TS転生☆ドM悪役令嬢は、美事に破滅したい! 作:megajoy
絶沌をヌっKOROした真理亜が意識不明でバタンキュー。
美摩お母さんがマッハで屋敷に真理亜を連れ帰ったよ。
真理亜は、そこで改めて、最上級の治癒魔法と、医学的処置を
しかし、真理亜の意識は、戻らない。
続いている。
地下洞窟に残してきた部下たちが、〈
情報によると、
〈
だがそれは、〈聖女〉である真理亜の聖性の前に、失敗に終わった。
〈
その結論から、美摩は、あの玄紺の、余裕を失った
やはり、玄紺は、真理亜に敗れ去っていたのだ。
胸がすく思いになる美摩。
が、その事実を知っても、真理亜を昏睡状態から救う手立てにはならない。
不安と焦燥感が、美摩の心の中で、
そこへ、メイドのひとりが、来訪者の
「奥様。〈
「っ!
美摩は、弾かれたように、そう漱祗へ命じる。
緊急避難先として、〈
常日頃から言い含めていた。
そして、今夜、実際に叶穂が、
先ほど、美摩自身が、祭司長に連絡し、
伝えたのである。
その際に、真理亜の昏睡状態のことも伝え、助力を願っていた。
「……真理亜さんは、儀式によって、〈
消滅した、ということでしたね」
医務室に通された祭司長は、真理亜の
「はい。〈
〈聖女〉の〈力〉が、〈
「おそらく、そうなのでしょう。……ですが、その滅ぼす過程が、真理亜さんの
すべてを、著しく
「しかし、我々は、
「肉体は、いえ、物理的には、それで完全に
〈
……真理亜さんの、
勝利し、〈
祭司長は、一度言葉を切り、ベッドの上で眠り続けている真理亜を見た。
「問題は、〈
冠する存在の魔力です。どれほどの魔力量か、想像もつきません」
「! まさか、〈
「ええ。莫大な魔力が、〈
どうか───真理亜さんの意識が戻らないのは、真理亜さんの〈魂〉が、限界を
越えてまでも、〈
「そんな───それでは、どうすれば………」
祭司長の見立てに、美摩は、言葉を失う。
〈
〈聖女〉が、このような事態に
まして、その対処方法など、知りうるはずがあろうか。
「落ち着いてください。大丈夫ですよ、美摩さん。あなたはすでに、真理亜さんを
救う〈力〉を、手にされているのですから」
祭司長は、
「
浄化し、焼き尽くすだけにあらず。鳳凰の、神聖な〈再生〉の
宿しているはず。その〈再生〉の〈力〉で、真理亜さんが〈
受け入れようとしている
「〈鳳凰の杖〉に、そのような〈力〉が───!?」
祭司長の教示に、驚きと希望を覚えると同時に、恥じ入ってしまう美摩。
とはいえ、部外者である〈
ということは、
ともあれ、今は、おのれの〈
美摩は、すぐさま〈鳳凰の杖〉を
あてがう。
「そう───そして、念じてください。真理亜さんの安寧と、回復を。
〈鳳凰の杖〉は、きっと応えてくれるはずです」
祭司長の言葉にうなずきを返して、美摩は目を閉じ、真理亜の無事を願った。
“〈鳳凰の杖〉よ。真理亜を、助けて!!! 私の娘を、救って……!!!”
“母”の願いに呼応し、〈鳳凰の杖〉が、黄金の輝きを放つ。
その輝きは、真理亜の額に
包みこんだ。
“真理亜っ!!! 頑張るのよ……っ!!!”
美摩は、ただひたすらに、真理亜を想い、祈り続ける──────。
────────────真理亜の〈魂〉内部、“
祭司長の見立ては、
『正解ではないが、当たらずとも遠からず』といったところであった。
真理亜の〈魂〉は、〈
その膨大な魔力を生み出し続ける生成能力まで、
取り込み終わっている。
現在は、
定着させていっている状態にあった。
権能の中には、失われた古代魔法の数々までが揃っており、それらの定着が
完了する時間となると、
たとえるなら、膨大なデータ量で組まれたアプリ群を、一台の
一斉にインストールを開始しはじめたようなものである。
その
いかにその機体が高性能だったとしても、機能停止、最悪の場合は機体自体が
…………だが、そんな凄まじい過負荷を
この転生真理亜であった。
“OH……♡♡♡ YES♡♡♡ YES♡♡♡
UMMMMMMMMMM………♡♡♡♡♡♡”
洋ものセクシー女優よろしく、襲い来る激痛に、
現実世界にて、心の底から心配している美摩に、土下座して謝れ!、と、
ビンタしたくなる
そんな
命の危機にあることは、確かである。
が、
より
加えて、〈
〈
正式な〈聖女〉認定をすっ飛ばしての、〈半神〉認定であった。
当然ながら、『愛しき花は門に咲く』本編に、そんな設定は、どのルートにも
存在しない。
そもそも、
原作には存在しないのである。
悪役令嬢・真渡園真理亜が、死亡、もしくは奴隷or実験体生活ルート送り
悲惨な結末を迎えた場合、
逆に、真理亜が、この世のすべてに絶望し、なにもかもを憎みだすルートに
進めば、
再封印されるというもので、討ち滅ぼされる描写は、やはり、存在しないのだ。
今さらながらだが、この転生真理亜、あまりにも強引にマイウェイ。
独自の
破滅フラグの
キャピOL感覚で、大撃滅してしまうとは。
これで本人は、破滅に向けて
へそで茶が沸く話であった。
“……きこえますか…真理亜…聞こえますね…? 今…あなたの…心に…
直接呼びかけています……”
そんな真理亜に、突然、呼びかける声。
真理亜は、びっくりサンダーマウンテンである。
“えっ!? ど、どなた様!?”
真理亜は、思春期のひとりハッスルを覗かれたような、極めつけに恥ずかしい
思いになりながら、
“私は……鳳凰…兎萌の中で眠っていた〈鳳凰の杖〉に
苦しみと痛みだったでしょう……”
真理亜は、声と共に、黄金の輝きを放つ鳳凰の存在を、改めて確認する。
どうやら
それでいて、
気づいていないようだ。
セーフ!、と、真理亜は、ほっと胸を撫で下ろす。(
“ですが……私が来たからには…もう大丈夫ですよ……私が…
助けとなって……この苦しみ痛みを打ち消し…
時間を…短縮してあげますからね……”
“えっ、困りますっ!”
“えっ…?”
鳳凰の言葉に、思わず
あっちゃ、しまった、口が
“なにが…困るのですか……?”
“あっ、その……それは───”
鳳凰に問い
『もぉ~ちっとばっかし、
真理亜も、神獣に対して、性癖を
しかし、ここは真理亜の
その感情は、迷いの感情、〈
“そう……現実の世界に戻ることを…迷っているのですね…真理亜……”
“えっ? いや、そんなことは───”
“隠さなくてもよいのです…
戻りたくないと迷うのは…とても自然なことです……”
“えっ、あの、だから、そんなことは”
“よいのです…すべてわかっていますよ……
通して…
見てきましたからね……
鳳凰は、
一方、伝えられた真理亜は、アカンわ~ヒトの話聞いてくれんわ~この
と、ちょっぴり
当然ながら、その諦め
“やはり…来るべき未来に…希望を持てないでいるのですね……けれど…
…立ち向かわなくてはなりません…それが…〈聖女〉の〈運命〉……恐れないで…
真理亜……
“い、いえ、鳳凰様? わたくしは、〈聖女〉ではないのですが───”
“〈聖女〉になりたくない…〈運命〉を否定したい気持ちもわかります…
…死を恐れるもの……勇気と…本当の愛を…家族と…これから出会う人々との
絆によって…
さらなる〈力〉に
イヤだわこの鳥、本当に話を聞いてくれない。
真理亜は、自分のことを遠い棚に上げて、鳳凰の聞く耳持たなさに、
手●治虫の『火●鳥』のような、
ないようだが、こっちはこっちで、
一向に
と、心の中で
その冷淡な思考は、悟りめいた〈
“よろしい……覚悟が…できたようですね……”
なにやらよくわからないが、鳳凰の納得した様子に、真理亜は、あっハイ、
ではそれで、と、
“現実の世界では…もうひとりの母…美摩が…
います……”
“美摩お姉様……いえ、美摩お
鳳凰に言われ、今さらながらに、美摩の心情に想いを馳せる真理亜。
そういえば、
これ以上、心配はさせちゃなるまい、と、真理亜は、現実に戻る決意を固める。
確かにどうしようもない変態である真理亜だが、常に(自分以外の)女性の幸せを
願い続けているその精神だけは、間違いなく紳士のものであった。
その心意気を、またまた鳳凰が、高潔純真な感情として、感じ取る。
“ああ……真理亜…やはり
私の〈杖〉を手にして〈
そんな鳳凰の言葉と共に、柔らかく、
広がっていった。
それにより、真理亜の〈魂〉を襲っていた過負荷は、急激に軽くなり、なおかつ、
すべての権能の定着も、
そして、真理亜は、自分の意識が、浮上していくのを感じた。
“───ありがとうございます、鳳凰様”
本当のところは、もうちょっと被虐を堪能していたかったのだが、助けてくれた
ことには、感謝せずばなるめえ。
なんだかんだ、仁義には
感謝の言葉を送る。
“いいのですよ……それでは…また会いましょう…真理亜………”
鳳凰の、いつかの再会を願う挨拶のあと、
真理亜の意識は、光に満たされて─────────────────────。
上位存在は人の心の機微が理解できない、ハッキリわかんだね(今回はわからなくて助かっているけれど)
次回、最終話です(・ω・)