寝台特急・殺人海峡-小樽着10時07分の死者- 作:新庄雄太郎
「やはり、彼にはアリバイがあったのか。」
と、高杉は言った。
「ええ、彼は16時50分に上野駅で寝台特急「北斗星」に乗って北海道へ行っていたことが分かりました。」
「そうか、やはり函館へ行って友人と観光していたのか。」
「ええ。」
「帰りは函館駅で特急「はつかり18号」に乗って盛岡へ向かっていったから、仙台で友人と一緒に東北新幹線に乗って東京へ帰京していたから。」
「ほう、なるほどね。」
「そして、大原の方は分かったのか。」
「はい、彼は事件当日に仙台へ行っていた事がわかりました。」
「ほう、仙台か。」
「ええ、日帰りで松島へ行き、夜に札幌へ出張へ行っていたそうです。」
「ほう。」
「やはり、大原の方が怪しくなってきた。」
「えっ。」
「それは、どういう事。」
と、桜井は言う。
「今回の事件、その男が犯人ではないかと思うんです。」
「彼は、松島へ行った後に札幌へ行ったんだよね。」
「ええ、そうよ。」
「えーと、時刻表で調べてみると午前8時00分発の東北新幹線「やまびこ1号」に乗って、仙台に到着したのは9時44分だ、仙石線の快速「うみかぜ7号」に乗車し松島海岸に到着したのは10時26分だ。」
「ほう、この時間帯は日帰り俳句ツアーへ松島へ行っていたのは確かだな。」
「ええ。」
「これが、一昨日起きた長崎の女子高生の殺人、そして、眼鏡橋の殺人、そしてこれが松島で起きた殺人だ。」
「被害者に共通しているとしたら、今回起きた連続殺人はやはり7年前の事件と関係してる可能性があるな。」
と、高杉は言った。
「何、7年前の事件。」
「ええ、この事件は7年前に起きた児童虐待事件の復讐だ。」
「という事は、長崎で起きた殺人はその医師か。」
「おう。」
「そして、松島で殺害された泉 信之は虐待による通報者と判明した。」
「という事は、告げ口された恨んでの犯行か。」
「ええ。」
「その可能性があるな。」
「わかったわ、犯人が使ったトリックが。」
と、小海が言った。
「えっ、わかったの。」
「本当か。」
「小海、詳しく説明してくれ。」
「はいっ、高山君時刻表を持ってきて。」
「はいっ。」
早速、高山と小海は時刻表を見て説明した。
「つまり、犯人はこれを利用したんです。」
寝台特急「さくら」
東京発16時37分 乗車
長崎着10時53分 下車
眼鏡橋で豊橋を殺害
特急「ハイパーかもめ4号」
長崎発7時09分 乗車
博多着9時20分 下車
東海道・山陽新幹線「ひかり8号」
博多発9時48分 乗車
東京着15時32分 下車
東北新幹線「やまびこ17号」
東京発15時48分 乗車
仙台着17時43分 下車
快速「うみかぜ7号」
仙台発10時02分 乗車
松島海岸着10時26分 下車
泉を殺害
松島海岸発15時08分 乗車
松島海岸から仙台へ
寝台特急「北斗星1号」
仙台発21時13分 乗車
札幌着8時55分 下車
特急「北斗4号」
札幌発8時00分 乗車
函館着11時42分 下車
快速「海峡8号」
函館発11時50分 乗車
青森着14時23分 下車
L特急「はつかり20号」
青森発14時32分 乗車
盛岡着16時48分 下車
東北新幹線「やまびこ20号」
盛岡発16時56分 乗車
東京着19時44分 下車
「そうか、犯人はこれを利用したんですね。」
「その通りです。」
「犯人は、わかったの?。」
「この方法で、犯行が可能なのは大原幸次郎だ。」
「やはり、大原が。」
「そうだ。」
「これで、大原のアリバイは崩れたよ。」
と、松本は言った。
「よしっ、これで大原を逮捕ができるよ。」
「ええ。」
そして、次の日。
「えっ、大原さん旅行に出かけた。」
と、高山は言った。
「ええ、昨日の夕方に出発したけど。」
「どこへ行ったか、わかりますか?。」
「さぁね、何処へ行ったかは。」
「どこへ、逃げたんですかね。」
いよいよ、次回は最終章。
ご期待ください