『・・・速報です。十四分街で共生ホロウが突如発生。管制レベル3を突破・・・ホロウ調査協会が緊急対応に当たっており近隣住民の避難誘導を進めています。十四分街に近づかないようお願いいたします。近隣住民は指示に従って避難してください。繰り返します』
リンと緑髪の短髪と鋭い切れ目、左耳に雫型のチャームを下げた金のピアスを三つ、そして左眼に縦一文字の傷を負っている男・・・『ロロノア・ゾロ』はテレビでニュースを見ていた。
「一応、準備しておこう。近々、『仕事』が舞い込むかもしれないからね」
リンとゾロの背後から、アキラが声を掛け、準備をするように促す。
そして、アキラはいつでも『仕事』を受けられるようにした。
「よし。後は待つだけ。ゾロも準備しておいてくれ」
「・・・あぁ、分かった」
ゾロは部屋から出て、二階に上がった。
数分後、ゾロは部屋着から着物のような緑色のロングコートを着て、左上腕には黒い手拭い、右腰には三本の刀を差して、部屋に戻ってきた。
それからしばらく、『仕事』が舞い込むことを待ちながら、ニュースを見ていた。
そのニュースでは、共生ホロウ災害が発生した直後、近隣のマンションの高層階で爆発が起きた。
そして、これは治安局によるものだ。
何故、治安局が爆発を起こしたかというと、違法暴力団『赤牙組』の逮捕行動中に治安局と有志の市民たちが航空隊の武力を借りたかららしい。
だが、赤牙組の首領は逮捕されておらず、ホロウに落ちた疑いがあるという。
この事に、治安局長官はコメントを控えている。
ニュースの内容はこんな感じだ。
そして、とある人物が部屋に駆け込んできた。
「もう見なくていいわよ!ニュースで言ってる爆発、あたしが当事者だから!」
部屋に駆け込んできたのは『邪兎屋』の社長であるニコ・デマラである。
「・・・お前が?」
「えぇそうよ!それより緊急事態なの!ビリーとアンビー、それからあたしの依頼のターゲットが全部ホロウに落ちた!プロキシの助けが必要なの、一生のお願い!」
ニコはテレビを消し、息を切らしながら、アキラとリンに手を合わせた。
「こんにちは、ニコ。次はちゃんとノックをしてからだと助かるな」
「月に三回は聞くよね・・・ニコの一生のお願い」
ニコの一生のお願いに、リンはニコを見ながら呆れ返ってる。
「好きなだけ揶揄ってくれて構わないから、今はこの危機を乗り越えるために力を貸して!・・・お願い、伝説のプロキシ『パエトーン』!」
「「今度は何をやらかしたの、ニコ?」」
アキラとリンはそう言い、ニコを適当な場所に座らせた。
そして、ゾロはニコが誰かにつけられていないかを確認するために店の外を見てから部屋に戻った。
「店の外を確認したが、怪しい奴はいねぇみたいだ。・・・で、何の用だ?」
ゾロはニコを見て用件を聞く。
そして、ニコは赤牙組との衝突を簡単に説明した。
「・・・それで、ビリーとアンビーがホロウに落ちたの。二人を助けて、依頼人から頼まれたモノを取り戻さないと!本当に緊急事態なの、あたしを助けてくれる人なんて、あんたたちしかいないのよ!」
「ホロウ調査協会に救援を申請したら?」
「あたし・・・今はまだ協会に目をつけられるわけにはいかないの。ホロウレイダーをやったってバレたら、大変なことになる。それに、あの強欲な連中を満足させるには、全財産の大半を投げ打っても足らないわ!うちの作業員を放っておくわけにはいかないでしょ?」
リンの提案をニコは拒否する。
それもそのはず、ホロウ調査協会は都市公認のホロウ調査組織。
それに対して、ニコ達『邪兎屋』はホロウレイダーという非合法なエージェントで犯罪者同然の連中も少なくない存在だ。
そんな者がホロウ調査協会に救援を申請したら・・・後は言うまでもない。
「作業員を放っておく・・・ね。ニコならやりかねない気がするけど?」
「あたしは収益から『社員事故支援予算』として大金を使ってるんだから!と!に!か!く!あたしの依頼は簡単よ!うちの人間と、あたしの依頼人のモノをホロウから無事に出してくれればいいの!典型的な『プロキシ』の仕事よ、引き受けてくれるでしょ?『パエトーン』?後で、これまでのツケをまとめて払うから!」
ニコはそう言い、これまでに溜まったツケを払うと約束する。
だが、ゾロはニコに疑いの目を向ける。
「おいニコ。お前、そう言ってツケを返したことはあるのか?」
ゾロが指摘をすると、ニコはバツが悪そうな顔をする。
「・・・はいはい、邪兎屋が受けた依頼の報酬から、あんたたちにも一部分けたげるわよ!これでいいでしょ?」
「えへへっ、そうこなくっちゃ!」
交渉成立だ。
「よし!善は急げよ、早く出発しましょ!あたしは先にホロウの中で待ってるから・・・ッ!?」
ニコは動き出そうとすると、急にふらついた。
どうやら、怪我をしているようだ。
「ニコ、怪我をしたのかい?それなら、ここでしばらく休んでていいよ」
「でも!・・・うん・・・」
「お兄ちゃんの言うことを聞いて。それに、あんたには『仕事』の下準備として、後でイアスをホロウの近くまで連れてってもらうんだから。ほら!」
「でも、ゾロがいるから・・・」
「おれはボンプの護衛だ。それに、手当てすればボンプぐらい運べるだろ」
「・・・分かったわ」
「お兄ちゃん、先にニコの傷の手当てをしてくれない?私はホロウへの『潜入』に向けて、H.D.Dシステムを調整しとくから!」
リンはそう言い、H.D.Dシステムを調整し、アキラは棚に置いてある救急箱を使ってニコの傷を手当てし始めた。
そして、ニコの傷の手当てとH.D.Dシステムの調整が終わり、ゾロはニコが運転する車に乗って、ホロウの近くに来た。
『どう、聞こえるニコ?イアスをお願いね!』
「オー・ケー!さ、ほらほら、行った行った!」
ニコはリンと電話をしながら、イアスを地面に置く。
「ゾロ、お願いね」
「あぁ」
ゾロは短く返事をし、イアスと並んで、共にホロウ内部へと入っていくのだった。
この世界ロロノア・ゾロの設定。
プロフィール
名前:ロロノア・ゾロ
年齢:21歳
身長:181cm
種族:人間
性別:男性
誕生日:11月11日
覇気:武装色、見聞色
使用武器:『和道一文字』、『三代鬼徹』、『秋水』
属性:覇刃(物理)/異常
弱点:方向音痴、女性(特に気の強い女性)、約束事(絶対に守ってしまうから)、所構わず寝てしまうこと
好きな食べ物:白米、海獣の肉、酒に合う物
嫌いな食べ物:チョコ(甘すぎるから)
趣味:修行、酒
得意料理:刺身
設定:容姿は緑色の短髪、鋭い切れ目、鍛え抜かれた筋肉質な体躯、左耳に雫型のチャームを下げた金のピアスが三つ、左胸から右腹部にかけて袈裟斬りの傷跡、左眼に縦一文字の傷があり常に閉じた状態。
服装は普段はラフな服装だが、『仕事』の時は着物のようなロングコートが多い。
基本的に冷静沈着でストイックな武士道精神の持ち主。
皮肉屋だが、根は優しい性格。
また、心身共に恐ろしく頑丈。
特に精神力の強さは凄まじく、死を伴う苦痛だとしても根性で耐え切り、いかなる屈辱であろうと仲間の為なら一心に耐える鋼の精神の持ち主。
アキラとリンからは『何があっても大丈夫』と思われている。
そして、ビデオ屋では末っ子扱いである。
表では住み込みで働くビデオ屋の店員だが、裏では戦闘員。
過去エピソード:旧都陥落時、偶然アキラとリンに出会い、そこから『仕事』を一緒にこなすようになった。
だが、二年前に一度アキラとリンの元を離れ、世界最強の剣士の元で修行をした。
そして、アキラとリンがビデオ屋を経営する数ヶ月前に100倍強くなって戻ってきた。
読んでいただきありがとうございました。
この世界のゾロは転生や転移ではなく、現地産です。