願いの物語シリーズ【ヒナちゃんねる3】   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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第4話『今思いついたんだけど。罰ゲームアリにする?』

不意に始まったヒナちゃんねるの麻雀配信だが、この配信については賛否両論あった。

 

まぁ視聴者層を考えるに、麻雀を知らないという人間が半数以上は居そうだし、分からない上に長いものを配信してどうするのか。

 

そんな物を放送するより、折角エレメンタルがゲストで来るんだから裏話とかプライベートとかを話して欲しいという意見だ。

 

なるほどな意見である。

 

そしてオープニングトークでそんな意見があった事を打ち明けながら、陽菜ちゃんはエレメンタルのメンバーに語り掛けるのだった。

 

麻雀を打ちながら。

 

『という訳でさ。麻雀以外に暴露話とかそういうのをしても良いと思うって外から意見があって、スタッフの中からも同じような意見があったんだよね』

 

『なるほど。確かにその通りだね。あ、その発ポン』

 

『おいおい。発に中をポンって、ふざけんなよ心奏』

 

『なに? これツッコミ待ち? もう麻雀打ってるんだけど? もう打っとるやないかい! って』

 

【それは、そう】

 

【別に陽菜ちゃんはどうしようか。なんて聞いてないぞ。こういう意見があったよ。面白いね。まぁ私は麻雀配信するんだけどって言ってるだけだぞ】

 

【笑った】

 

【まぁ言うて予告した後だからね。麻雀協会も機材とか撮影場所の準備とか光速でしてくれたんだろ? 今更引けないって】

 

【話聞くだけなら麻雀やりながらでも出来るからな】

 

【てか私が気になるのは光佑さんとつっちーの実況解説なんだけど、それはどこに行ったの?】

 

【別枠でやってる。概要欄か陽菜ちゃんの呟き見れ】

 

【サンクス】

 

【とりあえず別窓で見てるけど、つっちーと光佑さんって結構仲良いんだな】

 

【そらコミュ力高い二人だからね。つっちーはオジサン達と週3以上麻雀やってる。光佑さんは言わなくても分かると思うけど】

 

『う、うぉぉ……相変わらずどういう心臓してるんだよ』

 

『陽菜ちゃんは相変わらず、強いなぁ』

 

『ふふふ。このくらいの事が出来ないと、アイドルになんてなれないよ! で? 通るの? この白い子は』

 

『通る通る。通るよ』

 

『マジか。まだ役満確定じゃないって事かぁ』

 

【いや、その考えは……】

 

【あ】

 

【あ】

 

【あ】

 

【さよなら風間】

 

『はい。ロン』

 

『は?』

 

『大三元、五筒待ちだよ。理仁』

 

『はぁ!? いや、お前、これ、は!?』

 

『ふふふ。既に完成していたんだよ。さぁ、払って貰おうか。三万ニ千点!』

 

『もう点棒ねぇよ』

 

『じゃまた最初からかな。まさか最初の局で終わるなんて思わなかったよ』

 

『ほら、ホストがお怒りだぞ。しっかりしろ理仁』

 

『いや、俺の点数を奪った奴に言われたくはねぇんだが』

 

『はいはい。次々行くよー』

 

【まぁーでも実際今のは強かったな】

 

【頭待ちは分らんて】

 

【俺はむしろここまでの流れが何をやってるか分からないが】

 

【雰囲気で楽しめ雰囲気で】

 

【まぁそれでもこっちの配信のが大人しいよ。解説配信の方はもう有識者しかコメント欄に居ないから】

 

【ほえー】

 

『そういえばさ。今思いついたんだけど。罰ゲームアリにする?』

 

『内容は?』

 

『例えば、火野坂君の秘密を暴露とか』

 

『絶対に嫌なんだが』

 

『そうなんだ。じゃあ決定だね』

 

『嫌だって言ってるんだけど!?』

 

『うん。ちゃんと聞こえたよ。だから採用だねって』

 

【悪魔かな?】

 

【風間も水谷もドン引きで笑う】

 

【負けられない戦いが急に始まったな】

 

【誰の秘密を知りたいかで誰を応援するか変わる】

 

【琉生!! 負けろ!!!】

 

【心奏! 頑張らないで!!】

 

【理仁! さっきみたいに頑張れ!】

 

【うーん。この民度】

 

【エレメンタルのファンはみんなメンバーが大好きなんだネ!】

 

【おたくの好きの形。なんか歪んでません?】

 

【言うて陽菜ちゃん好きも、陽菜ちゃんが負ける事を期待してるだろ】

 

【そりゃあ当然だろう!】

 

【むしろ俺は兄さんが参加する事を期待してるんだが】

 

【そっちは明日の第二夜に期待しろ。同じ罰ゲームがあるか分からんが】

 

【がんばえー。にいさーん。学生時代の話してくれー!】

 

【みんな欲望に忠実になったな】

 

【これが時代を変える一手な訳】

 

『ちなみに罰ゲームの条件は? 点数無くなる事?』

 

『ううん。振り込む事。という訳で。ひーのーさーかー君! ローン! ロンロンロンロンロン!! ローン!!』

 

『くっ、何点だよ』

 

『しぇん点』

 

『こんの、クソガキ……!』

 

【笑った】

 

【勝ち負け無視して当てに行くゲームが始まったな】

 

【火野坂のクッソ悔しそうな声でクソガキって言うの、良いですね】

 

【今夜はこれで良いか】

 

『じゃ、継続しながら、話して貰おうか。秘密をさ。あーでも、普通に本人が話したんじゃ面白くないなぁ。よし。じゃあ水谷君。何か火野坂君に関する面白い話して? それについて本人に語ってもらおう』

 

【想像以上の鬼畜システムで笑う】

 

【流石陽菜ちゃん! そこに痺れる憧れるぅ!】

 

『琉生の話かぁ。そうだなぁ。あぁ、ならこの話が良いんじゃないか? この前作った料理の話』

 

『うっ』

 

『料理の話?』

 

『そ。まぁ詳しい所は琉生に語ってもらうとしよう』

 

【わくわく】

 

【なんやなんや】

 

『さ。火野坂君。語って、語って』

 

『……別に、大した話じゃない。ただ、初めて飯を手作りしたって話! 以上!!』

 

『あれ? 琉生って一人暮らししてただろ? 今まで飯はどうしてたんだよ』

 

『それは、まぁ弁当屋だけど』

 

『はぁーん。それで自分で作ってみたら失敗したって話か?』

 

『いやいや。それだけじゃないよな?』

 

『黙れ。心奏』

 

『日頃の感謝の気持ちを込めて作ったんだもんな』

 

『……』

 

【なんや日頃の感謝って】

 

【マッマやろ。琉生が家族想いなのは有名な話】

 

【なるへろ】

 

【初めての手料理、失敗するが作って貰ったというだけで感動する母。しかし、失敗作で恥ずかしい琉生。良いね。需要ありますよ】

 

【私にも作ってくれ!!】

 

【ママだぞ!!】

 

【いや、誰だよ】

 

『もう良いだろ』

 

『で? ママは喜んでくれたの? 琉生きゅんの手料理は』

 

『もう良いだろって言ってんだけど!?』

 

『私は満足してないからなぁ。ほれ、ほりほり。キビキビ話せ』

 

『くっ、くそ……。喜んでくれたよ!! これで満足か!!』

 

『また作って欲しいって言われて今練習中なんだよな』

 

『もう黙ってろ! 心奏!!』

 

【うーん。良い話】

 

【本人は地獄の様ですが】

 

【人の不幸は蜜の味って言うだろ?】

 

【最悪で笑った】

 

『修行かぁ。良い人紹介しようか?』

 

『いや良いよ。もう頼んでるから』

 

『へぇ、そうなんだ』

 

『そうそう。しかもあの河合風香さんに頼んでるからね。問題は無いでしょ。琉生のメンタル以外。でも、まぁ河合風香さんが好み知ってるだろうし、聞くのがちょうど良いんだよな?』

 

『心奏……覚えてろよ』

 

『さて、さて。振り込まなきゃいいだけの話だよっと』

 

『こいつ……!』

 

【今日もエレメンタルは仲良さそうでえぇな】

 

【注:これが彼らの平常運転です】

 

『ふふふ。じゃあ次は誰に恥ずかしい話をして貰おうかなぁー。ふふふ』

 

『それならもう決まったぜ?』

 

『うん?』

 

『その牌。当たりだ。夢咲先輩』

 

『なっ!? なぬー!?』

 

【ナイス風間!】

 

【お前はやれる男だと思っていたぞ!!】

 

『さぁ、話して貰おうか。恥ずかしい秘密を』

 

『そ、それなら』

 

『おっと。ズルは駄目だぜ。夢咲先輩。何を話すかは本人以外が決めるんだろ?』

 

『ふ、ふぅーん? よく覚えてるじゃん? ま、いいけど。で? 誰が決めるの? 水谷君? 火野坂君? それとも、君かな? 風間君』

 

『いや、俺たちより適任が居るだろ。立花さん!』

 

『は?』

 

『夢咲先輩の恥ずかしい秘密のネタをお願いします!』

 

『いやいやいやいや!! お兄ちゃん!? 分かってるよね!? 私、アイドルだから! イメージとか大事なの!? 分かるよね!?』

 

【必死で笑う】

 

【それはそう】

 

【まぁ兄さんも手加減はするだろ。たまに天然かますけど】

 

【ドキワク】

 

『大丈夫。分かってるよ。陽菜。じゃあ、そうだね。ぬいぐるみの話とか。良いんじゃないかな』

 

『うっ』

 

【ぬいぐるみってなんぞ?】

 

【あれじゃね? サンドバッグにしてるとか】

 

【近所の大人しそうな子から奪い取ったとか?】

 

【ロクなイメージ持たれてなくて笑った】

 

『別に、大した話じゃないよっ! ぬいぐるみを……その、いや、ぬいぐるみってどんなのかなって買ってみたって話』

 

【何が恥ずかしい話なんや?】

 

【陽菜ちゃん的には恥ずかしい話なんだろ】

 

『嘘吐いたら駄目じゃないか陽菜。違うだろう? 子供の時から』

 

『わーわーわーわわわわーーー!!!!』

 

【うっさ!!】

 

【鼓膜ないなった】

 

『お兄ちゃん!!!』

 

『大丈夫。この話をしても陽菜は嫌われないよ』

 

『そうじゃなくて、恥ずかしいの!!』

 

『でも、恥ずかしい話をするのがルールだろう? 陽菜が決めたルールだ。ちゃんと守らないとね』

 

『う、でも……』

 

『陽菜が恥ずかしいなら俺が話すけど』

 

『……いい。お兄ちゃんが話したら余計な事まで言いそうだから』

 

【むしろ余計な話をして欲しいんだが】

 

【しかし陽菜ちゃんから恥ずかしい話を聞けるというご褒美が】

 

【どっちにせよ赤面してる可愛い陽菜ちゃんは見れるぞ】

 

『むかし、お母さんに大きなぬいぐるみを強請ったけど、買って貰えなかったから、お兄ちゃんと一緒に買いに行ったの! 誕生日に! それから、その、結構最近まで、寝る時は抱きかかえて……寝てる』

 

【うっっっっっっ】

 

【かわE】

 

【陽菜ちゃんって不意に女の子女の子した面を見せるからたまんねぇよな】

 

【今度写真をアップロードしてください】

 

【陽菜ちゃんって実はただの可愛い美少女だったのでは?】

 

【今気づいたんか】

 

『くっ』

 

『くくく。良い秘密でしたよ。夢咲先輩!』

 

『かーざーまー!! お前、絶対に許さないからな!! お前ら全員の秘密! 吐き出させてやる!!』

 

そしてこの夜の配信は伝説の配信となり、長く語り継がれる事になった。

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