ホロウ内部調査記録… 作:MEGATOON
シグリッドがHEYって言ったからノルムーがそれに乗ったのかと思ってしまった(´・ω・`)
マジで腹抱えて笑ってたなぁ…(●´ω`●)
【凰赫】
【赫い流星】と揶揄される、エリー都で最近メキメキと活躍しているバイカー。ビリーとはバイク繋がりでマブダチらしい。3年付き添った旧型タイヤに物申したい様子…
「はあ……今日も今日とてディニーが足りないわね……」
邪兎屋の事務所。ニコ・デマラは、溜まりに溜まった請求書の山を前に盛大に溜め息をついていた。
家賃、光熱費、ビリーのフィギュア代、アンビーのハンバーガー代……。どれだけ計算しても赤字のグラフは右肩下がりだ。
「……たく、こういう時に限って、あのバカはどこで油売ってんのよ」
ニコの頭に浮かんだのは、凰赫(オウガ)の顔だった。彼は親父から譲り受けたというバイクに乗る。
【赫い流星】なんて大層な二つ名で呼ばれる有名なライダーのくせに、普段は邪兎屋の事務所に居座ってはニコの小言を「へイへイ」と右から左へ受け流している男。
(……ほんと、調子狂うのよね。私がどれだけ高飛車に当たっても、カリカリ怒鳴り散らしても、いっつも余裕ぶった顔してさ……)
素直になれない自分に一番腹が立っているのは、ニコ自身だった。本当は「いつも側にいてくれてありがとう」の一言くらい言いたい。だけど、恥ずかしさとプライドが邪魔をして、口を開けば
「役立たず!」
「少しは稼いできなさいよ!」
な〜んて酷い言葉ばかりが飛び出してしまう。
それでも凰赫は
「まァ別に?慣れたし。アレがニコなんじゃねェの?(笑)」
と笑って許してくれていた。
(ふんっ、今日くらいは……温かいお茶でも淹れてあげようかしら。ほんのちょっとの感謝の標としてね)
ニコはツンと鼻を鳴らすと、珍しく自らマグカップを二つ用意し、ガレージへと続く廊下を歩いていった。
ガレージの重い扉がわずかに開いており、中から男二人の話し声が聞こえてくる。
「――え? あれ本気で捨てるのか赫い流星? 勿体なくねぇか?」
呆れたような、だけど興奮気味の声。邪兎屋のメンバー、ビリー・キッドだ。そして、それに答える低い聞き馴染んだ声。
「しょうがねェだろ。だってアレ、【金ばかりかかって大して役に立たねェし】」
(……? 何の話かしら)
ニコは足を止め、隙間からこっそりと中を覗き込んだ。
凰赫は愛車のかたわらに腰掛け、油のついたタオルで手を拭きながら、ビリーと会話を続けている。
「でも3年も付き合ってんだろ? 愛着とかないのかよ!?」
「んーそうだなァ…ねェこともねェけど……
【別にそこまで】
だしなァ。
【金食い虫で、普段からうるさい】
だろ?」
「まあ……確かに音はデカいしうるさいけどさぁ! でも見た目はすげえ派手で最高じゃん!」
「ハッ、
【あんな派手でトゲトゲした見た目、元からあんまり好きじゃなかった】
んだよなァ。最初は珍しかったし周りもうるさかったから側に置いてたけどさ。
【手はかかるわ、気は使うわ、金は飛んでいくわ】
で……そろそろ限界なんだよなァ」
「マジかよ…?!アレそんなヤバいのか!? よく3年も耐えたな!? 次はどうすんだよ?」
「もう決めてンだ
【もっと素直で、俺の言うこと大人しく聞くやつに乗り換える】近いうちに身辺整理して、きっぱり別れる予定」
「うわぁ……冷徹だな赫い流星……」
――ガシャリ。
ニコの手から力が抜け、持っていたマグカップが不自然な音を立てて床に転がった。
(金ばかりかかって……役に立たない?)
(金食い虫……普段からうるさい…?)
(派手でトゲトゲした見た目……元から好きじゃなかった?)
(もっと素直で、俺の言うこと大人しく聞くやつに乗り換える……?)
息ができない。頭の中が真っ白になる。
付き合って3年。
金遣いの荒さ。うるさい口調(?)。派手な見た目。素直になれない性格。どこをどう切り取っても、
《完璧に自分(ニコ・デマラ)そのもの》だった。
「身辺整理して、きっぱり別れる」という凰赫の言葉が、凶器となってニコの胸をグサグサと突き刺す。
ポロポロと溢れ出しそうになる涙を必死で袖で拭い、ニコは悲鳴を殺しながら静かに後ずさりした。そして、そのまま耐えきれなくなって事務所を飛び出していったのだった。
ガレージの中に残された凰赫とビリーは、
「いやー、やっぱり新型でも合わねェ奴は合わねェんだな。ま、今となっては旧型だがなァ…」
「それいらないならもらおうと思ってたんだが…なんか気が失せちまったぜ(汗)」
なんて大真面目に「愛車のタイヤの買い替え」について語り合っていることなど、知る由もなく。
あの日以来、邪兎屋の事務所には妙な緊張感が漂っていた。
「……なぁ、アンビー。ニコの親分の奴なんか変じゃねぇか?」
ロビーでスターライトナイトのフィギュアをいじりながらビリーは頭を抱えていた。いつもなら廊下にまで響き渡るようなニコの大声――
『ビリー!まーた似たようなフィギュア何個も買ってんじゃないわよ!』
だの
『アンビー!?それ今日何個目!?』
だのという怒号が、ここ数日まったく聞こえないのだ。
「おかしい。規定値を超えてる…アレは異状…」
アンビーがいつもの無表情でハンバーガーを口に運びながら、淡々と答える。
「本日12時00分、私が注文したスペシャルバーガーセットの代金を『いいわよ、私が払っとくから』と微笑みながら立て替えてくれた。……恐らく、明日は天変地異が起こるか、滅ぶ」
「……は?」
それを隣で聞いていた凰赫は眉をひそめた。あのディニーには目がなく、ケチ(笑)で有名なニコ・デマラが理由もなく人に奢る? 太陽が西から昇るレベルの異常事態だ。
そこへ、買い出しから戻ってきたニコが事務所に入ってきた。
「ただいまー……あ、凰赫。いたのね」
いつもの高飛車な態度はどこへやら。ニコはどこか儚げな笑みを浮かべると、買ってきた缶コーヒーを凰赫の手にそっと握らせた。
「これ、あんたの好きなブレンドのやつ。今日のレースもお疲れ様」
「……おう。サンキュ。なぁニコ、お前なんかあったか? 顔色悪いぞ」
心配した凰赫が手を伸ばし、ニコの額に触れようとした瞬間――ニコはビクッと体を震わせ、素早く後ずさって距離を取った。
「っ……! な、何でもないわよ! 私は元気だから!(触らないでよバカ……! そんな優しくされたら、諦めがつかなくなるじゃない……ッ!)」
ニコの胸の奥がギュッと締め付けられる。
あの日盗み聞くまでは、凰赫が自分を「金食い虫のうるさい女」だと思っているなんて夢にも思わなかった。だからこそ、ニコは心の中で固く決めていたのだ。
(嫌われて捨てられるくらいなら……最後くらい、あんたの理想の「素直で静かな女」になってあげるわよ。今まで散々迷惑かけたお詫びに……身辺整理だって、私が自分でやってあげるんだから……!)
ニコは強がりの笑顔を張り付けたまま、小さく頭を下げた。
「……今まで、あんたにワガママいっぱい言ってごめなさね。私、少し反省したの。……じゃ、私ちょっと書類整理があるから」
そう言って、逃げるように自分の部屋へと消えていくニコ。
残された凰赫は、手に持った温かい缶コーヒーを見つめたまま、深く深く眉間にシワを寄せた。
「……何が『反省した』だ。あいつ、絶対に何か勘違いして変な抱え込み方してんなァ……」
長年付き合ってきた恋人の変化。
高飛車で横暴なのはいつものことだが、今のニコはまるで
「お別れの準備」
でもしているかのような、悲壮感に満ち溢れていた。
しかし、まさか自分の「バイクのタイヤの話」が原因だとは夢にも思わない凰赫は、ただただ困惑するばかりだった。
(……俺、何かあいつの気に触るようなこと言ったかァ……? いや、心当たりがねェ……)
どれだけ道が急だろうと迷いなくハンドルを切る【赫い流星】と呼ばれる男が、人生で一番頭を悩ませる時が来た。
「……これで良し、と」
一方、邪兎屋の事務所の隅で、ニコは一人、小さなダンボール箱を抱え込んでいた。
箱の中に入っているのは、凰赫(オウガ)からプレゼントされたアクセサリーや、二人で出かけた時に撮った写真、彼がガレージに置き忘れていた予備の鍵。
(……引き際くらい、キレイにしておかなきゃ……。あのバカに『最後まで手のかかるウザい女だった』なんて思われたくないし……)
一つ一つの思い出を箱へ収めるたび、胸が締め付けられるように痛む。
――だけど、その数々の品々がニコに本当の気持ちを伝えている。
(嫌…嫌よ…っ! 本当は、捨てられたくない…!!(泣))
ニコの本心に、叫びとなってニコの胸を打ち破りそうだった。
『うるさくて金ばかりかかる』と言われても、『素直で大人しい奴に乗り換える』と言われても、ニコにとって凰赫はかけがえのない大切な恋人なのだ。
「今までありがとう」なんて物分かりのいい顔をして身を引こうとすればするほど、「行かないで」「嫌いにならないで」とすがってしまいたい衝動が溢れ出てくる。
ポロポロと涙が頬を撫でようとした時、ガレージから汗を拭いながら凰赫が戻ってきた。
「…おいニコ。お前、さっきから何コソコソやってんだ?」
「っ……! なんでもないわよ!」
ニコは慌ててダンボールの蓋をバタンと閉め、強がりの笑顔を張り付けた。
「邪兎屋の不用品整理よ。いらないモノはさっさと処分しておかないと、部屋が狭くなるでしょ?」
「…不用品?」
凰赫の鋭い視線が、箱の隙間から覗く自分のキーホルダーに向けられる。ここ数日のニコの態度はあまりにも異常だ。横暴な口を叩かないどころか、妙に余計な気を遣い、今度は自分の思い出の品を投げ捨てようとしている。
「お前……本当にどうしたんだよ。熱でもあるのか?」
凰赫が本気で心配そうに距離を詰め、額に手を伸ばしてくる。
その大きな手の温もりが、あまりにも優しくて――
(やめて……そんな優しい手で触らないでよ……っ! これ以上優しくされたら……『捨てないで』って泣きついちゃうじゃない……!!)
「触らないで!!」
ニコは必死の思いで、その手を強く払い除けた。
「……っ!」
思わず拒絶してしまった自分に、ニコ自身が青ざめる。
払いのけられた凰赫も、驚いたように手をとめたまま固まっていた。
「……ごめんなさい。……私、ちょっと外の空気吸ってくるわ」
「え?お前今外は雨降って――」
これ以上ここにいたら、決壊した涙と一緒に「私を捨てないで」という本心が全部漏れ出てしまう。
ニコは俯いたまま、凰赫の横をすり抜けて猛スピードで事務所を飛び出していった。
残された凰赫は、自分の手のひらを見つめた後、深く深い溜め息をついた。
「払いのけるほど拒絶されるようなこと、俺何かしたかァ…?」
夜の六分街に、冷たい雨が降り注いでいた。
事務所を飛び出したニコは、雨を避けるあてもなく、ただがむしゃらに歩いている。ポロポロと目からこぼれ落ちる涙が、雨粒と混ざり合って頬を濡らしていく。
やがて、雨をしのげそうな高架下にたどり着くと、壁にもたれかかるようにして崩れ落ちた。
(……バカ。私のバカ……! なんで素直になれなかったのよ……)
『金食い虫』『ギャーギャーうるさい』『見た目も好きじゃない』。ガレージで聞いた凰赫の言葉が、何度も頭の中でリフレインする。嫌われたくない、呆れられたくないと強がって、「物分りのいい女」を演じようとしたけれど――やっぱり、無理だった。
(本当は……本当は離れたくない…っ!)
その時。
**――――ヴゥオオンッ!!!**
雨風を切り裂くような激しいエンジン音が、すぐそこから迫ってきた。見慣れた【赫い流星】の愛車が、ニコのすぐ脇でキーッとタイヤを鳴らして停車する。
ヘルメットを脱ぎ捨て、少しだけ雨に濡れた髪をかき上げながらバイクを降りてきたのは、息を切らせた凰赫だった。
「 見つけたァ…っ!」
「凰、赫……? なんで……」
ニコが驚きに目を丸くする間もなく、凰赫は大股で近づくと、逃がさないと言わんばかりにニコの両肩を力強く掴んだ。その瞳には、焦りと、そして心からの心配の色が浮かんでいる。
「おい、ニコ! 頼むから説明してくれ……! 俺が何か言ったか!? 何か嫌なことしたか!? ここ数日のお前、絶対おかしいだろ?!」
真剣な眼差しで、まっすぐに自分を見つめてくる凰赫。
その力強い体温と、どこまでもまっすぐな言葉。ニコは必死に顔を凰赫から背けた。が、
――もう、限界だった。
必死で作り上げていた「強い自分」の仮面が、音を立てて粉々に砕け散る。
「…う…っ」
「ニコ……?」
「……あんたのバカぁぁぁぁぁっ!!!」
ニコは凰赫の胸に頭をぶつけ、涙と雨でぐしゃぐしゃになった顔を上げた。
「盗み聞いちゃったのよ……! あんたがビリーと話してるの! 『金食い虫でうるさい』とか『手がかかる』とか『見た目も元から好きじゃなかった』とか……っ!」
「は……? 俺が!?」
「『素直で大人しい奴に乗り換える』って……! 身辺整理して別れるって言ってたじゃないのよ!!」
しゃくりあげながら、ニコは凰赫の洋服をぎゅっと掴みしめた。
今まで溜め込んでいた「捨てられたくない」という本当の気持ちが、堰を切ったように溢れ出す。
「……嫌よ……嫌、嫌、嫌ぁッ! 確かに私は可愛くないし、ワガママで、お金に汚くて、あんたに酷いことばかり言っちゃうけど……! でもっ……あんたのことが大好きなのよ!! 捨てないでよぉぉ……!!」
土砂降りになる雨の中、ニコの悲痛な叫びと泣き声が響き渡る。
一方、すべてぶちまけられた凰赫はというと――
( ゚д゚)
目を丸くしたまま、ポカンと口を開けて固まっていた。
ニコが必死で言っていたフレーズ。
『金食い虫』『うるさい』『見た目』『手がかかる』『大人しい奴に乗り換える』……。
(……あ。)
凰赫の頭の中で、全てのパズルのピースが「ガチャリ」と音を立てて合体した。
(この大バカ野郎……俺のバイクの『タイヤ』の話を、自分のことだと勘違いしてやがったのかァ……!?)
真相に気づいた瞬間、凰赫の顔に脱力感と、そして――泣きじゃくる恋人への、溢れんばかりの愛おしさが爆発した。
「捨てないでよバカぁぁぁぁっ!!」と涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにして泣きじゃくるニコを前に、凰赫は深い深い溜め息をつく。
「……ハァー……」
「な、何よその溜め息は……っ! 笑いたければ笑いなさいよ! どうせ私なんて……ッ」
やけくそになってそっぽを向こうとしたニコの頬を、凰赫は両手で包み込んだ。
雨に濡れて冷たくなったニコの顔に、凰赫の温かい手が触れる。
「……ニコ。お前、ガレージで俺とビリーが話してた『3年付き合った、金食い虫でうるさくて派手でトゲトゲしてて、手がかかる奴』って……自分のことだと思ってたのか?」
「そうよ!! どこをどう聞いたって私そのものでしょうが!!」
「へー……」
凰赫はデコピンをコン、とニコの額に食らわせた。
「痛っ……! 何すんのよ!」
「あれ、俺の愛車の『旧型ハイグリップタイヤ』の話だ」
「……へ?」
ニコの動きがピタリと止まる。
「タイヤ……?」
「おう。3年間ずっと履かせてた型のタイヤだなァ。ハイグリップだから金はかかる、ロードノイズはうるせェ、乗り心地は硬くてトゲトゲしてる癖に減りが早くて手がかかる。だから国産の大人しくて素直なツーリングタイヤに『乗り換える』って話をしてたんだよ」
「………………」
静寂。
雨の音だけが、虚しく高架下に響く。
「……え? でも……『3年付き合った』って……」
「アレは比喩表現だろ?(汗)あの型、愛着は多少はあったが見た目がなァ…」
「え、じゃあ『身辺整理して別れる』って……」
「古いタイヤを処分して、買い換えるって意味だ」
ニコの顔が、みるみるうちに真っ赤に染まっていく。
赤というより、もはや熟しきったトマトのような茹で上がりっぷりを示す紅色だった。
(タ……タイヤ……!? 私、タイヤと自分を勘違いして……『捨てないで』って泣きついて……『大好きなのよ』とか言っちゃったの……!!??)
「あ……あ……あぁ……っ!!?///」
自分のしでかした大失態のスケールに気づき、ニコは頭を抱えてその場にうずくまった。恥ずかしさのあまり消えてなくなりたい。
「うああああああっ!! 忘れて!! 今の全部忘れて!! なかったことにしてぇぇぇっ!!///」
ジタバタと暴れるニコの腕を、凰赫は逃がさないようにガシッと掴むと、そのまま引き寄せて力強く抱きしめた。
「むぐっ……!? 凰赫……!?」
雨で湿った凰赫の服の匂いと、男らしい体温が全身を包み込む。
凰赫はニコの耳元で、フッと楽しそうに鼻で笑った。
「断る。絶対に忘れてやんねェ」
「っ……! あんたねぇ……っ!」
「なんだよ。『大好きなのよ!』って泣き叫んでたのはどこのどいつだ? あんな可愛い告白、一生忘れるわけねェだろ」
「うぐ……っ! だ、だってあんたが紛らわしい言い方するからでしょうが!!」
真っ赤な顔でポカポカと胸を叩いてくるニコ。
凰赫はその手を優しく包み込むと、愛おしくてたまらないというように、ニコの額に軽くキスを落とした。
「……ま、お前が『金食い虫』で『ギャーギャーうるさい』のは事実だけどな」
「一口余計なのよバカ!!」
「でもよ」
凰赫はニッと口角を上げ、【赫い流星】らしい余裕のある不敵な笑みを浮かべた。
「俺が3年付き合ってんのは、タイヤなんかじゃなくてお前だ。どれだけ手がかかろうが、金がかかろうが、俺の隣に置いとくのはニコ(お前)以外いねェよ。……別れるわけねェだろ、アホ」
「……っ~〜〜!!///」
直球すぎる大人の告白に、ニコの心臓は破裂寸前だった。
素直になれなくて、いつも酷い言葉ばかり吐いてしまう自分を、この男は最初から全部知っていて、愛してくれていたのだ。
「……ほんと、あんたって調子狂うわ…///」
ニコは観念したように息を吐くと、凰赫の胸に額を押し付けた。
そして、小さな声で、だけど今度こそ素直な言葉を呟く。
「……ありがと。
……私も、あんた以外嫌だからね」
「おう。知ってる」
「ち、調子に乗るんじゃないわよバカ凰赫!/// あと今日の缶コーヒー代と、雨で濡れたお洋服のクリーニング代はきっちり請求するからね!!」
「………やっぱり追いかけなかったほうが良かったかァ?(笑)」
冷たい雨の中、二人を包む空気だけはどこまでも温かかった。
事務所に戻った後、真相を知ったビリーに
「まさか親分がタイヤに対抗意識燃やすとはな!」
と爆笑され、激怒したニコが凄まじい正拳突きを叩き込こんだのは、また別の話である。
なんかサーティワンと原神のコラボらしいですな。フリンズとリンネアだっけ?
リンネアといえば主はスネージヤナに出てくる霜の精に対して複雑な気持ちを抱いております(´・ω・`)
ルミ…お前が許すなら俺も許そう…
やっふー!!