UNDEADRainbow 13人の新たな否定者   作:ssを読む程度の能力

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今度こそ描くぞ!


不運と不死と不助(前編)

「…これは私たち4人の友達としての証だよ!歩夢ちゃん!」

 

 

 

「見てみて!キャベツやきゅうりめっちゃおいしそうに食べてるんですけど!」

 

「ありがとう高咲侑ちゃん!じゃあこの子は私の名前をとって…あゆぴょんね!」

 

 

 

           「きゃあ!あゆぴょんが川に流される!!」

 

 

 

「ガボボ…足つった…溺れる…!」

 

 

 

「あゆぴょん!侑ちゃん!私の腕につかまって!……え?腕が透けた…?」

 

 

 

『 助けられなかったじゃん!人殺し!あゆぴょんと侑ちゃんにはもう永遠に会えないの!?歩夢の人でなし!明日からこいつと一緒にいると思うと…あ〜!寒気と吐き気がするわ!』

 

『私たち今日から…いやもとから友達じゃなかったね!』

 

    『うちの娘をよくも殺してくれたわね!』

 

 

 

『三人とも落ち着かないか!このコを責めても何もならないぞ!』

 

 水の中へ淡々と沈んでいく…

 

「ごめんなさい!ごめんなざい…ごべんな…」

 

 

 

 「……はっ!」

 

そこで上原歩夢は目を覚ました。

 

寝ることを避けていたという証拠らしき目の下はものすごい隈ができている。もう何年目だろう。友達を見殺しにしてしまった夢を毎日の様に見てしまう。

 

上原歩夢「家で寝ても電車の中でも学校でも観ちゃうんだよね…あの日の夢夢。」

 

霧がかかった森の中。彼女たちがよく遊んだと言われる公園の奥にある雑木林。

 

 

上原歩夢「夢…か…。なんでおさななじみと4人の友達の証のウサギ殺しておいてのうのうと生きてるんだろうね。人殺しの私が。じゃあ…死にに行くか。」スタスタ

 

 

 

歩夢は手に持っていた綱を、立派な楠の木の枝にくくりつけ、頭1本分がはいるように輪っかをこしらえる。

ご察しの方もいるだろう、首つり自殺をするつもりだ。

身を隠すなら森の中(意味が違うよ)

彼女は死ぬならば今はもういない大切な友人との思い出がたくさん詰まった場所としてこの町外れの公園を選んだ。

 

 

 

歩夢「二人が天国なら私は…地獄が辺獄がお似合いだなぁ。」脚立のうえに乗って首を吊ろうとしたその時…

 

 

???「どうせ死ぬなら…俺を満足いく殺し方で死なせてからにしろ。女。」

 

 

     バァァァァァンッ

 

 

 

  銃声音が響いてロープを括られた木の枝に皸が入り歩夢は受け身を取ることができずに尻餅をついた。

 

 歩夢「いったぁぁぁ〜!あれ?私生きてる!」

 

 

???「なんて金運に恵まれてるんだ俺は!今日は二度もついてるぜ!不幸に続いて不助も捕獲!」

 

 

 

歩夢が空を見上げると…満月に照らされる人間のシルエット。筋骨隆々の男性のようだった。

 

 

見たところ、黒い日本刀を背中に背負って勇ましい

 

そしてその男は背負っていた刀でなんと自分の首を切り裂いた。

歩夢「自、自害ぃ!?」

男は自分の髪をガシッとつかんで歩夢の元へ威勢よく構えて放り投げる。

歩夢「いやぁぁぁ!ゾンビが接近してくるぅ!こないでぇ!」

足がすくんで動けない中、なんとか這いながら後ずさりして、近くの木にしがみつこうとしたが…なんと大木に触れることが出来なかったのだ。

 

 

減り込んだ大木に突っ込んだ全裸男の首は逆方向に回転して男の胴体へと着地する

 

歩夢「ゾンビ!ラジコンゾンビだ!近頃のラジコンってゾンビ型もあるの!?」

 

全裸男「ゾンビだと!」

この三文字が男の癪に触ったらしい。

ノシノシと早足で歩夢に食いついてきた。

 

全裸男「俺をあんな腐った連中と一緒にするなぁ!俺は…不死(アンデッド)だ!」

 

上原歩夢「え?ゾンビも死なないから不死なんでしょ?どう違うのよ!」

 

 全裸男「ゾンビは肉体が腐る!俺は腐らねぇ!腐ったこともねぇ!わかったか!お前…体をささえたり助けようと掴んだものに実際触れられない、掴んだものがお前の体から空気みたいにすり抜けてしまうというところを見ると…不助(unhelper)だな。」

 

 

歩夢から放たれる(頭イカれてんじゃね?)とでもいうような視線。よくよく見たらこの男、この寒い中スッポンポンの全裸だし変なことばかり言うし…体を刻んでも生きているし自殺の邪魔されるし。

 

歩夢「疲れてるなら寝たほうがいいよ、叔父さん」

 

全裸男「お…叔父…まぁ、ゾンビと言われるよりはマシだ。今からお前を拉致る。不助の否定者が本当なのかどうか!」

全裸男が足の甲を日本刀でさばいたことにより脚部から大量に出血が発射。

 

男に抱きかかえられ、歩夢は再び宙を舞った

 歩夢の視線と大木の先が同じ位置にある。上からしか見えない雲が見える。迫力のある風圧とダイナミックな森林の風景に歩夢は目を回した

 

 

歩夢が目を覚ますと…廃病院の中。あちこちのコンクリートが傷んでいて今にも落ちてきそうで、おっかない。

 

 

???「え、あなたも捕まえられたの?」

 

第三者の声。歩夢の視線先にはニット帽子をかぶった女子。見たところ同じ年齢層みたいだけど…あの全裸男おじさんどれだけ女の子に手を出してるのよ!最低!

 

???「お互い大変なことになりそうね。私は出雲風子。宜しく。」

 

頬を赤らめお辞儀をする風子

 

???「上原歩夢だよ…よろしくね。」歩夢が握手を求めようとすると「あ。握手は駄目なんだ。」

 

出雲風子に握手を拒まれる歩夢

 

歩夢「ききき…嫌われた!」

 

歩夢はせっかく仲良くなりたいチャンスだというのにチャンスを失いショックを受ける。

出雲風子「ちちち…違うのよ!?私は、関わった人を不幸な目に合わせてしまうの。」

 

歩夢(私と…同じ…)

 

 

風子「だから恋も愛もできなかった。今日だって死ぬ予定だったのにこの人にめちゃくちゃ触られていまビルの上まで連れてこられたの。そして今なんか理由のわからない実験材料に…というかあなたもあの人に連れてこられたの?どんだけ女好きなんだろ。」

 

手を打つ音に振り向く2人。そこには刀を背負った全裸男がいた

 

全裸男「話はそこまででいいか。突然だが今からお前らで不運、そして不助の証明をしてもらう。最高にいい形で死なせてくれよなぁ!」

 

 

二人は感づいた。(こいつ、絶対知り合いたくないドマゾヒストだわ)と。




次回 不死と不運と不助(後編)
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