 

結局分かった事なんて、彼女が銃撃戦は不得意と言った事に嘘はなく、体術が主体であるということだけ。まだ何か隠してる戦い方があるような気がしないでもないけど、それを追及したところで見せてはくれないだろう。戦車をぶち抜いた攻撃ってのも分からず仕舞いだし。

 

 

「うーん、でも困りましたね。気絶しちゃいましたし、ヘルメット団のアジト襲撃は中止でしょうか?」

 

”いや、大丈夫だよ。アヤには少し休んでいて貰おう。自分が寝てる間に仕事が進んでたらビックリするよきっと。それにこうなったのは秘密主義が過ぎたからだよ。全員が全員、信用しろとは言わないけど、仲間くらいは信用してもいいと思う。”

 

「―――っ!」

 

「…なんか先生私怨混じってるように聞こえるのは気のせい…?」

 

 

知ってか知らずか、先生の言葉が私の心にチクリ刺さる。……この大人、言動こそ薄っぺらいけど要所要所で的確な事を言う。もしかしてその阿保面も計算の内ではないかと思えてきた。

仲間を信用。確かにそうだ。もしかしたらこの大人、「デキる」大人なのかもしれない。先生の評価を上方修正する。

 

 

”キノセイダヨ。仕事中、ヒーコラ言ってる私の前で堂々とゲームしたり、映画見てたりして気が散る行動してるのにイライラしてて、今少し気がスッとしてるとかそんなことないヨ。”

 

「この子もアレだけど先生も中々の屑じゃない…。」

 

「…じゃあ早い方がいいと思うし、今から行く?」

 

「そうだね、おじさんの我儘で時間使っちゃったし、なるはやで行こっか?アヤネちゃんには悪いけど、この子をお願い。」

 

「はい、大丈夫です。お気をつけて。」

 

「ん……場所は30キロくらい先だから、走れば日が暮れる前に戻ってこれる。」

 

”……え゛?”

 

「ほら先生も大人でしょー?頑張ってよね~。おじさんも頑張るからさー。」

 

”うそでしょ!?こんな熱い場所で30キロ往復マラソン!?死んじゃう死んじゃう!ねぇやっぱりアヤ起こしていかない!?”

 

「うーん、これは紛うことなく屑の発言。」

 

「このくらい、いつものライディングに比べれば楽勝。ほら早く行こう。」

 

”うぁぁぁぁぁなんでぇぇぇぇえ!!”*1

 

 

 

号泣する大人にドン引きしながら移動を開始する私達。少し前まではいいこと言っていたのになんて情けない事だろうか。

 

私の中の先生評価はがっつり下がるのを感じた。

*1




趣味で書いてたら長くなったみょん。

補足

銃撃戦「は」そこまで得意ではありません。嘘は言ってないけど本当のことも言わない。
体術もメインでは無かったりする。

Q:
体重が重い?

A:
肉体として機能しており神秘が宿ってるアリスやケイと違ってナノマシンの集合体だから金属ミチミチ。そりゃあ重い。具体的な体重?女の子にそれ聞くのか?死ぬぞ。

Q:
アリスより小さい?

A:
耳と尻尾をつけ足してる分、身長減。
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