艦これ学園。風変わりな名前の小、中、高、大学まである学園である。そこで今日から寮暮らしすることになった提督。高等部である。
「へぇーなんかホテルみたいだねー」
幼馴染の舞風が寮を見上げて声を上げる。
「ゴルフ場のホテルにしか見えないけどな」
「ほ、ホテルはホテルじゃん!ていうかゴルフ場のホテルなんて場所によってスペック違うよ!」
「で、寮母さんはどこ」
提督が言うと舞風はきょろきょろその辺を見渡す。
「うーん…会ったことないから分からないなぁ…」
「あのー…もしかして艦これ学園に今年から入学される方ですか?」
後ろから声を掛けられ二人が振り返ると着物を着た女性が立っていた。
「は、はい…舞風です!」
「バカお前簡単に人に名前教えちゃダメだろ…」
「ほえ?なんでよ提督」
「今のわざとか?わざとだよな?」
すると、クスッと笑ってその女性は言った。
「大丈夫ですよ。私は艦これ学園寮の寮母、鳳翔です。よろしくお願いしますね二人とも」
「はい!よろしくお願いしまーす!」
「提督です。よろしくお願いします」
「ではさっそく中を案内しますね。あ、その前に荷物を置いてきちゃいましょうか。舞風さんが205、提督くんが306号室です。鍵は空いてますからさっと置いてきちゃってください。私はここで待ってますから」
言われるがまま、二人は部屋に荷物を置く。基本的には和室で、床は畳で出来ていた。提督は一周部屋を見渡すと、鳳翔を待たせてることを思い出し、すぐに戻る。
「お待たせしました」
「いえ、そんなに待ってませんよ」
「すいませーん!遅れましたー!」
「舞風さんも慌てなくて大丈夫です。では中を案内しますね」
で、風呂場やら食堂やら洗濯機やらを案内された。
「お二人は明日から入学式ですよね?」
「はい!」
「では今日は歓迎会ということでみなさんで食堂に集まってもらいましょう」
「本当ですか!?」
「えぇ」
で、やったー!とくるくる踊り出す舞風。それを横目で見つつ提督は言う。
「いや、俺はいいです。眠いんで」
「そう、ですか…?残念です……」
ショボンとする鳳翔。
「えーなんでよ提督ー!」
「バカお前俺がそんなところに行ったって空気悪くするだけだろ。だったら俺は参加しない方が…」
「鳳翔さんただいまー!」
元気に走ってきて鳳翔に抱き着く四人の女の子。
「おかえりなさい。暁ちゃん、響ちゃん、雷ちゃん、電ちゃん」
「鳳翔さんこの人達はー?」
「今日からこの寮に住む高等部の子達よ」
「ふーん…」
四人はジロジロと提督を見る。
「私は雷!中等部一年生よ!」
「……あ、俺に言ってる?」
「当たり前じゃない!」
「響だよ」
「暁よ、一人前のレディーとして扱ってよね」
「電なのです!」
と、四人は自己紹介。若干、困惑してる提督に鳳翔さんがそっと耳打ちした。
「ごめんなさいね。中等部の子達なんですけど、この寮に男性は提督くんしかいないものだから…」
「は?いまなんて…」
提督は聞き返すが、鳳翔さんはすでに四人の相手をしている。
「はいはい、続きは歓迎会でね。早く部屋に戻りなさい」
てなわけで、強制的に歓迎会に参加する羽目になる提督だった。