願いの物語シリーズ【ヒナちゃんねる3】   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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第3話『良いよ。じゃあ次の放送で呼ぼうか』

毎週金曜日はヒナちゃんねるの日である。

 

ここ数週間は陽菜ちゃんが不定期に活動していたり、そもそも配信が出来ていなかったりと荒れていたが、以前は金曜日に必ず定例放送をしていた。

 

そして金曜日はあまりゲストを呼ばない配信としても有名だ。

 

陽菜ちゃんと立花光佑の二人でまったりと視聴者から届いたメールなどを見ながら雑談をするのだ。

 

『おはよう諸君。ヒナちゃんねるの時間だヨ』

 

【今、夜の19時ですけど】

 

【業界じゃ夜でもおはようだぞ】

 

【じゃあ俺もヒナちゃんねる聞きながら、ミーウーでリーツーでもしようかな】

 

【おじさん。バブルはもう終わったんですよ】

 

【しかし、こうしてヒナちゃんねるをラジオ感覚で聞きながら作業してると懐かしい気持ちになるな】

 

【まー。最近ゲストも多くてドタバタしてたからな。確かに少し懐かしい】

 

『うんうん。そうでしょう。そうでしょうとも。たまにはまったり配信も良いよね。という訳で今日、最初のメールを紹介してくれたまえ! お兄ちゃん!』

 

『はいはい。じゃあ最初のお葉書はー。ペンネーム磯辺焼きってなんで磯辺焼きって言うん? さんからです』

 

『あいあい!』

 

『陽菜ちゃん。お兄さん。こんばんは。なんでですかね。だって陽菜』

 

【自分で調べろ】

 

【やばいくだらない質問から始まったな】

 

『陽菜ちゃんは、きなこ餅の方が好きです! 以上。はい次』

 

【質問に答えてなくて笑う】

 

【自分で調べろって事だぞ】

 

『磯辺焼きは海苔を巻いて食べると、のりの香りと味を楽しめるから磯辺焼きっていうみたいだよ』

 

【はえー。そうなんや】

 

【さす兄さん博識】

 

【ちょっと待ってくれ。俺は海苔を巻かず、しょうゆで焼いた奴を磯辺焼きって呼んでたんだが、本当は何を喰ってたんだ!? 俺は!?】

 

【焼き……ですかね】

 

【普通に焼きもちやろ】

 

【ヤキモチ!? 嫉妬イベントですか!? ベロむしゃあ】

 

【いきなり変な奴が沸いてきたな】

 

【まぁヒナちゃんねるはくさむらと一緒だからね。不意にモンスターが飛び出す】

 

【とんだ魔界だった】

 

『はい。じゃあ次のお便り。陽菜ちゃん。光佑くん。おはちゃー』

 

『はい。おはちゃー』

 

『実は最近、上司がカツラなのでは無いかと気づいてしまいました。僕はどうすれば良いでしょうか?』

 

『みんなの前で取っちゃえば良いんだよ。はい。次ー』

 

【いやいやいや】

 

【待て待て】

 

【上司クン泣いちゃうから!】

 

【髪の毛無くたって生きてんだぞ!! アイツも、そいつも! コイツだって!】

 

【どきっ】

 

【俺はハゲてないぞ!】

 

【ようハゲ】

 

『管理職の方は苦労されている方が多いと思うので、労わってあげてください。じゃあ次だね。えー。温泉コンビ推しさんから。エレメンタルをゲストに呼んでください。だって』

 

『良いよ。じゃあ次の放送で呼ぼうか』

 

【マジ!?】

 

【やったぜ!!】

 

【いや、話聞いてないんッスけど】

 

【琉生!!!】

 

【火野坂もよう見とる】

 

【僕は良いですよ】

 

【いつ放送するの? その日デートかもしれんから早めに予定入れて】

 

【おい! 理仁! ここでそういう話をするな! 炎上するだろ!!】

 

【もう手遅れじゃない? あ。僕はヒナちゃんねるで麻雀やるのが見たい! 僕は光佑さんと解説するからさ! どうですか!? 陽菜ちゃん先輩!】

 

『麻雀かぁ。あんまりルール知らないけど、それでも良ければ』

 

【オッケー】

 

『うん。じゃあ決まりだね』

 

【コメントで企画会議するな】

 

【エレメンタル全員見てるの笑うんだが】

 

【まぁ陽菜ちゃん先輩面してるけど、ほぼ同期だしな。なんやかんや仲良いんだろ】

 

【呟きアプリでもしょっちゅう絡んでるしな】

 

【炎上芸人同士仲がいいとも言う】

 

【炎上芸人言うな】

 

【ここに河合風香が来れば炎上四天王の内3グループが揃う事になるな】

 

【それよく聞くけど、最後の一人は誰なん?】

 

【まだ決まってません!!】

 

【しいて言うなら、兄さんとコラボした相手はよく燃えるが】

 

【誰も悪くない炎上は流石にちょっと】

 

【なら天王寺とか佳織ちゃんあたり? たまに燃えるでしょ】

 

【あれはほぼほぼ出演作品のせいだろ。クソ映画とかクソドラマでも二人は受けるからその批判で燃やされてるだけだぞ】

 

【なら、夕暮秋菜とか?】

 

【おい】

 

【黙れゴミ】

 

【秋菜ちゃんディスってる奴、マジで全員〇ね。あんなに頑張ってる子居ないから】

 

【陽菜ちゃんが居なくなってから雰囲気悪くなったアイドル業界を前以上に盛り上げてるんだぞ。誹謗中傷はマジでやめろや】

 

【燃やす奴、マジで何考えてるんだろうな。見ればすぐに良い子だって分かるのに】

 

【現代に生きる聖女やぞ】

 

【まぁ、お兄ちゃんが事故って野球出来なくなった原因と言えば原因だし、陽菜ちゃん神聖視している奴らからすれば後継者呼びは許せないんだろ。後はまぁ、完璧すぎて鼻につくって奴らがチョロチョロって感じ?】

 

【ホンマ人間の小さい奴らばっかりだな】

 

【他人を批判して喜ぶような精神の人間が大きな人間な訳ないだろ。陽菜ちゃんも前から言ってるように、基本的に台所によく出る不快害虫と同程度のモラルと知性しか無いんだぞ】

 

【陽菜ちゃんはそこまで言ってない】

 

『はーい。という訳で次回の配信はエレメンタルのみんなをゲストとして呼ぶよ! よろしくー』

 

【その日はデートだが】

 

『先輩命令だ! 風間! 来い!』

 

【……しょうがねぇなぁ】

 

【さす陽菜ちゃん!】

 

【次回は麻雀配信か、胸が熱くなってきたな】

 

【次回麻雀なら、練習しなくて良いのか?】

 

『ん? あぁ、そうだね。練習しようか。お兄ちゃん。麻雀の道具ってどっかにあったっけ』

 

『あぁ、あるよ……って、もうスタッフさんが取りに行ってくれてたみたいだ。ありがとうございます』

 

『い、いえ!』

 

『ひかりちゃん。声、配信に漏れてるよ』

 

『え!!?』

 

【ひかりちゃん相変わらずのポンコツで笑う】

 

【アイドルやってた時はわざとドジしてると思ってたのに、まさかガチだったとは】

 

【可愛いが人の形を成してるのがひかりちゃんだから】

 

【じゃあ陽菜ちゃんは何だよ】

 

【炎上とクソガキ要素と可愛いを足して三で割らない感じ】

 

【最悪の融合体じゃないか】

 

【誰にも出せない個性だから】

 

【それは、そう】

 

『よぉーし。じゃあ麻雀の練習していくぞー! お兄ちゃん。教えて!』

 

『分かったよ。じゃあ最初は』

 

『絶対に勝てる方法教えて!!』

 

【陽菜ちゃんさんの勢いで笑う】

 

【勝者はこの夢咲陽菜以外は要らん!!!】

 

【この負けず嫌い感】

 

『そうか。じゃあ、最初はこの技から覚えようか』

 

『技?』

 

『そう。俺も漫画を見て覚えたんだけどね。よく見てて』

 

『うん』

 

『……っ、はい。これが技』

 

『おー』

 

【え? 待って? 今何した?】

 

【分からん。なんか兄さんの手が動いた? って感じにブレたら、全てが終わってた】

 

『これが燕返し。自分の手元にある牌と、目の前の山の下にある牌を入れ替える技だよ。これで手牌を開くと、全て揃ってるという訳』

 

『なるほどね。これなら私も出来そう!』

 

【いやいや】

 

【待って待って待って】

 

【これ人間にも出来るのかよ!!】

 

【いや、普通はこう腕の影とか他の人間が見てない隙にとかなんだけど、まぁ兄さんだしな】

 

【もうバグキャラだろ兄さん】

 

【しかし、これは兄さんを解説役に入れた土屋の英断】

 

【そして、ここで技を習得しても兄さんが見ている以上、反則は出来ないという罠】

 

【何の意味があるんですかねぇ】

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